61. 17歳のカルテ
《ネタバレ》 まあまあ楽しめる。ヴァネッサレッドグレーブに驚く。「単なる子供です」か。彼女になら言われてみたいものだ。ヒロインの自分勝手ぶりは「私はうつ依存症の女」に似てるな。こっちが先だけど。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-21 21:46:56) |
62. 将軍の娘/エリザベス・キャンベル
《ネタバレ》 身も蓋もない話だなあ。「すごくひどい目にあった女の子がいました」って言われてもなあ。 だからなんなの。そういう場面を映像化しなくてもいいじゃん。品がないじゃん。もはやレイプはステレオタイプの悲劇でありますから、こうも繰り返し映画の題材にしなくてもいいんじゃないでしょうか。食傷気味。 [ビデオ(字幕)] 4点(2005-11-20 17:37:28) |
63. シークレット ウインドウ
《ネタバレ》 ジョニーデップがどうしても「ものを書く人」に見えないところが敗因か。 いろいろと工夫のあとはうかがえるが、この手の作品としては「翻弄感」低く、読めてしまうところが痛い。分身役の俳優さんは、なかなか良かったが、宝の持ち腐れとなってしまった感あり。顎を鳴らすのは、不快なだけなので、やめたほうがよかった。 [DVD(字幕)] 6点(2005-11-20 16:25:42) |
64. 白いカラス
《ネタバレ》 カラードがホワイトのふりしてるって、実際にあるんだろうか。あちらの短編小説で、「限りなくホワイトに近いカラード」の女性の悩み、ってのを読んだ事あるけど。アンソニーホプキンスがそれっていうのはなあ、ありのような、無理のような。ニコールはヒロインの人物像がつかめてないように思ってしまったが、どうでしょうか。「タルくて暗くて死んじゃいたい」感じって、あたしはよくわからないけどこんな感じでいいよね、と適当に演じてる感が。こういうキレイな女の人がジジ好み、っていうのが「失楽園」を彷彿とさせます。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-20 15:16:15) |
65. Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?(2004)
《ネタバレ》 日本版との2つの違いを重要視したい。草野民代がパートナーとダメになった原因は「パートナーがかばってくれなくて自分がコケて足を痛めた」だったのに対しジェニファーが前のパートナーとダメになった原因は、「勝ちにこだわりすぎて失敗した」であった。女性をかばわないで転ばしっぱなし、なんていう男は、映画であろうと登場させられない、ということではないかと見た。つまり文化的な「コード」にひっかかるのだ。それから、お別れパーティーに妻をパートナーとして伴うところ。アメリカの男は妻を第一に考えなければヒーローになれない、と見た。ともあれギアのワルツにうっとり、可愛らしい仕上がりで楽しめる。ギア健在。藤田憲子さんもお喜びでしょう。竹中直人役の俳優さんはパンチ不足。 [DVD(字幕)] 8点(2005-11-18 22:50:04) |
66. 地獄の黙示録 特別完全版
《ネタバレ》 いよいよトライ。なにしろ立花隆が本を書いたほどの作品である。 キルゴアとカーツが、対比して描かれる人物として、最も重要である。キルゴアを先に見せることで、コッポラは「なぜカーツは「キルゴア」にならなかったと思う?」と問うている。 「陽気」+「狂気」=キルゴアなら、「何」+「狂気」=カーツになるのか。私の答えは「まじめ」である。カーツの「まじめ」は妥協の無い「まじめ」である。普通の人は中庸であるのが常だから「ほどほどのまじめ」なんである。「ほどほどのまじめ」=「ほどほどの狂気」で済むんである。「まじめ」は美徳であるはずなのに、「+狂気」によって最悪の状態を呼んだのである。戦場におけるいろんな「狂気」を客観的に映し出すために、最後まで「正気」を保てるキャラが必要であった。ウィラードである。任務に疲れた彼が、ホテルで「プチ狂気」体験をすることが「ワクチン」となって、「正気」が担保されたのである。そして次から次へと正気を失いそうになる出来事が出現して旅は進んで行く。 立花は「王殺し」の物語を強調するが、「王殺し」とは、「権力を誇ったものが衰えたので殺され、新しく力強い王が誕生する」だから、この話には全然あてはまらない。「プチ王ごっこ」をやっているカーツごときは「王殺し」の「王」ではないし、だいいちウィラードは正気を保ったんだから新しい「王」になんかなる気がない。ウィラードにとっては「がんばって最後まで正気を保ったぞ」の物語であり、カーツとキルゴアにとっては「戦場の狂気」の注入によって、それぞれこんなんなっちゃった、のお話なのである。 [DVD(字幕)] 9点(2005-11-09 23:13:30) |
