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タコ太(ぺいぺい)さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1395
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。

※「ぽこた」からニックネームを変えました。サブネームの「(ぺいぺい)」は継続です。(2024.2.28)

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【製作年 : 2020年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  三茶のポルターガイスト 《ネタバレ》 
テレビやビデオ、ネット動画等々、幾度となく目にしてきた風景です。つまりは個人的には結構好きなジャンルだったりする訳ですが。  今回は、このスタジオだけを対象とした特番という感じですね。なので、さんざん見せられてきたものを改めて見せられているという既視感的印象はかなり強いです。絶対に作り物ではないという動画の数々にしても、なんか見たことあるかもと思えてしまう。あまりに有名な対象を取り上げてしまったが故の弊害と言えるかも知れません。  とは言え、それらの動画を作り物だと言い放つ根拠もないので、その手の現象には個人的には一家言あるところですが長くなるので省略します。と言うより、少しぐらいは分析・解説的なカットも入れて欲しかったところです。  これから続編も公開されるようですが、次作は本作の焼き直しにならないことを願います。評価不能的作品ですが期待を若干裏切られた感があり4点献上とします。
[インターネット(邦画)] 4点(2024-06-01 14:49:52)《新規》
2.  search #サーチ2
前作を観た時、確かに面白いけれど柳の下に二匹目は居ないだろうなと思ってしまった私。撤回します。甘かった。これは前作を凌ぐと言っても決して過言ではない面白さ。と言うか前作以上にスリリングで意外性に富んだ素晴らしい脚本ですね。数々の伏線も漏らさずキッチリ回収。脱帽ものでした。  前作を観た時、喋ってる分の字幕とPCのディスプレイに表示されている英語の訳文が横書き縦書き乱れ飛び、目が疲れて大変だったので今回は吹替え版で観てみたのですが、私のような英語不得手な方には吹替え版をお勧めします。それでも理解力が衰えつつあるお年頃の私、リプレイしないと追い付けない場面もあったりして。なので、個人的には毎回入れ替えの昨今の映画館では鑑賞不適な作品とも言えそうです。  次作があるかどうかの情報を知らないのですが、前作と今作ではスタッフが巧みにローテーションしてこの出来栄え。是非是非再度の チャレンジを望むところです。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-04-06 19:24:51)
3.  ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結 《ネタバレ》 
遅れ馳せながら鑑賞。前作と比べて少なめのレビューながら、良い点もそうじゃない点も概ね皆さんに語り尽くされた感がありますね。私は肯定派、支持派です。思いっきり楽しませていただきました。  いきなりでまさかの精鋭部隊?捨て駒作戦、キッチリ始末したと思ったら実は味方だったというブラックジョーク、サメやらネズミやらイタチやら動物たちの大活躍(サメはハイブリッドだしイタチは活躍の予感だけですがw)、レトロでサイケなラスボスの大暴れ、前作同様ハーレイ・クインの魅力爆発等々、やや長尺にも関わらず中だるみ皆無でラストまで惹き付けられっぱなしの上にエンドロールにはオマケが2個。良い意味でおなか一杯になりました。まさに「ゴチソウ」でした。  強いて言わせていただければ、トリ馬鹿のワタクシ的には冒頭の小鳥ちゃん受難(後で仇討ちしてもらえるけど)と少し後の鳥カゴ放火シーンがNGですが、人の命を思いっ切り軽視している本作では全く聞いてもらえない意見ですね。  次回作やスピンオフに期待せずにはいられない快作に9点献上します。
