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ザ・チャンバラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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41.  ザ・ウォード/監禁病棟 《ネタバレ》 
10年も監督業をサボっていただけにカーペンターの演出力が落ちているかもという不安があったのですが、嬉しいことにB級映画の巨匠の腕前は健在でした。飛び上がりそうになるほど驚かされる場面がいくつかあるし、脱走シーンにはハラハラさせられます。舞台となるウォード(病棟)には適度なキナ臭さが漂っており、サスペンスホラーに必要な空気作りもばっちり。ここまで来ると職人芸であり、80年代にはホラー映画の先頭を走っていた御大の"技"を大いに堪能しました。 ただしこの映画、オチがバレバレだったのが苦しいところ。他作品のネタバレは禁止されているためはっきりとは言いませんが、お話は数年前のアノ映画とよく似ています。結末は10年前に公開されたサスペンス映画とまったく同じだったし、多少映画を観ている人ならば遠の昔に見飽きた題材です。復活作でなぜこの脚本を選んだのだろうかと、作品選びのセンスのなさにガッカリさせられました。
[DVD(吹替)] 5点(2012-05-05 00:32:31)
42.  ザ・フライ2/二世誕生
それほどつまらなくはないのですが、圧倒的な完成度だった「1」と比較するとあらゆる面で完全に劣っており、いわゆる蛇足の部類に入る続編です。視覚効果マンに監督を任せたのが最大のミスで、クローネンバーグのような天才監督の後を継ぐには荷が重すぎました。「1」は特殊メイクの映画だと思われがちですが、実際にはクローネンバーグの才能があの作品の大部分を支えており、その柱を失ってしまったのはかなりの打撃です。「1」と同様の技術、そして3倍もの予算を駆使したにも関わらずビジュアル的な衝撃度はかなり下がっており、気持ち悪いが怖くはない、生涯忘れられないほどのショックも受けない、監督の演出力の差がはっきりと出てしまっています。脚本も平凡となっています。モンスター映画の外見をとりつつ実は切ない愛情の物語だった「1」に対して、本作は勧善懲悪の物語となっているため、ただのモンスター映画に退化したという印象です。モンスター映画にするならするで、エイリアン2のような直球勝負の大アクション映画に転換するという道もあったのですが、そこまでも振り切れていないために本当に中途半端。また「1」は科学的にも練り上げられていたのですが、本作では「悪者にハエ遺伝子を擦り付ければ、主人公は人間に戻ることができる」というハッピーエンドのための意味不明な設定が付け加わったため、話全体が妙に安っぽくなってしまっています。
[DVD(字幕)] 5点(2010-02-13 20:24:42)
43.  ザ・シークレット・サービス
70点ぐらいの映画を撮り続けるハリウッドの職人さんウォルフガング・ペーターゼンが送る70点ぐらいのサスペンスアクションでした。見せ場の作り方や話のまとめ方は当時の娯楽作の標準的なレベルだし、主人公の努力が報われるハッピーエンドも、バッドエンドを好まなかった当時のハリウッドらしい終わり方。この題材であれば後味を悪くしてもよかったように思うのですが、やはりそこは空気を読む男ペーターゼンの本領発揮というところでしょうか。脚本は面白いアイデアを内包しているものの、そのほとんどが作品を盛り上げることなく、映画を構成するパーツに終わってしまっているのが残念。「ザ・シークレット・サービス」というタイトルながら、大統領警護ではなく偽札捜査から映画がはじまるところで「おっ」と思わせたものの、その後の展開は事実のリサーチに基づいた緻密な話というわけでもなくただのサスペンスアクションとなります。暗殺者ミッチの人物像は秀逸で、予算削減でCIAをリストラされた元殺し屋で、特殊な訓練で人格が完全に曲げられた結果社会に適応することができず、夜な夜なイーストウッドへのイタ電とプラモデル制作に精を出す腹の出た中年という、他に類を見ない悪役像を構築しています。