21. テキサス・チェーンソー
《ネタバレ》 あのカルト中のカルト『悪魔のいけにえ』のリメイクをしようというのだから、そもそも負け戦なのは殆ど決まっているのですが、それを度外視すれば近年のホラー映画としてはまあ平均的な水準の作品であったとは思います。それでも矢張り観終わった後には、如何にオリジナルが素晴らしいかを考える結果になってしまったのは、まあ仕方が無い所でしょうか。 普通に良くないと思ったのは、劇中で同じ演出が何回か繰り返されてしまうことでしょうか。例えば、鉤に吊り下げられた人間を解体するというショックシーンですが、被害者の男性二人が同じ目に逢います。また、息を殺している所で、敵が近づいてくるも、実は隠れていた場所と敵が辿り着いた場所では無かったという、ミスリードも、精肉店と最後の車のシークエンスと二か所あってしまっています。全く同じ展開の繰り返しなので、正直あまり面白くない。 それから、この手のホラー映画で、死体の明確な破壊描写を映さないのは勿体ないと思います。正直、観ている方は(少なくとも私は)、被害者たちがどのような手で殺されていくかが楽しみなのですが、今作では一人以外の死の瞬間は殆ど明確には映されない。しかも、その一人というのも主人公が引導を渡したという結果ですし。 [DVD(字幕)] 5点(2015-10-23 23:34:16) |
22. デストラップ/死の罠
《ネタバレ》 物語の中心はタイトル通り"デストラップ(死の罠)"。この劇中劇がこの映画の中で演じられているのを私達は観る、という虚実皮膜が何重かに張り巡らされた何とも凝った作りなのですが、オチに意外性が乏しく(単に魅せ方が悪いということもあるかと)、全編に渡って軽妙な雰囲気であるので、それほど面白くなかったというのが正直なところです。 [DVD(字幕)] 5点(2013-12-20 13:25:43) |
23. 天国の門
《ネタバレ》 一言で感想を述べてしまいますと、疲れた……。普段は長尺な映画であっても集中したら一気に観てしまう性質なのですがこれは三日間位に分けて観てしまいました。その位に物語に起伏が少なく実に観ていて飽きる。皆さんも仰る通り映像は素晴らしいし、ヒロインのエラや彼女を巡る男たちの感情の機微の描き方も実に巧みだ。この辺りは流石は巨匠という気がします。しっかし物語のカタストロフィまでに150分を費やすってのはいくらなんでも長すぎというのが率直な意見です(完全版の場合)。しかもやっと訪れる最後の戦闘で移民たちは凶弾に倒れていきますが彼らの個人個人にはスポットライトが当てられていないのでそれ程に大きな衝撃もありませんでした。同じく終盤に味方サイドがバタバタ死んでいく「プライベート・ライアン」みたく一個人にまで作品内で言及しておけば最後の戦闘も活きてくるのではないかと思ったのですがどーなんでしょう。 [DVD(字幕)] 5点(2012-08-25 23:47:31) |
24. デス・レース2000年
《ネタバレ》 B級すら遥か彼方に見えるほどのZ級映画。でもこれがなかなか面白い。人を殺したら得点になるというバカげた設定と、無駄に脱ぎまくる女性陣、最後は無理くり社会批判をして終わるあたりのお茶の濁し方が下手くそすぎて笑えます。良い映画だけを愛でる人はこんな映画嫌いなんでしょうが、私は結構好きです。観た後になんにも残んないですけどね。 [DVD(字幕)] 5点(2012-03-31 16:39:43) |
25. ディノクロコ
由緒正しきB級映画。ワニというよりゴジラの出来損ないのような見かけのモンスターなのも御愛嬌。というか2004年の映画と知った時が、この映画で一番の驚きでした。安っぽいな~。 [DVD(字幕)] 5点(2011-03-15 23:24:55) |
26. 鉄男 THE BULLET MAN
