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プロフィール
コメント数 2397
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  ウエスト・サイド物語(1961) 《ネタバレ》 
ビリー・ワイルダーとならんで幅広いジャンルの映画を撮ってきたロバート・ワイズ、彼に二度のオスカーをもたらしたのが本作と『サウンド・オブ・ミュージック』というどっちもミュージカルだったというのは、ちょっと不思議。だって彼が本当にこだわっていたのはSFだったのにね。それまで音楽映画にすら縁がなかった彼がチョイスしたのがブロードウェイでヒットした『ウェスト・サイド・ストーリー』、オリジナルの演出家のジェローム・ロビンスを引っ張ってきて共同監督したけど、ロビンスは途中で解雇という後味悪い結末。この二人、言ってみれば東宝特撮における本多猪四郎と円谷英二みたいな位置づけなんでしょうね。 本作と『サウンド・オブ・ミュージック』および『マイ・フェア・レディ』が60年代三大ミュージカル映画という評価には誰も異存がないでしょうが、個人的には昔から本作がいちばん苦手なんですね。シェークスピアの悲劇を現代NYのチンピラ・チームの抗争に置き換えるという発想はたしかに斬新だったんでしょうけど、古いのかもしれないけど“明るく楽しい”という要素がないのは生理的に合わないんですよ。60年代に入ってMGMミュージカルのような作風が死滅してゆくのを象徴するような作品でもあるわけです、まあこれが行き着いた先が『ダンサー・イン・ザ・ダーク』なんでしょうね。また当時はまだ世間に知られていなかったけど、主要キャストの歌唱がほとんど吹き替えだというところも引っかかるんですよ。ナタリー・ウッドなんて自分の歌がマーニ・ニクソンに吹き替えられていたのを完成するまで知らなくて激怒したってのは有名な話ですが、こりゃあ日本の口パクアイドル・グループよりひどいですよね、だっていちおう本人たちの歌唱が流されるんですから。たしかに『トゥナイト』や『アメリカ』は歴史に残る名曲ですけど、この映画の見どころはダイナミックなダンス・シークエンスの数々じゃないかと思います。ボブ・フォッシーやはたまたマイケル・ジャクソンまでその影響を受けたアーティストは数知れず、本作の最大の功績なんだと思います。 スピルバーグが本作をリメイクしたそうですが、彼がミュージカルを撮るなんて想像すらしなかったですよ。彼もSFがホーム・グラウンドのような人ですから、手掛けてきたジャンルを考えるとある意味で21世紀のロバート・ワイズなのかもしれません。でもなんか観るのが怖い様な(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-01-19 22:31:51)(良:1票)
2.  ウエスタン 《ネタバレ》 
“スパゲッティ・ウエスタン(アメリカではマカロニウエスタンがこう呼ばれていた)”の巨匠として名が知られるようになったセルジオ・レオーネが、ハリウッドに招かれ潤沢な予算とスター俳優を得て腕を振るった大作。でも本当にやりたかった企画は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』で、その資金稼ぎのために渋々引き受けた西部劇だそうです。元祖“三すくみ映画”監督だけあって、冗舌と言えるほどのストーリーテリングで三人の男の生きざまと死にざまを暑苦しく見せてくれます。 まず何と言ってもヘンリー・フォンダ、彼のフィルモグラフィ中唯一(たぶん)の悪役を堂々とした演技で見せてくれて、さすが名優です。その悪役演技に感動したジェーン・フォンダが、一ファンとして父親にファンレターを捧げたそうで、複雑だった親子関係だけに感慨深いエピソードです。70年代以降のフォンダは遺作の『黄昏』まで駄作での手抜き演技で晩節を汚してますから、実質的に本作で名優のキャリアを終えたと言えるんじゃないでしょうか。でも私が最も注目すべきだと思うのはチャールズ・ブロンソンです。レオーネ映画はクローズ・アップの多用が特徴ですけど、全盛期ブロンソンの魅力に改めて気づかされました。ブロンソンの顔(とくに鼻下から眉毛のあたりまで)どアップをこれだけ見せられるフィルムは他にないでしょう、最低限の表情変化でこれだけ哀愁を表現できるとは見直しました。この演技でオスカー受賞できなかったのはなんたることか!おっと、そういやノミネートすらされてませんでした(笑)。ジェイソン・ロバーズも良かったんだけど、あまりに髭面がむさ苦しかったところと、演じるシャイアンという無法者キャラが判りにくい存在だったのは難点です。ここに全盛期のクラウディナ・カルディナーレが絡むんですから、まさに“ヴィスコンティが撮った西部劇”みたいだという批評にも納得できます。