121. シティ・スリッカーズ
この話は、大自然でのそれまでにない肉体的体験が個人の内面を変えていくというのがポイントのはずなのだが、何でその主人公に、常に頭の中でしか物事を考えていないようなビリー・クリスタルをあててしまうのだろうか。彼が頑張れば頑張るほど、まわりのお膳立てと正反対の方向に世界が行ってしまっているような気がしてならない。導入部と収束部がそれぞれ長すぎで、しかも肝心の各人の「変化」なるものがありきたりで平凡なのもマイナス。 [DVD(字幕)] 4点(2017-12-24 00:57:04) |
122. シャロンの屠殺者
《ネタバレ》 導入部では、天然で野放図な主人公のキャラクターに新鮮味があって、また3人組のかけ合いもそれなりに面白く、こんなウエスタンもありかと思っていたのですが・・・中盤以降、なぜか突然グダグダになってしまいました。登場人物を動かし切れなくなったというか、スタミナ切れになったのでしょうか。大佐の妻とのどうのこうのも、かなり無理矢理感満載です。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2017-11-30 00:11:37) |
123. シンデレラ・リバティー/かぎりなき愛
《ネタバレ》 こんな大人のラブロマンスがあったとはねー。演技面ではもちろんマーシャ・メイソンが中心なんだけど、ジェームス・カーンがそれをしっかり受け切っていて、さらに子役の彼も巧く絡んでいる。イーライ・ウォラックの使い方も絶妙。前半は、障壁乗り越え系(?)のロマンスとして堂々と進行し、あれ?ちょっと上手くいきすぎじゃない?と思っていたら、まさかの方向に話が進展する。終末部では、ビリヤードやナイフなんかの冒頭導入アイテムを用いて回帰を示し、祭りの後的な一抹の虚しさを感じさせ、「でも、でも最後に何とかなるよね?」と願わせておいて、本当に何とかしてくれました。お見事。 [DVD(字幕)] 7点(2017-11-27 03:21:16) |
124. 17歳の肖像
《ネタバレ》 キャリー・マリガンの存在の安定感にはなかなかの素質を感じさせますが・・・肝心の脚本が、もう実に安直で、底が浅くて。あんだけ分かりやすく怪しさ満載だったら、普通どこかで誰か(本人含む)が気づいてどこかで止めるでしょ、としか言いようがありません。せっかく達者な俳優陣を脇役で揃えていながら、実力を出すべき場面が見当たらない。 [DVD(字幕)] 4点(2017-10-23 02:16:56) |
125. シャッター アイランド
《ネタバレ》 中盤くらいまでの「引きずりこみ力」はなかなかの強さだったのですが、レオが単独でああだこうだ探検する部分が長すぎ(洞窟のシーンのみは良かったけど)。オチの部分で持ち直しはしましたが、そこからの回想というか解説がまた長すぎ。じめっとした映像はそれなりの迫力なので、せめて110分くらいでもう少しシンプルにコンパクトに行っていたら、衝撃も強まったのではないでしょうか。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2017-10-11 00:21:54) |
126. 死の棘
ほとんどが2人芝居の趣で、じっと息を潜めるような空気感の中、じわじわと進んでいく。従って、これはかなり高度な演技力が要求されるのですが、やはり松坂慶子には荷が重かった。また、岸部一徳も、この頃はまだ目立たない役が多かった頃で、したがって全体にぎこちなさが漂っています。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2017-09-28 02:12:28) |
127. シェフ 三ツ星フードトラック始めました
《ネタバレ》 よくある挫折人間再生コメディかと思いながら見ていて、まあ大筋ではそこから外れていないんだけど、それでも作品の質を保っているのは、料理の手順をきちんと撮り切り、できあがった料理も美味しそうに撮る、という作品の根本テーマをきちんと尊重した作り方をしていること(メインのキューバサンド以外にもいろいろふれているのも良い)。また、脚本をきちんと刈り込んで、登場人物に無駄な動きや発言をさせていないこと。メールとツイッターの区別もついていなかった主人公が、一日で炎上騒ぎを起こすくだりなど、一歩一歩が妙に丁寧で、笑えてきます。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-04 23:11:05)(良:1票) |
128. シェルタリング・スカイ
これって「愛と哀しみの果て」+「パリ、テキサス」の劣化バージョンにすぎないんじゃ・・・。みんながボソボソ喋っているだけで、話が少しも前に進まないので、見続けるのが非常に苦痛だった。 [DVD(字幕)] 4点(2017-03-31 00:37:45) |
129. しあわせ色のルビー
レニー目当てで見るのが間違いだと分かってはいるが、それでもつまらない内容だった。さしたるドラマでもない話を起伏もなく延々と続けられるため、見るのが苦痛である。当時のレニーの演技力のなさにもびっくりした。ユダヤ教の正装(?)の勢揃いシーンのみ、多少の新鮮味があって印象的。 [DVD(字幕)] 4点(2017-03-07 02:10:08) |
130. 白雪姫と鏡の女王
《ネタバレ》 導入部は自己満足的演出で「単に童話を崩したいだけ」に見えたのですが、中盤からは意外に引き締まっていました。印象的だったのは、久々に伸び伸び楽しそうな演技のジュリア・ロバーツ、素直に若い美しさを発散しているリリー・コリンズ、そしてタイミングよく発されるギャグアクション。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-02-23 00:22:18) |
131. ジャズ大名
何がしたかった作品なのか、さっぱり分かりませんでした・・・。「ジャズ」と「大名」という異なる要素が、対立するでも融合するでもなく、ただ結合している(させられている)だけなので、無理矢理感だけが残ってしまうのです。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2017-02-16 01:03:01) |
