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プロフィール
コメント数 2387
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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1.  ニュー・シネマ・パラダイス 《ネタバレ》 
今までに繰り返しこの映画を観ていますが、たぶん流した涙は1リットルにはなるでしょう(ちょっと大げさです)。もう最近はトトがシチリアに帰るあたりから涙目になってしまいます。そしてラストシーンではもう滂沱の涙、正直言ってここで泣けない人がいるって信じられないです。トトって子供のころは悪知恵が働くませたガキだし、成人して映画監督になってもプレイボーイで女をとっかえひっかえ、おまけに30年も実家に帰らないというけっこう嫌な奴です。でもアルフレードが残してくれたフィルムを観てるとき、まるで少年の日に帰った様な屈託のない笑顔を見せるんですよね。ノスタルジーの魔力を見せつけてくれるこのカットはまさに偉業で、私の涙腺を徹底的に破壊してくれます。 エンニオ・モリコーネのテーマ・ミュージックはあまりに素晴らしく、もう映画音楽遺産と呼びたいぐらいです。そう言えば数年前、地元のデパートが閉店しました。閉店セレモニーで店員さんたちが深々とお辞儀をする中でもう二度と開かないシャッターが下ろされたんですが、この映画の『愛のテーマ』がその時流されたんですよ。集まった群衆からは一斉にすすり泣きが漏れ、ほとんど号泣してる人もいました。もう素晴らしい演出でしたが、この場面で『愛のテーマ』を流すなんてそりゃ反則ですよ(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2013-09-17 23:55:50)
2.  2001年宇宙の旅
本作は私たちの世代には観たくても観られない“幻の映画”だった時期が長かったのです。封切時に観た友人がいて、彼の持っていたテアトル東京の名が入ったプログラムが宝物みたいでとても羨ましかったものです。ぴあの『もあテン』がきっかけになって再上映を求める運動が起きたことは今や伝説ですが、ついにリバイバルされたときはもちろんテアトル東京に駆けつけました。 最初の20分はセリフがまったくなくて(そりゃ猿人しか出てこないんだから当然ですよね)、この映画まさか全篇セリフがないんじゃないかとちょっと心配になりました。そして上映終了、場内が明るくなると満員の観客の8割が首をひねって「訳わからん」という表情だったのを鮮明に憶えています。でも不思議なんですけど、初見の時からこの作品を難解だと思ったことは一度もないんです。何と言うか、キューブリックのイマジネーションが、自分が何となく宇宙や地球外知的生命体そして神について感じていたことにひとつの解答を与えてくれたような気がしたからでしょう。 映画史には、その作品が登場したことによって映画の概念を変えてしまったオーパーツのような特別な映画がありますが、『2001年宇宙の旅』はその筆頭でしょう。
[映画館(字幕)] 10点(2013-02-11 22:15:16)(良:2票)
3.  人間に賭けるな 《ネタバレ》 
日本生まれで日本でしか行われていないギャンブル競輪をモチーフにしたちょっと珍しいタイプのドラマです。ヤクザに首根っこ掴まれて八百長している競輪選手、組長の女房とは愛人関係で姐さんは彼には競輪選手としての才能があると惚れこんでいる、でも彼の本命は組長の姪っ子で彼女の若い肉体にはすっかり溺れてしまっている。この三角関係に姐さんと競輪場で知り合ったサラリーマンが巻き込まれてゆく。言葉にするとけっこう複雑なプロットなんですが、脚本がなかなか秀逸でスピィーディーな展開は良かったです。競輪特有のレース展開などにはいっさい触れないんですからこの映画はギャンブル映画とは言い難く、姐さんがこの選手にひたすら一点買いで有り金をつぎ込んでゆくけどギャンブル依存症がテーマというわけでもありません。実は本作はこの姐さんと姪っ子が病む“マイ・フェア・レディ症候群”を見せたかったんじゃないかと思います。