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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2384
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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41.  ディボース・ショウ 《ネタバレ》 
日本でも大竹しのぶで『後妻業の女』なんてストーリーがあったけど、本家ともいえるコーエン兄弟作品ではセレブの世界のお話しとは言っても潔いまでカネがすべてでカラッとしています。ゼタ=ジョーンズの亭主も殺されたり病死するわけでもなく別れるわけですが、考えてみれば夫側弁護士のジョージ・クルーニーおかげで一銭も得られず、この映画の中ではそのあくどい戦略は成功したとは言い難かったんじゃないかな。まるで下手なラブコメみたいな終わり方といい、けっきょく彼女は悪女というキャラではなかったという事ですね。ゼタ=ジョーンズはこの頃はその美というか魅力が頂点に達していたので、こういう役作りは正解だったんじゃないでしょうか、コメディですからね。これをマジで撮ったら、『ゴーン・ガール』のロザムンド・パイクになっちゃいますよ(笑)。 まあこの映画は、ジョージ・クルーニーの顔芸を愉しめるかが評価の分かれ目と言えるかもしれません。コーエン兄弟はその後に『バーン・アフター・リーディング』や『ヘイル、シーザー!』などでクルーニーの顔芸コメディをエスカレートさせるわけですが、本作のような初期のころはまだバランスがとれていたような感じですね。やたらと歯並びを気にするところがまた傑作で、やはり彼はこういう気取ったセレブのような役柄が似合っているみたいです。所々にヘンテコなキャラが登場するのはいかにもコーエン兄弟らしいのですけど、驚いたのは冒頭でサイモン&ガーファンクルの『ボクサー』を口ずさみながら爽やかに(?)登場するジェフリー・ラッシュの使い方で、いやはや、なんと豪華なムダ遣いでしょうか。まあ所々でチクチク刺さるものがありましたが、コーエン兄弟らしくないラブコメだったというのが感想です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-05-31 21:50:15)
42.  鉄砲玉の美学 《ネタバレ》 
東映との提携作品とはいえ、今は亡きATGが唯一製作したヤクザ映画として観ると貴重。監督は中島貞夫ですけど、サウンドトラックに頭脳警察を起用するところなどATGっぽさが感じられます。渡瀬恒彦の他は、東映ヤクザ映画の常連は川谷拓三と小池朝雄ぐらいしか男優では顔を見せないので、一段とATG風味が濃厚となっています。渡瀬は聞き取りにくいほど早口な河内弁でまくし立てるチンピラで、これは好演です。彼が商売のネタにしていたのが“これ以上大きくならないウサギ”なんですが、こいつらがキャベツをむしゃむしゃ喰ってどんどん成長してゆくのが可笑しい。鉄砲玉になって宮崎に乗り込んでからも、拳銃と軍資金100万円を貰っているのに大して暴れもせずけっきょく自分の遊興にのめり込むだけ、対する宮崎地元の組織も渡瀬の属する組織の意図が見え見えなだけに、何をされても大人しく恭順の意を見せるだけ。低予算を逆手にとったような実録ヤクザ映画ファンが怒りそうな何も起こらない展開、とくに中盤はタイアップしたホテルに気を使ったようなシーンの連続なのが鼻じらむところです。中島貞夫は当時の東映ヤクザ路線でも深作欣二のような本流ではないのですが、彼本来の志向としてはアヴァンギャルドに親和的だったみたいな感じです。鉄砲玉・渡瀬の死に方としてはもっと壮絶かつ無様な方が良かったのにとつくづく思います、これじゃまるで『真夜中のカーボーイ』のダスティン・ホフマンと一緒じゃないですか(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2023-02-25 23:25:38)
43.  デスペラード 《ネタバレ》 
