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1.  縞模様のパジャマの少年 《ネタバレ》 
見え見えのオチに向かって、あまりにも簡単にことが運ぶ。子供一人で簡単に潜れるほど監視も巡回もユルイなら、外に逃げるの簡単じゃん。ちょくちょく柵までやってきて何やら接触してるなんて、たとえ相手が子供でも警戒し指導するでしょうよ。なんかのスパイ活動とか脱走計画とか、普通疑うでしょ。このあまりのツッコミどころからするに、完全に子供向けで、しかも悪しき「子供騙し」映画だ。リアルにショッキングで、かつ人間の弱さ醜さを描くなら、台所で菓子を食って咎められたシーンの直後、あの少年が主人公の非道な嘘のせいで死んでしまう方がキツイ。愚かな思想に盲信する怖さよりも、怖いから自分を護りたいから罪なき他人が窮地に立たされる嘘をついてしまうということが起きることの方が何十倍も恐怖だ。リアルならそうなる可能性は低くないはずだ。しかし子供を悪者にしたくないから、そういう展開にはしない。そのくせ最後に子供を殺してみせて「こういう酷いことをした大人たちが実際にいた」と主張する。嘘の物語で‼︎ この映画で最大に許せない点を述べます。母親がユダヤ人虐殺について「あれと戦争は違う」みたいに逆上しますが、戦争の大量虐殺とユダヤ人焼却をどのように線引きしたら、そういう区別ができるのだろうか? 一方的に国家侵略のために攻め込んでくるものに対し防衛するだけが戦争なら、区別するのも分かるが、戦争はいつもそんな形ではないし、一般市民が巻き込まれて惨殺されることのない戦争がどれだけあるというのだろう? 完全なる子供騙し映画の中で『戦争とユダヤ人虐殺は違う』と植え込む。戦争なら人が殺されてもいいのか? 戦争で儲けてる国が作る偽善映画。虫唾が走る。  この映画はナチスドイツに対して「てめぇのやったことで、てめぇの子供殺してやんの」という嘘話を作って嘲笑している作品とも言える。この映画で感動したとか高評価つける人って、アメリカの子と仲良くなった日本の子供が何らかの方法でパールハーバーに行っちゃって日本の零戦に撃たれて死ぬ話を観ても同じ感想持つのでしょうかね? そういうことでなくたって、戦争をすれば自国の子供が犠牲になったりはするわけで「てめぇがやった戦争で、てめぇの国の子死なせてやんの」となるのだが、この映画は言います「ユダヤ人虐殺と戦争は違う」って。何が違うのか子供にもわかるように説明して。
[DVD(吹替)] 0点(2016-05-07 15:23:45)
2.  シンドラーのリスト 《ネタバレ》 
女子供や老人や弱者(に見える者)が無残に殺されれば、そこだけを見ると「なんて酷いことを!」と思うのが普通の人情。しかし、それはどの戦争や殺戮においても同じことです。では、ユダヤ人の場合、なぜそんな蛮行の標的にされたのか、そこのところをよくよく考えてみたことはあるだろうか? ユダヤ人についてあれこれ調べて行くと、信じられないようなことが次々と出てくる。僕がユダヤ人についてホロコースト以外の事で最初に知ったのは、金貨や金塊を通貨として使用していた時代に、それを金庫に保管して預かり証書を渡す仕事を始めたのがユダヤ人ということ。そして実際の金より軽くて携帯しやすい証書がそのまま通貨の代わりになっていき紙幣となっていったこと、金庫の中にどれだけの人のどれだけの金が入っているかを知っているのは金庫を持つ自分のみであることをいいことに、ユダヤ人は金庫の中身と無関係にいくらでも紙幣を刷って利子をとって大儲けするようになったということだった。この仕組みが現在異常な世界的不況や貧富の差を生み出す元になっているらしい。そこからユダヤについて調べていくと、ユダヤの教典タルムードってものがあって、「ユダヤ人のみが人間であり他は家畜」「世界はユダヤ人のみのためにある」「汝殺すことなかれとは、ユダヤ人を殺してはならないのであって、他の人間は殺しても構わない」みたいなことが書かれているらしい。凄い人種差別ですね。こういう民族が総スカンくらったりするのは当然なんじゃないかなーと思ってしまいました。