姐さんは自分の性的魅力と愛情でひとりの人間を変える快感に酔いしれ、姪っ子の方はヤクザの身内と言う境遇から逃れるため男を選手引退させて結婚しこじんまりとした世界を創りたいと願っている。そんな女たちの玩具の身から逃げ出そうとする男を川地民夫はけっこう好演しています。姐さん役の渡辺美佐子は、ハッとする様な美人じゃないけど何と言うか色気に満ちた女優ですね。面白いのはサラリーマン・藤村有弘とのホテルでの情事シーン、部屋の壁に聖堂のゴブリン像が映りバックには聖歌を流すんです。映画全体でも人間を見下ろす神の視点の様な高い位置からのショットが多用されており、それはラスト近くで最終ラップを告げて打ち鳴らされる鐘(ジャン)と教会の鐘がオーヴァーラップされるところで決定的になります。 しかし捜して観るとこういう知られざる秀作があるんですね、まだまだ修行が足りんと実感した次第です。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2014-01-24 22:02:51)
4.  ニア・ダーク/月夜の出来事 《ネタバレ》 
西部劇風味・ロードムーヴィー・ヴァンパイアの三プロットが絶妙にミックスされた秀作です。『エイリアン2』に出演したばかりのキャメロン組俳優や、『ターミネーター』を彷彿させるトレーラーの爆発シーンなどジェームズ・キャメロン臭は強いけれども、キャサリン・ビグローは実質監督デビューとは思えない力強い演出を見せてくれます。罪のない人間を殺しまくる良く考えたらとんでもないヴァンパイアたちなんですが、疑似家族である彼らの絆がとても悲しく切ないのです。「楽しかったな」と微笑みながら文字通り燃え尽きて果てるランス・ヘンリクセンとジャネット・ゴールドスタインには、思わず落涙です。カルトとしての評価が高い本作ですが、モダン・ヴァンパイアというジャンルを創った功績も忘れてはなるまい。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-07-17 23:46:19)(良:1票)
5.  ニューヨーク、アイラブユー
今まで観たことない様な構成で、オムニバス好きな私としては満足の一編でした。イメージビデオ風あり、ファンタスティック調のエピソードあり、そしてオチが秀逸なコメディありとそれぞれの監督が撮った素材をここまで上手くつなげられたのは、編集の手腕でしょう。クリス・クーパーとロビン・ライト・ペンのエピソードが個人的には好みです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-04-02 00:55:08)
6.  肉体の悪魔(1971) 《ネタバレ》 
『尼僧ヨアンナ』と同じく「ルーダンの悪魔憑き」事件をモチーフにした映画ですが、ケン・ラッセルのことですからエロ・グロ風味こってりです(もっとも本作の方が史実には忠実ですが)。冒頭いきなり気持ちの悪い優男が半裸でゲイっぽいダンスを披露するのですが、これがなんとフランス国王ルイ13世! 悪魔に憑かれる修道院長は背中にエレファントマンみたいなでっかい瘤があり、『フランケンシュタイン』のイゴールが尼僧になった様なキャラ(これを天下の美女ヴァネッサ・レッドグレーブに演じさせるところが凄い!)。新教徒と旧教徒を和解させルーダンの町を守ろうとする司祭グランディエは、女癖が悪く素人娘を孕ませた挙句、聖職者の癖に別の娘と秘密に結婚までしてしまう。要するに主要登場人物でまともな人間は誰もいないわけで、ドロドロの人間関係の中でおこる事件は宗教そっちのけの国王と司祭の権力闘争として描かれています。町の城壁や修道院の内部は白を基調としたモダンなセットを使っていてシュールな世界を構築していて、魔女裁判シーンなどは不思議と美しく感じてしまうほどです。ラストはグランディエの妻がひとりルーダンの町を去ってゆくのですが、道の両側には処刑された死体をさらす柱が乱立していて、『スパルタカス』のラストシーンへのオマージュでした。本作は一見の価値ありです。
[ビデオ(字幕)] 8点(2010-01-23 11:04:02)
7.  日本のいちばん長い日(1967) 《ネタバレ》 
