41. エアフォース・ワン
空飛ぶ要塞の至れり尽くせりぶりに感嘆し、最高権力者の大統領の縦横無尽の大活躍は、浮世離れしてはいますが面白かった、というのが前回観た感想です。久しぶりに見ましたが、物足りなさがつのりました。前回は出演していた事を知らなかったゲーリー・オールドマン。国粋主義に狂信的である異様さは12歳の子供相手に吐く言葉からも窺えますが、ゲーリー・オールドマンなればこそ、もっと根本的なところで狂ったキャラクターであって欲しかったです。そしてグレン・クローズ。毅然としていましたが、大統領に対しても将軍の釈放は何があっても認められないという姿勢であって欲しかったです。もっとも、二人の対決が手に汗握るものになって、国家の大義と娘の命を秤にかけて娘の命が重かった薄っぺらい最高司令官の大立ち回りが霞んでしまうのはまずいかもしれませんが。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-05-08 21:20:34) |
42. えびボクサー
タイトルを見まして、えびボクサーがダメボクサーのトレーナーとなって二人三脚(?)で世界タイトルを奪取するストーリーが思い浮かび、百円でしたので借りてしまいました。こんな企画で作品が出来上がったのはある意味驚嘆します。大昔のウルトラマンシリーズに出てきそうなえびは殆ど動きも無くキモチ悪さしか感じず、「21世紀は何でもありだ」と言うのなら、えびが喋ってくれれば良かったような気がします。中途半端なストーリーで、おじさんがえびに人を愛する事を教えてもらわんでよろしいのです。自分はおなかを抱えて笑い転げたかったのです。ざんね~ん。 3点(2005-02-15 07:01:24) |
43. 永遠のマリア・カラス
全盛期が偉大であればある程衰える事は辛い。昔に戻れないと分かっているであろうに夢を見てしまったカラスとラリー。夢の部分である「カルメン」。オペラの知識が無い自分には、理屈ぬきで胸に響いた。このまま突っ走るのか、どこで夢から覚めるのかと観ていたのでラストの二人は切なかった。早くに逝ってしまったカラスは、第二の人生の舞台は自身考えられなかったのかと思うと悲しい。威厳に満ちた姿、美しさ、痛々しさ。ファニー・アルダンの演技は圧巻。 7点(2004-04-26 08:20:16) |
44. 駅 STATION
誇りと信念を持って職責を果たす三上刑事。その職責は、他人の命を絶つ事の苦しみを伴い、男女の情よりも重い。そんなやるせなさを「舟唄」流れる空間がかきたてます。 [ビデオ(邦画)] 7点(2004-03-04 18:21:45) |
45. エレベーターを降りて左
ボリスとエヴァを見て「あんたら別れるのかくっつくのか、はっきりしろ」と突っ込みをいれたくなった。二人の為に散々な目に遭ったイアンのキャラクターが自分のイライラを落ち着かせてくれるだけでなく大いに笑わせてくれた。ムソルグスキーの「禿山の一夜」のイメージがピタリとくる作品。 6点(2004-02-24 23:36:31) |
46. エンド・オブ・デイズ
ストーリーは頭に残らなかった。ガブリエル・バーンのサタンは魅力的で冷酷な目でニヤリとする表情に若草物語の優しさ溢れる笑顔同様にクラクラしてしまった。サタンなのでいくらやられてもよみがえり何度も登場してくれて得した気分だった。ラストの対決はもうちょっと何とかならなかったのかなぁ。 5点(2004-02-15 15:55:38) |
47. エネミー・オブ・アメリカ
国家権力も使う者と使い道によっては怖い事になって気味が悪かった。ハイテク機器よりも人間の知恵の方が上回るのが痛快だった。ただ、冒頭の殺しはハイテク軍団にしては大ざっぱなやり方に見えたし、あの結末も「何じゃこりゃー」という感じだった。 5点(2004-02-11 21:36:52) |
48. エム・バタフライ
《ネタバレ》 ジェレミー・アイアンズが物凄く印象に残った映画。愛に殉じる東洋の女性は美しいという妄想からソンをバタフライと呼び長年に渡り男である事に気づかなかった。(自分に少しも似ていない子供を見ておかしいと思わなかったのか?)護送車でのルネに切なさと哀れみを感じてしまった。最後自分がバタフライとして死んでゆくため化粧する一塗り一塗りに鬼気迫るものがあり、武士の切腹をみるようであった。初めて見たジェレミー・アイアンズにはまりそう。ジョン・ローンは女より男のほうが数段美しかった。 7点(2003-12-07 02:46:46) |