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エスねこさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 644
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ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/23593/
ホームページ http://kine.matrix.jp/
自己紹介 [2010年8月23日]
か…かわも…

(゚Д゚;)ノ

…映画界は今日終わった…。


[2017年7月16日]
猛暑の夜、amazonで映画ではなく『幼女戦記』を寝ないで通し鑑賞。
大局的な戦略から入って行くという、かつてない架空戦記アニメでありながら、その悪夢性を出し切った感がすごかった。
最終話はテーマ的にポエニ戦争から対テロ戦争まで、膨大な戦争のイメージを深く広く全面爆撃して吹っ切れる展開に。
スピルバーグの『宇宙戦争』はバクテリアに仮託してその地獄自体を救いと説いたわけだけど、このアニメはそんな所まで引いて俯瞰する気がサラサラないってのがスゴイです。

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1.  太陽はひとりぼっち 《ネタバレ》 
極めてシステマチック。極めて論理的。この映画は見事なほどソナタ形式の音楽として「聴ける」。この、全体を統一する伽藍のような美を心行くまで堪能しました。 普段はアート系映画を観る際、自分の「画を観る能力のなさ」に悲しくうなだれてしまうワケなんですが、今回ばかりは「まだオイラにゃ構成を聞く能力があらァね」って自信持っちゃったよ。  というワケでいきなりネタバレ解説ですが、全体はソナタに倣って3部構成+プロローグ&コーダになっています。序盤(序奏)/1日目(提示部)/2日目(展開部)/それ以降(再現部)/最後の夜(コーダ)、という分かれ方ですね。 主題は自然的・非論理的・女性的な世界観と、都会的・合理的・男性的な世界観に分離されてます。それぞれを背負ったキャラクターとして、ヴィットリア(モニカ・ヴェッティ)とピエロ(アラン・ドロン)が配置される、と。 第一主題と第二主題が交互に現れては呼応しあって、互いの距離を近づけて行く。これはまさにクラッシックでのソナタの構築法であって、一番盛り上がるお約束になっている展開部が「株大暴落とその後」に当たっているあたりニクいニクい! 二つの主題は共にビシッと立ちすぎていて、両者が変奏を重ねてひとつのメロディに繰り込まれても多分楽しくないだろうな…と大体予想がつきます。 このあたりはセリフを聞く必要もストーリーを追う必要も全然なし! なぜなら画面いっぱいに広がる、雲や、路上の雑踏や、犬たちの群れこそが重要な劇伴となって主題を装飾し、流れをサポートしているからです。 一番判りやすい雑踏を例に挙げると、最後の方で「また会おうね~」と言って別れた二人。ヴィットリアが屋外へ出ると、息の詰まりそうな雑踏に呑まれてしまう。彼女がいる世界の路上は、提示部では常に無人でした。「無人」という、言い換えれば「ゆとり」という伴奏が、画面で彼女をサポートしていた。第二主題との掛け合いによって「彼女の画面」の装飾はどんどん崩れていく。路上にはチラホラと人が登場し始め、いつのまにか息も詰まるほどの雑踏になって彼女を圧倒し…これと同時に、電話でリズムを律せられていたピエロが電話を受けなくなるのを描き、彼の主題世界も崩れた事を現します。  画面そのものが伴奏であり、主題であり、それが古典的な美しい構成をもって、決められた手順通りに反復され、予定の結末(この映画の場合は和声崩壊)に至る。この、病的なくらいのクラッシックな完全性は、何というかラストに訪れるメランコリーな演出を帳消しにしてしまうほどに美しい。わくわくと胸躍らされるモノがあるのですわ。 予想通りの場所で「FIN」が出た時、初めてサン=サーンスの『オルガン』を聞き終わった時のようなため息が漏れました。話は60年代の終末観にあふれてたかもしれないが、監督の意図とは別に天国へ行かせていただきましたよ。 まったくもう見事な演奏。名盤でした。
[ビデオ(字幕)] 8点(2008-03-02 23:14:18)(良:1票)
2.  007/カジノ・ロワイヤル(1967)