存在自体が最高機密のこの男に対しては、シークレットサービスとは別にCIAも独自捜査をしているという燃える設定も準備されているものの、CIA絡みの話は映画の本筋には特に絡んできません。イーストウッド扮するいかにもやり手そうな老練の捜査官と、マルコビッチ扮する異常かつ頭のキレそうな暗殺者を準備した以上は、互いに裏をかき、相手を出し抜こうとする頭脳戦を期待しますが、「マルコビッチがイーストウッドにイタ電→逆探知で通話場所を特定→現場へ急行するも逃げられた後」これを何度か繰り返すのみです。その一方で、当時63歳のイーストウッドが、当時39歳のレネ・ルッソを真剣に口説くという、誰も見たくない展開をしつこいくらいに見せられるので困ったものです。ここで時間を割かれたためか、イーストウッドの相棒君がいてもいなくても変わらないくらい影が薄くなっています。イーストウッド作品にはおなじみの後輩教育ですが、今回はあまりに影が薄いので彼は必要なかったと思います。レネ・ルッソも不要。ヘタなドラマ要素など入れずひたすら追っかけに終始した「逃亡者」はやっぱり偉大だったんだなと思います。
[DVD(字幕)] 5点(2009-05-25 03:29:07)(良:2票)
44.  サドン・デス(1995)
柄にもなくいいお父さん役にトライしてた我らが兄貴。久しぶりに同窓会にでも行ってきて、同級生に影響されたんでしょうか?
5点(2004-08-05 16:31:19)
45.  サンゲリア
この映画の尋常ではないスプラッターには、正直ひいてしまいました。おぞましすぎるよ。ただ、見る者に不快感を与えるという意味で、この映画はホラーとしては成功しているわけでして。やっぱりすごいのはサメVSゾンビ戦です。ある意味ハリー・ポッターよりもミラクルでした。どう見ても本物のサメが泳いでるってのに、それでもゾンビ演技に徹しようとするスタントマン根性には頭が上がらない名シーン。たしかに、画面からはゾンビらしからぬ必死さは伝わってきましたが、本当に命をかけて映画史上オンリーワンの難役をこなしたわけで、私的にはあのゾンビにアカデミー賞10年分を送りたい気持ちです。
5点(2004-07-06 12:30:28)
46.  ザ・マミー/呪われた砂漠の王女
多くの方が指摘されている通り、お話は『スペース・バンパイア』にそっくりです。女性モンスターが精気を吸い取るという描写のみならず、主人公の男性がその女性モンスターの眠りを覚ましてしまったという点や、その男性が女性モンスターに選ばれた者であるという点もまったく同じ。超常現象でロンドンが大損害を受けるという点も共通しており、小学生時分より『スペース・バンパイア』を傑作だと信じている私としては、ついに時代が追い付いたかと感慨深いものがありました。 ただし、『スペース・バンパイア』には確かにあった恐怖という感情が、本作ではほぼ失われているという点は致命的でした。大変な金をかけて作られたミイラ達が全然怖くないんですよ。ダークユニバースは一応ホラー要素のある作品群であるはずなのに、ホラー映画としてまるでダメなのでは話になりません。このままでは『リーグ・オブ・レジェンド』や『ヴァン・ヘルシング』といった失敗作と同じ轍を踏むのではないでしょうか。 また、話が異常に分かりづらかったという点も、大きなマイナスです。蘇った砂漠の女王は何をしようとしているのか、そして主人公たちはどうやってそれを防ごうとしているのかという基本的な情報すらうまく伝わってこないため、特にクライマックスの追っかけは一体何やってんだかよく分かりませんでした。アレックス・カーツマンを筆頭にデヴィッド・コープ、クリストファー・マッカリーとハリウッドトップクラスの脚本家が名を連ねながら(なお、3名全員が『ミッション・インポッシブル』シリーズに関わった経験を持っています)、これだけ雑な仕事をするものかと驚きました。ま、話がまとめられなかったからこそ、大勢の脚本家が雇われたとも言えますが。