『エル・マリアッチ』を観たのはずいぶん前で、てっきり引き続いてのアントニオ・バンデラス主演だと勘違いしていました。本作は前作の1,000倍の製作費がかかっているらしいけど、そんな低予算だった前作にバンデラスみたいな当時としてもそこそこ知られている俳優が起用されるわけないですよね。よくよく考えたら前作の続きの様なお話しみたいだけど、全然別物みたいです。ひとえにロバート・ロドリゲスが潤沢なバジェットを得て、やりたい放題を実現させたって感じの仕上がりです。ストーリーはかなりハチャメチャで、あり得ないぐらい敵の弾が当らないバンデラスがもうギャグなのかと首を傾げたくなるぐらい。でも集団相手では無敵なのに、敵が一人だとあっさり撃たれたりナイフでハチの巣にされたりするのがちょっと不思議。この映画ではロバート・ブシェミやタランティーノそしてダニー・トレホといった渋い面々が登場するのに、みんなあっけなくというか無意味に退場しちゃうのがわけ判らん。極めつけがバンデラスが呼び寄せる助っ人二人組で、ギターケースがマシンガンやロケットランチャーになっているといういかにもロドリゲス趣味が爆発のガジェットを武器にしているのに、あっさり討ち死にしたのがなんか勿体ない。ここら辺は「オタクに予算を与えて自由に映画を撮らせると大惨事になる」というハリウッドの箴言を彷彿させてくれます。この映画でもっとも辻褄が合わないところは、冒頭あたりで恋人を殺してロドリゲスの手のひらを打ち抜いたのはプチョのはず、でも演じているのはどう見ても後半のプチョとは違う俳優が演じている。つまりロドリゲスは過去にプチョと対面しているのに、プチョの容貌すら判らずに追いかけているし、プチョも自分を殺そうとしている男の顔も知らない。ましてプチョが○○だったと途中で気づくなんて、お前ら二人とも初対面の時にふつう気が付くだろう!と矛盾しまくる脚本なんです。まあここら辺がロドリゲスらしいところなんですけどね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-11-27 21:34:45)
44.  デッド・ドント・ダイ 《ネタバレ》 
ハリウッドのゾンビ・ブームは留まるところを知らず、ついにジム・ジャームッシュまでもが参戦してくる事態に。もっともこれはR.I.P.ジョージ・A・ロメロという意識もあったのかもしれません。彼のことだからオフ・ビートでユルユルなゾンビ・ムーヴィーなんだろうなと予想しましたけど、思った通りのユルユルさではありましたがゴアなところはきっちり描いていてそういう意味では正統的なゾンビ・ムーヴィーだったかもしれません。出演者も初期組のトム・ウェイツ、中期組のビル・マーレイ、最近の常連であるアダム・ドライバーとジャームッシュ組が勢ぞろいといった趣きでしたが、『ストレンジャー・ザン・パラダイス』の懐かしのエスター・バリントまでもが顔を見せるとなるともう感涙です。 見るところ不評を買いまくっているみたいな独特の訳のわからなさですけど、ジャームッシュ調オフ・ビートが大好物な私としましては期待通りかなって感じです。アダム・ドライバーの「結末が…」と何度も聞かされる呟きがまさかの台本の話しだったというオチは、私にはツボでした。でもこういうある意味笑えないお遊びは、やはり万人受けはするはずもないでしょうね。この映画はコメディに分類されているみたいですが、結末を含めて笑える要素はほとんどないシリアスなストーリーだったと思います。それでもティルダ・スウィントンのキャラと少年院から脱出する三人のエピソードには、さすがに首を傾げるしかなかったです。マジでスウィントンはこの映画で最恐のキャラで、かなりのレベルの怪演だったと思いますけどね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2021-08-03 22:25:59)(良:1票)
45.  デモン・シード 《ネタバレ》 
