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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1620
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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61.  あの頃。 《ネタバレ》 
うーん、割とフツーの青春もの(ちょいフツーすぎ)という印象ですかね。ハロプロネタを全開にしたコメディ描写が前半はかなり笑えもするのですが、中盤以降はコメディ面は少しずつトーンダウンしてゆき、終盤はコズミンの病気エピソードに終始して笑える話ではなくなってゆく、そのビターな部分を含めて青年が大人になってゆく話だという意味でのごくありふれた青春映画かと。  出演者は総じてコメディ面を特に頑張ってる、という感じですが、一番頑張ってるのは何と言っても仲野太賀なワケです(松坂桃李を差し置いて、総合的には彼の映画だと言っても好いかも知れません)。ただ、そもそも彼が目立ち過ぎているとゆーコト自体、ソコはちょっとバランスが悪いという様にも思います(彼の死をクライマックスとしなければならない「縛り」があったとしても)。バランスという意味では、コメディとドラマだとか、喜怒哀楽だとか、その他の要素については逆に非常にバランスが整っている、否、整い過ぎている、という様にも感じます。つまり「突き抜けた」要素が無い(ハロプロものとしてさえ)が故に、逆に逆にまろやかに手堅くなり過ぎている、という様にも感じるのですね。原作付きではあるのでしょーが、もう少し何か「特化」した部分があった方が好かったのではないか、とも思いました(ソレこそ、ハロプロものとして、とか)。
[DVD(邦画)] 5点(2021-12-04 00:31:15)
62.  哀愁の花びら 《ネタバレ》 
芸能界を生き抜こうとする3人の女性の成功と挫折を描く…のですが、特に終盤は見せ場の連続で、その意味ではゴージャスとゆーかダイジェスト的とゆーか。個人的には、ちょっと感情の流れや人間関係の移り変わりの描写が足りないとゆーか雑に感じられ、非常にエモーショナルなシーンが続くワリにあまりコッチには伝わってこないとゆーか、やや上滑りなよーにも思いました。主役3人以外にも登場人物が多すぎる、というコトでもないですかね?(題材の若干ながらのチープさを含めて)確かに映画よりはドラマ向き、という話なのかとも大いに感じます。いっちゃん主役のバーバラ・パーキンスがまるで存在感が無い(他の2人に食われてる)つーのも、確実なマイナス要素であります。
[DVD(字幕)] 5点(2021-10-24 02:25:45)
63.  アナイアレイション -全滅領域- 《ネタバレ》 
なるほど、ジャンル分けするならSFかホラーか、という作品に感じられるのは確かですが、描こうとしているSF的概念にせよそれがもたらす一種の恐怖にせよ、かなり抽象的で曖昧なモノなのですよね。その意味では、邦題がちょっとイケてないかも知れませんね。原作小説の邦題が『全滅領域』で原題が(+映画の原題も)『Annihilation』なので、映画の邦題も無難と言えば無難なのですが、繋げちゃうとなんか…もうチョイ物質的で多少チープめなSFにも見えますよね。  ただ、そーいう作品としては中々細部まで好く出来てたのではないでしょーかね。肝心なトコロが抽象的、とは言ったものの、映画の入りは結構フツーのSFに見えなくもなくて、ただそこから続いてゆくひたすら緩慢なテンポや、起承転結がイマイチ感じられないただただ不穏な展開運びが次第次第にどこか寒々しくて血の通った感じのしない異様な空気をつくり上げてゆき、ラスト、灯台付近で映像的にも異世界感を一気に炸裂させてどこか違う次元へと連れ去られる様な、とゆーのが実に爽快だったですよ。そのラスト付近の映像表現もかなりユニークで「美しい」モノだったりで、その面でのお得感もかなり高度でしたし。  確かにオーラスの「瞳」の描写はちょっとよく分かりませんでしたが(個人的には蛇足に見えます)、総合的にはかなり楽しんで観ることができました。ナタリー・ポートマンの品格も(ある種ちょっと「お高く留まった」本作には)非常に効果的だったと思いますね。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-10-09 02:59:21)