[映画館(字幕)] 4点(2017-08-12 23:34:23)
47.  THE ICEMAN 氷の処刑人 《ネタバレ》 
映画よりも面白い実話を映画化した作品なのですが、作品は事件のうわべをなぞるだけで面白みのある部分を逃しているように感じました。 この事件を知った人が真っ先に関心を抱く点は、裏で殺し屋稼業をしていた旦那を家族は怪しいと思わなかったのか、そして彼はどんな家庭人だったのかという点であり、そこにドラマやサスペンスが発生したはずなのですが、作品はその点をあっさりとスルー。本来は家庭生活をメインにして殺し屋稼業をサブに回すべき題材でありながら、その逆をやってしまったがために題材の特殊性を作品の面白さに繋げられていません。 また、ヤクザ映画としての一山も作れていません。丁寧な仕事によって20年近くも捜査線上に上がってこなかった主人公が、仕えていた親分に切られたことからフリーで雑な仕事をするようになっていよいよ追い込まれた。捜査当局の手が迫ってくる描写があれば盛り上がったはずなのですが、ここもあっさりと流されるためラストが唐突に感じられました。
[インターネット(字幕)] 4点(2016-10-13 20:06:57)(良:1票)
48.  サイレンス(2016) 《ネタバレ》 
人里離れた森の中、一人暮らし、しかも聾唖と、スラッシャー映画史上もっとも不利な条件で殺人鬼と対決せねばならなくなった女性の映画ということでたいそう期待して観たのですが、女性の戦力に合わせて殺人鬼のレベルまで落とされており、なんともレベルの低い泥試合でガッカリさせられました。 序盤にて、殺人鬼は主人公を殺せる状況にあったにも関わらず殺さずに生かしておきます。「ただ殺しても面白くない。極限まで怖がらせてからじっくり殺すのが楽しい」というのが殺人鬼の言い分なのですが、そんな大上段からのセリフとは裏腹に、本編に入ると主人公に裏をかかれて武器を奪われたり、ケガをさせられたりとまるで良いところがありません。こいつがとにかくダサくて参ってしまいます。いきなり殺人鬼の姿を見せるのではなく、何か異変が起こっているのだが、脅威の正体が分からないというサスペンスである程度引っ張った方が、恐怖の底が割れなかったのではないかと思います。 対する主人公が聾唖という設定も、本編にはさほど活かされていません。ほとんどの展開が普通の女性でも成り立ってしまうものであり、せっかくぶち上げた設定が宙ぶらりんとなっているのです。警報機の伏線などもバレバレだったし、もう少し設定を掘り下げて欲しいものでした。
[インターネット(字幕)] 4点(2016-07-11 14:16:15)
49.  サボタージュ(2014)
意外性ある展開を狙ってはいるものの、サスペンス映画にはよくある流れなので、最後まで見たところで観客にとっては大したサプライズがないという点が苦しかったです。デビッド・エアーは才能ある脚本家兼監督だとは思うのですが、この人は態度の悪い公務員が悪態つきながら暴れ回る映画を撮っていればいいのであって、騙し騙されの駆け引きを描かせると、途端に手際の悪さが露呈します。ヤクザよりもタチの悪そうな麻薬特捜班の登場場面や、ホラー映画顔負けの残酷描写にはこの監督ならではの個性を感じられたものの、全体としては不手際の方が目立っていました。 また、監督の引き出しのなさと同様に、シュワの演技の幅の狭さも、作品に大きな支障をもたらしています。この人の俳優としてのキャリアは1985年の『コマンドー』で確立されており、基本的に同作のジョン・マトリックス大佐以外の役柄を演じることはできません。にも関わらず、シュワ氏は無謀にも本作で新境地開拓に挑んでおり、そして見事に失敗しています。同業者であるスタローンが、90年代の多くの失敗作から自己の演技の幅を認識し、近年ではセルフパロディに徹することでファンを喜ばせているのとは対照的に、シュワ氏は自己の限界をいまだに認識できていないようです。物語の進行とともに主人公の本性が暴かれていくということが作品の要だったにも関わらず、その主人公を演じるのが一種類の演技しかできないシュワ氏だったということは、観客にとっては悪夢としか言いようがありませんでした。
