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枕流さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 496
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 皆様のレビュー、いつも参考にさせていただいております。私のレビューも参考になれば幸いです。

2012年以降忙しくなったので、レビューを一言にしています(上半期分は6月末にまとめて投稿)。参考にしにくいかもしれませんが、あしからずご了承ください。採点基準は以前と同様です。

私の連絡先はこちら⇒えむいーあーる75jp[あっとまーく]yahoo.co.jp

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1.  人生の特等席
こいつはさすがに陳腐ではないか。
[DVD(吹替)] 5点(2013-04-18 07:33:15)
2.  シュガー・ラッシュ
良かった良かった。
[映画館(吹替)] 7点(2013-04-12 09:11:19)
3.  ジャンゴ 繋がれざる者 《ネタバレ》 
だんだんと面白くなくなる映画監督の作品を見続けるのはしんどくなる。「イングロ」でもだいぶつらかったが、今度はこれか。次こそは復活してほしい。オマージュとかよくわからないけど、この冗長なストーリーで脚本賞ってのはあんまりだ。ドイツに対する謝罪映画が撮りたかったのだろうか。
[映画館(字幕)] 6点(2013-03-03 15:51:35)
4.  少年は残酷な弓を射る
よく出来たお手本のような映画。観客の不安を煽るミスマッチな音楽が秀逸。
[映画館(字幕)] 8点(2012-08-05 23:34:36)
5.  ジェーン・エア(2011)
ミア・ワシコウスカはいつ見ても綺麗だなあ。
[映画館(字幕)] 6点(2012-07-02 20:55:48)
6.  少年と自転車
これは泣く。シリル役の男の子の目の演技が凄い。怖い。
[映画館(字幕)] 8点(2012-07-01 12:43:37)
7.  SHAME -シェイム-
男の悲哀。主演2人の力演に釘付けだった。
[映画館(字幕)] 8点(2012-07-01 11:27:14)
8.  シェーン 《ネタバレ》 
リバイバルで久しぶりに鑑賞。子供の頃にはよく分からなかったシェーンの魅力を堪能できた。この映画は、ただの撃ち合いでもつ西部劇のレベルを軽々と超えている。 まず、僕が子供の頃抱いた印象と違ったのは、シェーンは決してかっこいいばかりじゃないということだ。そもそもなぜ彼がここに流れ着いたか分かったものじゃない。その理由は決して褒められたものではなかったのだろう。彼の拳銃の腕も、彼がどちらかというと暴力的な生活を送ってきたことを明確に示している。ジョーの家に来てからは、「暴力も使いようだ」と殊勝なことを言うが、今まで彼がどのようにそれを使ってきたかを考えれば、内心忸怩たるものがあったのではないか。彼は、おそらく何かのきっかけで改心した悪党に過ぎないのである。 そして、彼と中年を迎えようとしているマリアンの気持ちの交錯も美しいだけじゃない。それはマリアンにおいては、ど田舎に閉じ込められた人妻の単にありふれた貞淑のよろめきであり、シェーンにとっても自慢できるアヴァンチュールでもなんでもない。厳しいことを言えば、盛りを過ぎた彼らの交情は、世間から見ればみっともない部類にすら区分できる。 そして、僕がこの映画を優れていると思うのは、まさにこういうしょうもない男と女の話がものの見事に傑作に仕立て上げられているからである。昼ドラにでも出てきそうなストーリーを、役者陣の丁寧な演技と余情漂う慎み深いシーンの積み重ねでとても上手に一つの美談に変えてしまった監督の手腕は恐ろしいほどだ。子役の活用方法も独創的だ。子役を中心に据えて、ストレートに涙を取りに来る映画が多い中で、この作品は子役を脇役として効果的に使っている。シェーンとマリアンとジョーの三者を料理の原材料とすれば、ジョーイはそれを調理する火に当たる。ジョーイの存在が、彼らの気持ちの触れ合いやすれ違いを分かりやすく炙り出しているのだ。 終盤は名シーンの嵐で、ウィルソンやライカー兄弟との撃ち合いのシーンはもちろん素晴らしいが、その前段のシェーンとジョーの殴り合いでシェーンが最後に拳銃の台尻でジョーを殴り倒すシーンに感動した。スターレット一家に対するシェーンなりの仁義の切り方にただ涙するのみだった。そして、あまりにも有名なラストシーン。涙が止まらなかった。
