21. イースター・パレード
ジュディ・ガーランドとフレッド・アステア(撮影直前に足首骨折したジーン・ケリーに頼まれての代役だそう)共演。気品とユーモアの塩梅が絶妙な二人の歌と踊りを唯々堪能する。本作ではストーリーはゴチャゴチャ考える事の無い他愛のないもので充分。絶品のラストショットが心地よく余韻に浸る。 [DVD(字幕)] 8点(2020-02-22 00:52:51) |
22. インターンシップ
Google本社を舞台としたPVのような作品。嘲笑された記憶が甦った「採用は能力と人柄によって決まります」を地で行く物語で、予め想像出来る結果に向かう展開に、これといった捻りが無く、喜怒哀楽の感情が湧かないまま鑑賞終了となりました。 [DVD(字幕)] 5点(2020-01-09 00:53:52) |
23. if もしも....
規律を強いるだけで人間味皆無の教育者・管理者。自堕落に反発するだけの生徒達。姿勢を崩したら即寝てしまいそうなので、必死で鑑賞(返却日の兼ね合いで)ラストシーンに「あ~、そういう事がしたかったんや、さぞかし気持ちエエんやろうね」ドリフターズの「もしもこんな学校があったら」だったら楽しめるのだろうけど、お寒いオハナシに白けただけの作品。 [DVD(字幕)] 2点(2019-06-24 16:08:02) |
24. イカリエ‐XB1
「スタートレック」「2001年宇宙の旅」に影響を与えたと言われる1963年チェコスロバキア産SF。古臭さを感じさせないシャープな造形美は特筆ものの美しさ。核兵器の醜悪さが語られているものの、未知への探求心に満ちたストーリーで未来への希望を表す結末が印象深いプロパガンダ臭皆無の傑作。 [DVD(字幕)] 8点(2019-06-16 23:34:17) |
25. 家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。
結婚して子供二人を授かり、家→保育園→パート勤め→保育園→家。気がついたら28年経過している身にとっては何ともホノボノとした オハナシでした。 [DVD(邦画)] 4点(2019-05-20 10:59:53) |
26. 田舎司祭の日記
《ネタバレ》 絵日記ならぬ映像日記が監督らしい愚直さで綴られる。若き司祭の住民と折り合えない苦悩が重くのしかかってくる。彼の姿に「愛してやるから愛し返せ」は言い過ぎとしても、愛されなくても愛しますという大らかさが足りなく見えた。彼の遺言「それがどうした、全ては神の思し召しだ」に神には感謝するものであって縋るものではないと思わされる。ほんの一瞬の若者らしい笑顔の瑞々しさが強烈な印象を残す。 [DVD(字幕)] 7点(2019-03-31 20:55:40) |
27. 怒りの山河
制作:“B級映画の帝王”ロジャー・コーマン、監督:彼の門下生であるジョナサン・デミ(メジャー作品デビュー作)、主演:コーマンに見出されたピーター・フォンダ。復讐アクションもので『昭和残侠伝』と比較してしまった。悪方の土地開発業者のやり口は単純明快でそれぞれのシーンの迫力もなかなかのもの。受けて立つトム・ハンターは花田秀次郎とは違って直情径行の暴れん坊タイプで攻防を気楽に眺められる。お待ちかね殴り込みシーンの物足りなさが残念。妙に牧歌的な音楽、印象に残らない脇役陣。総じて『昭和残侠伝』には劣るもののそこそこ楽しめた作品。 [DVD(字幕)] 6点(2019-02-24 01:23:03) |
28. 愛しのタチアナ
男女四人の心模様に喜怒哀楽を感じられないまま終わってしまった作品。独特の色使いが興味深いカラー作品で無かったのが退屈さに輪をかける。 [DVD(字幕)] 4点(2018-10-31 14:30:33) |
29. 危険なプロット
