1. ソウル・キッチン
《ネタバレ》 本当にこのファティ・アキンという才能と同時代を生きている幸福を感じましたね。やはり同世代ということもあって、ツボというか感覚が合うんですかね。何というか、芸術性だけでなく、ところどころにB級テイストがちりばめられていて娯楽性も上手く共存しているんですよね。それと、この人は音楽の使い方が抜群に上手くて、今回の作品でも堪能させていただきました。一昔前のソウルカルチャー風のエンドロールも最高でした。 ストーリーやキャスティング、設定もしっかりと荒々しいながらもツボをそつなく押えており、楽しい時間を過ごすことができました。 [映画館(字幕)] 9点(2011-04-17 15:58:52) |
2. ソフィアの夜明け
《ネタバレ》 あまり知る機会の少ないブルガリアの現在の様子について描かれていて面白かったです。スキンヘッドによる外国人襲撃やサッカー場での暴動などが、実は政治家が黒幕として背後に存在しているなど、社会の暗部が映し出されているシーンは非常に興味深かったですね。 [映画館(字幕)] 7点(2010-12-19 23:59:19) |
3. SOUL RED 松田優作
《ネタバレ》 松田優作という俳優を知る入門編としては良いと思いますが、ファンとしてはやや物足りないつくりになってますね。出演者が皆優作の凄さ、素晴らしさを語っていますが、ちょっと関係がそれほど深くないのでは?というメンバーもいて、もう少し近くにいた人たちの話を聞きたかったなというのが正直なところです。 松田優作が凄いのは誰もがわかってるんですから、その凄さの裏側にあるものを深く描いて欲しかったです。 [DVD(邦画)] 6点(2010-08-01 01:00:56)(良:1票) |
4. そのときは彼によろしく
《ネタバレ》 何なんだろう、この違和感は・・・・・。悪い人は誰一人でてこないし、映像もキレイだし、旬の役者を使っているし、切ないながらも心が温まるストーリーなのに・・・・・。 なんと言うか、社会に染まった大人が見てはいけない映画なのかもしれませんね。 [地上波(邦画)] 5点(2010-03-06 11:48:18) |
5. それでも恋するバルセロナ
《ネタバレ》 「永遠の神経衰弱症」ウディ・アレン翁もついに悟りの境地に達してしまったのか、なんというか禅問答のような展開でしたね。 ただ、普通なら「だから何なんだ」と言われかねないストーリーを、旬の女優とお得意のユーモア、そして美しいバルセロナやオビエドの風景をふんだんに使ってうまくエンターテイメントとして成立させているのは、さすがです。 [映画館(字幕)] 7点(2009-08-13 00:57:06)(良:1票) |
6. そして、私たちは愛に帰る
《ネタバレ》 ストーリー・演出・構図・音楽等々全てに於いて緻密で隙が無く、ファティ・アキンの才能の凄さに圧倒されてしまいました。何というか、神話の現代版を見ているような感じでしたね。日本から遠く離れた国の物語でありながら根底にあるテーマは非常に普遍的なものであり、いろいろ考えさせられるものがありました。また、トルコとドイツ、そしてEUの微妙な関係も織り込まれていて非常に興味深かったです。 ファティ・アキンという優れた才能をリアルタイム(まあだいぶ日本公開は遅れてますけど)で感じられる幸せを感じましたね。しかし、邦題は「エッジ・オブ・ヘブン」でよかったんじゃないですかね? [映画館(字幕)] 9点(2009-01-05 21:02:14)(良:1票) |
7. そして、ひと粒のひかり
《ネタバレ》 シビアで危険な麻薬の密輸の様子が描かれていて興味深い作品でした。 「貧困から抜け出したい」「より良い生活がしたい」という人間誰しも持つであろう欲求を逆手に取るようなやり方は憎むべきものではありますが、では碌にチャンスも無い貧しい社会の中でどうやって生きていけばいいのか?非常に考えさせられますね・・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2008-09-24 19:29:21) |
8. その名にちなんで
《ネタバレ》 「北の国から」をアメリカに住むインド人家族で撮ったようなじわじわと心が揺り動かされるような素晴らしい家族ドラマです。 アイデンティティの相克や親や家族との距離感など非常に身近なテーマが取り上げられているので、ついつい自分の状況とシンクロさせながら見入ってしまいました。母親役の演技が非常に素晴らしかったですね。 タージ・マハルの壮麗雄大な姿は、一度生で観てみたいですね・・・・。 [DVD(吹替)] 8点(2008-07-22 16:47:45) |
9. それでも生きる子供たちへ
《ネタバレ》 オムニバス映画というと、大抵は顔見世興行的な感じで内容は二の次という印象が強かったのですが、この作品は違いました。それぞれのエピソードがどれも印象深いもので、それを名監督達が見事に映像化していて非常に素晴らしい作品になっています。(個人的には、スパイク・リーとクストリッツァの作品が好きです。) ラストの 「大人は誰も、昔は子供だった。でも、そのことを忘れずにいる大人はほとんどいない」(サン・テグジュペリ「星の王子様」より)という言葉が強く印象に残りました。 [DVD(吹替)] 8点(2008-03-05 18:39:00) |
10. それでもボクはやってない
《ネタバレ》 これは、凄い映画ですね。勉強になり、それでいて面白い。でも、これはフィクションでは無く現実の話であり、決して他人事ではないという衝撃も与えてくれるんですよね・・・・・。 まあ、人間が人間を完璧に裁くことは出来ないということなんでしょうね。当然、裁判官、検察、警察、弁護人等それぞれがそれぞれの思惑がある中で結論を導き出していく訳ですから、極論すれば証拠の伴わない真実なんて真実でなくなってしまうんでしょうね。 しかし、このようなテーマの作品を周防監督のようなメジャーな方が撮ってくれたというのは、本当に素晴らしいことだと思います。そうでなければ、痴漢冤罪の刑事裁判の映画なんてここまで関心を持たれることは無かったでしょうからね。 [DVD(邦画)] 10点(2007-09-19 19:19:08)(良:1票) |