本年は『坂の上の雲』がついに映像化されましたが、『坂の上の雲』の行きついた果てがこの映画に描かれた日本だということは悲しくなりますね。反権力・庶民派の岡本喜一が日本の最高権力者たちを主人公とした群像劇を撮ったということは皮肉ですが、終戦前夜に児玉基地から出撃する特攻隊搭乗員たちの幼い顔は、何度観ても泣かされてしまう名シーンです。これはこの映画の価値を損ねるものではないのですが、当時の陸海軍の高級軍人や政治家たちは『戦争の終わらせ方』ということを本当に判ってなかったのだということです。『英霊たちに申し訳がつかない』という情緒的な言い訳を駆使して、惰性で本土決戦まで引っ張ろうとした軍人たちの無能ぶりにはただあきれるばかりです。青年将校たちのクーデター騒動にしても、『国を思う』という言葉とは裏腹に、実際には『戦争に負ければ自分たちの組織(陸軍・海軍)が消滅してしまう、責任を追及される』ことを回避するためだったことに彼ら自身も気がついていなかったのでしょう。戦争はやるからには勝たなければならない、勝つ見込みがなければ戦争をしてはいけないということでしょう。明治の元勲たちはそれが良く判っていたが、昭和の軍人たちは全く理解していなかったのです。 
[映画館(邦画)] 8点(2009-12-30 22:03:20)
8.  日本暗殺秘録 《ネタバレ》 
これはもう血盟団事件と小沼正のことを描いた映画だとしか言いようがありませんね。聞くところによると、実際に小沼正のことをテーマにした映画を撮るために中島貞夫と笠原和夫が脚本を書いていたら、社長命令でオールスター方式の通史形式になったんだそうです。まあそこは140分の上映時間のうち100分が血盟団事件に尺をとっていることからもうかがえます。脚本は時代を反映しているというか全共闘世代に媚びているというかアジっているような過激さで、自民党筋から製作中止の圧力がかかったというのも頷けるアナーキーさです。ラストの226事件の首謀将校たちの処刑シーンなどは、ちょっとトラウマになりそうなぐらいです。でも小沼正を演じる千葉真一は彼のフィルモグラフィ中でも屈指の名演を見せてくれます。彼は同時代の黒沢年男みたいな激情的な演技が持ち味だったんですが、本作ではそれなりに抑えた演技を見せてくれて魅力的でした。彼と悲恋の関係になる藤純子も、博徒映画の姐御というイメージを払拭させてくれる好演です。脇を固める片岡千恵蔵の井上日昭もさすが千恵蔵という存在感で、多少セリフ回しに灘がありましたがその怪物的なカリスマは圧倒的な迫力があります。 桜田門外の変から始まって226事件までの暗殺事件を取り上げていますが、犯人が処刑もしくは自害で終わらなかったのは、血盟団事件とその影響を受けたこの映画では取り上げられていない515事件だけなんですね。小沼正にいたってはこの映画の製作時にはまだ存命で撮影を見学したっていうのだから驚きです。やはりこの事件が起きた昭和一桁のころは、日本の社会はテロに甘いというかまだまだ民度が低かったと結論付けるしかないでしょうね。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-04-18 20:52:56)
9.  肉体のすきま風 《ネタバレ》 
テネシー・ウィリアムズの戯曲が原作です。テネシー・ウィリアムズというと登場人物のカップルが激しく刺々しいセリフをぶつけ合うというイメージがどうしても付きまといますけど、本作に限ってはとても彼の原作とは思えない落ち着いたストーリーをじっくり堪能できます。 家が隣同士の牧師の娘と医者の息子の、長すぎた春という風情の悲恋物語であります。この娘をジェラルディン・ペイジが演じます。ジェラルディン・ペイジと言えば『バウンティフルへの旅』でオスカー受賞したあのお婆ちゃんですが、彼女にも当然若い時があったわけで(失礼)、その落ち着いた美貌は牧師の娘という役柄にピッタリです。医者の息子はローレンス・ハーヴェイで、彼も親父の跡を継ぐべく医大に進むんですが、ギャンブルに目がない典型的なドラ息子になってしまいます。牧師の娘も、近所の娘たちに音楽を教えながら頭がおかしくなってしまった母親の面倒を見ているオールドミスというありがちなパターンの人生を送って三十路になってしまいます。