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にじばぶさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3270
性別 男性
自己紹介 監督別鑑賞作品数

成瀨巳喜男 69
溝口健二 34
川島雄三 41
小津安二郎 37
石井輝男 24
豊田四郎 19
石井岳龍 18
矢崎仁司 12
西川美和 8
山下敦弘 15
今泉力哉 21
フェデリコ・フェリーニ 24
ミケランジェロ・アントニオーニ 14
ピエル・パオロ・パゾリーニ 16
ルキノ・ヴィスコンティ 17
ジャン=リュック・ゴダール 36
フランソワ・トリュフォー 24
ルイ・マル 17
ジャン・ルノワール 15
ジャック・ベッケル 13
ジャン=ピエール・メルヴィル 11
ロベール・ブレッソン 12
イングマール・ベルイマン 27
アルフレッド・ヒッチコック 53
ジム・ジャームッシュ 15
ホウ・シャオシェン 19
ウォン・カーウァイ 14
ジャ・ジャンクー 9

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81.  愛と怒り 《ネタバレ》 
非常に貴重なビデオを発見できたことに、まず興奮。 まだ観ぬピエル・パオロ・パゾリーニ作品を観ることができただけでも嬉しい。 おまけにジャン=リュック・ゴダールやベルナルド・ベルトルッチの名まで連なっているオムニバス。 自然と期待は膨らむ。  内容としては、実に時代性が強く、正直、今観ても置いてきぼり(?)にされる。 ベトナム戦争や学生運動などのテーマが主で、特に興味はわかなかった。  しかし、その時代ならではのパワーと躍動感も感じることができた。  面白いのは、ビッグネームが並ぶ中で、一番普通に楽しめたのはカルロ・リッツァーニの短編だったことだ。 既に名を馳せた監督は、こういったオムニバスでは実験的なものをつくる傾向が強い気がする。 そうなると、観ているものは、これまた置いてきぼりをくらう。 他の4人の監督よりも、日本ではマイナーなカルロ・リッツァーニの方が、堅実で楽しめる短編を作る。 そういったことを感じたオムニバスでもあった。  それにしても、久しぶりにパゾリーニ作品でのニネット・ダヴォリを観た! 相変わらずピョンピョンと飛び跳ねていた。 彼に会えて嬉しい。 色々書いたが、正直、収穫はそれだけだった。
[ビデオ(字幕)] 6点(2012-02-15 00:20:24)
82.  あゝ野麦峠 《ネタバレ》 
川崎市民ミュージアムにて鑑賞。 この作品も念願叶っての鑑賞だった。  原作者の娘さんとお孫さんが、私の実家の隣りにお住まいだった時期があって、どうにかこの作品を観てみたかった。  有名な作品なので、無難な出来具合だが、いかんともしがたい真面目さがあった。 ここまで生真面目な内容だと、逆に泣けないひねくれた自分がいる。  明治の時代、女性は手先が器用でないと、人生まで左右されるというのが、実に怖い話。 蚕の糸を朝から晩までたぐる。 想像を絶する辛い作業だろう。  そして、それを搾取する資本家たち。 お金のためなら、情け容赦なく労働者をこき使う。 それは現代でも変わらない気がする。 お金というものは、人間の温かみさえもそぎ取ってしまう。 経営者たちは、お金に振り回され続けた揚句に、「仕事だから」とうそぶき、労働者たちを搾取する。 私はお金のために、人間味を失いたくはないと、強く思った。
[映画館(邦画)] 5点(2012-01-09 22:38:32)(良:1票)
83.  赤い天使 《ネタバレ》 
川津祐介が演じた男は、とっても卑劣だ。 別にスケベなのはいいのだが、気弱な口調で従軍看護婦に手淫を願い出て、股にまで足を挟む。 普通の男なら、あんなことは看護婦に頼めないはず。 もし現実にあんな男がいたとしたら、とんでもなく陰湿でスケベな男なはずだ。 でも最期は飛び降り自殺をしたから、まあ許されるか・・・  当時観れば、スケベでセンセーショナルな題材たっぷりな内容なのかもしれないが、現代から観ると大したことはない。  そして小話が何個もつながって全体を構成したつくりになっているので、重厚感がない。 まるでオムニバス映画を、軽い気持ちで観ている気分になってしまう。  軍医と従軍看護婦とのロマンスが主な柱だとは思うが、それも後半に集中して描かれるのみである。 結局、従軍看護婦の、性的な部分を含めての、過酷な戦場を見せたかったのだろうが、散漫な印象はぬぐえない。 そして、いたずらをされる従軍看護婦役として、若尾文子が適していたかどうかが一番の疑問である。 若尾文子は十分に魅力的であったが、いたずらを受ける“天使”としてのキャラに無理がある気がする。 もう少し素朴な印象を持つ女優さんを、この役に抜擢した方が、より興奮度が高かったに違いない。  つまらないわけではないが、題材が先走りし、作品全体の完成度と重厚感は、他の増村保造作品に一歩劣る気がした。