《ネタバレ》 ジェルマンの個人授業は、文章力について流石国語教師と思ったのが、妄想を膨らませクロードをけしかける異様さが段々と満ちてくる。教師の風上にも置けない暴走の果ての報いが何とも憐れでファブリス・ルキーニの好演が印象的。エステルもジャンヌもいくら美男子でも16歳の子供相手に情けない。 「しっかりせんかい」 ハラハラして見守った一家の行く末に救われる。なかなか見応えのある良作。 余談ながら画廊の悪趣味極まる作品に唖然「モザイクかけんでエエんかいな」 [DVD(字幕)] 7点(2018-10-14 00:42:55) |
30. インランド・エンパイア
薬物中毒者が発症時に作ったらこんなのが出来上がるのだろう。この糞映像を3時間観るなら本物の〇〇を3時間眺めるほうがマシかも。 ジェレミー・アイアンズ何で出演した? 心揺さぶられた「エレファント・マン」と同じ人が監督とは・・・・・頭痛と吐き気に見舞われる中で混乱しています。 [DVD(字幕)] 0点(2018-10-06 22:51:05) |
31. 生きるべきか死ぬべきか
「メル・ブルックスの大脱走」既見。筋立ては解っているので双方比べてみると、メル・ブルックス>ジャック・ベニー、チャールズ・ダーニング>シグ・ルーマン、キャロル・ロンバード>アン・バンクロフトといったところ。お笑い度・しんみりさせられ度はリメイク>オリジナル。ナチスドイツによってドイツ市民権を剥奪されたユダヤ系のルビッチ監督が1942年に作り上げた事を思うと、 生きるべきか死ぬべきか>メル・ブルックスの大脱走 の結論になりました。 ご贔屓アン・バンクロフトが見劣りしてしまったキャロル・ロンバードの魅力に驚いています。 [DVD(字幕)] 9点(2018-08-07 03:01:30) |
32. イグアナの夜
オープニングクレジットにあったテネシー・ウィリアムズに期待と不安が入り混じる。『ロリータ』に続いてオヤジを窮地に追い込むスー・リオンに、「飽きもせずこの小娘が!」上がる血圧をクスッと笑えるリチャード・バートンの受け答えが下げてくれる。コメディものなのかと思っていたら、バートンが中国まで泳ぎに行こうとしてからラストシーンまでのデボラ・カー、エヴァ・ガードナーとの三人で過ごした一夜が実に味わい深く座り直して鑑賞する。特筆すべきはエヴァ・ガードナー。アン・バンクロフトをエキゾチックにした感のある男前な彼女が夜のビーチでマラカスボーイ2人組と絡み合う圧巻のシーンは「寂しい時に見る景色は美しい」が思い浮かんだ。初めてリチャード・バートンの色気を感じた作品で、不安が消し飛び尚且つ私の願い通りの結末が嬉しい。 [DVD(字幕)] 8点(2018-05-13 21:26:31) |
33. イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
《ネタバレ》 ベネディクト・カンバーバッチ出演以外の知識無く、prime videoで適当に選んだ何の期待も無く観た作品が大当たり。 天才数学者に纏わる物語が見事に交通整理された三つの時系列でもって描かれた奥行きの深い作品。 第二次大戦時ドイツ軍の暗号解読に成功した勲章ものの功労者に対するヒトラー総統と大して違いのない国の仕打ちが余りにも酷い。チャーチルは何をやっとったんじゃ(怒) 収監よりホルモン治療を選び衰えてしまったチューリングがクリストファーと別れたくないと泣く姿に胸を衝かれる。非業の最期をテロップのみで示してくれた演出により、悔し涙が止まらない事態は避けられた。半世紀の時を経ての謝罪やら恩赦に、国としての取り返しのつかない損失を思い知ればいい。 主役はベネディクト・カンバーバッチ以外考えられず、一世一代の名演技に拍手喝采。 [インターネット(字幕)] 8点(2018-05-03 23:02:26) |
34. イギリスから来た男