実は子供の頃、土曜の午後に偶然テレビをつけたらこれを放映してて、「140センチ」云々以降は観てました。つまりオチがわかっちゃってるので食指が動かなかったんですな、今まで。 今回初めて通して観て、一流の無駄使いに超一流の脱力をさせて頂きました。この監督たちは、この世の何が無駄か、よくわかってらっしゃる。無駄でないモノがひとつもない(笑)。 本作がティム・バートンに与えた影響の大きさも量り知れないですなぁー。幼少のバートンは、絶対あの敵に自分を重ねて観ていたに違いない。オイラも、あのガラス越しのパントマイム芸だけはしっかり記憶してましたからね。あの頃の彼のパントマイムは絶品だと思うなあ。  だが、音楽がこの上なくダメダメ。 映画そのものには大変よくマッチしているが、シナリオ/映像があれだけ頑張ってるんだから、劇伴も本家「ボンドのテーマ」&スパイ物の音楽全般をちゃかすアレンジを駆使してほしかった。新作の「カジノ〜」ではボンド史上最もエキサイティングなアレンジをしてるので、比較しちゃってなおさら情けない感じ。●2巡目追記:これ、進行が違うだけでアレンジになってるわ! 脱帽しますた! 1点上げ!  もちろん全体としてはすんばらしい。『地下鉄のザジ』が小粒に見えて来るほどの懲りようですわあ(向こうは音楽も凄いんだが)。 個人的にはサスペンダー対ガーターベルトのミサイル戦が超ツボでした。60年代バリバリのサイケな雰囲気も悪くない。バグパイプ軍団のわけのわかんなさや、ベルリンへ行く時の無茶苦茶さ(あれって単に表現主義のパロディしたかったからベルリンにしただけじゃないの?)、スーパー安っぽい夢の中でかかる情けない歌…支離滅裂なドラッグ感覚が散りばめられながらも、話の本筋からはギリギリ外れない。観客を本気で置いて行くわけではない。A級ならではの舵取りの絶妙さに映画職人の腕と意地を見た感じ。 このスノッブさが、現代の映画から消え去ったのは悲しい事かもしれない。本物のゆとりが、まだ本作には残っていて、もう自分たちには(画面を見つめる以外に)手が届かないと痛感させられるのが悔しくてならない。こんなくだらない作品、その気になれば現代で作れないはずがないのに、絶対お目にかかれない。 しゃーねーわ、泣きながらオースティン・パワーズでも見直してみるか…。
[DVD(字幕)] 8点(2007-12-24 07:39:31)
3.  他人の顔 《ネタバレ》 
オープニングの映像だけでも映画史に残る大冒険。長科白を独白する仲代達也にレントゲン線を当てて、ひたすら回り込みで透視映像を撮り続ける…あまりにも無謀な、リテイク不可能なフィルム! なんとなくレアだぞ! そしてラストシーンで通りを埋め尽くす、顔のない群集。シュールでリアルで、怖すぎます。それ以外は手堅い感じかな。もちろん原作の味が薄められていないのもポイントです。オリジナルのマッドサイエンティストっぽい化学的ウンチクは影を潜めてますが。
8点(2004-02-17 20:04:14)
4.  大魔神 《ネタバレ》 
なにわ君さんのレビューに釣られて見てしまいましたよ。結果は「うーん! 弁士が欲しい!」。時代劇というより伝奇物語の造りなんですよね。だからノリノリのナレがないのが寂しい。まあここまで絵ができてると、自然にナレが聞こえてきますがね…なぜか国枝史郎風の… 「嗚呼、いかに極悪非道の謀反人と云へど、あまりと云へばあまりの仕打ち! 地面に伏したる小笹は死中に居るのも忘れ、よよと泣き崩れたのであった」 「かくなる上は滝より落ちてこの身果てんと絶壁に駆け寄る小笹に、お姉やめてよと竹坊が追いすがる。ところが正にこの時だ。一陣の陰風がもつれ合う二人を諌めるように吹き抜けると…見よ! ガラガラと崩れ落ちた岩戸の奥に、魔神の像がすっくと立って二人を見下ろして居るではなゐか!」 「霊光一閃里へ降りた魔神の像には、花房忠文が十年親しんで来た穏やかな面持ちは微塵もない。その形相、もはや身も竦むような鬼神の顔だ! 般若の面だ! これぞ誰知らぬ者のない封じ込めの魔神、阿羅羯磨の現し身であった」 「これは殺生な、手前も城へ入れて下されい…と往生際も悪く御成門を叩く侍供を尻目に、ようよう追いついた魔神が門も人もまとめて叩き潰す。その上へ屋根の瓦をぶちまけた大魔神、正々堂々御成門からの入城と相成った」 …う。ちょっとノリ過ぎました(とか言いながら手を入れてたり)。
7点(2004-10-23 03:04:58)(笑:1票)
5.  タイム・マシン/80万年後の世界へ
B級の薫り高い娯楽作。リメイク版での、万感の想いを込めてタイムマシンのレバーをグググッ!と引く熱さに比べると、なんとお気楽な…でもまあ原作イメージに近いのはコッチの方か。でも…殴るだけで死んでしまうモーロックの弱さは、ちゃんと科学的理由があるんだけど、映画ではなんの説明もないんでお笑いにしかなってないぞ。見るならDVD版をお勧めします。オマケでついてるTV特集での寸劇が、そのまま本作の後日談となってて気持ちがいいんですよ。ま、オイラはSF作品の評価には厳しいんで点数低めにつけますけど、気楽に見れて一度は楽しめる、お勧め作品です。
5点(2004-03-08 05:40:44)
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