「だからってユダヤ人全てが悪いわけじゃないし、幼い子供に罪は無いのに」という声が当然予想されますが、ホロコーストは本当にあったのかすら疑問の余地が出てきています。ヒトラーがなぜホロコーストに走ったのか、彼の正体を調べようとすると、またまた信じられないような情報も出てくる。ヒトラーを祭り上げる群衆や資金援助をしていたのがユダヤ人って本当?! とビックリな情報もあるし、敵対する両勢力(国)にユダヤが資金提供して戦争をけしかけてボロ儲けなんて話も聞いたりすると、「ユダヤ人はヒトラーにひどい殺され方をしたんですとか言える立場なのか?」と思うようになり、むしろ、ユダヤ人の方が今の僕には怖くて忌むべき存在として疑わしく思う。何が真実であるかを確かめるのは本当に難しい。しかし、だからこそ、一方的にユダヤが被害者ぶっているだけの物語は疑問の余地が多すぎる。エジソンが特許料を請求するのから、払うべき金を払わずハリウッドに逃げて映画を作って儲けてきたというユダヤ人たち。この人たちが育てた映画産業自体、ずっとプロパガンダに利用されて戦争を煽り支えてきた道具にもなった。実際、この映画に出てくる赤い服の女の子は事実の描写なのか? (しかもシンドラーの本筋と無関係だし)。仮に事実だとしても、それはヒトラーだけが起こした悲劇ではなく、どの戦争でも殺戮でも同じような犠牲者は存在する。道徳心を失ってはならないが、マインドコントロールされてもならないと思う。反戦を描けば何でも良品というような評価は嫌いです。ユダヤ人大虐殺を扱った映画は数多く存在するが、ユダヤ人が何故それほどに憎まれたのかを説明してくれる映画と僕はまだ出会ったことがない。歴史的事実を扱ったとされる映画には、それが間違いなき真実であるかどうか、意図的に目隠ししている部分は無いのか、疑いの余地を持って見る目が必要なのではないかと考えるようになった。その点で、この映画の物語の描き方はアンフェアであり扇動的であり、歴史事実を考察する上での価値はかなり低いと考える。ラストの映像もなんか素直に受け取れない。この作品を仕上げるために『ジュラシック・パーク』の編集をルーカスに任せたというのは本当の話なのだろうか? 本当なら嫌な話である。
[映画館(字幕)] 0点(2016-05-01 01:33:28)(良:2票)
3.  人生スイッチ 《ネタバレ》 
『人生スイッチ』というか『怒りのスイッチ』では? 最近、ひどいことや卑怯なことをした人間が何のしっぺ返しもないまま蚊帳の外になり、災難を受けた主人公が「それでも前向きに誠実に生きる」みたいな負け犬根性全開の映画とか、ポリシーもないただの犯罪者が犯罪を成功させて終わる映画とか、殺人を犯してまでものし上がっていく主人公の映画とか、気分があまりよろしくない映画が増えているので、この映画のように酷い人間にきちんとやり返すエピソードはスッキリします。ラストの結婚式のエピソードの女性には拍手でした。これくらいきっちり落とし前つけられる女性だったら、この女性と組める男は出世できそう! やったやられたばかりにならずに、このエピソードでの締めくくり方も好感持ちました。車の喧嘩は追い越した男に何の問題もなかったわけではないので、両成敗に終わったのも納得だし、2人とも「死後にそんな誤解されるんかい」という笑えるオチでした。飲食店のおばさんだけは、真実の確認もないまま一方の言うこと鵜呑みで、とんでもない事やらかすから、あれはただのアブナイ人でしたけど、確実に犯罪の責任取らされるはずだし、スッキリしたので目をつぶります。
[DVD(吹替)] 7点(2016-04-17 19:35:33)
4.  進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 《ネタバレ》 