[ビデオ(邦画)] 5点(2011-12-23 11:49:39)
84.  アンナ・カレーニナ(1997) 《ネタバレ》 
実に14年ぶりに再見。 よっぽどのお気に入り作品でない限り、基本、二度は同じ映画を観ないのだが、これはどうしても気になって再見するにいたった。  それはやはりソフィー・マルソーの魅力に尽きる。 この時30歳を超えていたはずだが、妖艶な魅力と同時に、幼ささえも感じるから素晴らしい。  実に悲劇的なお話で、目を背けたくなる内容。 だが、命をかけた愛というものの凄みを堪能できた。 全てを捨てて愛に走るというのは、言葉ではたやすいが、実際にはこの映画の内容の様に、過酷であり残酷な結末をたどるのだろう。  そういった内容を絶妙に表現した内容は、原作の素晴らしさに起因するところだろう。 トルストイなんて、名前しか聞いたことがないが、この映画を通して、その凄さを知ることができた。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-11-03 00:38:22)
85.  悪人 《ネタバレ》 
ストーリーで見せるというより、随所に込められたメッセージ性が強く感じられる作品。  人間は大切な人がいる場合、その人のことを妄信的に愛する。 相手が世間的にみて悪人であったとしても、愛する人にとっては関係ない。 親子間でも言えることで、娘を愛する父親にとっては、娘がどんなアバズレだとしても、可愛くて仕方ないし、大事で仕方ない。  誰が良い人で、誰が悪人か。 それを繰り返し根気強く、この映画は観る者にメッセージとして問いかけてくる。  悪人であるか否かの基準として、社会的規範に反する、例えば本作の様な殺人を犯した人間が悪人だとする見方がある。 その一方で、その社会的に悪人と見做された人間には、その家族がいて、その人間を愛する人がいる。 社会的に悪人であったとしても、その人たちにとっては大切な人であり、ただの弱い一人の人間である。  こうした社会性と個々人との相反する感じ方の相違について、実に考えさせられる映画であって、それぞれの人物に共感でき、つまり誰が正しいのか分からない混沌とした気持ちにさせられる。  もし自分の愛娘を殺されたりもしたら、その娘がたとえどんな人格だとしても、私は殺した人間を絶対許さないし、場合によっては犯人を捜し出し、殺してしまうかもしれない。 もしそうやって犯人を殺してしまったら、私も犯人同様に悪人と見做される。 だけど、本当に悪人なのだろうか? 社会的な規律を維持する上で、殺人を犯したら悪人とされるのであって、深い人間関係や感情の問題を考慮した時、誰が悪人で誰が普通の人なのか、その基準は極めて曖昧だ。  簡単なハッピーエンドにはせず、バッドテイストな形で終わらせたからには、一部の人には共感を得られないかもしれないが、私にとっては大いに気持ちを揺さぶられ、メッセージ性の極めて強い秀逸な映画であった。
[DVD(邦画)] 7点(2011-09-03 13:26:35)(良:1票)
86.  アデュー・フィリピーヌ 《ネタバレ》 
さんざんヌーヴェル・ヴァーグの作品を観てきたが、実はジャック・ロジェ監督の作品は未見だった。  ジャック・ロジェの代表作にして、ヌーヴェル・ヴァーグの代表作でもある本作を、ついに観ることができた! ジャン=リュック・ゴダール30本をはじめ、数々のヌーヴェル・ヴァーグ作品に魅了され翻弄されてきた私とヌーヴェル・ヴァーグとの関わりは、一つの区切りに到達したような気がする。 それだけ本作は、ヌーヴェル・ヴァーグのひな形を観るような、純粋でとっつきやすい青春のふきだまり作品だった。  ただ、自分の好みのヌーヴェル・ヴァーグ作品というわけではなかった。 フランソワ・トリュフォー作品のように、都会人が都会で闊歩し、男が女をナンパするような作品が好みであるが、本作は、都会人がバカンスに出かけ、そのバカンス先での出来事を主な構成としているからだ。  ひたすらバカンスを楽しむ男女。 どこか在りし頃の日活青春映画を想起させる。  主人公の男は男前。 んでもって、その男とつるむ女二人はそれなりだ。 内容もバカンスを描いた部分がメインで、少々疲れを感じる。 そうだ!最近、自分がバカンスしてないからだ。 だから、疲れるんだ。
