121. ガン・ホー
《ネタバレ》 世にトンデモ日本映画は数あれど、これはかなり凄いというか、いっちゃってるレベルですね。まさに日本がアメリカの国土まで買い漁ろうという勢いだった80年代の一面を反映しています。しかも監督がロン・ハワードというのも驚きです。ただ、コメディ演技をどこまでも真剣にできるマイケル・キートンのおかげで、なぜか破綻を免れているという不思議な作品でもあります。エンディングのジミー・バーンズ"Working Class Man"(作曲はジョナサン・ケイン!)に3点。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2022-07-15 00:39:01) |
122. カモン・ヘブン!
お父さんが亡くなりました。さてそこに集まった家族たちはどうなるでしょう、というそれだけの初期設定で、その発想自体は悪くないのですが、そうすると必然的に描写対象は一家族内に限られていくことになるので、かなりの周到な描き分けが必要となってきます。が、この作品はその辺が不十分であり、しかもみんな似たような芝居しかしてないので、設定の意味もあまりないことになってしまいました。ウーピーの出番もほぼないのですが、この作品で焦点を当ててしまうと、1人で全部持っていくことになったんだろうな。 [DVD(字幕)] 3点(2022-01-17 03:13:38) |
123. カサノバ(1976)
どこまでも不条理系の描写が続く。リアリティを放棄し、デフォルメをあちこちにくっつけた手法は、半分舞台劇を見ているようでもある。しかし、それによって何か面白い世界が完成しているかといえばそうではないし、2時間半は長すぎ。制作者と役者はこの監督の妄想爆発によくお付き合いしたなあ。 [DVD(字幕)] 3点(2021-06-08 01:05:43) |
124. 顔のない女
精神疾患のあるヒロインを診ていた精神科医が、そのヒロインと関係を持ってしまって・・・という流れなんですが、何ともまあ、それっぽいシーンがただ積み重ねられているだけで。最大の敗因は、そういう設定でありながら、疾患の医学的根拠や特性にしっかり踏み込んでいないこと。したがって、スタートが単に「何かちょっとおかしい人」にしかなってないので、物語の発展のしようがありません。そんな中で、ヒロインの夫やらさらにその不倫相手やらを無意味に絡めていき、しかも回想だか現実だかよく分からないショットも次々挿入されていくので、作品としては崩壊していっているだけなのです。完全に設定負けしてしまいました。 [DVD(字幕)] 3点(2020-06-18 00:00:26) |
125. ガン・ファイター(1961)
《ネタバレ》 大量の牛軍団を運んでいく過程でいろいろ人間ドラマや敵撃破アクションが、と思っていたら、本当にただ牛を運ぶだけだったのには驚きました。それっぽい3人組や先住民集団も、ほとんど(映画上の)仕事してないし。で、到着した後に母娘関係のいろいろもくっついてはいますが、妙に空気がだれていて時間の水増しにしか見えません。ところで、あの娘ちゃんって、後に「ポセイドン・アドベンチャー」でノニー(歌手)役で出てくる彼女だったんですね。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2020-03-14 00:20:42)(笑:1票) |
126. カウボーイ&エイリアン
カウボーイとエイリアンなんでしょ。そんなありえない取り合わせなんだったら、そのギャップを強調しまくる方向でコメディチックに決めまくる、というのが通常の発想だと思いますが、なぜかこの制作者は、一大CGスペクタクル作品を真面目に作ろうとしている。それで作品として成り立つはずがないのです。加えて、一つ一つの展開がことごとく凡庸である上に、暗いシーンでは映像処理がいい加減で何をやっているのか分からないという追い打ちまで。あれこれ詰め込んだ画面に反して、現場のテンションの低さが伝わってきます。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2020-02-08 23:42:29) |
127. 海外特派員
えらく壮大でダイナミックな作りであり、かつ複雑な内容にも挑戦しているのですが、何が起こってもそのまま前に進んでいるだけなので、スリルもサスペンスも感じない。当時の映画としては斬新な領域ではあったのでしょうが。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2020-02-05 23:28:50) |
128. 彼女がその名を知らない鳥たち
《ネタバレ》 やっぱり蒼井優ちゃんは、こういう自堕落というか退廃系というか、そういう役には合わんよなー。30年くらい前だったら、桃井かおりか大竹しのぶがやっていた役ですよね。そして男性組はショーケンとか火野正平とか萩原流行とか。という具合に脳内変換しながら見ていました。オチはまあまあだったのですが、それまでのフリが弱いため効果半減です。それと、だらしなく怠惰な生活をしているという設定の割に、2人が生活している部屋の家具やら内装が妙に小綺麗なのが気になりました。「汚し」ができる美術スタッフはいなかったのか? [ブルーレイ(邦画)] 3点(2019-12-21 01:13:02) |
129. 怪物の花嫁
《ネタバレ》 例のタコのインパクトがあまりにも強烈なのですが、それ以外は普通の映画の範疇内なのではないでしょうか?いえ、その上でどうかと言われれば、やはりつまらないのですが。終盤の救出シークエンスなど、変に映画の王道風に作ろうとしているため、かえってつまらなさが強調されています。 [DVD(字幕)] 3点(2019-07-31 00:41:17) |