[映画館(字幕)] 8点(2011-11-15 23:43:23)
9.  シングルマン 《ネタバレ》 
期待が大きかっただけに、脚本には肩透かしを食った印象だが、撮影方法や背景、音楽、そして登場人物たちのオシャレ感がすごくて、それなりに楽しめた。トム・フォードについては最新の007でボンドの着るスーツを手がけた人という知識しかなかったが、こういう映画も撮れちゃうとは多才な人である。この作品は同性愛の映画だが、それすらもかっこ良い。イカした顔の男どもなので、絡み合ってもあまり不快感がない。というか美しい。自分は同性愛者ではないが、こういうのなら同性愛ってありかもとさえ感じた。彼らだから許されるという面もあるとは思うが。 さて、映像についてだが、予告編でも映されるスローモーションを使った車の運転のシーンや海で泳ぐシーン、その後のジョージの家のシーンなどどのシーンでも監督の持つ美意識がビンビン伝わってきて思わず見惚れてしまった。そういえば、恋人が死ぬシーンや酒屋のシーンも良かった。そもそもジョージの家からしてオシャレですごく好きなタイプの家だ。完璧な背景でカッチリした構図。寸分の隙も見当たらない。ピアノを主体とした音楽も雰囲気によく合っていた。 だからこそ残念だったのは脚本。ジョージとチャーリー、ケニーとの関係性、ジムの思い出、それらがあくまでもバラバラに動いているのが残念だ。ジョージを中心として、彼らは周辺人物でしかない。ジョージと彼らの関係は完全に個別である。ジョージの意識の中だけでも彼らが溶け合って、もっと有機的に物語をつむぎだして欲しかった。ラストもコーエン兄弟っぽくて流行に流された印象が拭えない。 バーでBGMのように音を消して映像だけ流すには、最高の映画だと思った(悪口ではなく良い意味で)。ウィスキーを飲みながら観てみたい。最高に渋くて美しい映画。
[映画館(字幕)] 6点(2011-05-05 22:47:32)(良:1票)
10.  人生万歳! 《ネタバレ》 
ここに来て今までのどんな映画よりもアレンらしい王道の映画が出てきた!高IQだがいけ好かない偏屈爺さんと無邪気なピチピチギャル(死語)のラブストーリーを作って嫌味にならないのはアレンくらい。 この映画がアレン映画の中でも特に王道だと感じるのは、自由至上主義的なアレンの信条がここ最近で最も端的に現れているから。ギャルの母は一妻多夫の共同生活を始めるし、父はゲイに目覚める。徹底的に保守的で一神教的な価値観を馬鹿にし、嫌悪している。まさに「Whatever works!」(何でもあり!とはうまい訳だ)なカオス状況でラストを迎えるのだが、そういう世界こそ理想の世界だというアレンの強い思いが伝わってくる。何が正しいかなんて分からない!何をしたって、彼らが楽しければそれでいいじゃないか! ただし、同時におそろしく厭世的なアレンの一面が垣間見えるのもこの映画が彼の作品の中でも特に優れている理由のひとつだろう。根本的には彼は人生を悲劇だと見ているのではないか?例えば、アレンの分身である主人公はパニック障害で暗闇恐怖症という設定だし、自殺未遂の過去もある。彼には現世は苦しみでしかないのだろう。頭が鋭すぎて周りが馬鹿に見えてしまう上に頑固であるがゆえに、色んな人と衝突し、変人と呼ばれ、結局愛想をつかされてしまう。暇つぶしにチェスを教えてもいらいらしてしまう。でも、彼はギャルと偶然出会い、その愛に触れ、見えにくいが少しずつ変わっていく。その様子が僕を感動させるのだ。アレンが持っている「おもしろきこともなき世をおもしろく」の精神が僕の心を癒し、明日への活力を与えてくれるのだ。僕ももう少しがんばってみようと思えるのだ。 ただし、一緒に観た友達の評価は最低で、「あんなクソ爺、早くしねばいいとしか思わなかった。途中で寝た」と傑作なことを言っていた。確かにいけ好かないクソ爺であることはまったく否定しないが、だからこそ彼が少しずつギャルに惹かれていくところが面白いのだし、何はともあれ彼には皮肉の才がある。そんな堅いこというなよ、と彼に言ったが、同時にこれは絶対に分かり合えないなとも感じた。アレンの作品は嫌な奴か天使にしか理解できない。 最後に、ギャル役のエヴァン・レイチェル・ウッドが最高だった!観客を元気にするいい演技だった!