最近ではすっかり現実的なお話しになってきたAI・人工知能ものは『2001年宇宙の旅』を持ち出すまでもなく昔からSF映画の格好のネタでしたが、その中でもこの映画に登場する人工知能プロテウスが突拍子なさでは№1でしょう。なんせ無機物のマシーンであるくせに、人間の女に自分の子供を産ませようとするんですから!このプロットはもちろん知ってましたが今まで観る機会がなかった私、下世話ながら一番の関心は「人工知能がどうやってエッチをするの?」ってことでした(笑)。なんせ胎ます相手があの『赤い影』のジュリー・クリスティーですからね、そりゃ期待しますよ。ところがそこは見事に期待外れ、最大の疑問の「精子はどうするの?」も端末さえあれば何でもできるプロテウスくんが実験室で精子を作成しちゃうんですから、そりゃあ何でもありです。 しかし自分が今まで観てきたAI・人工知能ものSFの中では、このプロテウスくんがもっとも怖い暴走AIでした。初っ端からストレートな要求を開発した科学者に突き付けてくるのですが、それを重要視しないこの博士がこの映画の最大のツッコミどころであることは間違いなしです。あと70年代の作品なのでケチをつけるのは酷ですけど、プロテウスの思考を表現するビジュアルが陳腐かつシュールなのが痛い。感じから言えば、同時代の『アルタード・ステーツ』の視覚効果の劣化版というとこでしょうか。 ラストのバッド・エンドは観ていて想像の範囲内でしたが、全体にしまりがない演出のせいでかなり損しているなと感じました。この時代なら、ロバート・ワイズあたりが監督していたら傑作になっていたかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-10-27 22:18:29)
46.  ディセント 《ネタバレ》 
冒険好きの20・30代女性6人がアパラチア山脈にある洞窟を探検する、探検名所の洞窟だと思っていたらガイド役の独断で未知の洞窟に侵入してしまい、あるのかないのか不明の出口を探索するうちに洞窟内で迷ってしまう。サスペンス映画としてはこれだけで十分なプロットなんですが、なぜか中盤から謎の地底人が出現してくるというのが、皮肉なことにこの映画の最大の失敗というわけです。本作の後でダニー・ボイルが似たようなプロットで『127時間』を撮っている(編集者は両作とも同じ)んだから、ヘンな地底人を出さなくても緊迫した映画になったはずなのにねえ。またこの地底人がどこかで観たことあるような使い回しの造形で、生物としてのリアリティが著しく欠けています。暗闇に順応して眼が退化したという設定なのに、白濁しているとはいえちゃんと眼球がついているってのはおかしいでしょ。またそういう生育環境なったら火や光線を忌避するはずなのに、そんな素振りも見せない。六人の女たちもキャラの区別がついたのはせいぜい二人で、実は主人公のサラでさえ途中から誰だか判らなくなっていました。彼女は後半で仲間の一人と夫が不倫していたことを知ってからキャラ変するのですが、夫は事故で死んでしまっているいるのに相手の女に怒りをぶつける心理がどうも理解できない。これも女性特有のマウンティング心理ってやつですかね。いちばん腹立つのは(未見ですけど)この映画には続編があるということ。つまりサラはこの後救出されたというわけです、私は“幻覚を見ながら洞窟内で朽ち果てるサラ”という趣のラストを評価していただけにがっかりです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-05-13 23:17:29)(良:1票)
47.  テッド2 《ネタバレ》 
前作からは綺麗につながったオープニングですけど、ジョン・ベネットがまさかの(でもないか)離婚、そしてテッドがまさかの結婚です。前作を観てからだいぶ時間がたっているんですが、正直言っていろいろな面で毒気やパワーが落ちてしまっているのは否めないんじゃないでしょうか。ここにきてテッドが人間(のわけないですが)的な存在なのか単なる工業製品なのか割とシリアスなテーマを持ち出してきましたが、「なんで今頃?」という観客の突っ込みは当然です。でもその製作者の言い訳が、「役所が見落としていたから」なんですから怒る気にもなれません(笑)。この裁判のテーマは、法学部の模擬法廷なんかで真面目にやってみたら面白いかもしれません。 端的に言って前作よりもパワーダウンしてしまった最大の原因は、パロディネタの詰め込み過ぎでしょ。あとモーガン・フリーマンを起用しちゃったことで、こういう名優を使うとそのキャラで先行きの展開がわかっちゃうし、だいいちこの人だけが大真面目に芝居してるので浮いている感じがしました。 個人的にはこの映画での最大のサプライズは、テッドにはチ〇コがないということでした。そりゃ元がテディベアなんだから当然でしょうが、あのムクムクの中に隠されているのかと思ってました。じゃあ、あの腰振りはいったい何だったんでしょうかね(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-09-19 22:17:56)(笑:1票)