130. 家族の灯り
《ネタバレ》 戯曲を映画化した場合の一番悪いパターンになってしまいました。ごく一部の僅かな部分を除けば、同じ室内で、同じような登場人物が、アクションに乏しい会話を延々と続けているだけ。これなら、舞台で見た方がよっぽどいいし、むしろ逆にラジオドラマとかで聴きたかったと思うくらいです(その場合、字幕がないので困りますが・・・)。ラストのオチも、さほど効果的に機能しているわけではなく、オチのためのオチという感じ。 [DVD(字幕)] 3点(2018-07-18 01:59:15) |
131. カルテット!人生のオペラハウス
びっくりするほどつまらなかった・・・。この4人にどういう背景があるのかも不明だし、それぞれどういう個性(登場の必然性)があるのかも分からないし、オペラという対象とどう接していたのかも分からない。つまり、基本的な人物設定からしてまったくできていないのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2017-07-27 00:58:33) |
132. 彼のオートバイ、彼女の島
《ネタバレ》 肝心のオートバイシーンを格好良く撮っておらず、「ただ走っているだけ」なのは致命的。しかも、意味もなく通行車のミラーを破壊するとか、走行トラブルの相手を殴る蹴るだとか、ほとんど暴走族以下ではないのか?「すぐにカッとなる人は運転には向いていません」と教習所で習わなかったか? [DVD(邦画)] 3点(2017-06-04 04:47:38) |
133. 海底二万哩
いろいろ冒険してるはずの割には、何か全体的な雰囲気がのんびりしていて、迫力を感じないんですよね・・・。やたら長く感じました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2017-03-10 23:16:37) |
134. 華麗なるギャツビー(2013)
ラーマン&ディカプリオによるリメイク作といえばもちろん「ロミオ&ジュリエット」が思い浮かんでしまうのだが、あの古典をグシャグシャに崩しまくった「ロミジュリ」は、まあ、それはそれで面白くはあった。こちらの方は、ただひたすらゴテゴテした絵面があるだけで、一体何が作りたかったのか分からない。必然的にディカプリオも、演技力や表現力を発揮する場はなく、ただ画面内に存在しているだけ。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-09-29 00:09:02) |
135. 母べえ
《ネタバレ》 ステレオタイプな底の浅い人物造形と、筋を追うだけの機能しかない説明台詞(ナレーション含む)を最初から最後まで並べただけの作品。脚本で奥行きを感じたのは、鶴瓶の「その後」をそっけない一言で済ませていた箇所のみ。役者陣で唯一光っていたのは、父の後妻役の左時枝。わずかな出番ながら、違和感なく場面にすっとはまり込んでいる。さすが。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2016-09-04 11:11:29) |
136. 彼女と彼(1963)
やたらと前衛的というか何というか、通常の描写の枠組を外そうという意図が見て取れるのですが・・・怖いぞ怖いぞと煽り立てられても、逆に作り物っぽさが増してしまって、かえって怖くないのです。 [DVD(邦画)] 3点(2016-05-11 23:27:26) |
137. 華麗なるギャツビー(1974)
いろいろな登場人物を配置しているはずなのに、1人として個性的・魅力的な人物が見当たらない。肝心のギャツビー自体が、何か突出したところがあるわけでもなければ存在感で見せきるわけでもなく、その辺にいるような人でしかないのです。その描写の凡庸さに、逆にびっくりしました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-03-08 00:08:02) |
138. カウボーイ
何というか、何とものどかで平和な世界というか、牧歌的というか・・・。真剣にカウボーイをめざそうとする初心者が、いろいろ経験を積んでいって、いつしか1人前に成長していくという、至って真面目な成長譚。しかし、この全体に漂う頑張ろう感というかほのぼの感みたいなものが、作品世界と対応していなくて、どうにも居心地が悪いのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-12-03 23:49:35) |
139. 限りなき追跡
とりあえず追跡の体はとっているのですが、主人公側も特段技量もなければ作戦もなく、悪役側も別に大して悪くなさそうな感じ。つまり、終始予定調和的な緩い雰囲気だけが漂っています。「何でそこでそうするの?」と双方に突っ込みたくなる場面が満載です。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-08-03 00:14:02) |
140. 風にそよぐ草
《ネタバレ》 免許証云々は単なる導入エピソードで、そこから二人の間でいろいろ発展するんだろうと思っていたら、男のストーカー描写が延々と続く前半で、「えっ、これってそういう話?というか、このネタ1つでそこまで引っ張る?」と唖然。そこからカオス状態のようにわけの分からない展開に突入する後半に、さらに唖然。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-01-04 02:03:32) |