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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1248
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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1.  英雄都市 《ネタバレ》 
原題は「ロング リブ ト(タ) キング:木浦 英雄」で、英語の部分をカタカナ表記のように書いているがvとthの子音がないのは日本語と同じである。英語のLong Live the Kingは、従来の支配者に取って代わった者を讃えるニュアンスがあるようだった。 場所は全羅南道木浦市なので、前に見た「木浦は港だ」(2004)のリメイクかと思ったが別の話になっている。ただ主人公がヤクザでヒロインが法律家だとか、タコの丸のみとか郷土愛といった点で微妙に通じるところもなくはない。監督はこの前に「犯罪都市」(2017)で評価された人物のようで、その映画の主役も特別出演している(光州ヒグマ役、短時間)。  内容としてはヤクザ映画のようだが暴力沙汰は多くなく、それより政治の素人が選挙に出るドラマをメインにしてラブストーリーを兼ねている。気楽な娯楽映画という点では前記「木浦は港だ」と同様だが、15年も経っているのでかなり上品に見える(洗練されたというべきか)。性的に下品な場面はなく、排泄物関係もわずかに便所掃除の場面がそれらしいだけで現代日本人にも見やすい映画といえる。 社会的な面では、政治家が悪という設定は普通のこととして、検事が政治や悪事にまで関わって来るのはよろしくない感じだが、しかし現実にも韓国では検察が政治に多大の影響力を及ぼしている実態があるらしい。そのことへの反発としてこの映画では、検事に政治をやらせるよりもヤクザにやらせた方がまだましだ、という皮肉を込めたのかも知れない。2023年現在の大統領も元検事総長なので、現在の政治情勢にも関わる問題を扱っていたことになるか。なお全羅南道は実際に投票率の高い地域らしく、その点でも選挙映画にふさわしい舞台設定といえる。 主人公に関しては、通常の政治権力とは別次元の強さに誠実さを兼ねた人物造形にしたと取れる。警察官の支持も得ていたようで、これは日頃から最前線で接していたため「ロビン・フッド」的な義侠心も理解されていたということと思われる。現実味のある話でもないが娯楽としては悪くなかった。  ほかの登場人物に関しては、劇中の国会議員と顔の似た地方議員をたまたま知っていたので変な気分だったが映画と関係ない。また弁護士役(ウォン・ジナ/원진아 元真兒)は小柄で可愛い感じの人だったが、こんな般若のような顔をしなくても、と思う場面が多かったのは残念だ。お国柄だろうから仕方ないか。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-05-27 10:50:14)
2.  映画 としまえん 《ネタバレ》 
東京の著名な遊園地を舞台にしたホラーである。「特別協力」として株式会社豊島園、西武鉄道株式会社と練馬区の名前が出ているが、遊園地側としてもプロモーションの一環として全面協力したようで、こういう企画は個人的に嫌いでない。なお練馬区はこの遊園地を成人式の会場にしているとのことで、地域愛を表現する「練馬区民の常識」といった台詞もあり、思いがけずご当地映画的な性質もあったようである。 主な登場人物は女子5人グループ+1人で(男は無視)、序盤でグループの顔を大写しにしたところでこれは良作だという気分にさせられる。女子大生年代の現在と、3年前の制服女子高生の姿を並行的に出しており、こういうので売ろうとする目論見だと思いながらまんまと乗せられてしまう。ただし終盤ではこの全員に嫌悪を覚えることになる(主人公を呼んでいる場面)。  物語としては、失踪した主人公の幼馴染に何が起きたのか、登場人物の記憶を掘り起こしながら明らかにしていく展開になる。テーマ自体はありがちだが、「なに、みんなって」という台詞で問題点が一気に明瞭になり、それへの答えが運命を決する場面が非常に印象深かった。 ホラーとしてはそれほど怖くもないが不穏な雰囲気は悪くない。手前の人物がぼかされて背後の家に焦点が合う場面では、何かいるのかと目を凝らしたが何もいないので何だこれはと思っていると、後で人物をぼかしたこと自体にも意味があるとわかるのはいい趣向だった。