[ブルーレイ(吹替)] 4点(2015-05-05 01:26:17)(笑:1票)
50.  ザ・パッケージ / 暴かれた陰謀 《ネタバレ》 
『野獣捜査線』『刑事ニコ/法の死角』等アクション俳優との仕事が多かったアンドリュー・デイビスが、渋い大人のキャストを得て作り上げたサスペンスアクション。後の傑作『逃亡者』へと繋がる要素が多く、彼の演出スタイルを確立する上での重要作であったことは伺えるのですが、映画の出来自体は大したものではありません。。。 米ソの歴史的和解を拒む軍産複合体による大規模テロを背景とし、殺人の濡れ衣を着せられた主人公の逃走劇と謎解きという、たいそう面白そうなお話であるにも関わらず、これがイマイチ盛り上がりに欠けます。主人公の行動は自分の身を守るためなのか、それとも軍人としての大義のためなのかが明確に描写されないため、感情移入が難しいのです。主人公を演じるのはジーン・ハックマンですが、オスカー受賞で名優と持て囃されたのも今は昔、本作製作時は低迷期にあり、『追いつめられて』や『カナディアン・エクスプレス』等、同傾向の映画に出演しまくっていました。本作もそんな雇われ仕事のひとつに過ぎず、肩に力の入らない演技で映画のテンションを下げまくっています。軍縮会議場警備に失敗しても、護送中の囚人に逃げられても、自身に殺人容疑がかけられても顔色ひとつ変えず、常に余裕の表情。その貫禄には素晴らしいものがありますが、巻き込まれ型サスペンスでこの安定感は不要でしょ。他方、当時無名に近かったトミー・リーは、少ない出演時間ながらなかなかの存在感を披露しています。おしゃべりで気の良さそうな男から一転して、口数の少ない殺し屋の本性を現すという演技の振れ幅も素晴らしく、後の大スターの片鱗を見せつけています。
[DVD(字幕)] 4点(2014-08-27 00:26:47)
51.  ザ・ダイバー 《ネタバレ》 
人種差別と戦い、さらには身体障害までを乗り越えた実在の人物の物語という、ハリウッドの大好物がご丁寧に二つも並んだドラマなのですが、あまりに平凡な脚色によって題材の良さも優秀な俳優も無駄になっており、駄作と呼ばれても仕方のない出来に終わっています。この手の感動作のテンプレートにでも当て嵌めて作られたかのようなストーリーには意外性ゼロだし、観客を感動させようと用意されたセリフの多くは上滑りしています。そして何より、偏見というものの捉え方が表面的すぎて、この題材から期待される教訓は何ら得ることができません。。。 人種差別の恐ろしいのは、それが社会の多くの人々の意識に住み着いてしまい、普通の人々までが悪気もなく差別してしまうということ。本作のように、差別意識を持っているのがごく一部の心ない人だけなのであれば、それは大した問題ではありません。また、黒人青年側の心境も、時代の空気を考えれば非常に不自然なものでした。主人公は有色人種であるがゆえの壁に度々ぶつかり、彼はその度に戸惑い、そして憤ります。しかし、善い悪いは別にして、当時はそういう時代だったのです。黒人が上を目指せば叩かれることは分かりきっていたはずなのに、彼はそのことが意外だったという顔をするのです。本作の登場人物は、みなナイーブ過ぎはしないでしょうか。。。 身体障害のパートも同様に不自然でした。身体障害者が危険な職務に就けないことには、善悪では片付けられない複雑な事情があります。本人が「努力でカバーする」と主張しても、やはり他の隊員とは同じ条件ではないのです。厳しい言い方をすると、一人の名誉欲を満たすために、何人の手助けが必要になるのかという話になってきます。また、軍隊という特殊な職場である以上は、リスクの高いメンバーを抱え込むことで部隊全体の安全にも影響が出ないかということも考慮しなければなりません。以上の難しい事情があるにも関わらず、またしても一人の憎まれ役にすべての問題を収斂させて、最終的には「めでたしめでたし」で終わり。現実はこれほど簡単ではありません。。。 その他、核弾頭紛失(チューレ事件)という超トップシークレットが普通にテレビ中継されていたり、公式の軍事委員会で部外者が勝手に発言したりと、おかしな場面がいくつもあります。ラストの歩行テストなんて実際にはなかったようだし、脚色が過ぎているように感じました。