[映画館(字幕)] 6点(2011-08-20 02:10:32)
87.  愛のむきだし 《ネタバレ》 
あらゆるエログロ要素が詰め込まれた、エログロ百科事典の様な作品。 言わば、エログロ世界の宝石箱。  200分を超える長編だが、その分見応えも十分。 長くは感じたが、話が進むほどに、少しずつ登場人物たちに感情移入していく感覚をおぼえた。 この感覚が案外、新鮮。 この点において、200分を超える長尺も意味があると感じられた。  映像はシャープかつ綺麗。 展開も奇抜で、園子温監督の特性がよく出ている。 『奇妙なサーカス』や『紀子の食卓』などの、この監督の他の作品と同じ色合いを感じた。  個人的には、女装した男に惚れるという、少しメルヘンな内容が好きになれなかった。 突飛な女子高生のアクションシーンもどこか浮いた印象はぬぐえない。  しかーし、やっぱりこの監督は、無意味なエロスが最大の魅力。 「エロければそれで良い」 そう割り切って観れば楽しめるだろう。  幼少期に、父親に性的虐待を受けた女のコ。 それがトラウマとなって、男嫌いになる。 園子温監督は、こういう設定がたまらなく好きらしい。 まさに監督そのものが変態だ。 変態監督だからこそ描くことのできる、めくるめく変態ワールド。 変質に偏執した世界観。  そして、この性的虐待を行う父親役を演じた板尾創路が見事にハマり役。 女子高生となった娘に乗っかる、暴力をふるう・・・極楽の山本でも良かったかもしれないが。  終盤にかけてのたたみかけは気合い十分。 キチガイになってしまった主人公の青年。 その青年を呼び覚まそうと涙する女子高生。 光り輝く素晴らしい最終章だった。
[DVD(邦画)] 6点(2011-07-18 22:42:17)
88.  アニー・ホール
同じくウディ・アレン監督作の『マンハッタン』がそれなりに良かったので、代表作である本作には相当の期待感を持って鑑賞にのぞんだ。  しかし、技巧的な演出ばかりが目立ち、ダイアローグというよりアレンのモノローグの連続に、顔をしかめるしかなかった。  アレンの独特の持ち味が、ふんだんに散りばめられた個性の強い作品ではあるが、アレンのモノローグ自体が肌に合わず、楽しむことはできなかった。
[ビデオ(字幕)] 4点(2011-06-16 23:29:18)
89.  アリスの恋
母とその息子の二人が織り成す、典型的なロード・ムービー。  かのマーティン・スコセッシ監督が、その名を知らしめた記念すべき作品だが、その後の磐石過ぎる活躍を象徴するかの様に、本作も危なげない演出で卒が無い。  それだけに、また突き抜ける何かが無いとも感じる。 勿論、駄作という意味ではないが。  あのクソガキを可愛がる母親は、まさに母親ならではの母性を感じる。 普通なら、あんなクソガキは放っぽり捨てて当然なぐらいだ。 そういう意味では、ロード・ムービーの味わいと共に、親子愛を描いた作品としても評価されるべき作品だろう。
[ビデオ(字幕)] 6点(2011-05-29 23:06:53)
90.  愛と宿命の泉 PART II/泉のマノン 《ネタバレ》 
パートⅠが良かっただけに、どうなるものかと不安にかられつつ観ていたが、途中から予定調和な展開にがっかり。 全てが自分の予想通りの展開。 なんじゃこりゃ、ひでぇ勧善懲悪映画だなぁと、観る気力を失いつつあったところで・・・な、な、なんと、このラストの展開は凄い! 凄すぎる!!  数奇な人間の運命を、長い時間をかけてじっくりと描き、ラストで衝撃の展開へともっていった脚本は見事と言う他ない。  イヴ・モンタンの末期を、単なる孤独な哀しい老人として描くのではなく、若かりし頃の青春絵巻と、戦争にまつわる不運を下敷きにして、自分の唯一の血縁である甥っ子を幸せにしようと、泉を故意に枯れさせるが、その行為がかえって甥っ子を不幸のどん底に追い込むことになり、自分自身も自然に死んでしまうほどの悲しみを背負ってしまう。 まさに非業の死。  人は誰のためにどう生きるべきか? そこに答えはないが、人は運命にあがなえないということを、この作品は強く観る者に訴えかけてくる。 
[DVD(字幕)] 7点(2011-05-14 01:49:00)
91.  愛と宿命の泉 PART I /フロレット家のジャン