[映画館(字幕)] 8点(2011-05-05 22:45:11)(良:2票)
11.  白いリボン 《ネタバレ》 
ミヒャエル・ハネケという監督の名前は、私の中でラース・フォン・トリアーレベルの禍々しい響きを持っていて観に行くかどうかかなり迷ったが、パルムドール受賞ということでミーハー気分で観に行ってみた。鑑賞後の感想を一言で表現すると「思っていたほど怖くない。面白い」。ジェットコースターに乗った子供のような感想になってしまうが、それが正直なところだ。「ファニーゲーム」は正視できないだろうと容易に想像されるため、鑑賞を回避しているが、今は食わず嫌いせずに、観てみようかなという気持ちになっている。 主要な登場人物は男爵一家、その家令一家、牧師一家、医師一家、小作人一家の5家族と村の学校の教師(=狂言回し)。第一次世界大戦勃発直前のドイツのとある村で奇妙かつ陰惨な一連の暴力事件が続発する。結局、事件の多くは犯人が謎のまま終結してしまう点には、ハリウッドファンとして煮え切らなさを感じるが、それぞれの家族の抱える問題を同時並行で丁寧に浮き彫りにしていくという作り方は確かに上手で、長尺にも関わらず、最後まで全く飽きなかった。 この映画はたくさんのテーマを扱っており、正直に言って全てを感じ取れたか自信がないが、歴史的に見れば、第一次世界大戦(およびその敗北)というカタストロフの予兆、暴力を賛美するナチズム台頭の予兆を感じ取ることが出来る。映画そのものを観れば、行き過ぎた父権主義とそれに対する子供たちのリアクションが主なテーマということになるだろう。父に反抗する子供、父からの暴力を受け入れる子供、父から受けた暴力を他者に向ける子供、父を愛し続ける子供、さらには父権主義の傘を利用する子供など様々な子供が描かれる。子供のもつ純真さとその裏返しである独特の不気味さが不穏な雰囲気を醸し出し、映画のテンションを高めている。 また、全編モノクロである上に一切BGMを用いないことから、不思議な透明感が全編を包んでいる。撮り方にも特色がある。カメラを固定し、その枠から登場人物が出たり入ったりする場面が多くて、これもこの映画の「静けさ」を表現するのに適していると感じた。 ただ、思ったことをだらだらと書いていくだけで、ふと気づくとこのようにレビューの量が膨大になってしまうほど興味深い映画だったが、残念ながら、陰惨な映画が苦手な僕は再鑑賞する勇気がなかなか出ない。でも確かに優れた映画だと思う。
[映画館(字幕)] 7点(2011-03-26 23:56:17)
12.  シャッター アイランド
レオナルド・ディカプリオの力演や作品の持つ重厚な雰囲気により、何とか観られる映画には仕上がっているが、肝心のオチに謎解きの爽快感がないので、それほど面白い映画とは呼べない気がする。 「小さな鍵を一ひねりするだけで、巨大なドアが開き、全てのシーンが意味を帯びてくる」というタイプの映画(「アイデンティティー」や「ユージュアル・サスペクツ」など)には及ばないと思う。ディテールにまで及ぶトリックや登場人物の視線などにより、幾重にも伏線が張られた脚本はある意味で秀逸ではあるが、もう一度観て細部までトリックを把握していかないといけないのはしんどい。僕としては、ラストで、「ああ、なるほどね!」と納得して、スッキリした気分で家路につきたかった訳なのである。 緻密なミステリーが好きで、何度も同じ作品を観かえすのが苦にならない人には理想的な映画だが、僕にはちょっとしんどい。うまくできてはいるが、何度も観かえす気力はない。尺自体、ちょっと長すぎるしね。