どっぷり信仰に浸って生きてきたジェラルディン・ペイジの心を吹き抜ける“肉体のすきま風”がこの映画のテーマというわけですけど、この邦題はストーリーを暗示する優れものではないでしょうか。ここでぜひ注目していただきたいのはローレンス・ハーヴェイの存在感で、英国人の彼が南部のボンボンドラ息子を見事に演じ切っています。早世しちゃった人ですが、もっと長生きしていればきっと名優として記憶される存在になってたはずで、実に惜しいです。 パターン化したメロドラマじゃないかという見方もできますけど、俳優の演技がじっくり愉しめる映画でもあります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-02-19 23:29:44)
10.  ニキータ 《ネタバレ》 
5人(ひとりはラリって引きずられている)のジャンキーたちがのし歩いてゆくオープニングは、音楽といい構図といい何度観てもそのカッコよさに痺れますね。プロット自体はとうていあり得ない漫画みたいなものなんですが、まだ尖がっていたころのリュック・ベッソンですから全篇ひたすら硬質でスタイリッシュ、今観ても十分通用しますね。アンヌ・パリローはいかにもベッソン好みのガリ痩せ貧乳ですが、これがどんどんイイ女に改造されてゆくところはまさに殺し屋版マイ・フェア・レディとでも言いましょうか。彼女がジャンキーだったころに警察で名前を訊かれてふてくされて「ニキター」と答える口調が、私大好きなんです。対するチェッキー・カリョもいつも凶暴なキャラを演じる役者ですが、本作のようにとことんクールだけど本質はド変態というボブも実にはまっていました。 「これからお互い寂しくなるな」としんみりマルコに語りかけたシーンの後無言で彼を射殺して部屋から出てゆくボブというのが、実は私の妄想の中での本作のエンディングなんです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-01-13 20:12:41)
11.  ニコライとアレクサンドラ 《ネタバレ》 
40年以上前の映画ながら、ロシア革命とロマノフ王朝の悲劇を通史で描いた映画はその後もほとんど皆無なので、その意味では貴重な作品です。物語は日露戦争まっさなかにアレクセイ皇太子が誕生するところから始まりますが、敗戦の混乱の中で勃発した第一革命で動乱にロシアは突入していきます。ニコライ2世は大津事件で日本との因縁もあったわけで、思えばロマノフ家の運命に日本は浅からぬ影響を与えていたわけです。 実在の人物に似た俳優たちがキャスティングされていますが、とくにケレンスキー役やラスプーチン役の俳優は本人と瓜二つです。出番は少なかったけど、ウィッテ蔵相を演じたL・オリビエの存在感はさすがでした。また時代考証と美術はかなりのレベルで、たとえばロマノフ一家が最期を迎えるイパチェフ館のセットは、外観や虐殺の間の造りは実物を忠実に再現しています。 ラスト、銃殺隊が部屋に入ってくるまでドアを映した数十秒の間があるのですが、結果が判っているだけに耐えがたい緊張感がみなぎったカットでした。 良くフランス革命とロシア革命を同列に論じる学者がいますが、このレーニンたちボリシェヴィキの残虐非道ぶりを見ればそれは間違いだと思います。子供たちを含めた皇帝一家を惨殺できたのだから、レーニンやスターリンが良心の呵責を感じずに一般庶民を何千万人も殺せたのでしょう。
[映画館(字幕)] 7点(2013-08-24 12:16:37)(良:1票)
12.  日曜日は別れの時 《ネタバレ》 
思えばこの当時の英国を代表する映画女優は間違いなくG・ジャクソンだったと思います。一般的な美女とは言い難いけど、知的な演技力に恵まれた非凡な名女優だったことは間違いありません。90年代には女優を廃業して政治家に転身し、なんとブレア政権で運輸大臣を務めていたと言うから大したものです。 この映画ではバイセクシュアルのアーティストとユダヤ人の医師P・フィンチ、そしてジャクソンのスタイリッシュというかちょっと奇妙な三角関係を絶妙に演じています。劇中ではやたらと電話が鳴るのと電話交換のシーンがあるのですが、製作された70年代初頭ではもっとも都会的なコミュニケーション手段だったんでしょうね。 ストーリー自体はとても淡々としていてジャクソンとフィンチの演技を愉しむことに徹するのが正解でしょう。ラストに突然フィンチがカメラ目線になって心境を語りだす演出で、今ではこんな手法を使う監督はいませんが当時はけっこう斬新だったんでしょう。そこでフィンチが失恋の苦しみを「心が風邪をひいただけさ」と表現しますが、これは素晴らしいセリフですね。 それにしても、G・ジャクソンの代表作はほとんどDVD化されていなくて、鑑賞するのに大変苦労させられます。