64.  アパートの鍵貸します 《ネタバレ》 
今作を改めて観ても思うのはその影響力、と言いますか。この作品におけるジャック・レモンの仕事とゆーのは(まあ別に「今作の」彼に限ったコトでもないのかとも思いますが)、実にそこら中でソレを彷彿とさせるモノに出会うなあ、というコトですね。よりフィジカルな喜劇であるチャップリンを別にすれば、「笑い」を志す者がシチュエーション・コメディとして今作以上に観ておくべき作品とゆーのも他にあんまし無いのではないでしょーか(まあこれはもはや、別にお笑いの分野のクリエーターに限るべきコトでもないのかも知れませんケド)。  限り無く「普遍的」な(=時代を超える)クオリティを備える作品だと感じますが、強いて言うなら登場する男どものクズさ加減とゆーのには少しばかり時代を感じる、というトコロですかね。シェルドレイクなんて、今どき例え民間企業でもちょっともう許されないレベルのモラルの無さに思われます。まあコレとて(特に日本では)ここ最近ようやく少し向上しつつある、という部分かとも、つまりごく最近はそう思われるよーになったということなのカモ、とは思いますケドね。
[DVD(字幕)] 9点(2021-10-06 20:01:57)
65.  あすも夕やけ 《ネタバレ》 
いちおう明確な主人公としてあや子という女の子が居り、彼女の境遇に絡んではやや社会派的・ドラマ的な筋書きも含まれてはゆくものの、基本的には子ども達の他愛の無い生活描写をごく活き活きと描くことが主眼な映画かと思う(話は有って無いよーな、と言っても好いかと)。少し昔、と言って好いだろう時代のそーいう幼い生活描写は中々のどかでリラクサブルでシンプルに観ていて気持ちが好くって(しかも夏だし)、決して大したストーリーがある訳では無いケドもワリと面白く引き込まれて観ていましたね。音楽の使い方とかも(ある種非常に「古風」ではあるケド)なんとゆーか手堅く抒情的で、ノスタルジックな雰囲気までまたしっかりと感じ取るコトが出来ました。少し哀愁の感じられるラストもまずまずグッドで、全く嫌いじゃない作品ですね。
[DVD(邦画)] 6点(2021-09-23 03:35:56)
66.  悪魔の奴隷 《ネタバレ》 
インドネシア産ですが、同じくインドネシアの名作?レトロホラー『夜霧のジョギジョギ』のリメイクとゆーことらしいです。ただ、お話の内容+全体の雰囲気はかなりアレンジされています。お話としては、子を授かるために悪魔の力を借りる、という部分の要素が足し込まれており、終盤の展開も大きく異なります。雰囲気としても、旧作はあまりインドネシアの情緒というものが感じられなかったのですが、今作ではまずメインの舞台となる屋敷がかなり古びて雰囲気があるのと、生活描写にも異国感が大いにあり、その意味では中々好い方向性のリメイクと言ってもよいかも知れません。  しかしホラーとしての技術的な面は、率直に(現代の他国のソレと比較して)決して高いとは言えません。雰囲気はかなり重く禍々しいどちらかと言うと和ホラーに近い様な感じですが、ショック描写はごく終盤までだいぶ地味+安上がりで、その割にテンポも好くないので正直ちょっと退屈です。終盤残り25分くらいで屋敷の周りを怪しげな集団が取り囲み、ここから一気にクライマックスか⁉と思いきや一旦流れが中断して暢気なシーンに戻る、等展開運びもやや稚拙です(結局そのあとそのまま屋敷に留まり、翌晩に同じよーに襲われるとゆーのは流石に「あんたらバカァ?」という感じですね)。ラストもなんか相当に適っ当でした(旧作のイスラム教万歳!エンドよりは好いのかも知れませんケド)。  結論、マニア向けとしては観る価値が無い、とまでは言わないケドも、正直微妙すね。
[DVD(字幕)] 4点(2021-08-13 23:36:55)
67.  青鬼 《ネタバレ》 