[インターネット(字幕)] 9点(2024-04-05 11:32:06)(良:2票)
4.  The Son/息子 《ネタバレ》 
両親の離婚が一つの引き金になっているのかも知れませんが、現状に失望し将来に何一つ希望を持てなくなってしまった17歳の息子。自らの経験もあって旧態依然とした親子関係、父親のあるべき姿、息子のあるべき姿に捉われ続けることしか出来ない父親。只管に息子を溺愛することこそが母の愛と信じる母親…。  キャラクター設定はとことんベタです。ですから、その登場人物たちが織りなす親子のそして夫婦の愛憎劇もベタです。大いに既視感があり、特に斬新なドラマとは言い難い作品です。  なので、俳優陣の熱演が楽しめる良作(いろいろ言いつつも2時間超集中して鑑賞していました)とは思いつつも、殆ど感情移入出来ずに(反論する意味で逆に感情移入していたのかも知れませんが)終わってしまいました。ラスト近くの出来事も、その後父親の見る幻影も想定内、と言うかある意味予定調和的に受け止めてしまい、物語の落としどころ的にそれで良いのか?という疑問が残りました。ラストシーンも然りです。  前妻から主人公を奪い取った?今の妻の視点がもう少し欲しかったかなと思います。登場人物中(したたかささえ感じるぐらいに)最も冷静に3人の関係を観察していた人物。ラストシーンではすっかり傷付いているであろう前妻は姿を見せず、今の妻だけがクローズアップされます。その彼女の姿が、仕草が、言葉が意味するものは、果たしてこの物語を締めくくれるものなのでしょうか?ただただ疑問でした。  監督の前作が素晴らしかっただけに残念でした。「家族三部作」の残る一作の映画化に期待したいと思います。  ちなみに、私もドラム式洗濯機が一度ならず登場したことに若干の恐ろしさを感じていました。ホラーじゃないんだから大丈夫、と思いつつも杞憂で良かった。
[インターネット(字幕)] 5点(2024-03-25 13:24:18)
5.  残灰に 《ネタバレ》 
冒頭からしばらくは、イスラム社会における女子教育の厳しさとそこで学ぶ生徒たちの葛藤がテーマであるかの如き展開ですが、火災による犠牲者発生後は、その雰囲気を維持しつつ思わぬサスペンスへと変化していきます。  物語の展開は本邦の推理ドラマの如き様相で、一人ひとりの家庭環境と生徒同士の複雑な関係性、更には厳格で生徒たちの模範である筈の大人たちが見せる弱さと脆さ。そして、悲劇の裏に隠された涙ぐましくも意外な真実。この湿度はまさに本邦のサスペンスドラマの味わいでした。  サウジアラビアの作品は記憶にある限りでは初めての鑑賞かと思いますが、今まで観たイスラム圏の作品とは趣を異とするエンタメ性豊かな佳作との出会いに7点献上します。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-02-08 00:31:32)
6.  サイレント・トーキョー 《ネタバレ》 
普通にサスペンスとして観る限りは、スピード感のある展開と若干短めの尺ということによって、緊張感を維持しつつ楽しめることが出来る作品だと思います。ただ、その反面と言いましょうかテーマはかなりボヤけ気味で、登場人物の心理描写もそれほど精緻には描かれておらず、一人ひとりの心理的な背景は想像するしかない感じです。つまりは、本来かなり重厚なヒューマンドラマであるにも関わらず、あまりに感情移入困難な出来栄えです。  加えて、と言うかテーマのこと以上に感じさせられたのは、荒唐無稽とでも言いましょうか警察を始めとする各機関及び構成員の無茶苦茶な動き。あまりにも現実離れしており、最早SF状態。単独行動が多過ぎるし、拳銃を容疑者に突き付けてみたり重要参考人をさっさと釈放してみたり。ある訳ねーだろ!的な場面や台詞が多過ぎる感じがして止みません。肝心の犯行の背景等々、もう少し優先して描き込んで欲しかったところです。  結果、観終わってみれば後味が悪いと言うか何と言うか、キチンと着地することなくボーっと終わってしまった感じです。解決とは程遠いような。断片的に観て行けばお気に入りのカットは多々あるものの、それらを組み合わせたことによる作品としての+αを受け取ることは出来ませんでした。渋谷駅前のセットや爆破シーンに代表されるような秀逸なビジュアルばかりが印象に残る、かなり残念な(勿体ない)作品でした。
