1. キング・オブ・コメディ(1982)
《ネタバレ》 やあ、怖いですねえ。こんなに怖い話なのにライトなタッチで描けているのが驚異的。 もうデ・ニーロの顔が怖いもん。なんかぬめっと粘着質な顔つき。このしつこさ。ちょっとリアルにその辺にいそうでざわざわしますね。 ジェリー・ルイスの被る迷惑なこと、心からお察ししますよね。きっと現実でも経験あるんじゃなかろうかこのリアルな演技を見るに。 自分の才能を信じるのは良いとしても、なぜだかこの手の人たちは下積みをすっ飛ばそうとする。ライブで客の前に立って力試しをしようとせずに、ジェリーのようなトップにいきなり押しかけるんですな。 この話ではイカレた奴に珍しくも相方、それも女がいてこれがまた自分の思いばかり通そうとする完全なるストーカー。デ・ニーロとはまた別種の暴力タイプでげんなりします。もっともこの女の頭の悪さがコメディ感に一役買っているのですが。 ラストは呆気にとられたのだけど、どなたかがパプキンの妄想であると指摘していて目から鱗が落ちました。ううむなるほど。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2023-07-16 19:01:52) |
2. 鬼龍院花子の生涯
筋が粗いのは気になるけども、そんなのは脇に吹っ飛ぶほど役者の厚み、熱量が半端じゃない。けれん味だくだくというか、緋色をバックに牡丹が目の裏でちかちかするような。近頃邦画ではめったに見かけない情感の分厚さ。そして夏目雅子が女優になった映画。この松恵をつかまえてグラドル出身の三蔵法師と同じ評価を下す人はいないだろう。 [ビデオ(邦画)] 6点(2012-02-07 00:37:02) |
3. キリング・フィールド
なんかもう、この世の終わりかと思うほどのミもフタもない荒廃っぷりに、「なんてこったい」と何度も呟いた。有名なラストシーンは確かに感動的ではある。でも、そもそも何でこんなことになったのか、ということに考えが及ぶと涙も引っ込むというもの。もっと映画として怒るべきじゃなかったか。どうも「アジアの人ってかわいそう」的な目線を感じる。素材がナチスものならば、もっと身を切るような制作作業になるような気がする。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-01-07 02:38:47) |
4. 北の橋
うん、分からん。現実と想像の入り乱れるドン・キホーテ型作品と聞いておいて良かったな。まともに取り組んですべての謎解きをラストに求めたら大怪我するところだった。 ジャック・リヴェットですから、‶分からない”ままでも良いんです。持ち味といいますかね。でも、かの「セリーヌとジュリー」のような「分からないなりの納得感」というのが乏しい。おいてけぼり感が半端ないです。 もっとも、パリの街は中心も郊外も雰囲気があって素敵でした。演じる二人の母娘女優もなんだかクセになるような魅力があります。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2023-04-21 23:15:24) |
5. キャット・ピープル(1982)
《ネタバレ》 思ったこと。N・キンスキーの主張の激しい顔立ちにショートは似合わないなあ。身体のラインはとてもキレイだけど。猫人間、って あー、そのまんまじゃんか・・。ホラーだと思ったのにあんまり恐くないや。もっとぞくぞくしたかったのにな。 [ビデオ(字幕)] 5点(2012-04-04 01:12:08) |
6. 危険な情事
マイケル・ダグラスとグレン・クローズ・・お互い様ですけどこの相手にそんなあ。アメリカ人って発情しやすいよなあ。風呂からざばーって、もはやコント。 [地上波(吹替)] 5点(2011-11-19 00:41:19) |
7. 教授と呼ばれた男
《ネタバレ》 こわっ マフィアこわっ。鮮やかすぎるというか情け容赦ない人殺しっぷりに震え上がりましたねえ。マフィアの男と関係しただけで硫酸漬け・・怖いっ。絶対イタリアンマフィアとは近づかないでおこうと誓ったもんです。そんな機会ないけど。最後の細長い独房、あれが一番怖いかも。 [ビデオ(字幕)] 5点(2011-10-29 08:47:54) |