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1.  空海 KU-KAI 美しき王妃の謎 《ネタバレ》 
久々のチェン・カイコーという事で、スタティックで審美的な画面が来るかと思いきや、 絢爛豪華なCGで粉飾された舞台をカメラは目まぐるしく動きまくってまるで落ち着かない。 人物間をやたらに回り込むわ、ところどころ違和感のあるカット繋ぎもあるわで、特に前半は構図の意識があるのかどうかも 疑わしい。 『キャットピープル』なども意識したかどうか、黒い影で表現される猫のショットが怪奇ムード満点でいいのと、 空海らがアクティブに動き回って謎解きしていくというのがいい。
[映画館(吹替)] 5点(2018-02-28 21:53:48)
2.  グレイテスト・ショーマン 《ネタバレ》 
新婚生活を始めたヒュー・ジャックマンとミシェル・ウィリアムズの、アパート屋上でのダンス。 少年少女時代の交流をミュージカルでモンタージュしたシーンに続き、時間の経過をシンプルかつ鮮やかに描写すると共に、 二人の舞踊に合わせて屋上に干されている白いシーツを舞い踊らせるという細やかな心得が嬉しい。 さらに次のシーンでは、これらのシーツを再び活用して子供たちに幻燈を見せるという芸当も披露してくれる。 海辺に佇むミシェル・ウィリアムズの青いショールは風にたなびくし、ドレス類はダンスによって華々しくダイナミックにひるがえる。 そこに風があるか無いかで、ショットの情感はまるで違うのだ。  ヒュー・ジャックマンとザック・エフロンのカウンターを舞台にしたダンスの素晴らしさをはじめ、 長すぎず、短すぎず、寄りすぎず、引き過ぎず、程よく編集されたダンスシーンの画面は舞踊と音楽が融合する快感を存分に味わわせてくれる。 その中で、ここぞというシーンで入るスローモーションもすこぶる効果的だ。  劇中での別離、再会のシーンには常に階段の段差が配置され、斜めの動きを呼び込むベクトルを仕込むというような 奥行きのある空間づくりも達者である。 怪我をして横臥するザック・エフロンと見舞うゼンデイヤの位置関係も、決別シーンとの対比として 演出されているのだろう。
[映画館(字幕なし「原語」)] 9点(2018-02-18 22:00:17)
3.  グレートウォール(2016) 《ネタバレ》 
3D映画で思わず顔を避けそうになってしまったのはゼメキス『ザ・ウォーク』の綱渡りシーンでバランス棒が画面に向かって落下してくる俯瞰ショットだが、 形態と速度感が似通ったこちらの弓矢もなかなかの飛び出し感覚である。  序盤はさして立体効果のあるショットもなく、短いショットの羅列で見づらいのだが壁の登場から高度と奥行きの画面が活きてくる。  濃霧を使って、いつどこから飛んでくるのかを予測させないところに音響の効果も目一杯駆使してスリリングな3D効果を挙げている。  カラフルな色使いも良。クライマックスの塔内部の空間を照らすステンドグラスが色鮮やかでいい。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2017-05-02 12:48:48)
4.  愚行録 《ネタバレ》 
寒々とした曇天や冷ややかなな壁が硬質な白バックをつくる。 余計な装飾を排したそれらの白いシンプルな背景が思惑を秘めた俳優らの表情を見事に浮かび上がらせている。 終盤での妻夫木聡と満島ひかりの述懐もまたそれぞれの白バックを介してクロスカットされ、二人の横顔のショットは台詞に優位を譲らない。   序盤に登場する、殺人事件の起こった住宅街の坂道の寂れた風情も見事なロケーション。 小出恵介、市川由衣らの三角関係を示唆する役者配置の妙。屋外の階段を昇り降りし、エレベーターの扉をこじ開け、といった手持ちカメラによる 動線と空間性はキャラクターの感情を提示するなど、カメラワークもよく考えられている。 一方で、現在シーンの固定されたカメラは俳優らの語りと芝居をじっくりと持続的に見せてくれる。  松本若菜が平手打ちされるシーンでの、屋外から屋内へのカメラの切り替えの呼吸の素晴らしさ。 それら、外と内を仕切るガラス窓のモチーフがじわじわと反復されていき、ついには 妻夫木聡がその仕切りを越えるショットへと至る。  煙草の吸殻にしても、炎の音使いなど細やかにアクセントをつけて視聴覚的な伏線張りを反復するなど巧みだ。