うーん…例えば主演のアイドルちゃんはかなり可愛いし、須賀健太とか出てるし、そして肝心の青鬼は(完全にCGで3回くらいしか出て来ないケド)そのクオリティ自体はそこまで悪くもないし、部分的には別にB級としては十分、とも言えるかと思うのだね。  ただ(B級のアイドルホラーとしては)「質」はギリ合格点を越えてたとしても、全く以て「量」とゆーのが足りてないのですよね。70分も無い映画なのに低級ホラーよろしく前半半分は殆ど何も起こらんし、前述どおり青鬼が3回しか出て来ないが故に後ろ半分にもまるでスピード感が無いし(途中停車の嵐)、そもそも元ネタって激しく青鬼に追っかけられまくって2,30分くらいで終わるゲームじゃなかったでしたっけ?その意味では、この物量・密度の不足ぶりは「ゲームの映画化」としての今作にとっては致命的かと思います。結論、ちょっと成立してないと感じたっすね。
[インターネット(邦画)] 3点(2021-08-08 23:16:57)
68.  悪魔の赤ちゃん 《ネタバレ》 
本当に生まれたて(生後0日)の赤ちゃんがマジでヤバい超デンジャラス殺戮モンスター、という有りそうで無かったアイデアはいくぶん斬新だとも言えるが(紛うコト無きナチュラル・ボーン・キラー)、作中で実際に赤ちゃん(の人形)を動かして通常のホラーに仕立てるだけの技術や能力や資金源は今作のスタッフは持ち得なかった、とゆーことで、直接的なショック描写が殆ど皆無の本作は結論的にはホラーとしては極め付けに地味で、正直コレはもーちょっとキツいというレベルすね(今サラ観ると特に)。  とは言え、流石にそっちの方だけでは映画に為らんのも悟ってはいたよーで、なのでそーいう怪物赤ちゃんを産み落としてしまった両親の苦悩・それでも芽生える赤ちゃんへの情、といったヒューマニティなモノを描き込んでゆくことで何とか間を持たせようとしてる…のだケド、それも正直ごく終盤まではあまり巧いコトいってなくて、序盤・中盤がこれまたちょっと退屈レベルの許容値を超えている感じ、でもある。ただ、ヒューマニティ溢れる最終盤はそれなりに観れなくもないし、救いが無いうえに実に不穏なオーラスも決して悪くはないとも思った。うーん…根本のアイデア以外にも、もう少しだけ展開・演出面で見るべき良質な工夫を施すことが出来てれば…という感じすかね。
[DVD(字幕)] 4点(2021-08-08 18:22:27)
69.  悪魔のサンタクロース/惨殺の斧 《ネタバレ》 
クリスマスにサンタの格好をした殺人鬼が大暴れするというあまりに夢の無い顛末が、アメリカでは社会的に許容されず、PTAが大々的に上映反対運動を仕掛けた結果逆にちょっとヒットしたというしょーも無い経歴のある本作、系統としては完全に(この頃腐るほど製作された)スラッシャーホラーである。が、この手のにしては珍しく面白いのは前半という、少しばかり珍品でもある。殺人鬼が如何にしてそう成り果てたのかを丹念に凄惨に描く前半は、かなり強烈な居たたまれなさを伴う見応えが中々に秀逸なのですよね。  しかし、肝心の後半がどーもツマラナイ。結局のトコロ出来の悪さの根源なのが、肝心の殺人サンタ・ビリー君なのだす。とにかく見た目が「真っ当」すぎるのよね(どーも新人俳優のよーなのだけど、けっこう可愛いお兄ちゃんでしかなくって)。殺戮シーンも3か所で7人と若干地味め(+ラストに勘違いで警官が一人射殺して、その後その警官も殺すんで総計9人)。やっぱスラッシャーには狂気迸るホラーモンスターてのが居ないとま~締まらないっすよね。駄作。  ※このシリーズ、1・2だけ昔観てて別に全く面白くなかったのだけど、勘違いで4を観ちゃって「アレ?3観てねーぞ」となって3も観てついでに5も観て、3・4・5だけ本サイトでレビューしてるのがどーにも許せなくって(割と神経質な人なのです)、結局今般1・2をワザワザレンタルして観直すという羽目になった。これだからホラーは嫌なのだ。
[DVD(字幕)] 4点(2021-07-24 13:36:49)
70.  甘いお酒でうがい 《ネタバレ》 