48.  提報者~ES細胞捏造事件~
そう言えばありましたね、ES細胞捏造事件って。当時の報道を見て、一教授のインチキ騒ぎでなんでこんなに国中が大揺れになるのか不思議でした、STAP細胞騒動と較べても将に桁違いという感じです。強く記憶に残っているのはインチキ教授が「なぜ韓国でES細胞の開発に成功したのか?」とマスコミに聞かれて「我が国には古来より金属の箸を使う文化があり、それが細胞作製技術に繋がったからです」と答えていたことで、私はてっきりジョークだと思ったらマジで語ってるみたいなので仰天しました。案の定その後に全てウソだったことがばれてしまったのは、皆さんご承知の通りです。 この映画はあのドロドロな事件を、一社だけ疑惑として追及したTVドキュメンタリーのスタッフたちを主役に据えてかなり綺麗ごとにまとめたな、と言うのが感想です。まあこの題材をエンタメとして映像化するなら、まあこれが妥当な手法でしょうね。ディレクターとアシスタントの関係などは、典型的な韓流ラブコメみたいで失笑させられましたけど。じゃあSTAP細胞事件を日本で映像化出来るかと言うとはっきり言って実現性ゼロですから、お隣の国の映画界の根性を少しは関係者は見習えと言っておきます。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-05-04 21:48:55)
49.  てなもんやコネクション 《ネタバレ》 
大槻ケンヂの著書で「とってもヘンな映画」と紹介されていた記憶がありましたが、このたびご縁がありまして鑑賞させていただきました。 前半は言ってみれば波茶滅茶ロードムービー。香港のスラムに住むボンクラ兄ちゃんがクイズ番組で日本旅行をゲット。ところが大阪の代理店がインチキ業者で、通訳の姐ちゃんはド素人・食事は立ち食いうどん・宿はカプセルホテルともうほとんどサギみたいなもんです。おまけに車上荒らしにあって旅券と有り金全部を持ってかれて無一文、西成のオッサンたちにカンパしてもらって憧れの東京ディズニーランドにようやく向かうことが出来たが、車の底には泥棒のおばちゃんがしがみついていた。通訳のミスでTDLならぬ浅草花やしきに連れてかれるが、ここで入場500万人目記念で当たった景品が何と香港旅行ご招待! と、ここまではすこぶる好調で傑作コメディと呼んでしまいたいぐらいです。西成のあいりん地区でロケしていて出てくるのはちょっと危ない素人のオッサンばかりで、この監督の無鉄砲ぶりには感心しました。 さてこの映画が奇想天外なことになってくるのは、後半の香港に舞台が移ってからです。ボンクラ兄ちゃんがなぜか通訳の姐ちゃんと泥棒おばはんを連れて香港に帰ると、旅行中に日本の土建屋が実家周辺の地上げを始めてました。ここら辺から、なぜか室田日出男が画面に登場するんです。衣装が泥棒おばはんと何故か一緒、それもおばはんが映るカットがあると次のカットは同じ衣装の室田日出男が女装もせずにおばはんと同じキャラを演じているんです。大槻ケンヂの著書によれば「おばさんはこれより『男と女の二人一役』になります、よろしくね❤」という説明字幕が出たそうですが、DVDではそんなもんどこにもなく、予備知識がなかったらもう自分の頭がどうかしちゃったのかと不安になること必定な映像体験です。真偽のほどは不明ですが、室田日出男が監督とトラぶって途中降板しちゃった名残りなんじゃないかというのがネットなどでは有力な説で、たしかに彼の名前はエンドロールにも出てきません。たとえそうであったとしても、はじめから二人一役が監督のプランであったと考えた方が自然な様な気もするし、謎は深まるばかりです。はっきり申して後半の失速ぶりは痛いですが、近藤等則のサントラは絶好調でこれをお楽しみに鑑賞してみるのもいいかもしれません。
[DVD(字幕)] 5点(2014-07-24 23:29:53)
50.  電撃フリント・アタック作戦 《ネタバレ》 