[インターネット(邦画)] 5点(2024-01-06 23:43:16)(良:1票)
7.  ザ・キラー 《ネタバレ》 
冒頭に延々と続く病的とさえ思えるような殺し屋の哲学についての独白。完璧を求め過去の仕事も100%成功して来たと自負する孤高の殺し屋。ビジュアル的にもスタイリッシュでストイック。相当カッコいい。さながら「ゴルゴ13」の実写版かと期待させられます。がしかし、超腕利きのスナイパーとは思えないような凡ミス。難し過ぎるシチュエーションとタイミングで引き金を絞ってしまう。結果、高級コールガール?は哀れ犠牲に。そしてお仕事失敗。  そもそもターゲットの方も相当無防備。通りの向かいのビルの上層階の窓がずっとカーテンも何もない状態になってて、もしかしたら時折り人影だって見えてたかもしれない。せめてVIPの到着前にチェックするでしょ普通。更に、これからお楽しみだってのにカーテン開けっぱなし。撃たれて慌てて閉めてるし。入り口のガードマンその他手下たちは向かいのビルに駆け付けないし。そのくせ警察の対応は矢鱈早かったりして。  グラフィック・ノベルが原作だとしてもちょっと現実感が薄すぎると言うか肝心の部分の緊張感に欠けると言うか、だからこそ「コメディ」を感じさせられたかのような意見まで出てしまっているのですね。まぁ「殺し屋とはこうあるべき」というテーマではないのでしょうから少々詰めが甘くても良いのかも知れませんが、と言うか詰めが甘くなければ本作のその後のストーリーには繋がらない訳ですからこれで良いのでしょうけれど、何だかスッキリしない展開でした。  復讐劇も不安定感ありですね。情け容赦なく殺さなくてもいいんじゃね?みたいな対象を撃ち抜いたかと思えば、少なからず感情移入して願いを叶えて?しまったり、何よりラスボスをスルーしたのは何故でしょう?彼の言葉をまるまる信じた?これ以上の報復は無いと?隠れ家で彼女と幸せに平穏な生活を送れるとでも?  冷徹のようでいて失い切れていない人間性が時折り顔を出す情緒不安定な殺し屋が、愛に生きる道を選ぶまでの物語なのでしょうか?それとも、もっと深く人間の心を掘り下げることで人の生き様を描いた作品なのでしょうか?エンタメとして楽しむことは出来るものの、何か心に残るものがあるかと言えば微妙な作品でした。ビッグネームによる作品でなかったのなら評価はどうなっていたのでしょう?迷った挙句の6点献上です。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-12-05 16:58:38)(良:1票)
8.  彷徨い 《ネタバレ》 
裕福で社会的な地位もあって幸せそのものというヒロインの現況であるはずなのに、全編通じて重い空気感に満たされていてヒロインの不安感ばかりが前面に押し出されている感じ。どことなく観ていて気持ちが落ち着かない作品です。  冒頭のシーンから考えて、謎の黒人青年は彼女の過去を知る者であるというのは容易に想像がつきますし、妹とともにヒロインの生活圏内に入り込んで来ようとしているのも明らか。名前をタイトルにして章立てしている構成からも、解り易いストーリー。復讐譚であろうことは早々に察しがつきます。  ヒロインが夫の元から逃げ出すまで、黒人系の女性ということで周囲から差別的な接し方をされて来たようですが、生活エリアを変え名前を変え、裕福な夫と結ばれて申し分のない社会的地位までも手に入れながらも、自らの黒人的髪質を嫌いウィッグで縮れ毛を隠しながら何かに怯えて生きる姿には今ひとつ感情移入出来ません。そんな様子で18年間も生きて来て今の生活に辿り着けたのだろうか?みたいな。作品テーマのひとつは人種問題なのでしょうけれど、その部分で押して来そうでいて押して来ない感じ。  そして後半。ヒロインの実子兄妹が家宅侵入し「ファニーゲーム」さながらに傍若無人に振舞う展開になると、作品テーマは更にぐらついて来ます。あれ?メインテーマは人種問題じゃなくて日常に潜む狂気?良く解らなくなって来ます。  更にはヒロイン、今再び家族を捨てて逃亡。18年前とは形を変えているとは言え、ここでも彼女は逃げ出す訳です。否、逃亡ではないのかも知れません。警察に駆け込んだのかも。でも、だったら隣家に駆け込んだ方が早いかも。