1. 運命じゃない人
《ネタバレ》 これはとてもセンスの良い作品です。時系列の切り取り方も巧い。前知識がなければ少し引っ掛かりや違和感、疑問に感じさせる部分を、細かい伏線として時間ごとに氷解させていってラストに向けて全容を把握できるすっきり感。セットも設定自体も移動も少ないし小物や色合いも特徴づけているのであまり深く考えなくてもすぐ作品の基本構成や時系列が頭に入る。冒頭の捨てシーンかなと思った部屋貸しシーンもオーラスでの時間の表現に使っていてうなった。善意と同情に満ちた感情移入できる主人公3人、せつなさコミカルさ満載のやくざ、全部巻き上げられてしまった女詐欺師。こっちもすっきり感。ありもしない札束に中村靖日以外全員が右往左往。当の主人公中村本人は大金には蚊帳の外で恋愛問題にかかりっきり。優秀なコントシナリオだなあ。うーん、感心した。脚本に力量を感じた。伏線含めてもう一回見直したくなるのはメメント並み。レストランでの探偵の恋愛説教にはズシーンと身にしみた。中村靖日の普通ぽさ、は素晴らしいの一言。中村靖日相手のヒロイン役に役名桑田真紀っていう元巨人桑田真澄氏の嫁の名前を使ったことの確信犯ぶりにニヤリ。これは秀作。 [DVD(邦画)] 9点(2016-09-01 16:38:46)(良:2票) |
2. ウォーリー
《ネタバレ》 CGがデジタル感ぽさだして素晴らしくって、イブの質感が高くて、まるでAPPLEの製品のように。WALL・Eもかわいい。黄緑の色がめちゃ映えてる。いろいろ隠喩も効いていて、欧米らしい価値観だ。宮崎監督代表する日本の価値感とは表現がちと違うな。宮崎監督にもこのモチーフで撮って欲しいなとちと思った。この作品、実はエンディングクレジットの絵こそ、肝。ここにズンと未来に思いをはせる。絵画の有名どころ抜いてて秀逸。一見の価値あり。ゴッホ風のところがジーンとくる。興味深かった。 [地上波(吹替)] 7点(2012-05-07 13:41:13) |
3. 宇宙戦争(2005)
ストーリー的には如何せん本家が古いんで、この平坦さも仕方ないかな。腑に落ちないことも多いのも。映像で印象に残ったの、飛行機が墜落して廃墟になった町。なんかリアルに心に迫るモノがあった。ダコタは上手いだけど、ちょっと絶叫させすぎでもったいなかった。映像は良かったんだけど、どうもワクワク感とかドキドキ感に欠ける演出だったような気がする。残念ながら。 [映画館(吹替)] 5点(2011-02-03 09:39:21) |
4. ウィッカーマン(2006)
途中、もしかしたらクソB級なのかと懸念したけどなんとかオチもあってサスペンスとして格好ついて安堵した。ミツバチあたりはおおいなる伏線だったんですね。あまりに多い女の子も気になってたけど。でもあんまりいいテーマじゃない気もする。でもニコラスの見てた幻って?投げっぱなし?夢オチかと二重人格かとか観客撹乱させるため? ちょっと不明な演出。 ニコラスケイジ、ちょっと当たりハズレが目立ってきたな。ファンなんだけど。 [DVD(吹替)] 5点(2010-07-13 21:37:03) |
5. ウルヴァリン:X-MEN ZERO
スピンオフだからなあと思っていたけどいやあなかなか面白かった。X-MEN大好きなこともあるけど。スピンオフ企画ならこれくらいの出来欲しいね。他作品も。これ見て一層X-MEN好きになった。3部作観てた時にはウルヴァリンなに一人ですねて悩んだりしてんねんとイライラしたもんだが、これ見て氷解、カッコええやんかウルヴァリン!と見直してしまった。なんせファンにはこたえられないエピソード小技が多いんでたまらない。親切な老夫婦、恋人殺られるだろうなあと予想できても、やっぱり殺られると、切なかった。この作品、ほんと良くできてるよ。感心した。 [DVD(吹替)] 7点(2010-04-14 18:25:44) |
6. ヴィレッジ(2004)
《ネタバレ》 一昔前の欧州の雰囲気を巧く結構出していたけど、それさえも伏線か。シャマラン監督ということでオチはとかを先読みとしようとなんかして逆に楽しめなくなってしまう自分がイヤ。まあそれほどのビックリ箱でもなかったし、壮大なる社会実験だったんですねということで。平均的な出来。ということでまとめるんですが、シャマラン監督ではなくて別の監督製作ということなら丁寧な創り映像謎解きということで逆に点数は上がってこの映画の評価もあがっていいかなとも思う。シックスセンスのシャマランということで彼に対する期待のハードルも上がってしまっているんだろうなあ。 [地上波(吹替)] 5点(2009-12-25 16:32:35) |