また「なんかおかしくない?」という台詞を聞いてよく見ると、背景のFLYING PIRATESが無人で動いているのに気づかされる場面もあったりした。 その他、仕掛けの面でそれほど独創的なものはなく、またホラーによくある都合よすぎの展開やありきたりな演出もある。後日談での少女像?の涙も意味不明だったが、これはもしかして傍観者としての悲しみだったのか、と好意的な解釈をしたくなるのは全体の印象が悪くないせいである。  なお主演の北原里英という人は、前に「ジョーカーゲーム」(2012)で見た時よりもかなり女優っぽくなっており、「嫌われたくないし」の顔はけっこう怖かったりする。小島藤子さんは今回少し可愛い役かと思ったが結局きつい性格の女子だった。浅川梨奈嬢は、映画出演時の通例だろうが胸は隠して脚だけ見せるようにしている。 また小宮有紗さんは、本来はこの中で一番かわいい人だと思うが(※主観)今回はまさかの特殊メイク要員で、ただし観客が唯一心を寄せることのできる登場人物になっている(かわいそうで心が痛い)。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-11-09 12:23:40)
3.  映画 「咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A」 《ネタバレ》 
マンガもアニメも見たことがなく麻雀も知らないままで本編劇場版に続いて見た。本編と同じくアニメ版あっての実写化ながら、もとからのファンに叩かれていないらしいのはうまく作ってあるのだろうと思われる。 今回は、主演の人さえ知らないからには他の誰も知らないだろうと思っていたらそうでもなく、奈良の部長でもっさりして一番可愛くない人物が「女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。」(2015)の「美少女」の人だったのは意外だった。また福岡の先鋒は「手裏剣戦隊ニンニンジャー」(2015)でシロニンジャーをやっていた矢野優花という人だが、今回はかなりくせのある人物役で同じ人には全く見えず、こういう人々は出ている場所で違う顔を見せるのだということを思い知らされた。当然だが。 そのほか恒松祐里さんは当然知っており、今回はずいぶん可愛い役をやっている。しかし西東京のエースは、顔は妹に似ているが全く可愛げのない人物のため存在意義が感じられない。本編の登場人物としてはその妹も一瞬出ていたようだが、個人的には鶴賀学園の大将とステルスモモが顔見せしていたのが嬉しい。清澄のおっぱいさんがわざと胸を目立たせる場面があったりもした。  内容としては原作またはアニメ準拠なのかも知れないが、今回は登場人物がわりと普通の女子高生に見えなくもなく、かえって長野県がいかに変人ばかりだったかと思わされる。しかしやはり個性的な人物が目立っており、特に北大阪はボーイッシュなのとかおばさんっぽいのとかいろいろで面白い。また特殊能力のある人々も多いようで、そんなオカルトありえませんというのが原則通用しない世界だったようだが、映像面でアクセントをつけるのには役立っている。ほか奈良は別として、福岡と大阪は方言にこだわりがあったらしいのが印象的だった。 準決勝では先鋒戦に力が入っており、やっていることはよくわからないながらもとにかく感動的だというのはわからせられる。また大将戦では膝枕エピソードが効いていて、どうせ最後は西東京が勝って長野と姉妹決戦だろうとは思うわけだが、北大阪や福岡にも負けさせたくない思いは募った(主に両校の先鋒の印象から)。 こういうサイドストーリーを発展させるタイプのコンテンツを見ると、実際の競技の世界でも、勝敗の別なくそれぞれのチームにそれぞれのドラマがあることを改めて知らされる気がして悪くないと思った。  [追記]見てから少し経った時点で一番心に残っているのは花田煌という人物だった。こいつはえらい。 [2018/10/7追記]主演の桜田ひよりという人は知らなかったが、美少女タレントでもアイドルでもなく子役時代から演技の実績のある人だったらしい。知らなくて失礼しました。  [2018/12/23追記]エンディング後の追加場面は、最後に改めて全ての発端の時点(5年前)まで遡ってみせたものらしい。TVドラマ版にもない場面なのでなかなか感慨深い。
[DVD(邦画)] 7点(2018-08-19 09:29:10)
4.  映画 聲の形 《ネタバレ》 