[ブルーレイ(字幕)] 4点(2013-06-24 01:03:56)
52.  サイダーハウス・ルール 《ネタバレ》 
この監督さんの映画作りはうまいので鑑賞中はそれなりに楽しめたのですが、この映画の根本的な主張にはまったく共感できませんでした。。。リンゴ農園で黒人労働者が住まう通称「サイダーハウス」には小屋のルールがあるのですが、実際にサイダーハウスに住んだことのない農園主が考えたルールなのでその内容はあまりにバカバカしいものでした。それに対して黒人労働者達は「サイダーハウスのルールはサイダーハウスに住んでる人間自身で決めるべきだろ」と言い出すのですが、それこそがこのタイトルの由来。そんなタイトルが示す通り、本作の登場人物達は好き勝手にマイルールを考え出し、もっともらしい言い訳をしながら生きていきます。トビー・マグワイア演じる主人公は「自分こそがこの孤児院にもっともふさわしい人間だ」と言って学歴詐称、医師免許偽造を働き、マイケル・ケイン演じる老医師は、お気に入りの主人公が兵隊にとられてはかなわんと彼の病歴を偽装し、シャーリーズ・セロン演じる若いお姉ちゃんは、「寂しがり屋の私を置いて戦地へ行った彼氏が悪いのよ」と言って浮気をします。どいつもこいつも言ってることがメチャクチャ、こんな自分勝手な人間ばかりでは世の中は成り立ちません。特にシャーリーズ・セロン演じるバカ女には「パール・ハーバー」のバカ女に通じる突き抜けた頭の悪さがあって目が離せませんでした。お国のため必死に戦っている彼氏がいるのに、安全な祖国で被害者面して平然と浮気。本作の当時上映には「シン・レッド・ライン」をお勧めします。ガダルカナル島で必死に戦っている最中に、祖国の妻に浮気をされたスタロス大尉の雄姿に注目してください。
[DVD(吹替)] 4点(2011-05-08 22:24:19)
53.  ザ・ウォーカー 《ネタバレ》 
終末もののSFが3度の飯より好きな私としては、このジャンルにおける久々の大作である本作には大いに期待しました。そして、前半の完成度には感動しました。まさに私の好きな映画、そのド真ん中ではありませんか。ボロボロになった世界を表現する圧倒的なビジュアル、文明の遺物を使いながら細々と生活する人々の細かい描写、暴走族が暴れ回るバイオレントな社会、そして暴走族をぶった切る正義の味方のかっこよさ。この映画にはそれらが全部あるのです。「俺はこんな映画が見たかったんだ!」とひたすら感動、前半を見る限りでは一生お付き合いできるレベルの映画かなと思いました。。。しかし、後半になるとトンデモSFに変化します。前半ではクールだったデンゼルが、後半では電波系のアブナイ人に。銃で撃たれ死にかけてもなお「神様に言われたから西へ行かないといけないんだ」と言い続ける様には笑ってしまいました。監督も役者もこんなトンデモ話を大真面目に作っている辺りがさらにトホホで、アメリカ人というのはたまに理解できないところがあることを再認識させられました。
[ブルーレイ(吹替)] 4点(2010-11-27 22:15:33)
54.  サラマンダー 《ネタバレ》 
マッドマックス2みたいな世界で凶悪ドラゴンと軍隊が戦うという男子の大好物が詰まった奇跡的なコンセプト、「reign of fire(炎の統治)」という尋常じゃなくかっこいい原題、主演はクリスチャン・ベール、製作開始がアナウンスされてから、これほど見たいと思った映画は他にありません。しかも、全米公開から日本公開までに相当な期間があり、その間に期待はさらに膨らみました。そうしていよいよ劇場に足を運んだところ、これが驚異的につまらなくてずっこけそうになりました。大好きなジャンルなので好意的な目で鑑賞していたのですが、それでもこのつまらなさには勝てませんでした。。。本作の最大の敗因は、力の序列がデタラメだったことにあります。