21. コレクティブ 国家の嘘
《ネタバレ》 ■鑑賞後、映画のチラシを見直した。やっぱり、ドキュメンタリー。いわゆる「実話に基づく物語」を見ているような気になってしまったのですね。だって、取材の内幕や、大臣と参謀の打ち合わせ、果てには内部告発のシーンにまで、監督のカメラが入り込んでいるのだから。■こんなものが撮れて、しかも公開できるルーマニアってどんな国なんだ。良いことなのか。悪いことなのか。■しかし、本作見てて、これからこの延長線上に、ルーマニアで何か良いことが起きる気がしない。■なんかこう、めちゃくちゃな断末魔のような映画だったんじゃないか。 [映画館(字幕)] 6点(2022-05-29 18:30:38) |
22. コンフィデンスマンJP プリンセス編
《ネタバレ》 終幕近く20分くらいから、解答編が入る。決して期待を裏切らない、どんでん返し。クセのある3人組のストーリー。とくれば、我々がなじんできた大好きな物語なワケです。ものすごく心揺さぶられるワケではないけれど、間違いなくそこそこおもしろい。だから「コンフィデンスマンJP」こそが、現代の大衆演劇。ダー子、ボクちゃん、リチャード各氏は、2代目あるいは3代目と演者を交代しながら、毎年1作くらい作り続けていくってのはどうでしょうか。アレ、ひどいこといったかな。いやいや、フォーマットが手堅すぎて、演者のモチベーションの維持が難しいような気がして。ワタシは、市川実日子さんのダー子が見たいです。 [DVD(邦画)] 6点(2021-06-09 11:03:37) |
23. 告発
《ネタバレ》 裁判の最初の方の審理で、検事が「なぜなら(3年間)誰とも接触がなかったからです」といったとき、これがテコになって勝利することが想像されてしまいます。また、被告と弁護士が友情を育んでいるかにみえるところも、何となく興ざめ。もっとスタンフィルはもう少し悪賢い奴のヤツで良かったのではないでしょうかi [DVD(字幕)] 6点(2019-07-07 21:15:54) |
24. コップ・カー
《ネタバレ》 シャレにならない事情で人気(ひとけ)の無いところまでパトカーで乗り付けたあげく、小学生にそのパトカーを奪われる。なんとも間抜けな話なワケです。コメディの脚本を、あえてサスペンスの演出で撮影したような変な味わいの一作です。北野武監督の映画のようでもある。それで、面白くなかったワケではないが、面白かったのでもない。不思議の一作。 [インターネット(字幕)] 6点(2018-02-25 20:19:36) |
25. 心の旅路
《ネタバレ》 強引ながら目が離せない物語運び。ワタシ、タイムスリップものを見たような印象です。13年の時を超えて、現代に戻ってきたと言う風。そんな印象が良かったことなのか、そうでもなかったことなのか、なんだか分からないんですよね。【追記】触手が動かない邦題、「心の旅路」。ある程度の期間が経過するドラマであれば、どんな作にも使えそうだ。原題の「ランダム ハーベスト」になにかこの不思議な物語を解釈するカギがあるような気がしてなりません。 [DVD(字幕)] 6点(2017-09-03 12:45:13) |
26. こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話
《ネタバレ》 お世話が必要なひとを中心に、介護者やその周囲の人がひとつになり社会が回るということはあると他の作品のレビューでも申し上げました。本作は、それを意識的にやるパターン。確かに、そんな社会のありようというか、ビジネスモデルもあるだろう。しかし、まあそれは宗教者とその弟子の関係にも似ているなあとも思いました。いろんな宗教者は、もしかするとできないことや足りないことの多い人たちだったのかも。■タイトルに「愛しき実話」って付けちゃうカッコ悪さも気安さに繋がっているか。病気に対してなにか誤解を生むのではとも思うが、そんな深刻にならないような演出だったかとか。◇印象的なセリフも多い。「人はできることよりできないことの方が多い」。ホントだ。その通りだ。 [DVD(邦画)] 5点(2024-04-27 08:44:39) |