2016年はいろいろと当たり年だったがこの映画は見なかった。一般論として女子高生のスカートが短いアニメを劇場で見るのは恥ずかしい。公開中、世間でカニの形と呼ばれていた(「蟹の形」で検索してもヒットする)という話はかなり笑った。  そういうことでDVDを見たが、残念ながら自分として共感できるものはない。見る側の年齢・性格・境遇によっては劇中人物の心情をいま現在のことのように感じ取れるのかも知れないが、自分の立場としては全くそうならない。そもそも序盤の小学生編で好意的に見ようとする気が完全に失われてしまい、以後はもっぱら第三者的な立場で観察するだけになるので共感どころでない。劇中世界に自分がいるとすればどこにいるかと一応考えたわけだが、主要人物の中でこれと思うのはいなかった。ちなみに高校の友人でイケメンの方は、もう少しどういう人物なのかを見極めたかった気はする。 自分が見た限り、この映画では主にいじめを「する」(した)側の事情を訴えているように感じられる。いじめられる側にも原因(責任?)がある、とまでいうと開き直りのようでもあるが、この映画が多くの共感を得ているからにはそれもまた人の世界の真実ということか(福祉施設での虐待なども正当化し始めるようになったら終わりだが)。一面的に悪を処断する話でもなく、人々の相互作用で変わる人間関係の立体像を表現することで、主に若年者?の共感を得ようとしている物語かという気はした。昔のように変に社会問題化したりせず、あくまで個人の心を見つめる物語にとどめているのは現代風ということかも知れない。 自分としてはあまり高い点をつける気にはならなかったが、ちなみに個人的な好き嫌いを別にすれば、同年の「君の名は。」より劣る映画という気はしない。  なお余談として個人的な感情論をいえば、石田将也は小学校の段階で人として見放してしまったので、以降は同情する気にもならず勝手にやっていろという気分だった。その母親が肯定的に扱われているのも気に入らない。ほか川井みきはまともに相手にしないのが無難な人物だが、植野直花は存在自体がマジ害悪だ(こんなのの×をはがす必要はない)。西宮硝子と佐原みよこは心優しい普通の人だった。
[DVD(邦画)] 5点(2017-09-15 19:57:05)
5.  エイプリル・ソルジャーズ ナチス・北欧大侵略 《ネタバレ》 
1940/4/9にデンマークがドイツ軍に占領された時の話である。ドイツ側は装甲車や軽戦車で侵攻し、デンマーク側は自転車部隊やバイク部隊が応戦して兵も死亡しているので戦争映画だろうが、しかしどこまで戦争する気があるのかわからないのが特徴である。 前半でこそ開戦前の緊迫感や最前線の恐怖感があるが、そのすぐ後に20年前の話を持ち出す住民が出たのはかなり拍子抜けで、その後も一般国民に危機感というものが感じられず、国防の任にあたる者としては梯子を外された形になってしまう。それでも主人公は任務を忠実に果たそうとしたが残念な結果に終わってしまい、正直者が馬鹿を見た(死んだ人間は単純に損した)という印象が残る。 最後のインタビューは別々の述懐を並べたものだが一応の流れはできていたようで、様々な思いが交錯しながらも、結局は歴史的事実を受け入れるしかないという諦観があるようにも見えた。  その一方では国民国家の軍隊など無意味と主張しているかのようでもあり、日本国内でいうと例えば「無防備都市宣言」運動の推進者を元気づけそうな映画になっている。しかし無抵抗が有利になるのは相手が誰でも同じではなく、例えば基礎的な文化を共有しているとか、また特に占領側の倫理水準が低くないことが条件になるのではないか。加えてこの映画の場合、デンマーク人はドイツ人と同じくゲルマン系であり、小国ということ以外にドイツ側が見下す理由もなかったはずで、最初から一定の寛容さも期待できたのだろう。条件の違う他国がこの映画から学ぶことなどどの程度あるかという気はする。 またデンマーク王国は今でも徴兵制を維持しているとのことで、その本来の意図としては、他国の侵略に対して国民挙げて抵抗するという意思表示が含まれていたはずである。今になれば隣国(ドイツ・スウェーデン)が攻めてくるとは誰も考えていないにしても、戦後以来のNATOへの参加や近年の平和維持活動を通じて、実力保持が重要との意識は根付いていると想像されるので、やみくもに軍隊不要などと言っているのではないだろうと思うが。  結局何を受け取ればいいのか困る映画ではあるが、とりあえず世の中こういうこともあると思わせる内容にはなっており、邦題に騙されさえしなければ見ごたえのある映画かと思われる。なお少年が撃たれる場面をうちの老母が見れば、「こんなところに子どもを連れて来る親が悪い」と切り捨てることは間違いない。