どれだけ酷い出来かと思っていましたが、視覚的にはさほどガッカリ感はありませんでした。しかし、ミサイルやヘリや電気を使う道具が存在していたことを、人々が知っているという設定。原作ではおそらく遮断しているはずの情報を市民が知っている。ライトはあるし、移動は馬でなく自動車。科学が遮断されている中であの立体機動装置があるという原作設定が違和感を生み「もっと発達した首筋カットマシン作れるやろ」と感じてしまう。目の前で母を食われた設定は目の前でミカサを助けられなかった設定に変更。どうにもならない状況下だったのに、主人公を責めるような眼差しと態度のミカサには魅力なし。このストーリー運びでの「世界は残酷」も説得力無し。まるで「見ているだけで助けてくれなかった」とひねているような見え方しかしない。エレンが巨人化してミカサを襲うシーンは、このストーリーだと理由が分かりやすいが、原作やアニメでの「制御不能感」のスリルはゼロ。巨人化エレンは筋肉ではなくケロイドに見せたパフパフスーツを着ている感じで興醒め甚だしい。カッコ良くなくゾンビだ。奇行種はギャグになってしまうからか出てこない。巨人たちは最初から女もいる。ということは、この映画版では男性型ばかりの巨人の中に突如現れる女型の巨人のインパクトは予定されていないと思われる。仕方がないことではあるが、全員日本人なのも、古い西洋の街並みではなくなっているのも、正直残念。巨人初登場シーンも、その後の巨人と人間の追いかけっこも、人間側がボケーとつっ立ってたり、しゃがみ込んだままだったりで緊迫感ゼロ。ミサイルに描かれた海を見て「本当にあるんだ」はおかしすぎ。空想を描いたのではなく現実を描いたとは限らないのだから。ミサイルに立つエレンは「未来少年コナンか!」だし、ミカサをつかむ巨人エレンは「キングコングか!」という感じでした。とっても薄っぺらいドラマになってしまっていて残念でした。
[DVD(邦画)] 3点(2016-04-16 03:51:43)
5.  死刑台のメロディ 《ネタバレ》 
TSUTAYA発掘良品のおかげで観ることができました。感謝。  L・ジャフェ、L・サン=マルク 作の絵本(みたいなの)に『暴力から身をまもる本』というのがあるのですが、その中に「見たところ、そんなに暴力的に見えないが、生きていくのをさまたげるものがある(貧困、事故、病気など)」と書いてある部分があります。これを初めて読んだ時、目からウロコでした。このあたりの部分のことが、この映画のラストに力強く語られます。しかも、政治が死刑というシステムを利用して殺人という暴力を行使。冒頭から警察は制服を着た暴力組織。  1920〜1927年の出来事のようですが、観ていると今の日本を思わせる部分がけっこうあって怖くなります。もし社会的な状況にピンと来なくても、日本の映画『それでも僕はやってない』を観た人がそれを思い出すくらいの恐ろしさは理解できると思います。『それでも…』は痴漢冤罪の話で、その暴力を受けたのは一般市民という物語でしたが、日本の政治の裏側についてちょっとネットで調べると、政治に影響ある人物が痴漢冤罪で引きずり降ろされるというような話も出てきます。こちらの映画は政治的圧力として「死刑にして殺す」というもの。本当かどうかは別として、日本でも「あの死刑囚は実は冤罪で、その政治的裏背景は…」なんて噂もあったりします。この映画でロックフェラーの名が出てきたのにも「うひゃー!」と思いました。  僕は「アナーキスト(無政府主義)」というものには興味ないし、それで本当に人間社会がもっと良くなるのか疑問なので、死刑になった二人の主義にはさほど感じるものはないのですが、暴力的政治に殺されるにあたって、それでも未来に夢を託し続ける強い意思を描いた点を評価したく思いました。  アメリカの人種問題って『黒人差別』だけじゃなく、イタリア人もこんな酷い思いをしていたんだなと思いました。で、そういう人種問題のことを思うと、現在の日本に暮らす⚪︎⚪︎人たちのことも考えてしまうわけですが、そこは『宇宙人ワンさんとの遭遇』(こちらも同じイタリア産ながら人種や国家の問題へのベクトルは別方向)に見るような問題も含めて考えなきゃならないので、ホントに面倒です。  今の日本が置かれている状況を考えると、この映画を今見直す価値は大きいかと思います。たとえば人間を商材として扱う派遣の問題、それによって生じるワーキングプアと言われる人々、その一方でネットを使って詐欺まがいのことをしながら大きな不労所得をもぎ取っていく人たちがいたり、そんなあんまりな差異のなか「格差はあって当然」という理屈だけを植え付けるテレビ番組(それも日本人じゃない人々の息がかかってる)が飄々と存在していたりする事実について、考えてみるきっかけにはできるんじゃないでしょうか。  