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1.  深呼吸の必要
“化学調味料”をドバドバ使った映画というものがありまして。ま、僕がそう呼んでいるだけなんですが。やたら刺激的な映像表現の連続と、奇抜な脚本と膨大な台詞の洪水で溢れかえっている映画、あるでしょ?というより、そんな映画ばかりって気もしますね、最近は。それはそれで面白い、大好きですよ、僕も。やはり全世界的にもそんな映画の方がウケる傾向にあるようですし。で、ここでふと立ち止まってみる。このまま“化学調味料”のような旨味に慣れてしまっていいものなのか。過剰な映像表現や説明、演出に慣れてそれが映画読解力の基準になってしまうと、もう後戻りできないのではないか、繊細な味付けを感じ取れなくなってしまう、つまり感性が鈍化することを危惧しているのです。その上で、この自然100%フィルムはどうだろう!僕には、この自然素材の味が、あまりに新鮮だった。こんなにも心地よいものだった。篠原監督は知っていたのですね、この映画の本質を表現するために何をすべきかを。自分の感性が、どれほど“化学調味料”に犯されているかを知る試金石として、気づくキッカケを与えてくれたこのフィルムには、感謝してもし足りないほどなのです。
[映画館(字幕)] 10点(2006-02-27 12:10:40)(良:1票)
2.  ジェイコブス・ラダー(1990)
主人公ジェイコブは預言者です。彼が戦場で負傷し見たもの…それは生き長らえたとしたら辿るかも知れない“もう一つの自分の未来”。だからヴェトナム帰還後のニューヨークのシーンは、「黙示録(もしくは予言)」と呼んだほうがいいかもしれません。その自らの黙示録の中で、彼は人間という愚かな生き物が犯す罪の深さを、知ることになります。ここに、このフィルムのテーマ「罪」と「許し」を見出します。戦争という大量殺戮の「罪」、そして戦争に乗じて行われた国家規模の「罪」、許しがたいほどの悲惨な真実が描かれてゆきます。しかし…その渦中にいるジェイコブは、それら全ての罪を「許す」のです。不安、恐怖、怒り、恨み、妬み、悲しみ。このような負の感情を強く抱いて死ぬと、怨霊だの自縛霊として現世に残るのだとといいます。だとすればこの地上には、無数の亡者たちの怨念に満ち溢れている、まして戦場は最たるもの、です。この現世こそ地獄なのだよ…映画は不気味に語りかけきます。そんなこの世にいれば、僕もふくめ人類全体の「罪」の感覚なんて麻痺してしまっている。「許し」などとは程遠い現実があります。でもジェイコブは許す。その心はどこから生まれてきたのでしょう?その鍵は彼の息子・ゲイブの存在。息子を幼くして死なせてしまったという「罪」の意識にジェイコブは苛まれるも、ゲイブは父親に対し、恨みひとつ残すことなく「許し」天国へと召された。許すことの大切さを身をもって知っていた。この「許し」こそが、こんな地獄のような現世を救済できる大きなパワーとなるんだよ…と優しく諭しているようです。魂の救済は「許し」であり「愛」。使い古され干からびた表現ですが、この物語の流れの中では、それは清らかな水のように、僕の心の奥底にまで染み込んでくるのです。マイナスの感情が、解き放たれてゆくような気分にすらなります。主人公の受難に比べ、自分は日常において何と些細なことで、負のエネルギーを日々蓄積させていることか…と。ジェイコブは“恨み”を残すことなく、息子に導かれ「愛に死ぬ」道を選ぶ。僕はクリスチャンではありません…が、温かい光に包まれ“ヤコブの階段”をのぼるシーンに辿り着く頃、途方もない安堵と多幸感をジェイコブと共有します。たいがいあふれ出る涙で、主人公の微笑みを湛えたラストシーンは、かすんでよく見れないままエンドマークを迎える…というのが普通です。
10点(2004-02-01 01:21:50)(良:2票)
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