[DVD(字幕)] 6点(2010-10-24 10:53:07)
13.  純喫茶磯辺 《ネタバレ》 
「さんかく」を観て、思いがけない傑作ぶりに感動し、本作を鑑賞。正直に言うと、「さんかく」には少し劣る。芸人を多く使ったせいか、映画というよりも少しコントみたいになってしまった印象がある。宮迫の演技はうまいのだが、少しわざとらしい(わざとかもしれないが)。喫茶店の一癖ある常連達も全般的にマンガチックすぎて、ちょっといただけなかった。まあ、確かに斉藤洋介みたいな人、ああいう喫茶店にいそうだけど。仲里依紗はまあまあ。麻生久美子は相変わらず上手。すんごくリアルなヤリマンだった。ヤリマンなのにヤリマンって言っちゃうところは脚本が拙いなと思ったけど。ふつう、ヤリマンはヤリマンと認めないと思う。ちなみに僕は愛想尽かしではない派です。敢えて言ったという面はあれど、あれは事実でしょう。ラストの展開もそれを物語っているような気がする。とても優れた映画ではないと思うけれど、決して不愉快にもならない映画。仲里依紗の涙にやられました。
[DVD(邦画)] 6点(2010-10-18 19:45:51)(良:1票)
14.  十三人の刺客(2010) 《ネタバレ》 
アクションが長すぎる。途中で飽きた。血みどろで凄惨なアクションを撮りたいのは分かった。でも、やっぱりその長さには限度があると思う。十三人も人がいて、それぞれの死に様を描こうとするから無理が生じている。しかも皆死に様は大して変わらない。多数に取り囲まれて、切り刻まれて、泥の中を這いずり回って死ぬだけだ。正直言って退屈である。更には、「七人の侍」の菊千代とかぶる伊勢谷友介に至っては死んだはずなのに生きていたりするから、尚更違和感が生じる。 そもそもこの映画がチャンバラの様式美を追求しているのかリアリティを追求しているのかが全くわからなかった。同じ刀で何人も切れるかと思えば、多くの刀を使いながら人を切っていく場面もある。どっちかに統一していないから、描写が中途半端になっている。 また、伊勢谷友介扮する山男が出てくる必要性もわからない。話の焦点があいまいになっただけという印象だ。劇場ではけっこう笑いが取れていたので、コメディ担当としては一定の役割を演じられていたのかもしれないが、そもそもこの映画にそれが必要だったとは思えない。「万民のため」vs「主君のため」の二元論の戦いに一石を投じるのは悪くないが、そもそもの彼のポリシーがはっきりしない(単なる陳腐な「アンチ武士」「しがらみからの自由さ」だけでは存在の必要性が弱すぎる)ので、いまいち彼に共感することができなかった。 前半は決して悪くなかった。特に役所広司が両腕両脚を切り落とされた女を前に笑うシーンなどは出色だと感じた。怒り、もしくはそこから来る何かしらの衝動に駆られて笑うという体験は僕もよくある。彼の演技が本作で最も優れていたと思う。松方弘樹の円熟した台詞回し、太刀捌きにも惚れた。しかし、総合して観ると「七人の侍」をはじめとした「従来の」時代劇の価値観から一歩も踏み出せていない本作には特に製作される意義が見つからない。個人的には、襲撃が失敗に終わり、最後に半兵衛が斉韶を斬るという筋立てが理想ではなかったかと思う。 いくらチャンバラを凄惨に描こうとも、それだけでは時代劇に新しい視座を導入したことにはならないであろう。「駅馬車」から「荒野の用心棒」、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」更に「ブロークバック・マウンテン」に到達したアメリカ西部劇に対して日本の時代劇はこれでいいのか。むしろ昔の時代劇のほうが殺陣の迫力は伝わる。