最近観た『瞳の奥の秘密』も加えて僕が考えたこと。死刑は廃止。死刑に値する重罪犯は一生「生き地獄」(殺人を抑止できる怖いリスクになるようなものを法で定める)。「生き地獄」は被害者または被害者遺族が与えても良い(どんな相手を怒らせたか、それも犯罪者のとった行動の責任)。冤罪であった場合は、誤判決に導いた者たちが一生をかけて冤罪者の幸福な生活を補償する(冤罪者のその後の人生、天国に出来るくらい目一杯)。冤罪者に自らの手で生き地獄を与えた被害者又は被害者遺族も罪に問われ冤罪者の人生を補償すると共に等価の生き地獄を受けなければならない(恨みで殺されるかも。だから復讐するなら慎重に考えて)。誤判決を下した最高責任者は冤罪者が刑を受けた期間「生き地獄」の刑、あるいは職務を継続して、その収入全てを冤罪者に支払う(自殺されたら国が冤罪者を補償)。…こんなリスク背負って他人の揉め事を裁いてくれる人いないですよね。でも人の生死や人生の質を決める責任者って、それくらいのリスク意識は持って確信の根拠をシッカリさせて責任持ってもらいたなぁ。少なくとも自らその職業を選んだ以上は!  しかしこの映画や『ニューオーリンズ・トライアル』で描かれるように、証言者や陪審員の言を様々な形の暴力で変えさせる問題もあれば、幼児虐待のように言葉や記憶に正確性が欠ける者が巻き込まれるケースもあるし、痴漢冤罪などでたまにある嘘つき女や勘違い女の歪んだ暴力もあるし、証拠捏造する人間(それも警察だったり)もいるし、言葉で人が死ぬことだってあるわけだし、そもそも戦争が地球から消えてないし、暴力という問題はまだまだ今もなお複雑に課題が山積みだと思います。それに気づかせてくれた映画でした。
[DVD(字幕)] 9点(2016-02-19 01:51:56)
6.  幸せの教室 《ネタバレ》 
とってつけたようなバイク仲間と女のコとその彼氏。主人公を引き立てていくのに都合よくストーリーのガイド役となってもらい、要らなくなったら学校やめさせてそのまんま。なんじゃ、それ。トムもジュリアもなんだかえらく歳を感じるし、この映画のジュリアはほとんど可愛げがない。あの女とキスしてそんなにはしゃぎたくなるか? ラストのスピーチだけ良かった。TVシリーズの『スタートレック』でお馴染みジョー・タケイの教授役と、スピーチ授業のトレッキー話がちょっとウケた。脚本も主演も監督も全部自分でやるほどの何ですかねぇ?
[DVD(吹替)] 2点(2016-02-14 03:08:00)
7.  10番街の殺人 《ネタバレ》 
突然に思いもよらない悲劇が訪れた時、普通の人でも冷静でしっかりした判断をテキパキ行うのは難しいのではないかと思ったりします。きっと「自分がもっとしっかりしてれば妻は死ななかった」と思うところもあったかもしれないところに、さらにいいように騙されて、子供まで殺されたことがわかった時の、衝撃や悲しみや自分のひどい扱われ方に気付いた怒りなどがグルグルと頭の中で渦巻いて、きっと彼は自分の不甲斐なさを自分で責めたのかなぁ…。その死に「責任がある」と答えてしまう。  頭は良くないかもしれないけど、自分に厳しく他人に優しいと言えなくもない(妻やその友人への当たり方とかヒドイのですが…協力者であったはずの隣人に迷惑をかけたくないという感情はあった)。彼が嘘をつく理由は様々にあるけれども、少なくとも誰かをかばうための嘘であっても、それが自分を殺すことになるのかと思うと、よほど大事な人(それこそ自分の命と引き換えても構わないくらいの人)のためじゃなきゃ、人をかばう嘘もつきたくないなぁと思う映画でした。  4件の犯罪歴が明らかになっている殺人者と、虚言癖があるちょっと頭の弱い男の、命の価値の対比が恐ろしく感じました。  たった一度(一度じゃないかもしれないけど)の快楽のために簡単に人の命を奪ってしまうことを繰り返す真犯人をさておいて、被害者家族の生き残りが法の現場で「死んで当然」みたいに命を軽く扱われるという異常さ。一つの家族が快楽殺人者と法の人によって全滅。法の人「人殺し」と変わらない。あんな簡単に無実の人殺しても、法の人は法で殺されないんですよね。全然正義じゃないなぁ。  真犯人がちゃんと分かって処罰されるけど、それで全てOKとはとても思えない。