前作『GO!GO作戦』が思いもよらず当たったので急遽製作しました、という感じがみえみえなフリント二作目にして最後の作品。アート好みのジェームズ・コバーンや名優リー・J・コッブが主要キャストではまあ二本撮るのが限度でしょう。監督がゴードン・ダグラスに変わったせいか、タイトルバックはこの当時では珍しいヌードを使ったシャレたもので、「これはなんか違うぞ」と期待させてくれます。しかし怖いもの知らずで勢いで創った様な前作と違い、相変わらずおバカなストーリーなのにけっこう真面目にこの監督は撮ろうとしているのでちょっとパワーが足りんのですわ。美術やVFXは一流のスタッフがいい仕事してるのですがねえ。でも何のかんの言っても、こういう美女がうじゃうじゃ出てくるコメディは、観てて嫌なことを忘れさせてくれるのでいいもんですな。
[DVD(字幕)] 5点(2010-12-29 22:21:31)
51.  電撃フリントGO!GO作戦 《ネタバレ》 
まあ始めから本家007に張り合う気はスタッフには毛頭ないので、とにかく確信的にB級路線で突っ走ったらこんなのが出来ちゃいました、という愛すべき怪作です。なんせフリントの必殺技が「忍法仮死の術」なんですからもう笑うしかありません。まいっちゃうのが悪の組織が本拠とする南海の孤島で、下っ端構成員まで面倒みてくれる美女軍団がうようよしている男性天国ぶりは実に楽しそうで、『ウィッカーマン』のサマーアイル島状態で「どこが悪やねん!」と思わず突っ込みたくなります。そんな素晴らしい天国の様な島も火の海にされちゃうのですが、それを見てまるで御贔屓のチームが優勝したみたいに大はしゃぎするフリントの上司や軍人たちを見てると、ほんとどっちが悪役なのか悩んでしまいます。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-12-19 02:22:41)
52.  デュプリシティ ~スパイは、スパイに嘘をつく~ 《ネタバレ》 
ジュリア・ロバーツには自分はあまり興味がないのですが、確かに彼女一時の輝きがなくなってきましたね。本作でもなんか惰性で演技している様な雰囲気で、この映画違う女優をキャスティングした方が良かったのでは。それにしても、こういうどんでん返しありのコン・ゲーム系映画は最近あまりに多くて食傷気味ですよ。スプリット・スクリーンを多用したりして工夫しているのは判りますが、テンポの速い展開や何度も繰り返す過去へのカットバックも、トリックやプロットのボロを隠す効果しかないのでは。 ポール・ジアマッティがどんどん怪優になってゆくのが、怖い…。
[DVD(字幕)] 5点(2010-07-08 00:56:12)
53.  デス・トゥ・スムーチー 《ネタバレ》 
観始めた時点では、正直言って「これは拾いもの、大傑作かな」と思ったのですがね、途中からどんどん失速しちゃいました。わざとらしさが強すぎるE・ノートンの演技は、観なれてくると結構楽しめますし、邪悪な役柄のR・ウィリアムスも味があって良いのですが、C・キーナーがいけません。前半は『ネットワーク』のF・ダナウェイみたいな小気味よいやり手プロデューサーで、ノートンをいびるシーンは凄く面白いのですよ。最後までこのテンションで行けばよいのに、だんだんノートンに恋する普通の女に退化しちゃって、終いにはロビンまで改心していい人になるラストにはちょっとがっかりさせられました。もっとシュールでブラックな結末を期待してたのに…。
[DVD(字幕)] 5点(2010-06-11 21:47:32)
54.  デス・レース2000年 《ネタバレ》 
まず驚かされるのが、登場する五台の車のデザインのショボさで、将に小学生の漫画レベルです。2年後に『ロッキー』で天下をとるスターロンが頭の悪い悪役で出ていますが、彼の車のデザインときたら、フロントグリル正面にでっかいナイフ、ヘッドライトのところにトンプソン短機関銃をそのままくっつけたという抱腹絶倒さですよ。いかにも低予算らしく、全米横断殺人レースという割には山の中や田舎ばっかり走っていますし、結構スピード出してるなと思いきやロースピード撮影の早回しでした。また音楽がひどく安っぽくいのですが、冷静に考えると却ってこの映画のチープなテイストにあっているかなとも思えます。ストーリーは思ったよりトンデモ度が低かったので肩すかしを食いましたが、出てくるねえちゃんたちが無意味に脱ぎっぷりが良いので、5点献上いたします。
[DVD(字幕)] 5点(2010-01-02 11:12:42)
55.  THX-1138 《ネタバレ》 
