1. 禁断の惑星
1956年にしてあのスケール感をよく出せたものだと思う。創意工夫して撮られた映像のありがたみだ。もちろん時代を感じさせる部分も多々あるが、却ってレトロ感が楽しかったりもした。この懐かしさは本作がいかに後世の作品に多大な影響を与えたかということを表しているのだろう。怪物の正体は、なるほど…。SF映画の古典的名作、お目にかかれて良かった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-03-10 18:45:38)(良:1票) |
2. 禁じられた遊び(1952)
《ネタバレ》 ブリジット・フォセーの演技が神がかり的で涙腺を刺激してくる。「遊び」については少し難しい。考える余地を残したような感じ。最後、ポレットはミシェルと引き離されたことで、急に孤独感に襲われ、死の意味について感じ取ったような、悲しい表情を見せる。改めて戦争は惨い。 [DVD(字幕)] 7点(2011-09-17 14:02:15) |
3. 銀座化粧
男で失敗した経験から「男なんてケダモノだと思ってれば間違いないわね」と語っていた雪子がひょんなことから石川と出会い、魅かれていく。雪子は(静江の)友であり、(京子の)姉貴分であり、母であり、そして女である。皮肉な展開と雪子の複雑な心境が印象深い。今回、田中絹代さんの主演映画を初めて観たが、日本映画史上最高の女優と言われているだけあって、安定した演技力と風格が感じられ、とても良かった。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-01-19 20:07:45) |
4. 奇跡(1955)
《ネタバレ》 宗派の違いから結婚に反対していたオヤジが相手の親(ペーター)も同じ理由で反対している事を知ると息子かわいさに相手の家まで乗り込んでいって… という辺りまではなかなか面白い話だったが、インガが死産し、さらにインガ自身の命も危ないという話になってからはペーターの主張が勝利したような感じで、いや~な気分になった。また奇跡にもいろいろあるが、この奇跡はいただけない…。神の存在を信じる、信じないはともかく、起きる奇跡に現実的にはありえないものをチョイスするセンスが理解できない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-01-08 19:33:50) |
5. 恐怖の報酬(1953)
《ネタバレ》 大物ぶっていたジョーが何度か逃げようとし、最後には「年を取れば誰だってこうなるんだ」と泣き言を言う。もう一台の方に乗っている二人は嫌な奴なのかと思っていたけど、石を爆破する場面を見ると逆に尊敬の対象になる。このように極限状態によりそれぞれの真の姿が見えてきて、見方が変わっていくのがとても面白い。ただマリオはそれほど魅力がないというか、ちょっとやりすぎ。ジョーの死に涙を流していたけど、あんたが殺したようなもんじゃないかって。平手打ちはいいけど、殴る、蹴る、石をぶつける、極めつけは足を轢く・・・。石爆破ではみんなで喜びを分かち合ったじゃないか! ちょっと前の出来事なのに、遠い昔のようだよ... なんて思ってると、あのラスト。後味が良いのか悪いのかさえも分からないという珍しい映画を見た。演出は良いと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2010-09-07 23:03:30) |