チャンスなんかいっぱいあった訳だから。何だか釈然としないエンディングです。少なくとも家族愛がテーマではないようです。  結局、全編通じて非現実感が先行し過ぎていることが、今ひとつ作品世界に入り込めない理由かも知れません。DV夫から逃げ切り、偽名で裕福な男性と再婚(離婚出来たの?内縁だったの?)、私立高校の副校長に就任、満ち足りたセレブ生活。無理でしょう、その生き方。破綻材料だらけです。だから、感情移入も出来なければワクワクドキドキも出来ない。常に不完全燃焼が維持されてる感じ。  ヒロインは冒頭から精神的にかなり不安定な様子で、それは裕福な生活になってからも変わらないようです。いっそのことセレブ生活は全て幻想だったみたいな夢オチ的物語の方が納得できたかもしれません。  何とも後味が悪く、と言うか後味が感じられず、さりとて面白くない訳でもなく(我ながら矛盾してますが)、迷った挙句4点献上します。
[インターネット(字幕)] 4点(2023-11-30 14:26:51)
9.  ザ・スイッチ 《ネタバレ》 
これ、普通に面白いですね。残忍に殺しまくってるのに可笑しい。コメディって分かってるから冒頭のカップル惨殺シーンも引かずに見れちゃう。可哀そうだとか、痛そうだとか全く感じないです。  それは全体通して言えますね。「コメディ」という免罪符の下に、スプラッターと言うかスラッシャーと言うか自由に盛り込めていて、結構残酷でもマジなホラーと違って目を背けないで済んでしまう。ホラー系コメディ作品の他にはない魅力、楽しみ方とでも言いましょうか、ゾンビだろうがサメだろうが、コメディのエッセンスをふりかけるとグロければグロいほど残酷シーンが爆笑シーンに転じてしまう。そんなことが言えそうに思えます。  この監督さんの他作でも感じましたが、随所に光るウィットやお笑いセンスは特筆ものだと思います。個人的にはこの手のホラーが大好物ということもあって甘めの8点献上です。  ちなみに、原題も邦題も結構ストレート系ですが、原題の方がひと捻りあって作り手のセンスを感じます。原題直訳の方が良かったのでは?何と訳すか迷うところですが。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-10-25 15:17:45)
10.  さがす 《ネタバレ》 
「岬の兄妹」は未見なので先入観ゼロでの片山慎三監督作品鑑賞でした。  父子の愛情と連続殺人の異常心理を巧みに組み合わせ、ミステリ―風味のサスペンスに仕上げた本作、見事です。  智の行動や言動は終始リアルで、佐藤二朗氏の不安定に揺れ動きつつも次第に確信的に行動するようになっていく演技は、恰もドキュメンタリーの如く感じさせられてしまう様な真に迫る名演ですね。  娘役の伊東蒼さんもまたしかり。父の姿を追う行動や言動は些か芝居じみた部分も感じられなくはないのですが、それは脚本や演出の問題であって、演じ切っている彼女自身は見事としか言いようがないところです。特にラストの卓球シーンは、一人の薄幸の中学生が地に足の着いた一人の人間に成長していく姿を感じさせてくれます。  山内役の清水尋也さんも存在感が強烈です。序盤のシーンで作業員のひとりが彼の眼から受ける危険なイメージについて話していますが、まさにその通りに感情の消え失せたガラス玉のような眼をした演技に、思わず本作のモチーフであろう座間市の事件の犯人を想起してしまいました。  脇を固める俳優さん一人ひとりの演技も含め、鬼気迫る優れた演技が本作のテーマを観る者に叩きつけて来るような緊迫した2時間でした。  ただ、父子の愛に関しては十分に語ってくれているものの、モチーフとなっているであろう事件と同様、主犯者の(非)人間性については特に深く掘り下げられることはなく、メインテーマではないのかも知れませんが、この狂気とは一体何であったのかをもう少し語って欲しかった、というのが正直なところです。  そのあたりに不完全燃焼感が残り、1点減点させていただきました。
[インターネット(邦画)] 9点(2023-08-27 22:30:41)(良:1票)
11.  サメストーカー リターンズ(TVM) 《ネタバレ》 
