21. スターリングラード(2001)
いったいどうやって撮影されたのだろうかと思えるぐらい、ますます手の込んできた大スケールの戦闘シーンと、息詰まるような狙撃兵同士の個と個の闘いとがバランス良く構成されていて、ラストまで実に目が離せない。ジュード・ロウの本格的な主演は期待以上だし、いつもは激しい気性の役どころが多いエド・ハリスも、今回は最後までその表情を変えることなく不気味さを漂わせ、貫禄十分だ。ただ、ロウとワイズの濃厚なベッドシーンはいかにもJ・J・アノー監督らしさが出ているものの、作品全体のトーンからは少し違和感を覚えてしまう。 9点(2001-05-13 16:10:54) |
22. スタンド・バイ・ミー
この作品の彼らの冒険とは、自分たちと同じ年齢の子供の死体を見に行くという、実に暗い内容のもの。が、しかしR・ライナー監督の天性の明るさと、夏のまぶしい陽光を浴びた少年たちの無邪気な姿に救われる思いだ。とりわけそれぞれに悩み事を抱え、人生の入り口に立ち揺れ動く心を捉えた初々しい少年たちの描写は見事と言うしかない。映画史に残る名作だ。 9点(2001-04-08 19:30:30) |
23. スーパーガール
ヘレン・スレーター扮するスーパー・ガールが大自然のパノラマをバックに、気持ちよさそ~に飛んでいるシーンが強く印象に残っている作品。でも、なんかそれだけって感じで、ディテールはおろかストーリーすら思いだせない。内容的にも興行的にも期待外れに終わったことで、続編が出来なかったのも頷ける。 6点(2001-03-20 00:03:25) |
24. スーパーノヴァ(2000)
う~ん、なんか凄く期待していたんだけど・・・。ミステリアス・アドベンチャーのいつもながらのお話に終始していて、主人公の男女が予定通り最後まで生き残り(しかも壮絶バトルのあと、赤ちゃんを身篭ってしまうという支離滅裂さ)、彼ら以外はいとも簡単に葬り去られて、見せ場すらない描き方といい、言い出したらキリがないほど出来が悪い。SFXだけではとてもモタない典型的な作品。 4点(2001-03-14 12:03:42) |
25. スモーク(1995)
タバコ屋の主人を取巻く人々の様々なエピソードを、人情小噺風に綴っていく。そのしみじみとした情感がなんとも魅力的であり、さらに劇中語られる盲目のお婆さんとのエピソードが、エンドロールのバックに具体的な映像として表現されるという構成も実に面白い!W・ハートの煙草の吸い方一つとっても、妙に印象が残るような不思議な作品に仕上がっている。 8点(2001-02-24 23:08:27) |
26. スーパーマン(1978)
映画はカーテンの画面から始まり、やがて白黒スタンダードでコミック・ブックをめくる少年の手に。その中に描かれている建物の広告塔(デイリー・プラネット新聞社)の地球儀の周りを回り始め大宇宙に飛び出して行き、例の青く光る帯をひいてタイトル文字が現れては消える。やがてクリプトン星のクリスタル都市へ・・・という見事なオープニング・タイトル・シークエンスは、J・ウイリアムスのテーマ曲と共に見事であります。 緑の平原の中にポツリと家があって、とてつもなく広い青空の彼方には地平線が見えているという、アメリカのノスタルジックな風景が素晴らしく印象深い。今は不幸にも障害者となってしまったクリストファー・リーブだが、本作で華々しくデビューした彼の勇姿がなんとも眩しい。 8点(2001-02-17 00:05:07)(良:1票) |
27. ストリート・オブ・ファイヤー
“誘拐された元恋人を救うべく街に舞い戻ってきた男”というシチュエーションだけで成立しているような作品で、そこに男が男であろうとする為のダンディズム、ストイシズム、そしてロマンを強烈なロックのリズムとバイオレンスで魅力たっぷりに描いていく。ただ本来の主役の二人よりも、殴り込みのお伴をする男っぽい女役のエイミー・マディガンや、ストリート・ギャングのボス役のウイレム・デフォーの印象があまりにも強烈! 8点(2000-12-17 17:56:10) |
28. スペース・カウボーイ