《ネタバレ》 鉄男の造型は前作同様に狂っていてカッコいいのですが、ストーリーが全く狂っていないのが残念でした。鉄男の出自や"Bullet Man"を作り上げる実験内容は入れなかったほうがいいんじゃないでしょうか。友人と「鉄男がフツーのアンチヒーロー物になっちゃったな」と話しながら映画館を後にしました。 [映画館(邦画)] 5点(2010-07-07 08:09:33) |
27. デジャヴ(2006)
《ネタバレ》 まさか最後にタイムスリップの話になるとは思っていませんでした。 無茶苦茶な話ですが、船の爆破シーンやデジャヴが生まれるシーンは中々良かったです。 [DVD(字幕)] 5点(2008-08-15 00:25:41) |
28. デッド・サイレンス(2007)
《ネタバレ》 ソウの監督だったジェームズ・ワンによる最新作。 ソウのようにサスペンス重視でいくのかなっと思ったら、完璧に心霊現象のホラー物でした。 それでもいまいちホラーにも成り切れてなくて、しかも見せ場であるシーンが余り怖くないのはちょっと問題かと。 終盤の刑事が幽霊になって襲ってくるシーンは最早ギャグでした。 オチは中々よろしかったです、ゾクッと来ました。次回作に期待します。 [映画館(字幕)] 5点(2008-07-30 14:22:10) |
29. D-WARS ディー・ウォーズ
《ネタバレ》 ハッキリ言ってアホみたいな映画です。映画としての粗を笑って楽しめる人(僕はそのタイプです)にはかなりお勧め出来ますが、良い映画が観たいって人には間違っても勧められる内容じゃありませんでした。話のジャンルとしては一応ファンタジーに入るのでしょうか。まあラスト20分位のLAでのドラゴンとの攻防戦パートの為だけにある様な映画です。他のパートは本当に出来が酷いです(良い意味で)。まず韓国のお話が、現代のLAで巻き起こるってのも無理のある話ですし、一組のカップルが友達の家でイチャイチャし出した瞬間にイムギに喰われたのには安直過ぎて抱腹絶倒モノでした。FBIが韓国の伝説を知る理由が「オカルトの専門家に教えてもらった!」ってあり得ないでしょ(笑)。敵のイムギはヒロインを二、三回も追い詰めてるのに中々喰おうとしませんし、推測するに彼はジェントルマンなイムギだったんでしょうね。そしてラストシーンに唐突に登場する善のイムギ、こいつにはホントに「お前は今まで何処で何をしていたんだ」と云いたい。 と駄文を撒き散らせて頂きましたが、ネタで観るには非常に優れた映画でした。B級おバカ映画が好きな方には是非観て頂きたいです。 あと、ただバカな丈では無くLAの戦闘シーンやラストのイムギ二匹による対決は結構燃えますよ。 [映画館(字幕)] 4点(2008-12-07 22:53:14) |
30. 天空の蜂
《ネタバレ》 原作既読。一部の映画ファンには悪名高き堤幸彦監督ですが、本作については基本的に原作の筋通りにキチンと作れていて「中々やるじゃないの!」という感じでした。この作品の原作が伝えているテーマは主に「何事にも無関心で無責任な一般市民への警鐘」と思っていますが、その点はそれなりに映画でも描けていたのではないでしょうか。堤幸彦にありがちな、意味不明なファンタジー展開や、下らない即物的なギャグもかなり控え目になっています。 但し、観た後の感想を率直に言うなれば「下手くそだったなぁ」という感じでした。何か危機的な状況が起きれば兎に角スローモーションばかり、何か深刻な事態が起きている(若しくは起きつつある)時は重低音のマーチを飽きるほど流す、観客にキャラクターの心情を知らせたいときは取り敢えずキャラに叫ばせる、画面に動きを出したいときは別にただ歩いているシーンでもカメラをブンブン振り回す。まあ簡単に言ってしまうと“過多”なのだと思います。私は非常に大味なだけで無駄が多い映画な様な気がしました。 江口洋介、本木雅弘、柄本明、石橋蓮司、等々素晴らしい演技力をお持ちの俳優が、喚き散らす様な演技を強いられる中で、中塚所長を演じる國村隼だけは上から責任を押し付けられて苦悩するプロフェッショナルを上手く表現されていたと思いました。 [映画館(邦画)] 2点(2015-09-14 21:18:50) |