[映画館(邦画)] 4点(2010-09-26 22:17:47)(良:6票)
15.  17歳の肖像 《ネタバレ》 
1950年代イギリス。思春期真っ只中の優等生ジェニーは毎日が退屈で仕方が無い。俗物の父親、女子高の厳格な先生、まだまだお子ちゃまなボーイフレンド。彼女の夢はフランスに行き、シャンソンを聴き、芸術や愛を語ること。デイヴィッドと出会い、恋に落ち、夢のような毎日が始まるはずだったが…。  自分の思春期を思い出すと、性別は違えど色々と重なる部分があり、ストーリーの序盤においては主人公に共感できた。親や学校との軋轢は誰しも通る道だろう。また、キャリー・マリガンの演技力も確かで(見た目も若いし)、はまり役と感じた。しかし、デイヴィッドが出てきて以降の彼女の行動にはちょっとびっくりしてしまった。いくら毎日が楽しいからって普通泥棒とは結婚しないだろうよ!もっと優等生キャラかと思ってたら、意外とぶっ飛んでてこっちがついて行けなかった。確かにデイヴィッドとの出会いを経て洗練されていく彼女を観ているのは楽しかったんだけれども、ちょっと脚本に難があるかもなあ。もう少し愛が深まっていくその過程を説明してほしかった。  また、最終的な結論が結局学校の元に戻ることだったというのも、肩透かしを食らった感がある。ジェニーには是非「第三の道」を進んでもらいたかった。スタッブス先生の自宅を訪問して「意外といいじゃん!」って、ジェニーの人を見る目が無さ過ぎだろう。厳しいけど芸術には造詣の深そうな先生だと観客の僕が先に気づいているのではおかしい。周りが見えていない思春期を良く表せているとも言えるけど…。まあ、でもベースは実話だからしゃあないか。総合すると演技は○で脚本は△という印象でした。
[映画館(字幕)] 6点(2010-07-25 17:26:01)
16.  シークレット・サンシャイン 《ネタバレ》 
人を許すことの難しさを正面から捉えた真面目な作品であるが、テーマが十分重いので、もう少しテンポ良く話を展開させてほしかったと感じる。子供の誘拐→犯人逮捕までの流れは良いのだが、教会での説教や歌のシーンが長すぎて、中だるみした印象がある。囚人との面会シーンは出色だが、その後、少しずつヒロインのこころの歯車が狂っていく過程を描くシーンも冗長な箇所が多い。ヒロインの思いと行動の因果関係はよく分かるのだが、陰鬱な内容だけにもっとさらりと描いてほしかった(これは純粋に好みの問題だが)。密陽と絡めたラストシーンには文句なしだが、このようにあまり複雑でない筋立てであれば、2時間以内に収めることも可能だったのではないか。  キリスト教における愛や許しというアジア映画では取り上げにくい題材をあえて選択した視点は画期的であり、チョン・ドヨンとソン・ガンホの好演があるだけに惜しい。
[DVD(字幕)] 6点(2010-06-20 20:40:18)(良:1票)
17.  シティ・オブ・メン
