1. 警官と泥棒
《ネタバレ》 前半はドタバタ、後半はしみじみとくる人情劇。 家族を養う男同士で、警官と泥棒とが心を通わせる。 心温まるイタリア映画。 [DVD(字幕)] 6点(2022-11-12 16:04:02) |
2. 原爆の子
《ネタバレ》 こういう真っ当な映画に低い点数をつけるのは気が引ける。 この映画を見て、戦争のない平和な暮らしを見つめ直す機会も得られた。 だがしかしながら、この映画を見て映画世界を堪能できたかと言えば、そうでもない。 むしろ、映画を見る悦びとは正反対の内容に、ただただ疲れた次第。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2021-01-10 21:04:46) |
3. 現代人
《ネタバレ》 恋に狂った男の顛末を描きつつ、汚職にまみれた現代社会をも風刺した作品。 今から見れば“現代人”という言葉の用い方が、逆にハッとさせられた。 お役人の汚職は、おそらく現在も陰で平然と行われているだろうし、無くなりはしない。 だけど、本作のように、問題提起することは大切だ。 利己的な人間が渦巻く現代社会において、信じられる物。 それは、本作で描かれた、「愛する人への一途な想い」だけなのかもしれない。 現代にも通ずる話で、決して色褪せない内容。 むしろ、腐りきった現代社会は、今も変わらず、進歩もしていないということか。 [ビデオ(邦画)] 6点(2016-08-10 00:42:29) |
4. 汚れなき悪戯
キリスト教信者でない者が本作を鑑賞した場合どうなるか。 それは観てのお楽しみ。 真面目一本槍の内容だが、不思議と飽きさせない何かがある。 寓話めいた雰囲気が、独特の世界へ観る者を誘う。 私はそうして誘われた結果、どうなったか。 それは観てのお楽しみ。 [ビデオ(字幕)] 5点(2010-11-07 02:13:08) |
5. 警察日記
神保町シアターにて鑑賞。 久松静児監督特集にて。 正直、眠かった。 何故かっていうと、退廃的なものがなく、出ている人々はただ心の温かい人達ばかりで、まっすぐすぎるからだ。 警察官という職業に対する、ただ真面目なだけという個人的なマイナスイメージも手伝った気がする。 世の不条理さを嘆いたものや、一筋縄ではいかない男女の汚れた恋愛など、毒気を好む私には合わなかったのだろう・・・ [映画館(邦画)] 5点(2008-10-19 00:13:41) |
6. 刑事(1959)
余韻がまったく残らなかった。 ただただ推理物としてのストーリーがせわしなく流れていくだけ。 とにかくスピーディでセリフも沢山飛び交うが、それだけだった。 [DVD(字幕)] 4点(2008-06-23 21:59:47) |
7. 現金に手を出すな
ジャン・ギャバンとリノ・ヴァンチュラの対決が柱となっているギャング映画。 終始、淡々と進むが、そこはベッケル作品。 そつなく楽しませてくれる。 そして本作で初めてジャン・ギャバンを心からかっこいいと思った。 貫禄十分のジャン・ギャバン。 男なら誰もが憧れるはず。 更に忘れてはならないのが、ベッケル作品の十八番“平手打ち”。 本作では一回だけでなく、そこかしこでバチッ!バチッ!バチッ! もう、平手打ちの出血大サービス。 ベッケル作品の平手打ちシーンは、ファンへのサービス?!と感じてしまったほどの、もう見事と言うしかない激しいものだ。 そして、何故だか分からないが、思わず「クスッ」と笑えてしまうのだ。 まさに、ベッケル作品の平手打ちマジックである。 本作は、「ベッケル作品=平手打ち」という図式が最もはっきり分かる作品とも言える。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-11-12 21:42:23) |
8. 現金に体を張れ
キューブリックの前作『非情の罠』と似たテイストの作品だが、それを上回る出来の本作。 85分というたださえ短めな上映時間なのに、更にそれを短く感じさせるスリリングな展開。 序盤こそゆっくりと始まるものの、数分後にはすっかり劇中の世界に力強く吸引されてしまった。 心地よく引っ張られた85分。 濃密というより、スピード感あふれる作品であった。 印象的なシーンを一つ挙げると、仲間の一人である太ったおじさんが、酒場で暴れるシーン。 わざとらしく上着が破れ、上半身がはだける演出はご愛嬌。 その後の展開には、目をスクリーンに釘付けにされた。 『非情の罠』での“マネキン倉庫格闘シーン”もかなり迫力だったが、この太ったおじさんが暴れるシーンは、その迫力を更に上回っていた。 重みのある体をうまく活かし、止めに入る警官達を次々に跳ね除けていく痛快なアクション。 決して格好のいいアクションシーンではなかったが、体格をうまく活かした躍動感溢れる格闘シーンに、他にはないリアリティを感じた。 ラストシーンも、思わず唸りたくなる様な巧い終り方。 鞄が落ちるシーンは少し強引さを感じたが、作品の締め方としては完璧であろう。 観ているこっちも、「あ~~~~あぁ・・・・」と茫然自失し、感情移入できる素晴らしいエンディングであった。 [ビデオ(字幕)] 8点(2007-09-14 10:29:02) |