67. シックス・センス
《ネタバレ》 情報なしで見たので翻弄されることができてよかった。この点は「ビューティフルマインド」に同じ。仕掛けはあったが気がつかなかった。うまいなあ。シャマランはこのころまともだったな。自分がこういう状態になったらどうしよう、とビビりますよね。なんか、こうなりそうな気がしてしまうのがこわいですね。シャマランが正気に戻ってまたおもしろいやつをつくってくれるとよいな。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-08 23:13:26) |
68. 呪怨 (2003)
《ネタバレ》 このそっけない進め方がクールである。よくできている。なかなかがんばっている。後戻りのできない感じ、好きですね。「ばい菌」のようなものですか?それは日本古来の「けがれ」というものとおんなじだ。「たたり」だ。たぶん日本人にしかわからない。 [DVD(吹替)] 8点(2005-11-07 20:28:24) |
69. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 この作品に対して激怒していたキングが、一番怒っていたのは、「妻の配役」である。これは何を意味するか。キングは、意外にノーマルなアメリカ人の男であるということ。アメリカ人の男性が妻に求めるものは、「チアリーダー性」なのだった。それで、TV版では、金髪碧眼の、チアリーダー色全開の女優をキャスティングした。それにくらべてキューブリック。どこからどう見ても、チアリーダーになれそうもない、この女優さん。これは何を意味するのか。ニコルソンが、「チアリーダーと結婚したくてもできなかった男」もしくは「妻になる女性にチアリーダー性を求めない男」のどちらかである、ということである。これは、前者でなければ、この話自体が成立しない、というキューブリックの考え方を表している。なにしろ、ニコルソンはアル中から立ち直ろうとしているキャラだ。キューブリックは屋根だけを借りて、軒下には全く別のものを作った。これに対して、とやかく文句をいうのは、キングがみっともないというべきでしょう。TV版と見比べると、監督の力量の差が歴然。 [DVD(字幕)] 8点(2005-11-06 19:07:28)(良:1票) |
70. JM
《ネタバレ》 これが面白かったらダメかなあ。でも私は好き。 イルカもかわいくて良いし、CG画像も抵抗なく見られた。アイディアもよいと思う。 キアヌには演技を期待してはいけないよね。べつに出ているだけでいいじゃないですか。顔きれいだから。たけしもがんばってるし、私は好きだ。 [DVD(字幕)] 8点(2005-11-02 23:50:20) |
71. シービスケット
《ネタバレ》 映画を見るときに「感動」や「涙」は求めていませんが、中野翠のいうように「やられた」感のある作品です。うまい。要略すると「傷物でもよいのじゃ」と言いたいわけでしょうが、これを人間に表現させようとすると、わざとらしくなって難しいよね。そこを、「馬」は、わけもなく納得させてしまう。しかも、何頭かを使い分けて撮っているというのに。はっきりいって、トビーはこの作品においては、「居るだけ」。べつにどこが悪いわけではないけど、目立ったのは、初めてビスケットに会いに行って、「おまえなんかこわくないぞ」といっているところだけ。 いちばん印象に残っているのは、スミスが朝もやの中でビスケットを発見するところです。セリフもすっかり暗唱できます。ビスケットは、初対面のスミスに「何じろじろみてやがんだ。てめー、何様のつもりじゃ」(パブロン訳)と言って、メンチを切ったのでした(馬だけど)。ここが私のいちばんの泣きのポイントなんですけど。変ですか。クレジットの本物ジョニーの写真を穴のあくほど見てしまいました。トビーには悪いけど本物にはかなわない。ビスケットと本物ジョニーはグレイト。 [DVD(字幕)] 9点(2005-11-01 21:13:13) |