元ネタは芸人(中年男)が自分で演じるためにつくったキャラ(が付けているという設定の日記体の小説)で、要はキャラクターを描く作品である。その40代OLのキャラのつくり込み自体は、少し狙い過ぎな感もなくもないもののそこそこ好く考え抜かれていると思うし、映画の中の個々のシーンについても決してセンスが物足りないor平凡すぎる、とかでもなく、どれもまずまず面白く・興味を持って観れるレベルにはなってはいると思うし、松雪泰子もまあまあハマってるとも思われるし。序盤が暗めのシーンが多くてちと世知辛めではあったが、中盤からはホッコリもでき、少し笑えもする、という悪くない雰囲気になってゆくし。  ただ、こーいう人が居る・居ないとかいう話を超えて、本質的にこのキャラクターに共感できるかというと、個人的には少しそこまでは至らない、という感じでもあった。おひとり様な人って、おひとり様なりにもうチョイ生きがいを見つけて楽しくやってるモンだと思いますよ。この女性はちょっと受動的すぎるとゆーか、いくらなんでも人任せすぎやしませんかね?結局今作はお話としては、人に任せっきりの主人公が後輩のお膳立てで若い男のコと付き合えてめでたしめでたし…てソイツはいくら何でもリアリティが欠片もねーよとゆーか、ハッキリ疑問しかありません(仕事が物凄く忙しくてそっちに掛かりっ切り、だとかゆーならまだしもさ、世の中そんな風に無為で居たならそんなに上手くいくもんじゃねーのよさ、とゆーことは年相応にチャンと悟ったうえでですね、それでもおひとり様で楽しく過ごしてるっつーなら全然共感できるのだケドもね、つーか)。その点で、個人的にはいくぶんイマイチに思いましたね。
[DVD(邦画)] 5点(2021-07-11 22:33:02)
71.  藍色夏恋 《ネタバレ》 
非常にオーソドックスな青春恋愛ものだし、邦画でもスゴ~くしょっちゅう観るよーな内容(欧米人には日本映画か台湾映画か分からないのではないだろーか)。ほんの少し百合要素が含まれるが、ソコも掘り下げがあるワケでは全くなく、どーいうコトだったのかもこれからどーいうコトになるのかも、全て曖昧にトロかしてしまっている。  要は、雰囲気映画ですよね。ソコは、キャスト(特に主演のコ)は中々に美麗な大陸系・アジアンビューティ、といった感じの見た目(性格も若干ながら変わり者系)なので、その部分には少しだけ(この手のを観飽きた人でも)ユニークさとゆーのを見出せるかも知れない。まあでも、アジア系の映画でもやはりよく観る内容なので、それすらも至極微妙なトコロかも知れんケド。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-06-08 02:25:43)
72.  アタック・オブ・ザ・キラー・ドーナツ 《ネタバレ》 
元ネタとゆーのは、トマトが人間を襲う!というトンデモにして、当時は実際にトマトを動かして人間を襲わせるという技術が無い(んでやる気も無い)コトが原因でストップモーションアニメみたいな手法を用いた、それが逆に非常にシュールでユニークな映像をつくり出した(が故にカルトになった)という作品であった。本作においてはその点、ドーナツが人間を襲う!というトンデモも、今どき結構簡単にCGで実現できてしまうので、結果的に実際に観たコトあるとは言わないケドでも観たコトあるよーな気もする程度のありふれた映像になってしまっており、要はフツーに(とても)つまらないホラー・コメディにしかなっていない。低予算よろしく、含まれるエロ・グロ・ギャグの低級ホラー三銃士たちもいずれも極めて薄味でチープさも極まりない。紛うコト無きC級、としか言い様の無い出来かと。  そもそも、原作リスペクトな描写だって一つくらいありましたかね?言ってるワタシも元ネタの内容って殆ど記憶に無いんですケド、あんまり似てるシーンは無かったよーな気がしてます。ああ、一つだけ、今作にも『キラー・ドーナツの歌』的なテーマソングがありまして、キラードーナツキラードーナツひたすら連呼するトコロはチョイ似てますわ。ロック調で地味に意外とイイ曲なので、皆さんも是非歌ってみてください。
[インターネット(字幕)] 3点(2021-06-01 00:31:59)
73.  アルプススタンドのはしの方 《ネタバレ》 
甲子園に辿り着いた野球部とゆーのが青春高校生活の頂点ならば、アルプススタンドの端っこというのは確かにその最下層であろう。まだ若いのに、ちょっとの挫折でヒネくれたガキ共のルサンチマンが其処には渦巻いている。  しかし、彼らはまだ若いのだ。恋と友情のスッタモンダが、彼らに「それ」を取り戻してくれる。暑っ苦しい茶道部の先生が、個人的にはかなり好きですね。ああいう人って、実はとっても貴重ですよね。  人生は「熱」。冷めた人生などに何の価値が在るだろう。極めてシンプルなシナリオ・テーマですが、共感もひとしおでした。