願わくは、CCには脱ぎを見せて欲しかったな(おいおい)。 脚本には若きダリオ・アルジェントとベルナルド・ベルトルッチが参加しているというのも豪華です。冒頭の三人組殺し屋が駅でブロンソンを待つシークエンス、ジャック・イーラムの顔にたかる蠅を延々と追いかけるシーンは、ぜったい昆虫フリークのアルジェントが出したアイデアだと思うな。このオープニングでブロンソンに返り討ちされる殺し屋たち、実はイーストウッド、リー・バン・クリーフ、イーライ・ウォーラックの『続・夕陽のガンマン』トリオをカメオ出演させる構想があったそうです。もし実現していたら、『グラン・トリノ』の40年前にイーストウッドはスクリーン上で死を迎えていたわけです。 昨今では尺が長い映画は評価が低くなるという風潮があるのは、自分としては納得がいきません。やっぱ中身が大事なんですよ、いちばん。本作はその映像表現が冗長だという批評が目立ちますが、これだけエモいウエスタンを撮れた映画作家はレオーネしかいなかったんじゃないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-09-03 22:48:45)(良:1票)
3.  動く標的
フィリップ・マーロウ、サム・スペードと並んでロス・マクドナルドが産み出したリュー・アーチャーはアメリカ・ハードボイルドにおける三大私立探偵の一人といって過言はないでしょう。実はスペードは、ハンフリー・ボガードが『三つ数えろ』で演じた以外はスクリーンに登場していないのですが、何故かハーパーと改名されちゃってるけどアーチャーもポール・ニューマンが演じただけなんです。でもこのニューマン演じるリュー・ハーパー(アーチャー)は、彼の全盛期の出演だけあって渋さとカッコよさではオールタイム・探偵映画の中でもベスト1なんじゃないでしょう。 名手ウィリアム・ゴールドマンの最初期の脚本であるわけですが、ロスマク特有の複雑なプロットと心理描写を上手く脚色できなかったのは痛いですね。どこかストーリーを追うだけで必死という脚本で、いくらニューマンのハーパーが魅力的といっても映画としては高い評価はできないですね。せっかく“ハードボイルド女優といえばこの人”となるローレン・バコールも出演してるんだから、もうちょっと彼女の見せ場を作って欲しかったところです。シェリー・ウィンタースも勿体なさを感じる使い方でした。 ハーパーが目覚ましに起こされて出がらしでコーヒーを淹れるまでのタイトルバックを観てなんかデジャヴ感がありました。そう、あの有名な『傷だらけの天使』のオープニングが、ショーケンの飲んだのが牛乳という違いはあるけど進行が同じなんです。きっとこの映画が元ネタだったんですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-05-04 22:24:41)
4.  宇宙大征服 《ネタバレ》 
本作は巨匠ロバート・アルトマンの商業映画の実質初監督作となりますが、あのアルトマンの処女作がハードSFだったとは驚きです。 60年代米ソの宇宙開発競争がたけなわの時分、人類初の有人月面着陸がソ連に先越されそうな情勢になってきました。アメリカはアポロ計画が始まったばかりで月・地球を往復できる機材が完成にはほど遠い状態。そこでアメリカはトンデモない計画でソ連を出し抜こうとします。それはジェミニ計画の有人カプセルで月面に着陸し、直前に送り込んだシェルターにアポロ計画が進行して迎えに行けるまで宇宙飛行士を籠らせるという特攻隊みたいな無茶なプランです。実際にはその機材が完成するまで半年なのか一年以上かかるのかは未知数で、それまで定期的に酸素や食料といったサバイバルの必須物資をロケットで送り込んでシェルター内の飛行士に耐えてもらうという寸法。そして反軍風潮が強い世情を考慮して、一人しか乗れないカプセルには訓練された軍人ではなく民間人を乗せるとなり、選ばれたのが退役軍人で今は民間人のチームの一員ジェームズ・カーンでした。 実はこのトンデモ計画はアポロ計画が躓いたときのいわば“プランB”の一つとして検討されたものだそうで、もちろん具体化しませんでした。“もしこのプランが実行されたら…”というifを映像化したわけで、これはなかなかユニークな視点のSFだと思います。前半は選ばれたジェームズ・カーンの訓練が主体、本来予定されていたロバート・デュバルがサポに回されてカーンを徹底的に虐めます。なんで民間人にこだわるのかのロジックはイマイチ理解不明でしたがね。打ち上げなどは実際のジェミニ計画の映像が使われ、宇宙空間ではカプセル内のカーンの視点だけで表現、低予算ながらいろいろ工夫がされています。音楽担当がレナード・ローゼンマンで、妙にどっかで聞いたことある劇伴だと思ったら、この人『コンバット』の音楽担当でアルトマンもこの映画を撮るまで『コンバット』のディレクターをしていたという繋がりがあったわけです。 