顔ぶれの豪華さが、まずなによりの魅力ですが、中でも個人的に興味を引いたのは管制官役のウイリアム・ディベイン。彼は20年程前はかなりの売れっ子で、「ローリング・サンダー」という作品では、当時まだ無名の若き日のトミー・リー・ジョーンズを従えて、堂々の主役を演じてました。月日が流れ、スクリーンで彼を見かけなくなったのと対照的に、ジョーンズがハリウッドの大看板となった今、なにやら人間の運命的なものを感じざるを得ません。ところで作品としては、イーストウッドの上司に盾をつくという、いつもの“ダーティ・ハリー調”が今回も健在で、主要キャストの再会やさまざまな訓練などのエピソードが、面白おかしく描かれていく前半と、宇宙に飛び出してからのSFXバリバリの後半のトーンがあまりにも違いすぎるのが、まず気になるところ。そして肝心の“なぜ旧ソビエトの宇宙船がぶっ壊れて、月へ行く羽目になったのか”という点にあまり説得力が感じられない。ただラストの月の表面から宇宙服のヘルメットまでのCGによる効果は素晴らしい。 8点(2000-12-10 23:58:58) |
29. スケアクロウ
アメリカ特有のヒッチハイクという旅(=差迫った身の振り方、貧困、冒険などを連想させる)、それは何事にも拘束されない、そして同時に孤独な・・・。その二人が出逢ったのだという強烈な印象が、オープニングのシーンを秀逸なものにしている。人間というものは一人では生きていけない。誰かに少なからず影響を受けて生きていくものだし、時には人間的に成長をみるという事もあるだろう。その象徴がバーのシーンで、普段なら喧嘩するところを即興のストリップの真似事を演じる、マックスの変貌ぶりが明らかにライオンの感化であり、言わば“スケアクロウ”としての自分を自覚し始めたわけで、又、ラストのほうの病院でのシーンでは、錯乱したライオンに改めて強い絆で結び付けられている自分を発見するのである。結局本作は、現代社会の我々の無力さからみて、自嘲に陥らずに自分たちの営みを見つめる事は難しい。かといって人間は自分を否定することもできないから、川の流れのように落ち着くところへ落ち着くというのが妥当なのだろうと、語りかけているように思う。 9点(2000-11-26 17:07:33)(良:2票) |
30. スチュアート・リトル
スチュアートの表情やしぐさ毛並みのリアル感など、実に愛すべきキャラクターの誕生です。(はやばやと続編が決まったとか!)もう一人(匹)のスノーベルを中心とした猫チャンたちも、見事な芸をみせてくれる。ジーナ・デイビスってこういう作品にも全く違和感のない女優さんで、ほんとうに凄いと思います。スタッフの中にN・シャマランやJ・ダイクストラというビッグネームもあり、実に贅沢な作品であります。 8点(2000-10-08 16:20:13) |
31. スターシップ・トゥルーパーズ
この監督ってやたらスキャンダラスで過激な作品がお好きのようです。それだけに好き嫌いがはっきりしていて、特に支持する人からはカルト的人気があるみたい。だから公開時期、やたら高い評価を得ていたのにはビックリしたもんです。 5点(2000-10-02 11:33:58) |
32. スター・ウォーズ/帝国の逆襲
シリーズ中、唯一好きな作品。ストーリに一応の工夫がみられ、又、空中都市のシーンが素晴らしく印象に残ってます。 8点(2000-09-29 00:22:57) |
33. スター・ウォーズ/ジェダイの復讐
三部作の締めくくりであるのにもかかわらず、派手な割に一番印象の希薄な作品となってしまた。さらにクライマックスのダースベーダー(=父親)との対決や、エンディングなど「こんなことでイイの~?」って一人ツッコんでました。 6点(2000-09-29 00:14:50) |
34. スター・ウォーズ
冒頭の画面の上から巨大な宇宙船が出現するシーンと、クライマックスの一大バトルがすべてで、肝心の中身はほとんど記憶に残っていない。おもちゃ箱をひっくり返したような、余りにもその無邪気さに着いていけませんでした。このシリーズでは、どうもアメリカ人と日本人とではノリが違うようです。 7点(2000-09-28 23:58:54) |
35. スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
“星間戦争”と言うからには、もっと宇宙空間での一大バトルを見せてくれなきゃ。思いつきとしか思えないポッドレースに力いれすぎ!全体的にみれば旧作を見せられている感じで、ルーカスの宇宙観やイマジネーションは20年前とちっとも進歩がない。 6点(2000-06-01 15:47:13) |
36. スリー・キングス
ちょっと風変わりな戦争アクションーそれだけじゃない 戦争の矛盾や弱者の悲しみもきっちり描ききって、ラストは感動もの。 8点(2000-04-14 23:01:15) |
37. ストレイト・ストーリー
この映画で「八月の鯨」のことを考えていました。ノミネートだけで終わったR・ファーンズワースはもはや演技を超えている。アカデミー賞“程度”では失礼だろう。 9点(2000-04-09 23:57:51) |