マシュー・マコノヒー率いるケンタッキー義勇軍は出会うドラゴンを片っ端から退治しながらイギリスに上陸してきたという設定なのですが、その割に一頭の雄ドラゴンによって呆気なく壊滅させられるし、その雄ドラゴンはほとんど素手の3人組によって意外と簡単に倒されるし、そもそもドラゴン達は地球を滅亡寸前にまで追い込むほど強力には見えないしと、設定と描写がまったく噛み合っていません。これについては脚本上の不備というよりも、監督にセンスがなかったことが原因だったと思います。雄ドラゴンの描写を例に挙げると、雄ドラゴンは通常のドラゴンの数倍もの巨体という設定であり、その巨大さ・強力さを示す描写は初登場時に示すのが常套手段です。「なんだ、あのバカでかいのは!」という煽りのセリフと共に登場し、圧倒的な火力でケンタッキー義勇軍を壊滅させるという演出がなされるべきなのですが、本作では初登場時に「こいつは特別強い」ということを示す演出が入らないために、ラスボスとしての存在感をアピールしきれていません。そのため、壊滅するケンタッキー義勇軍が弱く見えるという事態に陥っているのですが、本来は「あれほど強いケンタッキー義勇軍がなす術もなく全滅するとは」という描写でなければならなかったのです。。。VFXはよく頑張っているし、エイドリアン・ビドルによるカメラワークは相変わらず素晴らしく、破滅を象徴するようなドラゴンのデザインも秀逸、役者も悪くないので、監督の無能を原因とするこの出来は本当にもったいないと思います。
[映画館(字幕)] 4点(2010-09-16 22:36:29)
55.  殺人魚フライングキラー
一時期は日曜洋画劇場なんかで頻繁に放送してましたよね。そのたびに見てたんですけど、小学生の時には大好きだったのに、中学生になるとショボさがやたら気になりました。最近になって録画ビデオを見返してみると、さらにショボさが気になりました。フライングキラーはあれだけショボい出来なのに、それでもしきりにアップを使うあたりのセンスがすばらしいですね。これの撮影中にジェームズ・キャメロンは高熱に倒れ、その時にターミネーターの着想のきっかけとなる夢を見たんだとか。「ターミネーター」のDVDで本人が言ってました。それでも「フライングキラー」というタイトルは決して言わなかったので、よっぽどこの映画を憎んでるんですね。フライングキラーのプロデューサー達を「人間のクズのような連中」とまで言ってたし。
4点(2004-07-13 19:21:36)
56.  サバイバー(2015) 《ネタバレ》 
スターといっても過去の人達が顔を揃えたVシネなので大して期待はしていなかったのですが、その下がりまくったハードルも越えられないほどの無残な出来でした。 主人公が極端な行動をとらざるをえなくなる理由づけが物凄く弱いので、序盤から躓いています。例えば1993年の『逃亡者』では、「俺は無実だ」の主張に対して「知ったことか」と返すジェラード捜査官の一言により、これは逃げる他ないということが主人公と観客との間の共通認識として成立していました。他方、本作はあのような端的なやりとりがないまま本編を始めてしまうので、頭には疑問符しか浮かびませんでした。 そもそも、世界最高クラスの殺し屋に命を狙われており、しかも目の前で同僚や上司を殺され「敵は本気だ」ということが明白な状況で、自力で事に当たる奴なんています?第一容疑者に上がっており自分にとっては不利なシチュエーションかもしれないが、それでも殺されるくらいだったら警察に駆け込み、少なくとも口封じはされない環境下で身の潔白を証明するという行動がもっとも合理的だと思うのですが。 その後、度重なる殺し屋の追撃を交わし、国際指名手配犯であるにも関わらず国際線で移動してついに母国まで帰ってくる主人公。あまりに無茶な展開が多いので、実はCIAという設定でもあるのだろうかと思っていたのですが、ただの事務系職員のまま通すので悪い意味で驚かされました。さすがに無理ありすぎでしょ。 NYに着いたら着いたで、さっさと捜査機関に駆け込んでテロの警告をすればいいものを、またしても一人で事に当たろうとする主人公。もはやバカにしか見えませんでした。プロフェッショナルであり、しかも複数人である敵側が、そんな主人公相手に敗退するという展開にも何らカタルシスが宿っておらず、短い上映時間をごまかせるほどの内容もない作品でした。