[映画館(邦画)] 7点(2017-02-19 20:00:50)
5.  クリーピー 偽りの隣人 《ネタバレ》 
ドローンによる俯瞰空撮も含めて、こんなにイド―ダイスキだったかと思うほど、よくカメラが動く。 人物の移動に合わせてポジションを様々に変えつつ、照明も大胆に変化させながらショットを持続させるなど、意欲的な印象が強い。 犬と人間との絡みを引きのショットで見せ、関係性の変化を反復によって提示する。これもカットを割らないアクションシーン共々難度が高そうだ。  隣人宅の門から覗く雑草も、至るところに現れる白いカーテン類も、ラストの香川照之の周りを舞う枯葉も、風によく靡いてムードを出している。 それらは恐怖の表現であると同時に、映画の快楽でもある。  竹内結子がテーブルで割っていたのは何の殻か。その後に続くジューサーの騒音もまた夫婦間の変調と不協和を表現する。 静かな風の騒めきも勿論だが、遺体を包んだ透明なナイロンポリを脱気していく音の生々しさだとか、衣擦れの音とか、 ここぞという場面の音響に対する意識も相変わらず高い。  その極め付けが、竹内の絶叫である。 蛇足は承知でも、それだけでは終わらせないということらしい。
[映画館(邦画)] 7点(2016-06-23 23:43:41)
6.  クリード チャンプを継ぐ男 《ネタバレ》 
助演とはいえ、ここでも自らの実人生をだぶらせ、老いと衰えを体現してみせるシルヴェスター・スタローンが素晴らしい。 第一作を意識した構図とステディカムによる滑らかなカメラワークで美術館の階段をゆっくりと登っていく彼の柔らかな笑顔に泣かされる。 あえてクロースアップで強調された、顔に刻まれた皺が人間的魅力となっている。  ワンマン映画気味であったシリーズから一歩脇に引いた形となったことでロッキーというキャラクターもより深みを増し、 チームの映画をより強く印象付けるものとなっただろう。 冒頭でマイケル・B・ジョーダンの孤独な背中を追うロングテイクは、ジムの階段やロードワーク、タイトルマッチの入場シーンや美術館の階段で 彼と並んで歩むスタローンやバイク軍団を伴うそれぞれのワンカットに昇華する。  音楽的な要素をより強調したのも新味といった感じで、トレーニングシーンも打撃音をリズミカルに響かせ、BGMを盛大に被せてくるが、 結局は最終ラウンドでのビル・コンティの旋律がすべてをかっさらってしまう。  マイケル・B・ジョーダンとアンソニー・ベリューによるファイトシーンの切れの良い動きとカメラワークも相乗してアクションを盛り上げる。 そのロングテイクが素晴らしいのは、単にワンカットであることではなくカメラが選手の至近距離に肉薄し、動きの間に入り込みながら カメラをほとんどぶれさせないテクニックにあるが、これもまた第一作のステディカムへのオマージュであり、かつそこからの飛躍でもある。
[映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2015-12-23 16:46:05)
7.  グラスホッパー 《ネタバレ》 
阪本善尚のカメラがいい。男たちの首筋を流れる汗が夏の暑苦しさを伝え、ふっと影が差していく屋内が人物の細やかな心情変化を伝える。 浅野忠信をはじめとする俳優たちの見栄えのよさも、その陰影を浮き立たせる撮影の素晴らしさゆえである。  尾行する生田斗真と、その対象である吉岡秀隆がホームであわや接近遭遇するショットの緊迫感。 囮として潜入した女性が手錠を外して凄腕を披露していくその凛々しい表情など、なかなかの見所である。  それぞれのドラマが絡んでいくうねりは淡白だし、 回想によるもたつき、案の定出てくるラストの種明かし説明などがやはり蛇足なのだが、 ラストの波留の笑顔で帳消しにしても良い。
