21. ザ・エージェント
最初はヒロインのレニー・ゼルヴィガーの容貌がちょい地味に感じたのですが、温かく控えめで優しい役柄にぴったり。このレニーが一番好きかな。キャメロン・クロウは女性を魅力的に描くのが上手。トム&キューバのトイレでの大ゲンカも楽しい。SHOW ME THE MONEY! [CS・衛星(吹替)] 6点(2010-05-09 07:59:24) |
22. ザ・ローリング・ストーンズ/シャイン・ア・ライト
正直、ストーンズ・ファンとはいえない。(彼らが長持ちしているのはカントリーのように変わらないロックをやっているからだと思う) けれども若々しく張りつめたミック、一挙手一投足にカッコよさをチラつかせるキース、永年少年のようなロン、ひとりだけ髪も染めず自然体で年相応なチャーリー、そしてブルース界の大御所バディ・ガイとチャーミングなクリスティーナ・アギレラ。当然だがビルはいない。チョコマカと顔をのぞかせ必死に仕切るべくスコセッシが喋り続ける。腕利きのカメラマンを集めたにしては、すべてのショットが画になっているとはいえないが、ファンだけが愉しむにはもったいない音と映像の2時間。 [映画館(字幕)] 7点(2010-05-09 07:56:16) |
23. ザ・グリード
《ネタバレ》 ソマーズは「ザ・デプス」や「リバイアサン」的な使い古された題材でもちょっとした工夫で面白く見せる。007では過激、X-メンではしっとりと女らしいファムケ・ヤンセンは中間のここらあたりがいい感じ。オコナーもハムナプトラよりこっちの方が可愛く、ノンビリした船長もよい。豪華客船の「アルゴノーティカ」って名前も怪物に襲われそうな感じムンムンで暗示的。ラストがアレでも、きっと生き延びてくれる気がする、彼らなら。 [地上波(吹替)] 6点(2010-05-08 12:43:45) |
24. サマーストーリー
ジョン・ゴールズワージー「林檎の樹」。森鴎外の「舞姫」にも通ずる内容で、原著の香気を湛えるまでには至らないがダートムーアの自然描写は美しく、すべてが解放的になるがゆえに悲劇も生まれやすい夏の一瞬の恋を描く。ジェームズ・ウィルビィは現実的なフランクに合っているが、イモジェン・スタッブス(「十二夜」)はミーガンにはどうだろうか。脚色された因果応報なラストは切ない。 [レーザーディスク(字幕)] 6点(2010-05-08 12:35:43) |
25. ザ・カンニング〔IQ=0〕
フランスのコメディは例外を除いては国外ではあまりポピュラーじゃないけど、これは万国共通にわかりやすい題材で誰でも楽しめる気がします。あの手この手のカンニング作戦も手がこんでいて笑っちゃう。一番すごいのはペンを遠隔操作する方法じゃないでしょうか?クラスの女の子が生んだ赤ちゃんのパパが誰だかわからないのも実におフランス的。ぜんぜん高校生には見えないダニエル・オートゥイユはこの時30才、現在もご活躍中。 [地上波(吹替)] 6点(2010-02-22 08:58:10) |
26. ザ・コミットメンツ
《ネタバレ》 アラン・パーカーの青春を描く時のキビキビした味は、どうしたって「小さな恋のメロディ」や「フェーム」を思い出さずにはいられない。彼の生んだ子供たちはロンドンっ子であろうとニューヨーカーであろうとダブリン市民であろうと、体に同じ熱い血が流れる。変わりばえしない日常から抜け出し、自分を燃やす喜びを知ってゆくザ・コミットメンツとまとめ役のジミー。洗濯物がはためくバックヤードでも仲間がいれば歌える。ケンカばかりの毎日だけど、バンド・スタンドに立った彼らはひとつ。たとえ求めたものに届かずとも、あの時の音は彼らの心の底に鳴り続ける。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-12-27 07:51:24) |
27. 殺人魚フライングキラー
ジェームズ・キャメロンのデビュー作ではあれど、プロデューサーにズタズタにされてるらしいのでこれだけで判断するのは気の毒な気はします。見どころはヘンな音をさせながら(ミツバチの巣箱で集音して増幅したような音ですね)飛んでくるピラニアより、これ以降キャメロン作品の常連となるランス・ヘンリクセン。「エイリアン2」の名前(僧)のように達観したビショップもいいですが、この寡黙な海の男もナイス。(若いし!)別居中の妻のラブラブに遭遇しても、醜態を見せたりせず一瞥をくれただけで黙って行ってしまう。(カッコイイ…)このクールキャラは「ジョーズ」のロイ・シャイダーの類型かもしれませんが、あの奥ちゃんには惜しいダンナです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-12-05 02:29:34) |
28. サラ・ムーンのミシシッピー・ワン
フランスのファッション・カメラマン、サラ・ムーンの幻想的な映像詩。モノクロをセピアにカラーリングした独特のテクスチャーは、ヴィヴァルディの響きとともに影のように深い印象を残す。母親の元から娘を連れ出す心を病んだ男。アレクサンドラは髪を切られ反抗しながら、やがて父親とも知らず心を寄せていく。男の飲む薬も病を癒すことはできないが、娘との日々が彼の壊れやすい心を支える。回転木馬、桟橋、石畳の舗道。男が運転する車は見知らぬ町を往く。少女が首から下げた映写機が男に寄り添う小さな彼女自身のように揺れる。眠るアレックス、笑うアレックス。多くを語らぬ男と聞きたがりの少女の旅は続く、ある日突然終局を迎える日まで。「踊りましょ」Viens danser avec moi・・・ [映画館(字幕)] 8点(2009-09-26 00:50:41) |
29. サスペリアPART2
アルジェント作品の中でも上位に位置すると思われる‘DEEP RED’。「欲望(66)」の売れっ子カメラマンD・ヘミングスが同じく巻き込まれ型の英国人ピアニストに扮し、アルジェント夫人ダリアといいコンビネーションを見せる(完全版は2人のラブコメ追加)。不名誉な邦題(近年サブタイトル追加)とは裏腹に、ホラーよりも素人探偵物としての面白さ。不気味な旋律や小道具も深く印象に刻まれる。執拗な残酷描写が玉に瑕。 [地上波(吹替)] 7点(2006-06-12 19:46:24) |
30. ザ・ビーチ(2000)
蠅の王LEO。いや女王はあくまでT・スウィントン。彼女のカリスマは絶海の孤島であろうと失われることはない。人為的な楽園のなかで若者たちの心が向かうのは解放か閉塞か。混沌をきわめる世界で「レ・ミゼ」のコゼット、V・ルドワイヤンが一服の清涼剤となる。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-04-16 06:57:31) |
31. サハラ(1983)
ブラウン大での学業優先のためブルッキー10代最後の作品となったが、彼女のティーンエイジ映画としては「エンドレス・ラブ」と並んで最も芳しくない部類に入る。冒険映画なのに全く面白くなく、目玉のはずのヘンな男装もほんの一瞬。内容のみならず、本人も実は女優に向いていないのでは?という疑問も頭をもたげるほど印象が薄い。モリコーネ様のSA~HARA~♪って曲とBTTFやインディ、SW/EPシリーズを手掛けるD・ストルーザンの美麗ポスターが至極勿体なく感じる、空虚な大作。 [映画館(字幕)] 3点(2005-12-08 19:28:43) |