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なんのかんのさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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61.  グッバイ、レーニン! 《ネタバレ》 
国やぶれた経験のある国民には、さらに“分かる”話だなあ。社会の激変のショック、価値観の変転、かつての“よき国民”の哀しみ。そういったことも、こうやってやっと笑えるようになりました、って映画を作った心理からして、よ~く分かるなあ。かつて東ドイツの中に西ベルリンがうたかたのように存在していたように、滅んでいく東ドイツの中で、うたかたのような東ドイツの部屋が死守されていく。ユーモアあふれる歴史修正主義者たち。窓からコカコーラの広告が見えると「実はコーラはドイツ生まれで、このたび提携の和解が成ったのだ」という歴史が捏造される。傑作なのが統一の解釈で「競争のない理想の国を求めて、西の難民が東へ流れ込んできたのだ」ということになる。しかもこれは単にジョークだけでなく、これから競争社会になっていくだろう統一後ドイツへの批評にもなっているわけだ。
[映画館(字幕)] 7点(2008-05-07 12:21:26)
62.  口裂け女
なんで今さら口裂け女かと思ったが、以前流行した親の世代と子の世代との30年の差を置くことで、親の子への虐待というモチーフを潜ませる深い企みがあったのだった。母の子である男教師と子の母である女教師との冒険を通し、ローレンツの動物行動学が、愛と攻撃とは同じ根を持つと指摘しているような、そういう母性の根源的な衝動の両面を探ろうとした意欲作なのである…って感じなのかな、とうっかり最初のうち思ってしまった私を笑ってくれ。だってこいつらへんなんだもん。男教師は己れの幻聴に導かれて車走り回ってるし、女教師は女を刺殺してその子を憐れんで、でも一緒に車で走り回ってる。こいつらの行動に確からしさの裏打ちが出来てないので、観客は置いてきぼりを食い、その間もドラマはただただ陰惨に進行する。もう途中で製作者が観客にどういう反応を期待しているのかすら分からなくなっちゃった。呆然とするにもけっこう体力がいるらしく、ラストでは疲れきってすっかりウツロ、サトエリに向かい「そうですか、ハイ、分かりました、どうもご苦労様でした」と弱々しく呟いて電源を切った。
[DVD(邦画)] 4点(2008-02-25 12:21:50)(良:1票)
63.  クィーン 《ネタバレ》 
空気が読めない、ってことを、最近はひどい欠点のように言うが、そうだろうか。この映画のエリザベス女王は、まさに空気が読めなかった。自分の王国が空気のおもむくままに浮遊する「大げさな涙とパフォーマンス」の国に堕してしまっていたことに気づかなかった、あるいはうすうす気づいていて認めたくなかったのかもしれない。自分が国の品位を体現する存在だと信じていた。イギリスならではの、皮相なからかいのない上質のユーモアで綴られた映画だが、かなり苦い内容を含んでいる。この女王の落胆が主題だから。そして作者は、空気を読めなかった女王を遠回しに賛美し、ダイアナバッシングから王室バッシングへころっと変われる世相を遠回しにチクリと刺す。やがて殺されていく大鹿の威厳と女王の品位、敗北していくもの同士が対面する川岸のシーンを美しく歌い上げたように、ひとつの文化の型が失われていく挽歌を、この映画は奏でたかったのだろう。あの鹿はダイアナではなく女王自身、こうでありたかった女王の肖像画なのだと思う。それにしてもこういう映画を平気で作れてしまうのは、シェイクスピアの史劇の伝統があるからなのか、ウチの国はかないませんなあ。
[DVD(字幕)] 7点(2008-01-14 12:23:21)
64.  孔雀 我が家の風景 《ネタバレ》 
こういうすばらしい映画を見ると、あれはどういう意味だろう、と考えるより、ただただシーンを思い返していたくなる。日常にうんざりしている娘が屋上で寝転がっている目に飛び込んでくる、落下傘部隊の優雅な降下訓練。アコーディオンに合わせて朝鮮の踊りを鏡の前で踊る、どうも家庭的に不幸らしいおじさん。知的障害がある息子が見初めた娘がどれか知ろうと、道で一人一人この娘? この娘? と指さして確認する母…、ととめどがない。ばらばらに散り、また一緒になる兄妹たち、そこには再会の喜びはなく、過ぎ去ってしまった時間の取り返しようのなさを悔やむ娘の涙だけがある。だけど、その過ぎ去った時間はこんなにも豊かだった、と映画を見た者なら分かっている。孔雀は誰も見ていないところで羽根を広げていたのだ。