[DVD(字幕)] 6点(2016-02-06 19:11:02)
8.  シェフ 三ツ星フードトラック始めました 《ネタバレ》 
ホフマンの役は、実際の心境はどんなもんなんですかね? 自分の雇っているシェフが酷評されても、酷評された定番メニューだけを頑なにやらせる? 自分の店の味が酷評されてるのに。このキャラクターが僕にはとても不自然で、シェフが辞めていく過程がついていけなかった。息子とレグイザモがとっても映画の雰囲気を良くしていたと思います。今時、レグイザモみたいな人生選択をする人いるのかなか? 主人公が辞めて後任に就いた男がバーで「ゴミは捨てたか?」と言うシーンがあるが、あの辺りから察するに主人公が辞めたあとの職場は雰囲気悪くなったのかもしれないし、気持ち良い自由を求めたってことなんですかね…。1秒の動画を繋いだものが出てきて「もしかして『ニュー・シネマ・パラダイス』みたいに終わらせる気か?」と不安がよぎったけれども、そうならずに後の展開が続いたのでホッとした。酷評した評論家がただの悪者で終わらないのはピクサーのアニメ『レミーのおいしいレストラン』的ではあるが、好きです。腕の立つイタリアンシェフだった人がサンドイッチ作りで満足できるのか疑問もあるけれど、「人間、失敗してもやり直しはできるよ」というような前向きで優しい視点には好感が持てました。
[DVD(字幕)] 7点(2016-01-29 15:20:45)(良:1票)
9.  シグナル 《ネタバレ》 
いまどき、カセットテープレコーダーで会話の録音! どでかいボタンをガシャッと押す手元のアップを見ながら「このお話の時代設定はいつ?」と思いながら鑑賞していると、あのカセットテープレコーダを使っていた人物がボールペンか何かを「この時代にこんな古い道具がまだ生きているとは」とかなんとか言う。それはおかしいんジャマイカ?! 物語の大筋とは関係なさそうな、こんな細かいところで一気に不安になって行きました。通風口を通じて会話できちゃうわけの分からなさも。そしてわりと簡単に施設の外に逃げ出せちゃう。わざわざ外で追っかけっこしなくても、エレベーターで捕まえることは可能だったはずなのに。そして、引っ張って引っ張って、目にしたオチにガッカリ。頭のおかしなオバさんの「内側から外に開くのよ」だけは活きたけど…
[DVD(字幕)] 4点(2016-01-03 23:43:03)
10.  シャイニング(1980) 《ネタバレ》 
自分の家族以外誰もいないはずなのに2人の少女を見て、しかも血まみれで倒れている姿まで感知してしまうのに、泣き叫ばない、走って逃げない子供。冷静で理知的なイメージの子だとは思うけど、普通なら血相変えて逃げると思うんだけど。自分自身が妻と子供を殺す夢を見てしまったと言い「俺はきっと気が狂うんだ」と泣く旦那。こういうやり方で物語の成り行きをイメージさせるのはハッキリ言ってヘタクソとしか思えません。お芝居じみて泣いたり叫んだりの妻は子供みたいだしあまり賢い人とは思えない。ぬるぬる這い回るカメラと、かったるいテンポで激烈に眠くなる。トイレでグレーディーに「ずっと前から存じております」と言われた旦那に隠された真相とは…それがラストに明かされるけど「だからなに?」って思います。要る? 強烈に蛇足にしか感じませんでした。怖くないし。ジャック・ニコルソンの狂い方、お芝居じみてわざとらしいし、狂ってるというのと幽霊と会話するようになるのが同義のように進行するのがいただけない。もっと正常から異常までの中間地点があったはずで、幽霊の存在を観たり会話したりの前後に、幽霊に驚いたり自分の状況を疑う自分というのがあるべきと思う。すんなり霊を受け入れ、すんなり発狂する流れは、完全に僕を置き去りにしました。ダニーにしても、不気味な部屋がある階で何度も遊ばんでいいでしょうに。そもそもこの夫婦、旦那の仕事中のルールこれまできちんと話し合ってこなかったの? この夫婦、あんな幼い子を友達一人いない雪山にこもらせることに教育上の疑問なかったの? エレベーターから溢れ出る血は一体なんなの? 原作読んだことありませんが、キングは「そんな話じゃねぇだろ!」と思ってるんじゃないかと思えるほど、キング作品映像化の中では焦点がぼけてツマラナイと思います。