[DVD(邦画)] 8点(2021-05-18 02:12:19)
74.  青くて痛くて脆い 《ネタバレ》 
ドンデン返しの部類だと思いますが、個人的には最初から主人公にあまりしっくりきてなかったので(とにかく吉沢亮の、目付きから雰囲気からナニからナニまでにへばり付くネガティブ感情のドス黒さに辟易してた、というか)、どちらかと言えば「ほ~れみろ、やっぱりな!」的な感じではありましたね。二つ、少し分からなかったことがあります。田端の秋好に対する感情は、単純な恋愛感情だと解釈する方が正しいのでしょうか(それとも、自分が唯一無二だと思っている秋好が、自分を唯一無二だと思ってくれなかった、という、もう少し広範な意味での人間関係の不均衡が彼の憎悪の源泉なのでしょうか)。もう一つ、タイトルの『痛い』というのは、主人公の苦痛なのか、それとも主人公の残念さなのか、どちらを主として表しているのか(無難にダブルミーニングだと捉えておく、で問題なさげでもありますが)。  かなり稀に見るイタくて幼稚な主人公ですが(ソレをこんなイケメンが演じてるというのも逆に面白い)、そんな彼への感情移入の取っ掛かりを探すとすれば、可愛い可愛い秋好ちゃんについて、そんなコトしたら男は勘違いしちゃうもんよ?という部分には「隙」とでもいうものが在った、と言えるかとも思います(だからと言って彼の行状に対する酌量の余地は無いのですし、大学入りたての若い彼女にそんなコトを言うのも少し酷ですが、彼女だってゆくゆくは身に付けてゆくべき「距離感の取り方」だとも思いますし)。  正直、いったん彼が目的を果たして「勝利」する場面に至っては私の方までメンタルボロボロでした(率直に、観たのは失敗だったか…と思いかけました)。ただ、その直後の田端と秋好の対決は演技の仕事としてとても面白く観れるものでしたし、いちおう彼はその後は絶望と共に反省し、ある意味で少しだけ前に進むのですよね。その意味ではこれも「人が成長してゆく」ことがテーマな物語だと言えますし、つまりは私の大好物な部類の映画だと言って間違いもないのです(その意味では、少し甘めの評点だなあと思ってます)。  ただな~前述どおりあの痛恨の一撃が重すぎる…メンタルダメージは前提として、しっかり構えて観て貰えれば…
[DVD(邦画)] 7点(2021-05-18 02:03:24)
75.  アニムスアニマ 《ネタバレ》 
実のトコロは、主演二人の心理面の設定とかは思ったよりもつくり込まれているのかも知れないし、だからもっと精密に二人の心理分析をしていく(二人の互いへの依存の仕方の非対称性だとか、二人にとってのアニムス・アニマの実際であるとか)という楽しみ方もあるのかも知れないが、どーにもそーする気力が湧かないレベルに話が薄っぺらいor伝わらないので、結果的にモノ凄く在り来りで正直どーでもよい話になってしまっている。ソレを彩るLGBT的要素のテンコ盛りも、製作当時はもう少し目新しさというものがあったのかも知れないが、いま観るとコレもどーにも平凡で薄ら寒いギャグor取って付けでしかない。結論、何がしたかったのか分からない、という類いの映画。  これでも、主演二人がもう少しキャッチーだとか、端的にもっとずば抜けて見映え美しいとかならどーにかなったのかも知れないが、両人ともに絶望的なまでに魅力が無い(忍成修吾は女受けはするのかも知れないが)。特に椎名英姫、棒読みを少しは何とかして欲しい。美意識、という意味では、ラスト付近の海の描写、アレあんなに汚らしい都会の海でやる必要あんのかね?ロケの交通費をケチってんじゃねーの、て感じ。
[DVD(邦画)] 3点(2021-04-30 10:14:23)
76.  悪魔のえじき/ブルータル・デビル・プロジェクト 《ネタバレ》 