男の仕事にかける執念と情熱、それを理解し支える家族。 それらを豊かな自然を背景に描いたヒューマンドラマの逸品。  年齢の割には老けきったイヴ・モンタンには、かなり驚いた。 最初、どれがイヴ・モンタンなのか分からなかった程だ。  少女マノンを演じた8歳の少女が実に美しい。 大人の奮闘する様子を、静かに陰から見つめるその横顔に、純粋なる美しさを感じる。  第二部へと続いていく本作だが、続きを観たいと思わせるラストの演出も巧みだ。
[DVD(字幕)] 7点(2011-05-08 11:28:45)
92.  哀愁 《ネタバレ》 
冒頭のシーンで、既にネタバレ全開という、キング・オブ・冒頭ネタバレ映画。  ストーリーは実に重厚で、隙がない。 その分、進行上、都合の良すぎる部分があるのが、ややマイナスか。  女性が自分の不貞に苦しみ、相手の男にそれを知らせたくないとする気持ち、解らなくもない。 だけど、本当に相手の男を信用していたら、打ち明けるべきだと、個人的には思う。 なんせ、それが本当の愛ならば、全てを包容することができるはずであろうから・・・  少なくとも、私はそう信じたい。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-03-13 01:00:17)
93.  アオサギとツル 《ネタバレ》 
切ないねぇ~。  男女のすれ違いの話。 素直になれない、嫌いになれない。  色恋はタイミングが全ての鍵を握っている。 ラストも、ほろ苦く切ない。  だけど、こんなことを延々とかけ合っている相手が居るだけでマシなのかも! 真の孤独よりはマシなんじゃないかな?
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-12 02:16:47)
94.  アウトレイジ(2010)
北野武監督作品の中では、『座頭市』と並ぶ完成度の高い娯楽作品。  現在の日本人監督の中で、単純に楽しめる作品を撮らせたら、最近の北野武監督に勝る者はいないのではないか、というくらい良くできている。 ストーリーの顛末よし、音楽よし、映像よし。 特に、ヤクザものを撮らせたら、間違いなく現在においてはナンバー1の監督だろう。  北野武が、ただ撮りたいものを撮っていた初期の頃と比べて、“職人監督”と呼ぶべきに相応しい、監督しての巧さを感じさせる。  ただし、それが良いか悪いか。 個人的には、少し残念だと感ずる。 初期の頃に感じた、心に深く突き刺さるものが感じられない。 何か、角がとれて丸くなった印象。  監督としての総合的技量は、年数を経るにつれ、格段にアップしていると感じるが、逆に初期作品の頃に感じられた、鋭利なナイフのような切れ味がなくなっている気がする。  だが、それは北野武の計算なのかもしれない。 何故なら、比較的最近でも、『TAKESHIS’』の様な、自分の撮りたいものを好き勝手に撮っただけの作品も、撮ってはいるから。  商業的な作品と、自分の取りたい好き勝手作品とを、器用に撮り分ける北野武。 それはそれで凄い。  でもできれば、娯楽性が低く世間一般の評判は低くとも、初期の頃の様な作品や、最近で言えば『TAKESHIS’』の様な自分勝手な作品を、もっと撮って欲しい。
[DVD(邦画)] 7点(2011-01-26 01:00:36)(良:2票)
95.  明日ある限り
豊田四郎監督、香川京子主演の組み合わせ。 これが理由で本作を鑑賞した。  豊田四郎監督作品として観ても、それほど突出した作品ではないし、香川京子の魅力が出ているかといえば、そうでもない。 ただ、手堅い演出とストーリーで、それなりに満足できるレベルではある。  真面目すぎるストーリーと、香川京子がやたらに感情的になってばかりいる部分が難点で、決して楽しい気分になれる作品ではない。  しかし、家族としての絆がいかに大切であるかを感じることができるという点において、どこか小津安二郎作品に通ずるものも感じた。 
[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-01-17 01:38:55)
96.  ある歌い女の思い出 《ネタバレ》 
日本初ソフト化のチュニジア映画ということで、それを観ることができただけでも満足。  母と同じ悲しい運命を、その娘も辿る・・・という話。 王宮内では、指導者が絶対的権力を持っていて、あらゆる面において欲望を満たすわけだが、とりわけ“性”の問題については実にダークな一面があり、それが本作の主題となっている。  江戸時代の将軍でもそうだし、北朝鮮のキンショーニチでもそうだし、オウムのポアするぞ!と言っていたデブもそうだった。  つまり、閉鎖的組織の中で、絶対的権力を持つ男の指導者は、結局、“性”の欲望を、支配下に置く女性で満たしまくる。  指導者の夜の相手を務めていた母親が、まだ幼い娘を同じ目に遭わせたくないと思い、必死に抵抗する。 立場の弱い母親が、娘を思うその気持ちが痛いくらいに伝わってきた。 しかし、単調さは否めず、ただそういった題材を普通にみせているだけの作品だった。  エキゾチックな趣きはあるので、たまに観るにはそれなりに満足できる内容。