「サメストーカー」シリーズ第3弾。三作目にして漸くサメ映画的にサメが登場します。(量的に過ぎないかも知れませんが)  とは言うものの、やはりサメは主役でも何でもなく、ストーカー男のペットに昇格といった感じです。ただ、最近ではサメが出ないサメ映画まで登場しているぐらいですから、これだけ登場頻度が上がれば十分サメ映画と言って良いのかも知れません。  さて、三作目ともなるとストーカー男の手口はマンネリ化して進歩しない、にも関わらず捕まらない、というのもどうかなとは思いますが、実際ここまで病んでいれば、と言うか元カノの幻影にとり憑かれていれば、同じパターンから抜け切れないということかも知れません。それに、考えてみれば前二作も含めてヒロインとの出会いは彼が用意周到に仕組んだものとは言えず、寧ろ偶然の産物、偶発的な事故ですし。  しかも、本作ではヒロインのコートニーが全ての始まりになっています。彼女が立入禁止の島に行きたがらなければ。彼女がデビッドを受け入れなければ。親友のキャットのことを信じていれば。等々。ヒロインは受け身的な被害者ではなく、自ら危機を背負いこんでいる訳です。  そして、一気に狂暴かつ極悪化するストーカー。決して死なないストーカー。罪を加速度的に重ねていくストーカー。でも、何かにつけて脇甘すぎ。流石にそろそろ捕まるかサメに食われるかしないと、惰性でシリーズが続いていきそうです。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-07-24 00:13:08)
12.  サメストーカー(TVM) 《ネタバレ》 
「サメストーカー」シリーズ第二弾となる本作。タイトルに恥じない、とまではいきませんがサメの役割が少しグレードアップ。タイトルのみの「サメ映画」とは言わせない感が少しだけ感じられました。ストーカーのダニエルことブルースはちゃんと?サメを餌付けしていて、手懐けているとまではいかないまでも、そこそこ獲物を得るための「道具」として利用し始めています。ただし、あくまでも「道具」であって「パートナー」あるいは「分身」とまでは言えないレベルです。とは言え、これならば「サメ映画」に一歩踏み込んだかと。  で、肝心のストーリーは前作「ビギニング」をほぼ踏襲。どうやら、この流れがシリーズを通じたものになりそうな予感です。  イケメン青年がサメの襲撃からヒロインを助ける→母親までもが彼にゾッコン→サメ以上のスピードで一家に大接近→彼の中で元カノとヒロインが重なって来る→元カノはボクのモノ、なのでヒロインはボクのモノ→そしてストーカーパワー炸裂→ヒロイン絶体絶命→ヒロイン(ある意味)サメに助けられる(今回は弟にも助けられる)  決して退屈はしません。時間の無駄などとは言いません。クオリティもまずまず。寧ろそこそこ、いや結構楽しめます。けれども、折角単純にストーカーものではなくタイトルに「サメ」を冠した本作だからこそ、という見所に欠けるのです。サメも無念?残念なサメ映画です。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-07-23 23:43:36)
13.  ザリガニの鳴くところ 《ネタバレ》 
ミステリーあるいはサスペンスドラマという形を採っていますが、メインとなるのは謂れなき差別に苦しむひとりの女性の生き様を描いたヒューマンストーリー。  親に棄てられ、兄姉と生き別れながらも、この世に生を受けて以来彼女を優しく包み込んでくれて来たノースカロライナの湿地帯で独り逞しく生きるカイア。恋人との悲しい別れ、嘘で固めた顔で言い寄って来る傲慢な男による屈辱的な扱い、彼女を苦しめる更なる試練にも耐えながら、彼女の愛する湿地帯について独自の研究に没頭していた彼女は、或る日突然、彼女に言い寄っていた男の変死事件の容疑者として逮捕・勾留されてしまう。  彼女に手を差し伸べ続けて来た雑貨屋の優しい夫婦、幼少期から彼女を知り気にかけていながらも何も出来なかった老弁護士、そして若さ故彼女を愛し続けていながらも町を去ってしまっていた元交際相手。検察と町全体を敵にしながらも温かな人間関係が彼女を絶望から救い上げてくれます。法廷劇としては比較的ライトな雰囲気ですが、老弁護士の一言ひとことにはずっしりとした重みと胸をすくような鋭さがあります。  なぜ彼女自身は何も述べなかったのか?ラストシーンに至って驚くべき事実が判明するものの、真相が具体的に語られることはありません。真相はどうだったのか?含みを持たせるエンディングから、これで良かったんだ、という彼女の人生への賛辞が聞こえて来るようです。  単純なハッピーエンドではないし何が正義かという疑問を残しながらも、虐げられてきた一人の女性の人生にとって仄かな希望と救いのある物語。原作を読んでみたくなりました。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-07-13 20:26:23)(良:1票)