[DVD(字幕)] 2点(2015-10-18 23:42:17)
11.  ジュラシック・ワールド 《ネタバレ》 
1作目のレジャー施設としてのウキウキするカラーリングと晴れ晴れした空の下で展開する風景が好きでした。それが2作目では終始くすんだ重暗い色調で、3作目でもあのキラキラ感は戻ってきませんでした。僕はそれがずっと残念でした。でも今回やっと第1作目と同じウキウキする明るく元気な風景が戻ってきました! しかも1作目では施設公開前のごく少人数専門家へのプレビューという形でしたが、今回とうとう多くの客で賑わうテーマパークとして描かれました! 過去大惨事になったのにハモンドじいちゃんは英雄の如く銅像に! 事故はあっても、手にした科学を「なかったことに」なんて人間はできないものかも。DNAいじれる時代、おとなしく実在した恐竜だけで満足しない金儲けってのも「だよね!」と感心の着目点。実際恐竜いたら飼いならせるのいるかもよという発想も脱帽。劇場代払って見るうえで、非日常を味わい、お天気良く人で賑わう恐竜テーマパークに旅行させてもらえるってのは嬉しいです。今日まで気づきもしませんでしたが1作目誕生からもう22年! あの頃あの映画を劇場で楽しんだ子供達がパパやママになってたりするんですね。そんなパパやママが我が子を連れて今回の作品を観る時、1作目のクライマックスの場所や乗り物が登場するのは「なつかしー!」て感じの嬉しさがあるんじゃないでしょうか。今作はユーモアも溢れていて好きになりました。登場の一瞬「ん、マルコム博士?」と思った登場人物は『ライフ・オブ・パイ』で成人したパイを演じたイルファン・カーンで、彼が「もう一匹はなぜいなくなった」と質問した時に受ける答えが「共食い」で、それを聞いて沈黙するアップとか、作品の枠を越えて笑いを用意するのが凄いと思いました。人でごった返すジュラシック・パークを見られるのは初めてですし、その中で恐竜版『ヒッチコックの鳥』が見られたのも楽しめました。これから親になる世代、親になったばかりの世代を意識したラストの落とし所は思わずウルッとしてしまいました。インジェン社の企みとか「母は強し」的展開とか、よく考えれば恐竜版『エイリアン2』な感じなんですけどOKです。飼い慣らしたはずの恐竜が知能犯的な裏切り…という驚き、と思いきや…という展開も良かったです。「そんな都合よくいくかい」とは思ったけど、細かいリアリティ求めないからOK。
[映画館(吹替)] 7点(2015-08-26 00:24:33)(良:1票)
12.  ジャッジ! 《ネタバレ》 
ちくわのツマラナイCMを入賞させないとクビ、というフリだけ知っていて観ました。作品を見る前は「そのつまらないCMをどうやって入賞させるんだろう?」と思ってました。きっとその過程での妻夫木君の奮闘を描くんだと。。。しかし、映画を見始めたら「なんか、ちくわCMが入賞するのイヤだな~」と感じ始め、でもそうなると妻夫木君はクビだし…と少々戸惑い、まんまとハメラレマシタ。『ラヂオの時間』を思い出すような、制作現場の諸々の事情で迷走したきつねうどんのCMでつかみはバッチリ。そのCMも出品されているのが分かった時、だいたいこの物語の着地点は見えてきて、安心して見れるようになりました。妻夫木君が大好きなCMのセリフに対して「振り返ればって、目的地から離れるやん、途中で引き返すのかよ」とツッコミたくなるものの、そんなことどうでもよくなるくらい「そうだよね、多くの人を幸せにするために仕事はあるんだよね!」とハッとさせられるものがある映画でした。「現実はそんなに簡単じゃないよ」というのはあっても、それでもやっぱり「こうありたいよね!」というところを、きちんと描いてくれていて嬉しく泣けてしまいました。こういうことこそが作り話に求められる大事なスピリットだと思います。自分の仕事についても考えるきっかけになりました。北川景子さんの「人はみんな嘘つきで正直よ」そのあとに続く言葉を含めとても印象的なシーンでした。