ジョージ・ルーカスという人は、『スター・ウォーズ』シリーズ以外では長編映画第一作である本作と二作目の『アメリカン・グラフィティ』しか監督していないんですね。その記念すべき商業映画初監督作なんですが、正直言って退屈な学生映画のレベル(実際のところルーカスが学生時代に撮った短編がもと)としか言いようがないけど、その映像イメージは71年製作とは思えない斬新性に満ちていると言えます。この若造の才能を見抜いて出資したコッポラはさすがです。でも駆け出しの頃とは言っても、ルーカスがこんな作家性を持っていたとは驚きですね、まるでゴダールが撮ったみたいな感じすらしますからね。でも登場人物が男女問わず全員スキンヘッド、顔面がミラーマスクになっている白バイ隊員みたいなアンドロイド警官などのイメージは、後世に少なからぬ影響を与えているんじゃないかと思います。「これじゃあハリウッドでは稼げない」と賢明に判断して作風をガラッと変えた『アメ・グラ』、そして『スター・ウォーズ』という大金脈を掘り当てるんだから、やはりルーカスはただ者じゃなかったわけです。彼のこの後の作品では“THX”や“1138”が隠しワードみたいに使われているし、これって「初心忘るべからず」という彼なりの戒めなのかな。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2023-04-10 21:39:12)(良:1票)
56.  デス・ウィッシュ 《ネタバレ》 
今やカルト映画のリメイクが趣味というか生計の糧としている印象があるイーライ・ロス、今回選ばれたのは『狼よさらば』というわけです。チャールズ・ブロンソンが演じたポール・カージーをブルース・ウィリスが引き継いでビジネスマンから外科医にキャラも変わっています。で、どういう感じだったかと言えば、予想通りの可もなく不可もなしとしか言いようがない凡作でした。 イーライ・ロス印のエロやグロそして情け容赦なさがえらくおとなしい。これは観る前から何となく予想してたら見事に的中、その理由は『グリーン・インフェルノ』や『ノック・ノック』と違ってロスがプロデューサーじゃない、つまり雇われ監督だったってことです。冒頭のカージーの妻と娘が襲われるシークエンスはオリジナルの方がよっぽどエグい、ロスが好きなように撮っていたらトンデモない映像になっていたのでは。結末もオリジナルとほとんど変わっていないといっても、この監督にしては異例のハッピーエンドなのは凄く期待外れ。カージーの出来の悪い弟フランクというキャラも、実は悪のサイドの人間でついにはカージーに成敗されるという展開かと思いきや、どんどんキャラ変してゆき最後は普通のイイ人で終わってしまうというのはある意味がっかりでした。だけどこの映画でいちばん文句が言いたいのはブルース・ウィリスで、その容姿は最近のジョン・マクレーン刑事そのまま、エリートで平和主義者の外科医という雰囲気にはほど遠い。少しはキャラづくりという努力をしてくれないとねえ、「世界一ついてない刑事がシカゴでまたドンパチやってる」としか見えません。 というわけで、イーライ・ロスの才気がまるで感じられない凡作でした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-10-04 22:22:56)
57.  でんきくらげ
はい、渥美マリと言えば『でんきくらげ』、この超絶的に素晴らしいネーミングは彼女の代名詞みたいなものですね。監督は増村保造で彼は軟体動物シリーズを二本撮っているんですよね。いかにも彼が好みそうな題材なんですが、まあなんというか“監督が気乗りしないで撮りました”って感じがモロにこちらに伝わってくるんですよ。増村保造もさすがに渥美マリじゃあ手の入れようがないとあきらめてしまったんですかね。そりゃあ若尾文子が主演の方が撮る方も観る方も力の入れ方が違ってきますが、この頃にはこの役やるにはさすがに若尾も歳とり過ぎてるし、そしていくら増村保造がメガホンとると言ってもこんな映画に出るはずありませんよね。でも滅茶苦茶だけど妙に愛嬌のある根岸明美のお母さんやエロ爺だけど江戸っ子ダンディという風情の西村晃とか、脇を固める役者は光ってましたね。でもいちばん残念だったのは、シリーズ初期と較べて渥美マリの脱ぎっぷりが悪くなってきたことでしょうかね。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2015-01-30 21:23:06)(良:1票)
58.  デブラ・ウィンガーを探して 《ネタバレ》 