[映画館(邦画)] 5点(2015-11-08 09:15:02)
8.  グッド・ストライプス 《ネタバレ》 
奔放なようでいて少し人見知りするところのある菊池亜希子。線が細く、いかにも優柔不断な中島歩。 二人の、その辺に普通にいそうな等身大の像が目を惹きつける。 少し倦怠混じりのほどよい距離感を保って向かい合い、並び合い、語り合う二人のナチュラルで他愛ないやりとりがいい。 式場での打ち合わせシーンのなんともユーモラスでリアル感溢れる対話などは岨手由紀子の脚本ベースだろうが、 二人のキャラクターを明快に提示しつつ、アドリブ芝居のような新鮮さがあって、さりげなくも素晴らしい。  妊娠から結婚へ。お互いの家族と交わっていく中での微妙な緊張と気まずさ、安堵、新たな気づき。  それらがふとした瞬間にごく小さな表情・視線の変化の中にたち現れる様が次第にスリルを孕む。  ふとしたアクシデントで夜の用水路に落ちてしまう菊池。結構大胆なショットを引いたカメラでさらりと撮っているのも凄い。
[映画館(邦画)] 7点(2015-10-05 22:22:46)
9.  くちびるに歌を 《ネタバレ》 
同監督の『僕らがいた 前編』を、ロケも方言もまるで活かせていないと かつては酷評したが、この変貌ぶりは何だろう。  恒松祐里が自転車で教会までの坂道を駆け下りていく冒頭のモンタージュの爽快さ。 学校の屋上や、緑の美しい小高い丘から碧い入り江を望む 『サウンド・オブ・ミュージック』的壮観がよく映える。  標準語で通していた新垣結衣が、本番直前に発する「あんたは一人じゃなか。」の 真情こもる響きは、やはりお国言葉でなければならないだろう。  樹々や髪を揺らす風、汽笛の響きの反復はモチーフとして勿論だが、 冒頭でフェリーのベンチに 寝そべる新垣の後ろ姿を捉えた水平移動は終盤の出航シーンで対照され、 風の渡る踊り場で見上げる男子の窃視は、見下ろす女子の窃視によって昇華される。  序盤の新入部員勧誘で歌われた「マイバラード」もまた、 二段構えのクライマックスとして会場ロビーの反響の中で反復されるのだが、 その歌声に囲まれる渡辺大知の喜びの表情が何より素晴らしい。  基本的なことだが、 本番時のピアノ演奏で新垣自身の運指をショットとして見せているのも良し。  教会の窓辺の石田ひかり、台所の木村多江ら母親の像を包む外光の演出も さりげなくいい。    
[映画館(邦画)] 9点(2015-03-10 23:14:53)
10.  クローバー(2014) 《ネタバレ》 
本来はホラージャンルに強みを発揮する監督だろう。 睡眠薬を抽斗から取り出した夏菜が浮かべる表情などは絶妙だ。  ところどころで画面に風を吹かせたりもするし、 ヒロインも美しく撮ってはいるのだが、勿論それだけでは彼女は輝かない。 決定的に拙いのが、自堕落なまでの携帯端末の濫用である。  友人の結婚式場での会話中に至っても、そっちのけで端末画面に見入っている。 男も男で、両手で端末を抱えて公衆の中を歩きながら彼女と動画交信する有様だ。 マナーがどうこう以前に、映画の被写体として、「アイドル映画」のメインキャストの動作として間抜けでみっともなく、大いに幻滅させる。  ドラマ的にも、この通信機器によって簡単にコミュニケーションが取れてしまうのだから 遠距離恋愛など障害とはなりようがない。  案の定、男の海外への出発は飛び立つジェット機のショット一つと素っ気なく、 その後も延々とメールだ、動画だと惚気けたやり取りばかりしているのだから、 再会の感動もへったくれもないだろう。  この「小道具」は映画から人物間の距離を奪い、その間に生まれるエモーションを奪い、その距離を狭めようとする人間のアクションを奪う。  クライマックスの告白のなんと淡白で、なんとお行儀良いことか。 携帯機器を出さねば出さないで「リアルでない」と批判されるのを恐れるのなら、 まずは吉田康弘らを見習うがいい。 
[映画館(邦画)] 3点(2014-11-11 23:48:47)