[DVD(字幕)] 7点(2016-12-09 00:15:58)
6.  映画 鈴木先生 《ネタバレ》 
原作とTV版は知らない。この映画だけ見て思ったことをとりあえず書いておく。 まず世の中グレーゾーンがないと困ることはあるだろうが、グレーとダーク(ブラック)の境界だけははっきりさせる必要がある(普通は法律などで決まっている)。個人的感覚でいえば、劇中の引きこもり男が公園で喫煙していたあたりはいいとして、生徒に危害を加えようとした時点でこの男に共感しようとする気が完全に失われた。この男の言っていた“真面目な人間が損をする”というのも単なる屁理屈で、現実には真面目かどうかより主体性のない愚かな人間が不利だというだけのことである。愚かなこと自体は罪ではないが、愚かなことを理由にして罪が許されるわけではなく、どういう事情があろうがやってしまったら終わりである。最後に教員が声をかけた場面は、紙一重の差を分けてしまったことを強く印象づけるものになっていた。 ちなみに教員の性的な妄想もグレーゾーンの範疇だろうが、この男が一線を超えることは決してないはずだ。  また選挙に関していえば、そもそも民主主義などグレーゾーンだらけであり、誰がどういう意図で投票したかなどわかったものではない。劇中で言われていたように候補者を真に支持する票と看做すほかないわけで、当選者には有権者の負託に誠実に応えようとする義務が課せられる(有権者にも結果責任が課せられる)。その点で、劇中の当選者は単なる「不満分子」ではなかったようで、新会長としての最初の提案は結構泣かせるものがあった。  ところで自分は学校教員をやったことはないが、劇中の教員が「世界を変える」と言っていたのは共感できることで、終盤で女子生徒に声をかけられた場面はかなり感動的だった。たとえわずかずつでも、自分の行動が世界を変えていくことにつながると考えなければ教員などやっていられないだろうし、またそれは教職に限らず社会に生きる人間全てに通じることではないかと思われる。こういう映画が作られているのを見ると、本当に世界は少しずついい方向へ変わっているのかも知れないと期待を寄せたくなる。  なお演劇は人が生きるための役に立つ、という主張は別のところでも見た気がするが、これに関する劇中の教員の語り口も悪くなかった。またキャストとしては、土屋太鳳以外にも未来穂香、小野花梨といった人々がそれぞれ所を得ていた感じだったが、個人的には三浦透子という人の雰囲気が好きなので、もう少し前面に出てもらうともっとよかった。
[DVD(邦画)] 8点(2016-11-15 20:52:48)
7.  映画 みんな!エスパーだよ! 《ネタバレ》 
TVシリーズは見ていない。夏帆が出ていないのは残念だが、代わった人がかなりいい感じなのでその点にはこだわらない。 内容的には確かにエロいがエロければ誰でもいいということにはならず(主人公と違って好みの問題がある)、またコメディといいながらそれほど笑えるわけでもないが、クライマックスの「あたしはオカズじゃない…」のところだけは爆笑した。ここで主人公は敵の実力行使を完全に無力化した上で相手に打撃まで与えていたが、しかしこれは単に男子の妄想力の問題であって超能力も何も関係ないではないか(笑)。オチを見る限りは普通に健全な若年男子のお話だったらしく、これは自分としても否定する気にはなれない。また無理に一般化していえば、物的なものを至上とせず、かつそれとは切り離した形で精神面・感性面に価値を見出そうとする点で、文化というものの本質に迫る映画だったといえなくもない。 なおエンドロールを見ると、現地のフィルムコミッションはまあいいとして、豊橋市なり豊川市といった公的機関がこんな映画にあからさまに撮影協力しているのはかなり呆れる。そうまでして地元PRをしたいのなら、自分としても「東三河」「豊橋」「豊川」といった地名を見るたびにこの映画を思い出すようにして協力していきたい。
[DVD(邦画)] 5点(2016-03-27 00:25:09)
8.  映画 暗殺教室 《ネタバレ》 
率直な感想として、高嶋政伸には死んでもらわなければ気が済まない程度の怒りを感じたにもかかわらず、最後に愛想笑いでごまかしていたのが許せなかったので低い点にしておく。それ以外はけっこう面白かったので残念だが、要は全体的なほのぼの感と、高嶋政伸の態度のバランスの問題ということか。
[DVD(邦画)] 2点(2016-01-11 22:36:33)
9.  江ノ島プリズム 《ネタバレ》 