ちゃんとインタビューしているのは、シャロン・ストーン、ウーピー・ゴールドバーグ、ジェーン・フォンダ、ロビン・ライト・ペン、バネッサ・レッドグレーヴ、メグ・ライアン、デブラ・ウィンガーぐらいで、後はなんか雑談をホームビデオで撮っただけという感じでした。彼女たちの言いたいことは、要するに「もっといい役が欲しい」ということで、女優の愚痴を延々聞かされました。中には、なんか勘違いしてませんかという人もいましたね。出演した女優の中ですでに二人(カトリン・カートリッジ、エイドリアン・シェリー)も亡くなっていることを知ってちょっと驚きました。
[DVD(字幕)] 4点(2009-01-06 18:53:30)
59.  ディレイルド 脱線 《ネタバレ》 
ハロウィンの夜に運航されるイベント列車がありました。乗客とともに役者が乗り込み、列車内で起こるアガサ・クリスティーばりの殺人劇を見せて推理を愉しませるというミステリー・トレインです。ところがなぜか車内には列車強盗が乗客に紛れ込んでいて、本物の殺人が起こってしまいます。強盗犯に機関士が射殺されて列車はカーブで減速できずに脱線・転落、そしてここから映画自体のストーリーも脱線・暴走してゆくのでした… 掴みというか導入部はいかにもミステリーっぽくて雰囲気が良いんですよ、ところが前述のように列車脱線してからは唐突にモンスター・ホラーに様変わりしてしまい、こちとらとしてはもう何の映画を観ているのか訳が判らなくなっちゃいます。ネタばれはしたくないので深くは掘りませんが、お話しが進行するに連れて「オチはあれか、もしくはあれだろうな」としか解釈できなくなってきます。因みに予想したうちの片方が正解でしたが、別に嬉しくも何ともない(笑)。しかしそのオチからすると、モンスター・パニック的な要素を入れる必然性はどこにもなく、脚本と観客を混乱させた効果しかなかったと思います。出演している俳優陣は無名ばかりなのはB級映画なので仕方ないですけど、唯一ランス・ヘンリクセンが顔を出しているのが華なのかな。でも彼は冒頭に一瞬顔を見せてその後は音沙汰なし、あとはラストでオチを解説する役目で登場するだけで5分にも満たない登場シーンでした、それにしても老けたようなこの人。 序盤の良さげな雰囲気からして、考え込んだ脚本ならもっと観れる映画になっていたかもしれません。観終わってみての感想は「この監督、けっきょく何がしたかったの?」ということに尽き、観客にそれを言われたら堂々たる失敗作ということになるでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2021-09-24 21:07:35)
60.  でんきくらげ  可愛い悪魔 《ネタバレ》 
渥美マリの軟体動物シリーズくらげ編の第二弾です。前作『でんきくらげ』とはなんの関連もなく、これはシリーズ六本通しての特長ですが渥美マリの演じるキャラは全部別人と言うわけです。それにしても、渥美マリはこの年(70年)に軟体シリーズだけでも五本も撮っているんですよ、あだ花的ではありましたが彼女こそは大映最後のスター女優だったということでしょう。 内容はと言えばこれがかなりの珍品で、薄っぺらい風俗描写に乗って渥美マリが目まぐるしく色んな経験を積むというお話しです。増村保造の名作の脚本を数多く手掛けた白坂依志夫が書いた脚本とはとうてい思えないストーリーなんです。大雑把に言うと『いそぎんちゃく』シリーズの渥美マリは男は好きだがそれ以上にカネに執着して貯金が大好きというキャラでしたが、本作ではとにかくカネを使って遊ぶのが大好きな女なんです。それが大した苦労もせずにヌードモデル、マッサージ嬢、CMモデルと次々に仕事が舞い込みカネには不自由しないんです。そういやいつもとパターンが違い水商売だけはやりませんでしたね。活発で良く喋るというキャラですが、その分渥美マリに芝居をさせるのでその大根ぶりがまた際立っちゃってます。お色気と言っても日活がロマンポルノ路線を始めようかという時期ですから、これじゃあ大映がつぶれたのも当然の帰結だったと思います。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2015-01-31 22:58:36)
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