14.  サメデター 《ネタバレ》 
原題のひとつ「頂点捕食者」というのが本作のテーマに通じるようです。捕食行動をサメ目線で表現したかったのじゃないかと。あくまでも海の頂点捕食者はサメ。人間はそれを理解していない、みたいな。(この後は批判的に書きますが、基本的に本作のような作品を支持していますので誤解なきようお願いします)  けれども、観終わってみれば何とも意味不明な作品。冒頭の妙に長い、と言うか長すぎるダイビングシーンから嫌な予感が…。さりとて、続くビーチではいきなりのサービスカットでそれを忘れさせ、タイトルバックのヘビメタが「お、これは期待していいのか?」と思わせてくれたものの、そこまででした。  75分という短かめの尺なのに、つなぎ的なカットが長いことしきり。それで押されてしまったのか肝心のサメシーンはかなり少な目。登場しても泳ぐばかりで大口開けた捕食シーンは2カットぐらいかな、いやそのうち一つは魚を捕食してるし。  サイドストーリー的に進行するレジャー施設オープニングセレモニーは、机上論ばかりでパーティも施設も登場することなし。強気の腹黒そうな経営者はいきなりお亡くなり。男コンビと女コンビの二組の賑やかし出演者は只管滑り続ける。  極めつけはラストシーン。謎の爆発、大怪獣出現?そして出演者のお顔付きの長~いエンドロール。最後の最後に監督?の口元の大アップ。意味不明のまま忽然と終了してしまいました。ただただ唖然です。  この作品、クラファンで資金を募っていたということですが、もしかしたら資金の枯渇で終了?的なエンディングだったのかも。  ただその結果、よくよく考えてみればサメ映画の王道的な作品に落ち着いたのかも知れません。ある意味、オーソドックスな古典的サメ映画の雰囲気が感じられないこともありません。やっぱサメは海でしょ!みたいな。  ちなみに邦題は原題のダジャレアレンジ?それとも単純に「サメ出たー」というオヤジギャグ?ポスターのカタカナ文字に至っては最早私の理解を超えていて全く解りませんでした。  これぞサメ映画?だとしたら楽しみはまだまだ尽きない予感がします。
[インターネット(字幕)] 3点(2023-07-05 22:40:08)
15.  ザ・キャビン 監禁デスゲーム 《ネタバレ》 
シチュエーションとしては、本作が初めてではないにせよ某有名作にヒントを得たと思えてしまう既視感のあるものですが、現在と7年前を織り混ぜながら犯人像を浮かび上がらせていく流れは、必要以上に捏ね繰り回して雑然とすることもなく、どちらかというとシンプルに展開していくし尺も適度なので思いのほか作品世界に引き込まれました。  と言うことは、逆に言えば面白いけれど深みは今ひとつ感じられず、いくつか用意されているサプライズやどんでん返しも衝撃の事実とは言えないようなものかと。唯一、ラストシーンだけが予想外でした。もしかして、自らの後ろめたさを払拭するための殺意だったのでしょうか。  と言うことで、トータル的には非常に無難に仕上がった作品。強いて野暮なことを言えば、死体を残してロッジを脱出した3人は何事もなかったかのように元の暮らしに戻ったようですが、果たして真犯人は心の平安を得られるのでしょうか?仮令オオカミが死体を食い尽くしても、絶対バレるだろうし、その後はどう展開していくのか…。  それから、7年前のロッジでの乱痴気騒ぎの場面にストレートなセックスシーンを盛り込んでいなければ、全く18禁にする必要のない作品。敢えて挿し込んだのは何故なのでしょう?そんな疑問が無きにしもあらず。  もうひとつ。邦題はミスマッチ。事実上の「監禁」かも知れませんが監禁されていないし、まして「デス・ゲーム」はしていないような?