[DVD(字幕)] 8点(2007-10-09 12:16:17)(良:1票)
65.  グアンタナモ、僕達が見た真実 《ネタバレ》 
前半はロードムービーのひたすら移動する映画。母国に戻ると下痢をしてしまうぐらいヨーロッパになじんでいたパキスタン系イギリス人の若者たちが、異国見物のようにめぐる祖国と隣国アフガンの光景。外からの客の視線で見ていたはずの戦争なのに、いつのまにかタリバンにリクルートされ、北部同盟に捕われ、アメリカに当事者アルカイダとして引き渡されていく展開の臨場感がすごい。で後半は捕虜としてひたすら運動を禁じられる世界。金網の監獄なので外からは常時見つめられるが、こちらが米兵を見ることは厳しく禁じられる。だからラスト釈放されたときに、移動するバスの窓からグアンタナモの街を、米兵の禁止を断固拒否して「異国見物」する主人公の姿が感動的だ。
[DVD(字幕)] 6点(2007-10-01 12:27:33)
66.  クレージー大作戦 《ネタバレ》 
ハナ肇は植木等や谷啓に比べ、コメディセンスではやや劣るところがあるのだが、本作ではけっこうおかしかった。実直に勤めてきた刑務所所員で、もうすぐ表彰されるというときにクレージーの他のメンバー演じる囚人たちに脱獄されてしまう。経歴に傷がつかないよう、脱走した面々を穏やかに連れ戻そうと説得しているうちにずるずる深入りして、強奪計画に加担してしまうという役割り。その愚直さがハナのキャラクターに合って、このずるずる感がなかなかおかしい。もっとも金庫破りするときの谷啓の手つきや首の曲げ具合などのほうが、よりストレートに笑わされたけど。
[映画館(邦画)] 5点(2007-09-29 12:22:47)
67.  暗いところで待ち合わせ 《ネタバレ》 
男は、誰も信用せず、いじめられるきっかけを与えないようにと気配を消して働いている。女は、外に出ると人に迷惑かけるからと、世間に対して気配を消して暮らしている。その女の家に、男が気配を消して住みついてしまう。被害者意識と加害者意識の同居。人生持ちつ持たれつ、もっとこう気楽にいけないですか? と見てるこっちが言いたい気分になったところで入る外出シーンだから、けっこうグッと来てしまった。初めて男に食事を提供するシーンなども含め、気配を消しているスリルの場面より、気配を消すことをついに突破する場面でこの映画はいい。
[DVD(邦画)] 6点(2007-09-17 09:29:50)(良:2票)
68.  ククーシュカ ラップランドの妖精
映画においてセリフは、説明になりすぎるなどととかく評判の悪いものだが、こういうアイデアもあったのか。言葉が通じ合わない世界を表現するのも、セリフがあってこそなのだ。互いに理解できぬ3種類の言語が飛び交い、誤解を重ねながら暮らしていくことのおかしみ。指をさしても違ったものを見てしまうし、身振り手振りもそれぞれの思い込みで勝手に了解していく。まあこの世とはこんなものではないか、それでもどうにかやっていけるではないか、いう不思議な安堵がここにある。副題に災いされて危うく見逃すところだった、副題はラップランドのバベルとすべきでしたな。
[DVD(字幕)] 7点(2007-08-03 12:22:00)
69.  グエムル/漢江の怪物 《ネタバレ》 
ゴジラは戦争の不安が凝り固まって生まれたものだったが、これは何かというと、都会の通り魔だね。人々が襲われているのを、バス(?)の車内からおばさんが見下ろしてるカットが変にリアル。これって安全地帯から通り魔を目撃してる目でしょ。最初のほうで、橋からの飛び込み男が怪物を目にするエピソードがあったけど、アメリカ軍のクロロホルムより、ああいう自殺者の世間に対する怨念を食って怪物は成長したんじゃないか。だから休日の河原で屈託なく楽しんでる人々を見ると、ついムシャクシャして。だもんでこれ、ゴジラのような国民共有の災厄にはならないで、被害者の家族の物語になってしまうんだ。
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-23 12:28:26)(良:1票)
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