21. 白くまになりたかった子ども
筆書きみたいなやわらかい描線のほんわかしたアニメーション・・・。かと思いきや、結構重い内容ですよこれは。人間であることを完全に捨て去ることを望む主人公。子供を取り戻すことに全力を尽くすが,いざ取り戻したら鎖で繋ぐ両親。帰すべきだと分かっていながら,帰す事を頑なに拒み命をも失う母熊。う~ん、重苦しい。イヌイットの神話を元に、舞台を現代に移していますが,その必要性はなかったんじゃないかな。アレが昔ながらのイヌイットの村であったって、何の不都合も無かろうに。さて、全篇における花というべき存在は,山の精霊です。「まんが日本むかしばなし」のまぬけなお化けと水木しげる描くところの細密画風精霊の合体のような独特なスタイル。オープニングと劇中に登場する左右に走り抜けるアホみたいな精霊が、たまらなく素晴らしい。動物の姿を次々にとり続けるなど,アイディアも秀逸。精霊だけでも一見の価値あり。そして、全篇に流れる音楽。民族楽器を絶妙に取り込んだ見事なものに仕上がっています。 5点(2004-08-21 19:27:22) |
22. ジャンヌ・ダルク(1999)
見せ場は戦争シーンかも知れないが、なんか適当に撮ってる感じがしてマイナス。でも、後半のダスティン・ホフマンとのやり取りが面白い。慰めに来たのかいじめに来たのか救いに来たのか、さっぱり分からんところが良い。 5点(2002-02-02 20:18:19) |
23. シベリア超特急4
観たくて仕方がなかったが、観なければ良かったかもしれない。なんか、そんな感じ。いや、面白いよ?水野晴郎が毒殺されるシーンなんか、近年稀に見る爆笑でしたからね。でもさ、やっぱりさ、芝居の途中でトークショー始めて延々と自画自賛するのはどうかと思うね。そんなことせんでもええのに!とビデオで観ると考えちまうけど、生で観るとまた違うんだろなあ。生で観たヒト、本気で羨ましい。 4点(2004-07-31 20:42:09) |
24. ジャイアント・ベビー
前は小さくしたから今度は大きくしよう、ってか?発想が安直過ぎ。前作では冒険を通じて少年たちが成長していく姿も描かれていたのに、今回はただのドタバタ。ギャグも滑りっぱなし。しょうもない。ただ、引き続き「子を思う親の愛」に焦点が当たっていた点は良い。父親が目立っていた前作から一転、母親が大活躍。腰の入ったパンチは見物だ。 4点(2003-11-12 20:59:44) |
25. シベリア超特急2
「ワンパターン」で「ご都合主義」。こんな誹りは免れようもないが、楽しんでしまったらその時点で水野監督の勝ち。いやもう、笑った笑った。芸達者なベテランキャストが揃ったゆえか、2作目で余裕が出てきたのか、前作に比べればだいぶ“観られる”映画になった。どんでん返しも落ち着いたものになり、ミステリーとしての成長が見える。それでもやっぱり「シベ超」は「シベ超」。随所に光る水野晴郎テイストは観客の度肝を抜いてくれる(特に階段落ち)。演出は向上しても演技の方はさっぱりで、直立不動の棒読み。上映前のトークショーで見所を自ら解説してくれた水野監督は、「計算してずっと動いてたんだよ」と言ったが。でも、そこがいい。「シベ超3」が待ち遠しい。 4点(2001-09-29 19:58:10) |
26. シベリア超特急
これぞ駄作。まさに駄作。ツッコミ体質の人は必見。特にクレジット後は「ええ加減にせえ」を連呼すべし。監督曰く、「4までは作りたいな~」「初監督でイロイロ遠慮したね」ってアンタ・・・。アレで遠慮してたんかい!と思いつつも山下将軍が登場するたびに、台詞を言うたびに爆笑してしまう自分が悲しい。サスペンスとしては3流、ミステリーとしてはそれ以下。ドラマとしても評価以前。が、しかし。割り切ってコメディーとして観れば活路はあるか? 1点(2001-09-29 18:42:58)(笑:5票) |