[DVD(邦画)] 8点(2014-10-04 21:25:48)
13.  事件 《ネタバレ》 
女の方から刺されにいったのは最初から種明かしされていて、それを勿体つけたように引っぱる馬鹿馬鹿しさに唖然。長島演じる男のハッキリしないフラフラした感じもサッパリわけワカメ。引っ張って引っ張って何のオチもねぇじゃねぇかと怒り心頭。「佐分さんの声って伊東四朗にそっくり」ということしか印象に残りませんでした。音楽は未来少年コナンをみているような錯覚に陥りましたが、作曲は違う人でした。時間の無駄映画でした。
[DVD(邦画)] 2点(2014-08-16 20:38:32)
14.  シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~ 《ネタバレ》 
分子料理って何? と思ってたら、あんまりな正体で「マンガか!」と思ってしまいました。そして変装して敵陣に乗り込むシーンで、完璧にマンガのノリなんだと理解しましたが、この無茶な描きのわりにそこまで全体がハジけてなくて中途半端な感じがしました。主役2人の生TV料理番組が良かったです。あのノリをもっともっと観たかったです。
[DVD(字幕)] 5点(2014-08-06 21:29:00)
15.  地獄でなぜ悪い 《ネタバレ》 
なーんか『桐島、部活やめるってよ』の表向きの主人公のその後を見てる感じ。映画屋による映画屋のための映画バンザイ映画。ド派手にマンガチックに血が溢れ首が飛ぶ演出は「ここまでくればもうバカバカしくて真面目に文句言う気もしないでしょ」的な開き直りで観やすく、これまでの作品で観る人を限定したハードルをグンと下げてファン拡大を狙ったのかな~という感じがしました。ラストも入れ子にして完全にリアルから離れ、逃げ道はもう完璧だ! 「私ってバカじゃん」の場面だけ好きでした。
[DVD(邦画)] 5点(2014-07-29 13:21:53)
16.  終戦のエンペラー 《ネタバレ》 
史実にどれだけ忠実であるか分からないため、感動的なシーンにさえ自分のなかで冷めたフィルターがかかってしまって、どうも乗り切れませんでした。マッカーサーを軸にした話かと思っていたら、彼の下で戦争責任の究明をする人物が主人公でした。主人公の恋人の日本女性と、通訳の日本人男性は知らない役者さんでしたが、2人とも存在感ありました。天皇陛下に関する様々に何の証拠も見出せないという事態が僕には胡散臭くて、視点も多角的に検証する感じはないので『真実』についてはこの映画では考えようがない気がしました。映画を観た感想としては、この映画の通りなら天皇陛下(昭和天皇)ってすごくカッコイイ人だったんだなと感じました。直接体に触れてはならないという人物との握手がとても印象的でした。マシュー・フォックスが竹林をうろつくと『LOST』のシーンに見えて仕方なかったです。
[DVD(字幕)] 5点(2014-07-29 04:20:25)
17.  市民ケーン 《ネタバレ》 
ようやく観てみる気になりレンタル。バリバリの社会派ドラマかと思っていたら、わりと「愛ってなんだ?」的な話がメインになって行き、「愛とはこういうものだよね」は描かずにおいて「執着」との対比をそれとなく見せていく。作者なりに正解は用意されていたかもしれないけど、バラの蕾の謎は「そうだったのか!」とハッキリ確信するまでには至りませんでした。実は最初に観終わった瞬間は、ラストで燃えていく「バラの蕾」と書かれた物が何だったのか気づきませんでした。巻き戻してソリだと分かった時に感心しました。残した最後の言葉が、開花しない愛人の才能のことか、幼き頃から残る母とのわずかな記憶のことなのか、分からないけれど、彼が本当の愛し方を分からない姿を「バラの蕾」で描き、彼がなぜそうなったかを「バラの蕾」で示す。そんな物語り方が巧いなと思いました。あと、冒頭からの彼についてのフィルムが終わって、既に亡き彼の実態を他者が探って行くという構成は、黒澤明の『生きる』の主人公の葬式からの展開を思い出しました。影響とかあったのかな…?