[インターネット(吹替)] 3点(2017-11-30 18:13:44)(良:1票)
57.  ザ・クリーナー 消された殺人 《ネタバレ》 
クリーナーという職業にスポットを当てた発想は面白いし、脚本は丁寧に練られています。しかし、エド・ハリスが出演した時点で犯人がモロバレになっていることと(他の出演者とグレードが違いすぎ)、監督のレニー・ハーリンにやる気がまったくなかったことが、本作の出来を不幸なものとしています。オチに至るまでの物語にまったく面白みがなく、視覚的な見せ場やストーリー上の山場を作る努力をしていないため、たった90分の作品であるにも関わらず恐ろしく退屈な仕上がりとなっています。ハーリンは脚本に書いてあることをただ撮っているだけという状態で、映画を魅力的にすることには関心がなかったかのようです。この人はミステリーをチマチマ撮る人ではなく、1億ドルバジェットの爆破アクションを撮るべき監督なのです。同様の傾向を持ったマイケル・ベイの登場によって本来の活躍の場を失ったハーリンですが、頭の悪いアクション大作を今一度撮って欲しいものです。
[DVD(吹替)] 3点(2012-01-11 23:38:32)
58.  ザ・ビーチ(2000) 《ネタバレ》 
まったく面白くなかったのですが、かと言って駄作と切って捨てるほどの致命的な欠点も見つからず、相性の問題だったのかなぁという印象です。日常を捨ててどこか遠くへ行きたいという願望は私にはないためストーリーの根幹部分に共感できなかったのですが、そのような願望を持つ人ならばこの映画の感想も大きく変わるのかもしれません。。。主役であるビーチがそれほど魅力的ではなかったために、本作は楽園願望のない私のような人間を取り込むことができなかったようです。映画会社も作品の成功はビーチの出来にかかっていることは認識していたようで、巨費を投じてリゾート島を改造し、撮影監督にはダリウス・コンジを起用して盤石の態勢でのぞんでいます。その甲斐あって白い砂浜に透き通った海は確かに美しかったのですが、その海は周囲をグルっと岩で囲まれて広さがないため、南の島ならではの開放感がありません。ビーチでの生活は、共同体を維持するための簡単な作業を1日数時間程度こなし、残りの時間は仲間とスポーツをしたりゲームをしたりして過ごすのですが、1週間もすればこんな生活には飽きるでしょう。ビーチでの生活を魅力的に見せるためには、隔絶された楽園ならではの楽しみ、文明社会ではモラル的に許されない娯楽を謳歌するという毒々しい面が必要だったのですが、メインの娯楽がスポーツでは健全すぎました。ビーチの住民達は毎日毎日楽しそうにビーチバレーをやっているのですが、現実の若者がそんな生活で満足できるでしょうか?監督の中の若者像はあまりに幼いような気がします。。。ディカプリオ演じるリチャードは、後半になると命を危険に晒すという遊びに没頭しはじめます。そんな危険の味を覚えると、ビーチで遊んでいた日々には魅力を覚えなくなる。そうなると自分は強い人間に成長したような感覚を覚えるのですが、ラストは呆気ないものでした。島に住む大人達が「もう遊びは終わりにしろ!」と怒鳴り込んできて、生活を背負った大人の迫力には勝てずにすごすごと退散してしまうのです。遊んで暮らせる楽園なんてものはないし、ムリヤリ作ったとしてもそんなものの存在は許されるわけがない。どこかに理想郷があると思って旅をしている若者はさっさと日常に帰れと言っているような面白い結論だったのですが、残念なことに脚本や演出が必要以上にゴテゴテしていて言いたいことがあまり伝わってきませんでした。
[DVD(字幕)] 3点(2010-09-08 18:45:43)(良:1票)
59.  ザ・スナイパー(2006)