同時期に製作された「ギャング・オブ・UK」を思い起こさせるストーリー。キリリとした眼差しで身体を張るテレンス・スタンプにそう言えばジョン・ハートの格闘シーンはまだ見ていないなぁ。聖職者の子息として殴る蹴るシーンは拒否してたのだろうか。あっ、「殺し屋たちの挽歌」で女性相手にそれらしき事してたっけ。あぁ、その映画でテレンス・スタンプと共演していて二人の絡みはあまり盛り上がらなったなぁ。愛娘に対する因果応報のほろ苦さを味わう姿はジョン・ハートが数段勝っている。ピーター・フォンダってヒュー・グラントをいかがわしくした感じ。悪役好きの身からは許し難いお人好しな悪人はこの人にしか出せない味わいで、因業な父ヘンリーと猛女の姉ジェーンと接してきた所以なのか。 時系列をいじくったストーリーのあまりの退屈さに色々な事が思い浮かんできていつの間にか終わった作品。 勝手に期待して裏切られたとぼやくのは野暮だけど残念です。 [DVD(字幕)] 3点(2018-04-29 18:58:53) |
35. いとこのビニー
《ネタバレ》 キッチリと描かれた法廷シーンとコメディの塩梅が絶妙な脚本は見事で、大笑いさせられた法廷モノという稀有な作品。何時もの残忍冷酷な役柄でないジョー・ペシのキレるのを堪えてそうな姿に、何時もなら皆血祭りにあげられているのにと思うと可笑しくてしようがなかった。子宮でモノを考えてそうで理知的であるギャップが魅力のモナ・リサ・ヴィトを演じるマリサ・トメイが輝いていた。勝訴の結末は想定内だが、一発逆転の証言の理詰めさが心地良く、後味もスッキリ爽快。掘り出し物の逸品。 [DVD(字幕)] 8点(2018-03-11 17:30:05)(良:1票) |
36. インビクタス/負けざる者たち
《ネタバレ》 イーストウッド監督らしからぬ感動一直線の作品。ワールドカップ優勝もさることながら、マンデラ大統領その人に魅入りました。27年間の投獄生活を強いた者達への私怨を国の未来の為に捨てる姿にひれ伏します。今も毎日「死んでも許さない」と思うチンケな自分を浮き彫りにさせてくれた逸品。 [DVD(字幕)] 8点(2018-02-10 23:58:57) |
37. 一日だけの淑女
《ネタバレ》 桂福団治さんに演じてもらいたい人情噺。一円にもならない事にも「始めたからには引けん」という親分の侠気に惚れてしまう。真相が何時バレるかハラハラし通しでもはやこれまでとアニー同様観念した途端の奇蹟以上の出来事と見事な演出に感無量。立場は違えど「ヒト」として持ち合わせる人情に心洗われる名作。 [DVD(字幕)] 8点(2018-01-09 13:07:12) |
38. いぬ
登場人物の関係が解り辛く、見せない演出がさらに解らないものにしていて、モヤモヤが募るばかりで折角の雰囲気を味わえなかった。 [映画館(字幕)] 5点(2017-12-25 00:20:46) |
39. 偽りの忠誠 ナチスが愛した女
齢87歳にして矍鑠としているクリストファー・プラマー。往時より軍服姿が誰よりも板についている彼は本作でも威厳に満ちた佇まいを見せる。 印象深いのはエディ・マーサンが演じたハインリヒ・ヒムラーで見事な役作りだった。 漂う残忍さはナチスそのもので、傲慢な皇帝を黙らせる冷徹さだった。 物語としては大尉とメイド、皇帝とメイドの交流に現実味を感じなく、肝心のサスペンス色も弱い。都合よくまとめられた結末もまったく物足りない。 [DVD(字幕)] 6点(2017-11-02 13:37:24) |
40. インサイダー
《ネタバレ》 何があっても最後まで「約束は守る」気迫を見せつけるバーグマンをアル・パチーノが何時も通りに魅せてくれる。善と正義感がもたらす現実との間で揺れ動く心模様をさらけ出すワイガンドをラッセル・クロウが劣らぬ存在感で示す。作品に重厚感をもたらしたマイク・ウォレスを演ずるクリストファー・プラマーは「インサイダー以降良い脚本が回ってくるようになった」と語るのが納得させられる絶品ぶり。男達の物語の中で、ワイガンドの妻はメソメソと参って去って行き、バーグマンの妻は「先を見通して行動するのよ」と励ます。男女であっても男同士であっても相手が直面している窮地を共に乗り越えて行く意志の有る無しがパートナーの真偽を示している印象深いシーンだった。実話という事に、遣る瀬無い思いと、作品を世に送り出すアメリカの底力を感じた。アッという間の158分を堪能しました。 [DVD(字幕)] 9点(2017-08-21 11:55:49)(良:1票) |