11.  グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 《ネタバレ》 
延々と続く路上の移動風景が画面右からのワイプで切れたかと一瞬錯覚するが、 それは実は撮影スタジオ内で映写されているスクリーンプロセスの裏側からの 回り込みの映像であり、カメラはそのまま、撮影を終え祝福されながら スタジオを出て行く女優の後ろ姿を捉える。  付き人を伴い、控え室へと戻る彼女をカメラは延々と追う。 控え室の中には部屋一杯の花束があり、そこにグレース・ケリーの ロイヤルウェディングを伝えるラジオ音声が被る。  女優からの転身を出だしのワンショットで語るその簡潔さや 103分のコンパクトな上映時間は好ましいのだが、 その間ニコール・キッドマンの表情を 何度も「異常接近」レベルでクロースアップするカメラは相当にクドい。  シネスコで何ゆえにそこまで、何故その場面で、という寄り方を クライマックスのスピーチに至るまで延々と繰り返していくので、 次第に印象が悪くなっていく。  ヒッチコック(ロジャー・アシュトン=グリフィス)との通話も、 わざわざ画面分割してみせたりと、結局は要領が悪いのではないか。  アナモルフィック・レンズによる画面の感触は良好で、衣装と調度品はよく映えている。 
[映画館(字幕なし「原語」)] 5点(2014-10-20 22:36:34)
12.  グッモーエビアン!
楽しい食事シーンを持つ映画には無条件に魅了されてしまう。  物語と離れて、演技に拠らない素の「食べる」表情が キャラクターの人間的な魅力を増すのだと思う。  この映画も、カレーや焼き鳥や団子やクレープや目玉焼きを美味しそうに食べ、 ビールを幸せそうに飲む麻生久美子・大泉洋・三吉彩花らの家族の姿がより一層、 好感度を増す。  普通なら欠点ともなる俳優のクロースアップもさして苦にならないどころか、 俳優の表情に対するカメラマンの惚れ具合までが伝わってきて心地いい。  その極めつけが、ラストでストップモーションとなる三人の 「美味しい」笑顔の素晴らしさだろう。  ご当地映画ながら、商店街やフリーマーケットなど、 生活感のあるロケーションへの俳優の溶け込ませ方も巧く、 移動撮影による二度の自転車のがむしゃらな走行感もいい。  そして、映画に携帯電話というコミュニケーション手段を 安直に持ち込まない点も褒めたい。  女性たちが並んで座るベンチのシーン、校舎屋上のシーン、ライブのシーン。 そして能年玲奈の卒業写真と手紙のショット。  そこには携帯に拠らずに直に言葉を伝えること、直に触れあうことの温かみがある。 
[映画館(邦画)] 8点(2012-12-16 21:07:20)
13.  グリーン・ゾーン
トレードマークというべき相変わらずのタッチ。寛容に受け取れば、『ボーン』シリーズなら主人公の俊敏さ・機敏さを強調し、『ユナイテッド93』なら乗客の動揺と切迫感を表象する手段でもあり、本作でいうなら現場の混迷と混乱の状況を示すといったところか。主人公は政治状況・組織関係の混迷(大状況)と、迷路のような異郷の夜の路地(局地状況)をひたすら奔走する。それは良いが、バス停留所の件りになるともはや視点が拡散しすぎで、位置関係の把握どころではない。こうなると、サスペンスとしては辛い。撮影途中のフォーカス修正や、高速ズーミングなどの誘導的細工で擬似即興感づくりに勤しむ一方で、映画の「嘘」を敢えて露呈させるようなリバース・ショットは盛んに入り混じり、各キャラクター造型は単純明快で非リアルであり、結末は能天気なほどファンタジックでありと、見事に社会派臭を払拭している。政治性を牽制する戦略も抜かりなし。陸橋の崩れた街道を俯瞰するロングショットや、夜の路地を徘徊する野良犬、義足を外され片足飛びするイラク人など、個々には眼を引くショットも多い。
[映画館(字幕)] 4点(2010-05-18 20:55:13)
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