[ビデオ(字幕)] 7点(2013-03-30 21:42:46)
13.  ニューヨーク1997 《ネタバレ》 
カーペンター映画が創造したヒーロー№1はそりゃ文句なしにスネーク・プリスケン! ロックン・ロールしている反体制派のマッチョというイメージが強かったけど、今回あらためて観直してみるとけっこう頼りないし暴れっぷりも大したことはない。まあ不完全燃焼感がただようところは、他のカーペンター作品のヒーローと共通した特徴ですが。本作ほどアンチ体制的なカーペンター映画はないし、NYを丸ごと監獄にしちゃうという画期的なアイデアとプロットは、その後の映画やゲームに数えきれないほどのフォロワーを生んだのも確かです。あの独特な音楽と暗くてチープな映像が、また逆に麻薬的な効果をあげているのが好きです。 実はいちばんインパクトが強いキャラは、スネークでもデュークでもなく、ちっともそれらしくないドナルド・プレザンスの大統領だったりして(笑)。
[ビデオ(字幕)] 7点(2011-12-13 20:53:52)
14.  ニコール・キッドマンの恋愛天国 《ネタバレ》 
まあ良くある詐欺邦題のひとつですけど、主役じゃないにしてもニコール・キッドマンはそこそこ活躍してますよ、『ジョン・レノンの僕の戦争』に比べりゃずっとましです。それよりも本作にはキッドマンの盟友ナオミ・ワッツも出演していることに注目で、今までに公開された映画の中でふたりが競演した唯一の作品という希少価値があります。 『恋愛天国』というのもひどい題名で、原題から言うと『恋愛ごっこ』というのが判りやすいかも。でも内容はとっても切なくほろ苦い青春劇で、ノア・テイラーとタンディ・ニュートンのカップルはなんか応援したくなるものがありました。後年のスーパー・モデルみたいなタンディ・ニュートンしか知らなかったのですが、本作ではちょっとふっくらしていて恋に背伸びしたがるティーンエイジャー役を好演していました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-05 20:39:04)
15.  尼僧ヨアンナ 《ネタバレ》 
この映画の題材は17世紀にフランスでおきた『ルーダンの悪魔憑き』事件で、中世ポーランドに時代を置き換えています。ほとんどのシーンが荒野に建つ修道院内で展開されますが、確かに悪魔払いを務める神父が自ら悪魔をとり込みわが身を犠牲にするところなど、映画『エクソシスト』に強く影響を与えている気がします。モノクロ画面はあくまで静謐感にあふれ、荒れ果てた修道院周辺の風景が強いインパクトを与えてくれます。そして悪魔に取り付かれた修道院長を演じるルチーナ・ウィンニッカが見せる異様な狂気の演技、おぞましさを通り越して美しさを感じてしまうほどです。自分なりの解釈ですが、この映画は歴史事実を隠れ蓑にしていますが、共産政権への痛烈な批判がメッセージとして隠されているのではと思います。修道院は自由が極端に抑圧された社会の暗喩となっている気がします。そんな社会で人間性を取り戻すには、『悪魔』に取り付かれるしか逃げ道がないのではとも考えてしまいます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-01-19 20:58:18)
16.  ニューヨーク一獲千金
設定やストーリー・テリングにはちょっと無理がありますが、ドタバタ・コメディとして観ればそこそこ愉しめるでしょう。そこら辺は才人マーク・ライデルが監督ですからツボがよく判ってますよね。ジェームズ・カーンとエリオット・グールドは予想外に良いコンビで、二人の共演が本作だけというのは実にもったいないと思います。この二人がコンビの芸人という設定は終盤のオペラでのドタバタに良く活かされています。それにしてもこの二人は歌も上手いしほんと芸達者です。脇を固めるマイケル・ケインとダイアン・キートンはいつも通りのキャラで手堅いんですけど、マイケル・ケインのコメディ演技ははんと安心して観れます。他にバート・ヤングやチャールズ・ダーニングも出てるし、俳優陣はかなり豪華な小品でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-03-17 21:23:01)