[インターネット(字幕)] 6点(2023-02-06 10:44:43)
16.  ザ・メニュー 《ネタバレ》 
少々説明不足と言うか投げっぱなし感のある作品ではありますが、サイコなシェフとそのスタッフvsいわくありげなセレブの客たちという構図の中で展開する、意味深な豪華メニューの数々という発想は新鮮でした。  説明不足や投げっぱなし感というのは、例えば既に他の方のご指摘にもあるように謎のドアの向こう側のこととか案内役の女性の放った言葉とか、どこかで回収するのかなと思っていたらそのまんま終了みたいな幾つかの場面や、もっと本質的な部分ではシェフのご乱心の根本部分が今ひとつ曖昧なところとかです。  ホラーやミステリーを数多く鑑賞されて来た方でしたら十分に想像可能な程度かも知れませんけれども、モヤっとしたまま終了してしまう方も多いかも、と思えました。もっとも、ある程度ご想像にお任せしますのでお楽しみください、という作品であれば個人的にはそれも良しとするところですが。  とは言え、ユニークな設定とレイフ・ファインズさんのパワフルなサイコ感、ニコラス・ホルトさんのイラつくことこの上ないKY感、そして集まったセレブな客たち一人ひとりの存在感には、最初から最後まで惹き付けられました。  とりわけヒロインのアニャ・テイラー=ジョイさんは、最初の場面ではCGかと思ってしまったぐらいにハッキリとした個性的なお顔立ちだなと思っていましたが、物語が進むうちに徐々にその美しさに見とれてしまいました。彼女がチーズバーガーに齧り付くのを見て、シェフが料理を提供する喜びを思い出したのも無理はないのかなと。  それにしても本当にこんなシェフがいたら、最早教祖の立ち位置ですね。スタッフは全て完璧にマインドコントロールされていて、自らの命を平然と差し出す。訪れた客たちまでもが、やがて抵抗することを忘れて従ってしまう。手放しの称賛は狂気と隣り合わせということでしょうか。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-01-28 15:47:51)
17.  最後にして最初の人類 《ネタバレ》 
SF小説の古典であり近代SF小説の礎を築いたとも称される原作の長編小説は残念ながら未読ですが、一時間余りの比較的短い尺の中で、原作のエッセンスを言葉少なに凝縮したメッセージが、じんわりと伝わって来ます。  進化の変遷を繰り返し、現在の人類とは異なる種族ではあるものの、20億年の歩みがいかに凄まじいものだったかを思い起こさせてくれるのは、感情を抑えながらも説得力に溢れる優れたナレーションのなせる業と思えます。  そして、恥ずかしながら個人的にはその存在を知らなかったスポメニック(戦争の記念碑ということですが人体を模した巨大なオブジェのようにも思えました)の圧倒的な存在感に満ち溢れた映像と、監督自らによる荘厳で壮大なBGMの効果が絶大であることは言うまでもありません。  未来人は我々現代人に一体何を伝えようとしているのか、また、それは崩壊していく運命から未来の地球を救い出すことに繋がり得るのか。只管観念的であるこの作品の中では、何も教えてくれません。  説明的でないことが美徳と思えてくる作品でした。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-10-24 21:52:57)
18.  サバカン SABAKAN
完成披露舞台挨拶生中継付き上映会にて鑑賞しました。封切り前なのでネタバレなしで投稿します。  殆ど無名の小学生を主役にキャスティングし、金沢監督は長編作品はお初、そして個人的には脇を固める竹原ピストルさんの大ファンということもあり、期待度高めで鑑賞しました。そして、その期待は裏切られませんでした。子どもが主役の作品というと、どうしても「天才子役」的な演技を想像してしまうのですが、この作品の2人は所謂「天才子役」というよりも、瑞々しく等身大の小学生を演じ切ることで作品世界に自然に惹き込んでくれます。これも「天才子役」のひとつの形なのかなと。  脇を固める大人たちもそれぞれにいい味を出し切ってくれています。孝明の両親を演じる竹原ピストルさんと尾野真千子さんのコンビネーションが素晴らしい。喧嘩ばかりしているようでいてしっかりと結びついているという、ひとつの理想的な夫婦像で魅せてくれます。弟も兄に負けない存在感。