少々古い話だが、いわゆるドイツの三大鬼畜監督(若しくは鬼畜四天王)の中でシュナースの手腕というのは群を抜いてスカタンで、彼の映画には率直なトコロ観る価値を持つモノが殆ど無いというのがほぼ常態だと言ってよい。後年、あまりの製作費の無さに血糊を使えず代りに粉を使用するなど、(色々な意味で)涙なくしては観れない程の有様に陥ってゆくが、中で唯一本作のみがそんなシュナースの作品として立派に観る価値を持つ作品に仕上がっていると言えるだろう。  何より、物量が段違いである。3分に一度は人体を破壊しなければならないルールでも在るかの如く、無暗矢鱈にグロ描写が挿入されまくってゆく。かつそれらには(似た様な描写も多いとはいえ)それなりにオリジナリティ有る描写も豊富で、そこそこ飽きずに観てゆくことが出来る。序盤の4人同時ギロチン斬首、腹だの顔面だののフック皮剥ぎ、果ては尻フックからの脊髄抜きなど、グロ的にはまずかなり見所の多い作品だと言うことが出来る。  このとおり、前半はひたすらグロ描写のオンパレードに終始し、もしこのノリで後半もつくっていたら恐らく失速したであろう所を、一転して悪ノリで突っ走ってゆくのが本作が成功している第2の要因である。ゾンビ・忍者カンフー・ランボー的なドンパチ・果てはジェイソンに空飛ぶギロチンと、使いたいモノをとりあえず全部入れてみました!(クオリティは、知りません!)な無責任なノリが、今作では非常に秀逸なテンポを生み出しており、この手のストーリーの無い映画としては異例なまでに、むしろ後半になるほど尻上りに面白さ自体は増していくのである。  個人的な結論を述べる。映画というのは、まずとにかく自分の好きなモノを撮るべきなのだ、と。ある種奇跡的な本作を観るにつけ、そうとしか言い様が無い感傷を私は抱くのである。
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2021-04-21 01:56:51)
77.  アルマジロ 《ネタバレ》 
アフガン最前線で任務にあたるデンマーク軍の若い兵士を追ったドキュメンタリ。『アルマジロ』とはISAF(国連治安支援部隊)の前線基地の名称である。彼らの任務は治安維持、具体的にはタリバン部隊に対する偵察であり、実際の戦闘に遭遇することは稀なのかも…と思いきや然にあらず。結構しょっちゅう攻撃されたり銃撃戦に巻き込まれたり、非常に危険な任務なのがビシバシと伝わってくる。  本作が凄いのは、その危険任務(=実際の戦闘)に監督がカメラ持って付いてって、這いつくばりながらもそれを撮って映画にしちゃってる、というトコロである(諸々よくこんなのを許可したな)。実際に味方には銃撃による負傷者も出るし、相手方には死人も出る(死体も映される)。至近距離で爆発も起こる(というか手榴弾投げたりする)。あまりドキュメンタリって追いかけてるワケではないのですけど、最近はマサカこのレベルのがゴロゴロしてる、ということでもないと思うのですが、どーなのでしょうか?私は本作、率直にかなり衝撃でしたね。  もちろん、そんなビックリ映像ばっかで構成されてるという訳ではなく、兵士たちがグダグダと駄弁ったり(ポルノ観たりゲームやったり)というシーンも多く、ソコはそんなに面白いという訳でもない。が重ねて、肝心な部分における衝撃度はかなり高い。観て損は無いと思う。
[DVD(字幕)] 6点(2021-04-12 14:41:50)
78.  赤線地帯 《ネタバレ》 
いわゆる「赤線」というのを描いた映画として、もう少し後の年代だとロマンポルノ、例えば『赤線玉の井 ぬけられます』なんてのがあって、現代の我々の目から見ると非常に特殊な習俗を描いた作品としても価値が高いのはソッチも今作も同様だろう。  一方で、アッチはロマンポルノなので直接的な濡れ場(とそれがもたらす独特の淫靡で蠱惑的な雰囲気)というものにセールスポイントがあるワケだ。それが無い今作は何をウリに勝負するか、と思って観ていたら、実に単純に登場する女性たちの抱える物語の「凄み」というトコロの質が高くて、心を穿つ様な重厚さがあった、と。お話としては完全にコッチの方が面白いですし、観た後に何か「残る」モノというのがありますね。  他方で、女性たちの描かれ方はとても品好く洒脱で、却って女性的な魅力(「魔性」な部分も含めて)というものが実に素晴らしく引き出されていた、と思いました。「賤業」などと称される彼女らに対する監督の温かい感情・目線が感じられます(監督が本当に彼女らを美しいと思っているから、こうも美しく彼女らを描き出すことが出来たのだ、と)。