主要人物の3人はそれぞれいい雰囲気を出している。前半はずっとコミカルな展開が続き、とぼけた感じの主人公に友人2人が突っ込むのがユーモラスで、ギャグのセンスもいいので気持ちよく笑える。それから何といっても地縛霊の今日子ちゃんが清楚で可憐で真面目で超かわいいのが感動的で、他の3人には申し訳ないがこの映画のベストキャラに思われる。花火の場面でこの人が喜んでいたのは観客としても嬉しかった。ほかオカルト研顧問の教員(吉田羊)も、端正な顔立ちながらけっこう笑わせる。 また物語の内容としては、劇中では「デロリアン」という言葉も出ていたが、時かけファンの自分としては「時をかける少女」との類似性が強く感じられる。女1人男2人の組み合わせは基本的な共通点だが、特に無邪気な三角関係がやがて崩れる展開は2006年アニメ版を思わせるものがある。一方で劇中の「タイム・プリズナー」という言葉は、1983年版風にいえば「時の囚われ人」とかいう表現になっただろうが、あるいは同作に出る「時の亡者」そのままの意味かも知れない。   ところでこの映画で非常に残念だったのは、修太の行動が引き起こした現象が納得できなかったことである。これは1983年版の最後にある“記憶のない再会”を再現するための設定だろうが、旧作では理解可能な理由で人為的に記憶を消去していたのに対し、この映画では自然の摂理で起こることにしたのは若干の無理が感じられ、またその自然現象が駅の場面でタイミングよく、かつ時間差をつけて起こっていたのは都合良すぎである。 それからその“記憶のない再会”の場面も実はよくわからない。ここで修太が拾ったプリズムの三面は幼なじみの3人の本来の姿を象徴していたわけで、そのことを他の2人も修太自身も知らないというのが哀しいのだと思われる。それならそれでいいのだが、青春映画に求められるのはやはり恋愛感情に基づく切なさだろうし、少なくとも個人的には泣けない場面になっていたのが大変遺憾である。これは女子の立場でミチルに感情移入すると泣けるのだろうか。 ただそれとは別に、せっかく心の通じた今日子ちゃんが修太に忘れられてしまったことの方は確かに切なく感じられ、男子にとってはこっちが本筋かとも思われる。とにかく自分としてはこの今日子ちゃんがかわいそうで仕方ないのだった。
[DVD(邦画)] 7点(2013-12-22 17:45:44)(良:2票)
10.  映画 けいおん! 《ネタバレ》 
TVシリーズは見ていなかったが、予備知識抜きでとりあえず映画館に行って来た。対象年代からは外れているだろうがそれほどの疎外感もなく、TVを見ていなければわからないこともあったはずだが特に気にはならなかった。ただ最後の大事なところを簡単にスルーしたように見えたのはTV版との関係で捨象したかららしい。 日頃アニメに親しんでいない(前回は“消失”)ので空気系のアニメは初めて見たが、日常の中にあるほのぼのして幸せな部分だけで構成したようなのは見ていて心地いい。女子高のため同年代の男がおらず、非常に純化された世界だというのも見る者の安心感につながっている。ロンドンでのライブ場面など見ていると、こういうアニメも21世紀の日本文化の精華なのだなという感慨がわいて来た。  [2012-08-03追記] DVDが出たので見直した。依然として映画以外は見ていないが、さすがに2回目になるとキャラクターの違いも把握でき、梓が一人だけ下級生な感じで可愛がられているのもわかる。また一つひとつの曲も頭に入って来て、結構な年の中年男が真昼間、ふと気付くと頭の中で鳴っている音楽が ”U&I” だったりするほどなので感化力は相当大きい。この映画を見ただけで「けいおん!」というコンテンツ全体を受容できた気になって、もう映画としてのまとまりなどどうでもよく思えて来た。性別・年代の全く違う自分とは本質的に無関係な世界だが、こういう素直な笑いと感動と幸福感がこの世に存在しうるという希望を提示したこの映画を、自分としては全面的に肯定したい。点数を10点くらいに直したくなったが、他とのバランスもあるので理性で抑えておく。 なお余談だが、「ドイツ連邦共和国に、リューネンていう都市があって」と紬が言っていたLünenは、ノルトライン・ヴェストファーレン州に実在することを確認した。   [2019-07-22追記] 久しぶりに見たが今回は笑いながら少し泣かされた。こういう人の心を和ませ豊かにする作品がこれからも作られていってほしいと改めて思った。
[映画館(邦画)] 7点(2012-02-07 22:46:39)
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