「シティ・オブ・ゴッド」の圧倒的な迫力は無いが、ギャングがはびこるブラジルのスラムの日常をナチュラルに切り取った映画と考えれば、それなりの作品に仕上がっている。「ゴッド」と異なり、バイオレンス映画ではないので、それを期待して観に行った人はちょっと違和感を感じるかもしれないが。いわゆるロミジュリ的な恋愛あり、親子の愛憎あり、親友とのいざこざありで物語的には盛り上げ要素満載なのだが、いまいち中途半端な印象も受けた。ただし、「ゴッド」に引き続き、俳優陣の自然な演技はお見事。汗の臭いまでも漂ってきそうなリアル感が息づくブラジル映画はこれからも目が離せない。
[映画館(字幕)] 6点(2010-06-19 18:31:39)(良:1票)
18.  真珠の耳飾りの少女 《ネタバレ》 
フェルメールの映画だけあって、光と影、そして色の使い方を強く意識した作品になっている。窓からアトリエに差し込む光、暗闇の中に燃え立つ炎、シーツの干された庭に降り注ぐ日光、空に浮かぶ雲について語る場面など。昔の室内は暗いので、光と影の対照は非常に鮮やかで、美しい映画に仕上がっている。 その一方で話の展開は抑制気味だ。クライマックスはピアッシングの部分だが、そこで何が起こるわけでもない。ただ、その瞬間のグリートの表情にはやられた。そこから、肉屋の息子を誘いに行くところは、心理描写としてもピアッシングの持つ多義性からもよくできている。ただし、それ以外の場面は、淡々と映しすぎていて、登場人物の心理面にうまく光が当てられていないのが気になる。ライフェンのキャラクターもあれじゃただのエロ親爺で、せっかくトム・ウィルキンソンなのに…という感じもするし。台詞を極力排除するのはいい。ただし、眼だけで語る映画を作れてはいないと思う。 映画としての完成度は高くないと思うが、雰囲気はよく出ていたので、総合して6点で。
[DVD(字幕)] 6点(2010-06-19 18:26:40)
19.  人狼 JIN-ROH 《ネタバレ》 
庵野監督とか押井監督のアニメ映画は全般的に苦手だが、この映画はなかなか良かった。と思ったら、原作・脚本だけで監督は別の人なんだ。  とりあえず、脚本がしっかりしているのが良いし、説明不足に陥っていないのが良い。映画にしても小説にしても、芸術作品は一回観て分かるように作るべきだと僕は思うのだけれど、これはだいたい観て分かった。「エヴァ」とか「攻殻」とかの「分かるやつにしか分かんねえよ」的な独善臭が無いのはありがたい。その世界について知るために一回観て、ストーリーを把握するために一回観て、伏線も含めて全てを把握するためにもう一回観て、更にその世界全体について理解するために副読本を読んだりしなきゃいけないような映画は嫌いだ。  その点、この作品は架空の世界のお話でありながら、冒頭の時代背景等の説明がしっかりしているため、スッと馴染むことができた。主人公が無口すぎるため、心情の変化を読み取りにくいのには少し閉口したが、過去を思い出すシーンや伏線となる童話「赤頭巾」の効果的な引用のおかげで十分推測が可能だった。組織と組織の争いに翻弄される個人というテーマは陳腐といえば陳腐だが、二転三転するストーリーやバイオレントな戦闘シーンは観ていて面白く最後まで飽きなかった。きちんとした起承転結のあるアニメ映画。  結構暗い話なので観る人を選ぶと思うが、そこが大丈夫ならば、コアな押井ファンもそうでない人も楽しめると思う。アニメ嫌いの人にもお勧めできる。
[DVD(邦画)] 7点(2010-06-19 18:21:27)
20.  JSA
ソン・ガンホ!すごい。
[DVD(字幕)] 7点(2010-06-19 18:18:30)
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