午後のロードショーで放送していたのを録画して見たのですが、期待値の低い午後ローで見ても退屈するほどの完成度の低さ。モーガン・フリーマンにジョン・キューザック、おまけに撮影監督にはダンテ・スピノッティまで動員する豪華ぶりに「バイオレンスの隠れた佳作かも」と期待した私がバカでした(「ドライビングMissデイジー」の監督の作品なので、モーガン・フリーマンは企画の良さよりも人間関係で本作に出演した様子ですが)。反抗期の息子に良いところを見せたいおやじの奮闘、その親子を好きになってしまう悪党の親分、その親分を取り戻しにやってくる怖い子分達という要素はまんま「3時10分、決断のとき」なのですが、作品の出来は「3時10分~」とは比べようもありません。すべての要素の煮詰め方が甘いのです。事件が発生する前の時点で親子はすでに仲直りしちゃってるので家族の再生のドラマになっていないし、悪党の親分は最初から最後まで素直に言うことを聞いてくれるので親子の姿に感動して態度を変えたというドラマも発生していません。子分達は異常なまでに弱く、ヘリコプターに乗りスコープ付きのサブマシンガンで武装しているにも関わらず、ちっちゃい拳銃一丁持ってるだけのド素人に簡単に反撃されてしまうという体たらく。主人公一行が途中で合流するカップルやFBIに振り回される田舎保安官など明らかに必要のないキャラクターも何人か紛れ込んでいて、とにかく脚本が緩すぎます。おまけにアクションも緊張感がなく、誉めるべき点がほとんど見つかりません。さらに追い打ちをかけるのが作品内容とはほぼ無関係の邦題。この映画はどうなってるんでしょうか。
[地上波(吹替)] 2点(2011-01-12 00:08:35)
60.  サハラに舞う羽根 《ネタバレ》 
これはなかなか面白くない映画でしたね。それぞれの登場人物の行動原理が理解不能だったり支離滅裂だったりするので、話にのってあげようにも何を考えながら見ればいいのかサッパリわかりません。友情とは?勇気とは?なんてことを描こうとしたマジメな感動作のはずなのに、各人物の心理や行動が理解しがたいというのは致命的ではないでしょうか。まず、世間に白い目で見られながらも軍隊を除隊したにも関わらず、後に単身でスーダンへ渡った主人公ハリーの心変わりがよくわからないし、当初何の目的があってスーダンへ行ったのかすら不明瞭でした。何の策もなく収容所へ潜り込むに至っては単なる熱血バカにしか見えないし。こんな主人公には感情移入できませんよ。それに輪をかけてわからないのが、ハリーのボディガードとなる原住民の傭兵。ハリーのために何度も命を張ってるわりにそれだけの行為の動機が不明瞭だし、さらには侵略者であるイギリス軍のために奔走までするし。彼は奴隷部族出身で、現地においても差別を受ける身であるという描写があり、それがイギリス側に与する理由になっているとも考えられますが、それにしてもあそこまでの献身ぶりは腑に落ちませんでしたね。あと細かいですが、ハリーを脱走させる時に使った毒薬ありましたよね。一時的に仮死状態になってその後蘇生するアレ。あれはどういう原理の薬なのかが納得できず、なんとも都合のいいアイテムもあるもんだと呆れてしまいました。そして最強なのがヒロインの行動のムチャクチャぶりですね。将軍の息子にして士官学校でも有望株だったハリーとはラブラブだったものの、彼が除隊し一転して不名誉を背負った途端に臆病者と罵り、以後は戦地で英雄となったジャックにラブレターを書くんですね。ハリーを自暴自棄に追い込んだ反省もそこそこに、よりによってそのハリーの親友のジャックに色目使いますかね。さらにさらに、そのジャックが盲目となって帰還するや「ハリーに会いたい」と言い出す始末。ラストではこんな女とハリーが結ばれるわけでして、この締めにどうやって感動すればいいんだって感じです。原作(しかも名作)のある作品だけにご都合主義のストーリーでもいじりづらいという制約があったのはわかりますが、もうちょっと考えて作って欲しい映画でしたね。
[DVD(吹替)] 2点(2006-06-24 20:48:18)
070.55%
1171.33%
2272.12%
3564.40%
417513.74%
517713.89%
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