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プロフィール
コメント数 404
性別 男性
ホームページ http://onomichi.exblog.jp/
年齢 55歳
自己紹介 作品を観ることは個人的な体験ですが、それをレビューし、文章にすることには普遍さを求めようと思っています。但し、作品を悪し様にすることはしません。作品に対しては、その恣意性の中から多様性を汲み取るようにし、常に中立であり、素直でありたいと思っています。

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1.  誰も知らない(2004) 《ネタバレ》 
『誰も知らない』は、登場人物達の絶対的などうしようもなさを残酷なまでにリアルに描ききった作品である。親たちは何の悪気もなく、子供を突き放し、結果的に彼らを疎外する。そのどうしようもなさ。その衝撃。そして、子供たちは何の屈託もなく、親たちを赦し、結果的にそういう社会を自明のものと受け入れる。そのどうしようもなさ。その衝撃。  カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』や『日の名残り』の主人公たちを思い出す。彼らは自らの運命を受け入れ、そこから決して逸脱することがない、限定された世界の住人たちである。彼らの独白は、限定された世界から決して外れない、彼らの世界観の中でこその語り、その絶対的な記憶であるが故に、僕らにある種の違和と共に欠落を想起させた。 それが『誰も知らない』の子供たちにも言える。諦念という言葉では当てはまらない現代的な心情、そのどうしようもない底の浅さと生来的な欠落を感じさせる。  しかし、全く救いのない物語の中に、子供たちの生き生きとした姿を感じてしまう(『空気人形』の人形と同じに)、そこで描かれる救いとは一体何だったのだろう。彼らが否応もなく受け入れた世界。それを自明のものとして引き受ける逞しさとアカルさに現代的な救いと希望を感じてしまう。ある種の恐ろしさをセットにして。。。
[DVD(邦画)] 10点(2010-04-03 09:16:44)
2.  ダ・ヴィンチ・コード
原作は夢中になって読んだ。その謎は僕らのイマジネーションを刺激するのに充分衝撃的だったし、尚且つそれなりのリアリティがあった。しかし、ミステリーとしては一流だけど、サスペンスとしては三流だったかもしれない。スリリングなオープニングの展開がサスペンスとして持続していないのは、やはり拍子抜けの感が否めない。それは著者がサスペンスよりも歴史ミステリーを優先させたからなのか、単なるプロットとストーリテリングの能力の問題なのかよくわからないけど、なかなかこの2つを兼ね備えた作品というのはないようである。だけど単純に言えば、僕はこの作品が好きである。それは、この作品のミステリー部分が僕の歴史的記憶にとてもマッチしたからだ。  映画にしろ、小説にしろ、音楽にしろ、作品とはそれ自体がイマジネーションであると同時にそれは僕らのイマジネーションを補完するものである。作品の技術的な良し悪しがあるのと共に、作品が僕個人のイマジネーションに共振し、僕個人の物語を補完する。それがどのように僕を掴み、震わすのか?そういった評価軸は絶対個人的にのみ存在し、それこそが作品に対する絶対的評価になり得る。(評価とはそもそも絶対的でしかありえない) だから敢えて言うけど、この『ダ・ヴィンチ・コード』という映画は、『ダ・ヴィンチ・コード』という小説世界を映像として補足しているだけのものであるにもかかわらず(というかだからこそ)、小説を読んだものにとって、この映画は小説の映像的な補完として違和感なく受け入れられる。『2001年宇宙の旅』が映画とノベライゼーションでワンセットの作品であった、、、のとは意味合いがちょっと違うかもしれないけど、映画がその映画だけで評価されなければならないという決まりは全くないのである。 つまり、僕の映画『ダ・ヴィンチ・コード』の評価は、映画単独での評価というよりも作品として小説とワンセットとなっていることが前提なのである。  あと、、、実在するオプスデイやバチカンをあからさまに非難する姿勢はなかなかすごい。オチのつけられなさはこの作品の性質上自明であるとも言えるが、そこに明確な思想というかイデオロギーが全くないところも現代的でこれまたすごい。なんというか、如何にもアメリカ的な「能天気な合理的過激さ」とでも言うべきものがある。。。
[映画館(字幕)] 8点(2006-05-28 03:22:26)
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