132. シャンハイ・ヌーン
かなりひどい作品。アクションには全然切れがない、というか、ジャッキーが妙に重ね着してるのって、もしかして太ってるのを隠してたんじゃないの?ルーシー・リュウも、全然お姫様に見えません。スー族の美女に2点。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2017-02-02 05:28:12) |
133. 仁義なき戦い 完結篇
《ネタバレ》 前4作の余韻というかカーテンコールみたいな一作なんだけど、それでもこれだけの内容を詰め込んでしまえるところが凄い。広能は終盤までほとんど登場しない、武田も中盤はいなくなる、それでも次々に脇役がうじゃうじゃと登場して、しかもしっかり緊張感をつないでいる。これくらいのことをしないとテンションの収まりがつかなかった、それが前4作。 [DVD(邦画)] 6点(2017-01-12 11:47:25) |
134. シノーラ
《ネタバレ》 入口はオーソドックスな勧善懲悪ものという雰囲気ですが、途中で完全に息切れしてしまいました。現地で全員やっつければいいのに、わざわざ街に戻ってくるのも分かりませんし、悪ボスの愛人も、出したはいいけど処理に困ってしまいましたね。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-12-15 20:36:15) |
135. ジャージの二人
描写の一つ一つが、いちいち作為的で観念的。登場人物が動いているのではなく、動かされているだけ。ジャージを二人に着せたところで物語は終わっていました。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2016-12-01 02:11:29) |
136. ジャーニー/ドント・ストップ・ビリーヴィン
《ネタバレ》 作中のニール・ショーンの台詞で、「単にYouTubeでアーネルを見つけたという話だけだったら、ここまで(の大成功のツアー)にはならなかった」という一言がありますが、この作品もまさにそのとおり。友人がアップした動画がたまたまメンバーの目にとまってスカウトされ、そのまま伝説のバンドのヴォーカルへ、という絵に描いたようなシンデレラサクセスも、あくまでも導入部にすぎません。カメラはその後も、ステージ、バックステージ、フィリピンの風景、ツアー中の何気ない光景などを地道に確実に積み重ね、その中で、一夜にしてスーパースターになってしまったアーネルの努力と苦悩を、そして周りの人達がそれをどう感じているかをあぶり出していきます。また、ジャーニーというバンドの歴史も短時間凝縮版ながらきちんとふれられており(90年代再結成以降も漏らしていないのも良い)、そこに新加入することの重みが伝わるようになっています。情報整理と編集と構築がきちんとされている、優れた音楽ドキュメンタリーです。●個人的にツボだったのは、ロス・ヴァロリー先生の渋い格好良さ、実はニール以上にバンド運営の中心っぽいジョナサン・ケインの静かな迫力、そして一瞬だけ登場するジェイソン・シェフとアン・ウィルソン。 [DVD(字幕)] 7点(2016-11-05 00:42:51) |
137. シェーン
《ネタバレ》 これって、ウエスタンの皮をかぶったファミリー・ドラマだったのですね。最初は格好良いヒーロー大活躍かと思って見ていたので、いろんなところで間延びしすぎとか会話しつこすぎなどと感じていたのですが、あくまでも地元側の地に足についた視点に徹しているので、見た後の印象は逆に良いです。敵ボスが人間離れした悪人ではないというのも、現実感を醸し出しており、かつ、ラストの主人公の哀しみを裏付けています。 [映画館(字幕)] 7点(2016-08-21 18:27:47) |
138. 16ブロック
《ネタバレ》 極力シンプルにまとめた基本的な作りは良いと思うんですよ。見ている間は一気に見られましたし。ただ、もっと面白くできたのではないかという点が何点か・・・。●一番もったいないのは、情報戦の側面をあちこちで捨てていること。エディがするりと逃亡して、これはジャック・エディ・警察の3点勝負か?と期待させておきながら、携帯を通じてあっさり自分がエディと離れていることが敵にばれている。バスの乗客の人数水増しも、エディの乗客紛れ作戦も、そんな美味しいネタをまいておきながら、何も起こさずにさっさと潰している。この辺はもっと引っ張ってほしかったのですが。●16ブロックという狭い範囲の限定も、その中で居所を探す技術と、そこからさらに逃げる知恵がぎりぎり対決するのかと思っていたら、基本はただの追いかけっこでした。途中の地下室の対決も、最後の対決の妙味を削いでしまっているので、いらなかったんじゃない? [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-08-08 02:04:59)(良:1票) |
139. 12人の優しい日本人
《ネタバレ》 まさかオリジナルより面白いとは思いませんでした。とにかく、12人の陪審員がいちいち「いるいるこんな奴」という人たちばかりで、ずれまくる論点やかみ合わない会話を聞いているだけで笑いが止まりません(何人か、人格を強調しすぎで浮いている人もいますが)。また、オリジナルの弱点であった証拠関係の細かさについても改善されています。衝突寸前の2人の立ち位置とか、かなり無理がある論証もありますが、被害者の酔った度合いとか、移動のルートや経過時間の意味とか、目撃者の位置関係など、実際にも重要である要素にもきちんと言及されています。ただし、製作者が自分の想い(祈り)を正面から具現化したオリジナルに比べ、こちらの方は技巧に走りすぎているというイメージは拭えず、その点ではオリジナルの方が上ですね。あと、1人ずつ出て行きながらそれに合わせて字幕を出していくラストの長回しは良かったです。 [DVD(邦画)] 7点(2016-07-21 01:55:32) |
140. ジョー、満月の島へ行く
本題に入るまでがやたら長いし、テンポも悪い。しかも、結局何が言いたい話だったのかさっぱり分からない。いろんなところで手抜きが見えてしまう作品です。 [DVD(字幕)] 3点(2016-06-08 01:13:55) |