[DVD(字幕)] 6点(2010-12-15 23:49:05)
97.  アメリカの友人 《ネタバレ》 
初期の頃に作られたヴィム・ヴェンダース作品だけあって、自分には十分楽しめた。 死を宣告された男が、目に見えない“時間”というものと闘いながら、それでいて自分では分からないうちに大きな事件へと巻き込まれていくという流れは、独特で面白い。  特に、電車内での殺しの一部始終は、手に汗握る緊張感! サスペンスとしての魅力も存分に発揮しながらも、死に直面した男の生き様を描いた人間ドラマとしての深みも加わり、現在のヴェンダースには作れないであろう、個性のある優れた作品である。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-12-12 00:48:38)
98.  哀戀花火
一昔前の中国映画の典型を見るような作品。 とにかく変に真面目っぽく、それでいて陰湿。 封建社会の内実はよく描けているとは思うが、恋愛がらみがどうも回りくどい。  出演陣の演技には熱がこもっており、見応えがあるのは救いだった。 
[ビデオ(字幕)] 4点(2010-11-23 23:43:44)
99.  青空のゆくえ
最近の日本映画には珍しい、真っ直ぐでピュアな青春ラブストーリー。  黒川芽以も可愛かったけど、やっぱり素朴な魅力爆発の多部未華子でしょう。 とにかく何てことのないスタイルと顔立ちなんだけど、何故だか魅力を強く感じる女優さん。 有名になる前から何度も彼女を起用し続けた、監督の長澤雅彦は偉い!  ストーリーとしては、中学のバスケ部をめぐる群像劇的なもので、色んな話がてんこ盛り。 その是非はともかく、最初から最後まで奇抜な演出を使うことなく、ピュアな青春ラブストーリーで押し通した内容は、清涼感たっぷりで、時折り挿入される青空の映像と相まって、見終えた後はとても気持ちがすっきりした。  中学生という、多感で異性に興味を持ち始める頃特有の、あのドキドキ感とワクワク感。 それが随所に散りばめられていて、自分も体験したあの頃の甘酸っぱい想い出を、追体験できるのが嬉しい。  流行りの青春映画にありがちな、派手すぎる演出もなく、安心して気持ちよく観られる作品で、地味ながら抜群の清涼感を持つ、隠れた青春映画の秀作。
[DVD(邦画)] 7点(2010-10-31 22:02:08)(良:1票)
100.  曖昧な週末
香港の夜を舞台に、スピード感あふれる音楽とテンポで進む内容は、とてもスタイリッシュでかっこいい。 クラブ(レイヴパーティ)のシーンが出てくるが、そこはまさに男女の欲望むきだしの場所で、香港の都会の夜を楽しむことができる。 実際にここまで凄いクラブが、香港に存在する(した)のかは謎。 音楽・酒・クスリ・SEX・・・ こういう場所にどっぷり浸かってみたいけど、確実に社会復帰できない廃人になる気もする。  さて、この作品は香港映画好きの中では、“衝撃のラスト?!”ということで有名らしい。 まあ、確かに衝撃ではあるのだが・・・ なんだろな、微妙に分かりづらいのも手伝って、あのラストで爽快!という気分にはなれなかった。 どちらかと言えば消化不良な感覚。  冒頭からスタイリッシュな映像とノリノリの音楽で飛ばすもんだから、かなり引き込まれたんだけど、時間軸が交錯して、主人公が入れ替わる辺りから、なんだか怪しくなった。 それであのオチだから、やっぱりアンバランスと言う他ない。  もっとも、終始かっこよさげな雰囲気を出しておいて、あのラストだからこそ、ずっこけていいのかもしれないが。 ラストは、ちょっとした悪ふざけとして軽くとらえないと、楽しめないと思われる。  個人的には、時間軸ずらしも要らないし、あのラストも当然要らないし(笑)、ゲロネタも要らない。 お願いだから、フツーに作って欲しかった。 映像も音楽も出演陣も全て魅力的だっただけに、余計にそう感じてしまった。
[DVD(字幕)] 6点(2010-10-15 21:07:31)
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