[DVD(字幕)] 6点(2014-07-23 11:09:52)(良:1票)
18.  少年H 《ネタバレ》 
実際の戦争について知らないので、なんだかんだ言える立場ではないんですが、爆撃が実際に起こるまでのジワジワと音もなく少しずつ日々近づいてくる危険な現実の、なんとも言えない恐ろしさを感じることができました。「ここまで来るわけないやろ」みたいに言ってた晴天の場面が妙に印象に残ってます。絵葉書見せた友達の気持ちを推し量る父親の弁も印象的でした。少年Hがもし自殺してたら、母親はどう思ったんだろうなとも思いました。子供をあんな気持ちに追い込むまで他人に善意を施すことが本当に善い行いと言えるのか疑問でした。あの辺りはもう少し母とHの葛藤を突っ込んで描くべきだったような気もします。母がタダのお花畑ジコチューにしか見えなくてそこが嫌でした。戦争が終わると教官らが別人になってるバカバカしい状況の寒々した描きも印象的でした。これまでに観た戦争関連映画にはない感覚を味わえました。 僕は正直言って水谷豊の演技って不自然すぎて苦手だったんですが、この映画での演技は変な感じがなくて観やすかったです。少年も自然でした。
[DVD(邦画)] 6点(2014-07-12 20:32:19)
19.  SHORT PEACE 《ネタバレ》 
絵としては上手いけれど、それが動くことに対する感動があまりない。オープニングなどはもう許せないレベルで、お気楽CGと軽薄そうな声優の声が作品の第一印象を凄く悪くしている。「ちょっと上手いアニメおたくがパソコンで作りました」レベルを見せられている感じ。虫唾が走る。どうしてこんなもんをフィーチャーしたのか「?」でイッパイ。第一話「九十九」で軽薄さは消えたけれど、CG的動きで味がない。この段階でもう「昔のアニメは心血がこもってたよなー。CGのプログラムで絵が動いても感動ないなー」という印象が強烈に定着してしまう。「火要鎮」の絵はとても上手くて、とくに主人公女性の表情が美しい。大友克洋の描く女性としては珍しいタイプ。「ガンボ」は「キングコング」の巨大ゴリラと恐竜の死闘と同じノリで、そこに「もののけ姫」が混ざって来たような感じ。全く新鮮さがない。オリジナルのマンガから唯一映像となった「武器よさらば」は、絵の緻密さはあるし、動きもイイけれど、やっぱり「コンピューターに制御させてちゃ、アニメは芸術の域にまでは昇れないなぁ~」と感じてしまいました。全体を通してみて、やっぱりオープニングの軽薄オタク感は凄く許せない。『迷宮物語』再びのつもりだったのだろうか?
[ビデオ(邦画)] 5点(2014-05-07 01:24:44)
20.  新・猿の惑星 《ネタバレ》 
第一作の映画化に尽力したチャールトン・ヘストンが、ヒット便乗の安易な続編連打を阻止すべく地球をぶっ飛ばしたにもかかわらず、映画会社は儲けのネタを手放さない。2作まで引っ張り回したヘストンを手放しても、猿には働いてもらわねばと、破壊されていない現代地球へ、ターイムショック!! しかし、そんな苦しまぎれの状況下で、よくぞここまで見れるものにしましたねと評価したいです。まずなによりも、この作品の冒頭シーンは僕にとってベスト1です! 音楽も1作目でアカデミー賞ノミネートされたジェリー・ゴールドスミスに戻ったものの、曲調は大きく変わりサスペンス・アクション風。ヘルメットをはずし、驚く軍人たちの前でおどおどするジーラとコーネリアス(+もう1匹 = 猿 峯夫じゃないサル・ミネオは猿メイクが嫌で嫌ですぐ死んで降板)のアップ。インパクト抜群なこの始まり方にワクワクしちゃうんです。テイラーが味わった不安を、今度はお猿さんが味わう番ですよーってのが、すごく分かりやすく提示されます。立場逆転、因果応報(ジーラとコーネリアスは悪い猿じゃないけど)。しかも夫婦猿の間にはどうやら赤ちゃんが・・・。小学生ではじめて見たとき、ラストはかなりショックでした。「続」と、4作以降の作品はつまらないですが、この「新」は良作です。そして、エンドレス・ループなシリーズ形態を生んだきっかけの部分のエピソードでもあると思います。駄作の「続」を挟んでいることが非常に惜しいです。
[DVD(字幕)] 7点(2014-01-21 19:17:39)(良:2票)
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