17.  日本誕生 《ネタバレ》 
“東宝製作1000本記念映画”と言われていますが、当時の映画界の状況からすると記録的な大当たりとなった新東宝の『明治天皇と日露大戦争』を意識して製作されたんだろうと想像できます。“不偏不党”がモットーの東宝だけに、外野からケチをつけられにくい古事記と神話の世界を題材に選んだというところでしょうか。でもそこは天下の大東宝、巨匠稲垣浩を監督に据え他社のスターも呼び込んだ一大オールスター・キャストになっています。そのおかげで三船敏郎と鶴田浩二の滅多に見られないチャンバラ対決や、天照大神に扮した原節子の小津映画では決して見せない凛々しい姿などを観られてなんか得した気分になれます。 『日本誕生』というので天地創造から神武天皇あたりまでの映像化かと思っていましたが、実際には日本武尊を主人公に据えて神話シークエンスは劇中劇で見せるという脚本構成です。三船敏郎が日本武尊と須佐之男命の二役を演じて大活躍ですが、服が違うだけでどっちも同じ演技というのはまあご愛敬でしょう。古事記の記述とは違い日本武尊は大伴一族の軍勢に騙し討ちにされて壮烈な最期を遂げるのですが、それが火山噴火の天変地異が起きて大伴の軍勢を滅ぼす壮絶なラストに繋がるのです。このスペクタクルは円谷特撮の独壇場で、特に地割れのシーンは地面をスライドさせる仕掛けを造って実際に俳優たちが呑みこまれるという凄い映像で、ほんと驚かされました。 二部構成で正直後半はだれ気味なんですけど、やっぱ前半第一部の方に見どころが多かったと思います。とくに“岩戸隠れ”で乙羽信子(天宇受女命)が奇天烈な踊りを見せるシーンには強烈なインパクトがあります。八百万の神々も、エノケンや金語楼といった当時の第一線のコメディアンや横綱朝潮まで揃えていて実に豪華。こうやって見ると、日本の神話もギリシャ神話に劣らず豊潤なんですね。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-03-23 21:50:44)
18.  日曜はダメよ
これはもう光輝くメリナ・メルクーリと、有名な主題歌を楽しむための映画です。他のギリシャ人(?)俳優も活き活きしていて気持ちが良いです。ジュールス・ダッシン自身が演じる主人公ホーマーだけはミス・キャストですね。彼の演技はなんかわざとらしくて浮いていると思いました。この役をコメディセンスがある俳優がやったらもっと面白くなったんじゃないかな。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-05-16 10:05:50)
19.  28週後... 《ネタバレ》 
ホラー物で、主人公が奥さんを見捨てて逃げるという展開にはびっくりさせられました。前作に較べてグロさが数段アップしてるなと思ったら、監督がダニー・ボイルからスペイン人に代わってました。なるほど、スパニッシュホラーテイストが出ているわけですね。全般的にテンポが良く面白かったのですが、難点はロバート・カーライルを含めて一家に感情移入ができないことです。人類が滅亡したらお前らのせいだ!
[DVD(字幕)] 6点(2009-01-06 18:51:00)
20.  28日後... 《ネタバレ》 
予備知識なしに観はじめたので、てっきり人類滅亡もの映画と思っていたら、まさかゾンビ物だったとは。やっぱり、前半の無人のロンドンの街が雰囲気いいですね。全編このトーンで通したらよかったのに、後半がシュワちゃん映画のようなヒーロー物アクションになってしまったのが残念。DVDヴァージョンのラストは好きです。
[DVD(字幕)] 6点(2009-01-06 18:48:51)
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