[インターネット(邦画)] 8点(2021-04-08 23:17:40)
79.  赫い髪の女 《ネタバレ》 
こーいうのって、世界中でホントによくある光景だとは思うのですが、ド直球な映像化というのはあんまりされてない、のかも知れませんかね。生々しさ、という意味では昨今のAVよりもなお上回る様な気がしてます。どこだか知りませんが雨ばっか降ってて、実にイヤらしく湿り切った情景の中に描き出されるエロスというものは正に匂い立つかの様な出来映えです。台詞もどれも実にエロいし下品だしで、場末感というか底辺な感じというか、それがより一層情欲というものに真実味を与えているというか、この上なく素晴らしい質感ですね。  そーいうロマンポルノとしての質の高さを持ち合わせていながら、本作にはその本来の性質であるトコロの文芸的な趣き、というものまで微かながらしっかりと感じられる、という部分に、本作の傑作たる所以があるかと思っています。これはナンでしょう、例えば石橋蓮司のどことなく哀愁も漂わせる演技の質の高さ、あるいは地味に結構凝っている画づくりの質の高さ、そーいった個々の要素から生み出されている…?のかも知れませんが、個人的は結論は出せていません。しばらく後にまたじっくり研究したいと思います。  今回、ブルーレイを調達しての再見となりましたが、コレは画質が非常に申し分なかったです。購入検討されている方は、是非。
[ブルーレイ(邦画)] 8点(2021-04-05 21:34:21)
80.  アントラム 史上最も呪われた映画 《ネタバレ》 
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』が流行った頃というのは私はまだ義務教育の時分、私の仲間内ではあの作品は中々ホットな話題になったものだった。当時は(特に子供にとっては)まだネットの情報のスピード感は現在には遠く及ばず、映画も観ただけでは訳が分からなかったが、ご丁寧に解説本を手に入れた輩が居て、あーだこーだと大いに盛り上がったのを覚えている。  今作も宣伝手法的に『ブレア~』に似たような作品かと思ったが、明確に異なるのは、今作が部分的にドキュメンタリであること、そして、問題の映像というのが最初から「映画=つくりもの」であると明言されていることだ。当然フェイクだと分かってはいるものの、では一体どういう映像を持ってくるのか、という興味のもと足を運んだ。  お膳立て抜きにその映画の内容だけを言うと、雰囲気系のホラーというか、ひたすら思わせぶりで意味ありげなんだけど、結局これが何なのか、どういう意味なのかは判然とせず、ただただ不可解で不気味、という感じの作品である。『ブレア~』も似た様なものだったとも言えるが、今作の不気味さ(+それが催す不安)は、決して一顧だにせず凡作と斬って捨てることの出来るものでもなく、ある程度の観る価値がある映像だと思う。  今作はある種「フェイクだと思ってない客」向けの極めて正統派なフェイクだとも思う。「フェイクだと分かってて冷やかし半分で来る客」が喜びそうな分かり易い仕掛けや演出、あとメタな展開とかは皆無に近い。その意味でいうと、観て分かった今作と『ブレア~』との決定的な違いは、今作は映画単体として完結してしまっている点である(=オーラスに「この映画は、どうもこういうことだったらしい」的な説明が入るのだ)。最初に述べたとおり、どういう意味だったかというのはこの場合、映画の「外」から来る方が絶対に楽しめると思っている。『ブレア~』当時との環境の違いもあるとはいえ、今作についてはそこが少し残念に思われる。  ネットが氾濫した現代において、この手の「不要な情報をシャットアウトさせたい」コンテンツには限界があるということなのだろう(今作について、もし鑑賞後にネットで調べたなら、フェイクだクソだの非難轟々がイの一番にヒットするのだから)。いち映画ファンとしては「映画は事前情報を入れずに観ろ」が新たな絶対的鉄則となってゆくのかも知れない(事前情報を入れて観て、良かったことなど殆ど無いし)。
[映画館(字幕)] 5点(2021-03-25 23:20:01)
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