実は打ち上げの六時間前にソ連が月着陸船を打ちあげてており、アメリカが先を越されてしまった可能性が出てきて、そのプレッシャーが月面着陸でのカーンの判断ミスを誘います。そこに至るまでもトラブル続きで、シェルターを見つけられないカーンの酸素残量が尽きようとするし地球との通信も途切れてしまいます。そして月面を彷徨う彼が見つけたものとは… ラストも感動的に持ってゆくのを避けた、いかにもアルトマンらしい幕の閉め方でした。緊迫感に満ちたハードなストーリーテリングで初監督作としては上出来だと思いますけど、例によってアルトマンは本作をなかったことにして欲しかったみたいです。実は編集段階でアルトマンはワーナーから出禁状態にされ、ラストはアルトマンを排除して撮り直されたものなんだそうです。オリジナルは、もっと悲劇的なんだそうです。町山智浩氏いわく“巨匠の黒歴史シリーズ”の一編でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-11-01 21:41:41)
5.  宇宙大怪獣ギララ 《ネタバレ》 
松竹が製作した唯一の怪獣特撮映画、おそらくこの称号(?)は確定でしょう。このギララという名前は、当時大々的なキャンペーンを組んで全国の子供から募集して命名されたはずです。 今じゃけっこうトンデモ映画視されていますが、改めて観てみれば特撮シークエンスは当時の東映や日活に比べても遜色はない水準だったと思います。けっこう都市破壊にも頑張ってるし、とりあえずギララは北関東まで出張って関八州で暴れまわったみたいです。ギララの造形自体も宇宙怪獣という設定もありどの動物にも親和性がなく、個人的にはけっこう好きなカタチです。 と、ここまでは褒めてみましたが、宇宙シークエンスと本編ドラマがもうひどすぎます。特に何の必然性もなかった月基地の挿話はひどかった。月面基地内に木製のお風呂があり、おまけにラウンジまであってカクテルドレスに着替えた女性陣とダンスを楽しめます、ってここは京橋のグランシャトーかよ!(むかし関西に住んでいた時さんざんこのCMを観ましたっけ)主人公は高倉健の従弟みたいな顔つきの男で、なんでこんな任侠映画の方が合いそうな奴が日米のおなごと三角関係みたいな展開になるんだよ!脚本を書いた人は初代『ゴジラ』の芹沢博士たちの悲恋のような三角関係を少しは見習え! とどめはやはり音楽で、特撮映画にいずみたくを起用するセンスは絶望的、まあそこが松竹らしいと言えなくもないですが…
[CS・衛星(邦画)] 2点(2017-03-24 23:35:44)
6.  宇宙からの脱出 《ネタバレ》 
ジョン・スタージェスがこんなハードSFも撮っていたとは知らなんだ。まるで翌年に起こるアポロ13号事故を予言するかのような内容にはちょっと鳥肌ものです。 まず印象深かったのが、主任管制官を演じるグレゴリー・ペックです(ロン・ハワードの『アポロ13号』ではエド・ハリスが演じた役どころですね)。はっきり言ってこの管制官は驚くほど非情ですね。ペックがかつて演じた『頭上の敵機』のサヴェージ准将みたいなキャラというとわかりやすいでしょうけど、いやそれ以上の恐ろしいキャラです。前半のやり取りを観てると、この人始めっから救出に行くことは考えずこの事故をどうやって発表するかとか官僚的な対応しかしません。デヴィッド・ジャンセンの出した救出プランもデータを観ただけで不可能と却下しますし、大統領直々に懇願されてようやく動き出す有様です。まあ現実のNASAでも熱い松岡修造みたいな人間はそうそういるはずもないですし、これがリアルというものなのかもしれません。 前半はそういう不愉快な登場人物のせいもありあまり盛り上がりませんが、ハリケーンの目をぬって救出艇を打ち上げてからは俄然緊迫感があふれてきてスタージェスらしさが出てきます。酸素残量が救出艇が到着するまで持つかというサスペンスは最後の方では「到着まであと6分」を完全に映像とシンクロさせていて、まさにハラハラドキドキです。でもネタバレが過ぎちゃうのであまり詳しくは言えないんですけど、“酸素の残量を持たせるためにとられたある秘策”はとても後味が悪かったとしか言いようがありません。この辺りはキリスト教的な倫理観なんでしょうかね。 アカデミー賞をゲットしていますけど、宇宙空間で逆噴射したら炎が噴出したり船外作業したら音がしたりと特撮の科学考証はイマイチでしたね。判りやすくしたつもりなんでしょうけど、すでに『2001年宇宙の旅』が世に出た後ですからねえ…
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-09-17 23:42:11)
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