27. 孤狼の血
《ネタバレ》 昭和的なコンプライアンス意識の低さ(暴力的な取り調べ、暴力団との間合いなど)と令和的な身も蓋のなさ(暴力シーンや死体のグロさ)が融合。50過ぎの我が身としては、懐かしい話を新しいツールで書いたかのよう。ワタシ、登場は少なかったけど、中村獅童の新聞記者のヤクザっぽさがけっこういいなあと思いました。 [インターネット(邦画)] 5点(2022-03-20 21:38:32) |
28. 国葬の日
《ネタバレ》 あ、終わった。というのが観賞後の第一感。淡々としてたというか、散漫だったというか。捉え難かったこの映画、どういったものだったのか。■これはつまり、いわゆる「国論を二分した」と言われがちだったが、世論調査でははっきり否定的な結果が出ていた安倍晋三元首相の国葬が行われた2022年9月27日には、①沖縄県ではいつも通りに辺野古で座り込みがありその立ち退きがあり、②自然災害があり(静岡)、それを助けるボランティアの若者がおり、③いわゆるリベラルの人たちのデモ活動はどうしてか元気がなく、アベ政権の支持層の支持理由はなんとなくボワッとしており、⑤福島の被災地の風景は美しく、しかし、311から発生した状況はいっこうに変わっておらず、⑥一人一人は優しいのに、組織になるといきなり感情がないという、いつもの通りの日本だった、という映画ではないかと思っています。何があっても何も変わらない。だから、やったもん勝ち。■記録映画として、もしかすると30年後に価値が上がるかもと思います。あの頃がターニングポイントだったんだなあ、なんて。戦争前夜の様子ってこんななんだあ、みたいに。 [映画館(字幕)] 4点(2023-10-21 19:18:10) |
29. 小森生活向上クラブ
《ネタバレ》 う~ん、これは妙な感じのハードボイルドになるのかもしれん、と途中まで期待して観てたモノです。単純に、古田新太が様々な手段で小悪党から悪党まで、引導を渡していく話で良かったんじゃないですかね。必殺仕事人の現代版、みたいなねぇ。 [DVD(邦画)] 4点(2010-05-07 23:39:14) |
30. ゴジラ(1954)
《ネタバレ》 芹沢博士のキャラクター設定に疑問。世の中に対して諦観、屈託のあるニヒリスト。元恋人らに説得されるわけではなく、自らの意志で最終兵器の使用を決断する。研究の痕跡は、誰にいうでもなく抹消する。あらかじめ自死するようなことを匂わせず、事故であったかのように、ゴジラとともに海に身を沈める。のちに、彼の研究室に残された遺書から、彼の脳内の設計図を消すための行為であったことを周囲の者は知る。 [ビデオ(邦画)] 4点(2009-09-22 00:18:12) |
31. ゴーストランドの惨劇
《ネタバレ》 うーん。重篤な事件に巻き込まれたホラー作家志望の女の子ベスの作る、目の前の現実から逃げるための妄想ストーリーがちょいちょいはさみ込まれていました。しかし、ワタシはその上でもう一つ別のフェーズ(妄想あるいは現実)があって進んでいる物語なのだろうと想像しながら見てましたので、終幕の時には、え、これでと思ってしまいました。もうちょっと、別な見方があったのでしょうか?バイオレンスなシーンも一辺倒で、怖いというより「ああコレは痛そうだな」、と。 [インターネット(字幕)] 2点(2021-02-06 23:07:54) |
32. GONIN サーガ
《ネタバレ》 ワタシ邦画びいきなのですが、どうしても日本映画で好きになれないところがありまして。それは、邦画に携わっている人たちの独特なウエットな連帯感です。根津甚八氏を担ぎ出す必要はあったのかなあ。それが故に、若い演者がすくんでいるように見えるんですよね。前作の回顧シーンでだけ、少し血圧があがる映画ってどうなんだろ? [DVD(邦画)] 2点(2016-04-17 09:07:17) |