この4人家族になくてはならない存在感です。健次の母親役の貫地谷しほりさんも、ひとり親世帯かつ多子世帯という厳しい状況の中、身を粉にして働きながらも疲れた顔一つ見せず只管優しく子どもたちに向き合う理想的な母親像で魅せてくれます。そして作品全体の要としての大人になった孝明役の草彅剛さん。静かな存在感で作品世界を底上げしてくれています。  他にも魅力的な役割を果たしてくれている大人たちが次々と登場。大人たちが、きちんと子どもたちを包み込み、そっと後押ししながら育て上げていく姿が眩しい。  強いて言うなら、作品の評価とは特に関係ないのですが、80年代が舞台であってそのことを表すエピソードは込められてはいるものの、作品全体を包み込む雰囲気は70年代もしくは60年代かな?と思えるぐらい昭和感に満ち溢れています。リアルタイムでその時代を歩いて来た身としては、「え?これ80年代?」みたいにちょっとだけ違和感を覚えました。  小学生が主役の青春物語。最近はサバ缶というと手軽で安上がりな酒の肴にしてしまうのですが、そんなことはないぞ思い出の味なんだぞと、幼い頃の思い出に浸りつつ素直に感動することが出来ました。  昔は東京湾で釣ったサバをシメサバにして食べたな~。お店で買うよりずっと旨かった。それもあって、あの頃はサバ缶よりシャケ缶かイカ缶が好きだったな(遠い目)
[映画館(邦画)] 9点(2022-08-13 14:45:06)
19.  ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷 《ネタバレ》 
「呪怨」のテイストを受け継いだ鉄板的幽霊屋敷怨霊憑りつかれ系ホラーですね。  脚本が清水崇氏ということで、短めの尺ながら丁寧にコンパクトに「呪怨」の世界を描き込んでいると思います。  が、しかし、ビジュアル的には見応えを感じるものの、全編を通じてほぼお約束どおり、意外性のない展開になっています。先読みが出来てしまうので、恐怖描写によるショックや驚きが感じられません。  4つの関連するストーリーが時間軸を入れ替えながら展開していくあたりは、綺麗に纏まっていてオリジナル「呪怨」を髣髴させられるのですが、意外性のなさが足を引っ張ってしまっているような気がします。  ハリウッド版「呪怨」シリーズのリブート作品という位置付けのようですが、「リメイク」ではなくて「リブート」ならではの新たなエッセンスが欲しかったところです。  それにしても、日本の怨霊がなんで海を渡って付いて来てしまったのでしょう?冒頭に出て来る日本の家屋に憑いている怨霊だったら、足を踏み入れた者に付いて行くのではなくその場で憑りついて帰国させないんじゃないかなぁ?怨霊が海外出張して他国で営業して販路拡大ですか?なんだかなぁ…。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-07-02 00:45:49)
20.  THE BATMAN-ザ・バットマン- 《ネタバレ》 
幼き日に馴染んだTV版のバットマンのイメージが頭に染み付いているので、映画化される度に画面全体に漂うダークなイメージに戸惑ってしまうのですが、今作でも同様に始めは違和感を感じてしまいました。が、3時間の長尺にも関わらず、全く長さを感じることなく作品世界に没入。過去を引き摺り終始陰鬱な表情を浮かべるブルース青年/バットマン。両親を殺害した「悪」への復讐心と怒りをエネルギーに、日々暗闇に巣食う悪と戦い続ける。確かに強い。様々な特殊装備を身に着け、どんな相手にも立ち向かっていく。けれども、その姿は単に無敵のスーパーヒーローと言う訳ではなく、殴られもするし撃たれもする。スーツを脱げば満身創痍。それでも戦う姿に今までにない人間味を感じました。事件を追ううちに両親の死の真相にも迫り、一度は復讐心が萎えもするけれど、更に核心に迫る中で真実を知り、犯人の犯行に至る心理を知り、彼の心のどこかで欠けていた本当の意味での正義心が芽生えていく。言ってみれば、スーパーヒーローここに誕生!といった物語として受け止めました。脇を固めるゴードン警部補、アルフレッド、そしてキャットウーマンも、それぞれに適役。新シリーズの第二弾が今から待ち遠しいです。
[映画館(字幕)] 8点(2022-03-17 15:48:40)
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