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Nbu2さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 346
性別 男性
自己紹介 「昔は良かった」という懐古主義ではなく
「良い映画は時代を超越する」事を伝えたく、
 昔の映画を中心にレビューを書いてます。

増山江威子さんのご冥福をお祈りいたします。

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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  ニッポン無責任時代 《ネタバレ》 
日本の喜劇/ミュージカル映画史にその名を残す、役者植木の魅力が爆発の一本。普通ミュージカル映画の演者というのは観客に「突然唄い踊る」恥ずかしさを感じさせてはいけないし、「奥ゆかしさ」も美点となる邦画俳優には難しいものなのだ。ところが彼の演技は「彼はそんな人、無責任なんだ」という強烈な説得力で観客に有無を言わせない凄さがあった。特に冒頭、社長の家に乗り込み披露する「ドント節」(きたぁも~んだぁ!)は日本ミュージカル映画のベストパフォーマンスだと思う。ただこの後続く「無責任」シリーズの本質を突いていたのは次の「無責任野郎」までであって、後は下り坂になっていく。つまり当時の日本の高度成長期に溢れていた「国民総生産倍増的気概・滅私奉公・団結心」的感覚に対して真っ向から反抗する、人間の善意や団結心をトコトン無視するまさに「悪漢」(を植木のコミカルな演技で包む)がトップに登りつめる皮肉がこのシリーズのポイントである、と私は思うし、名作たる由縁だったのだが後の彼は単に「極端な個人主義を持つお調子者」(それはそれで面白いのだが)と化してしまっていた。という訳で私的シリーズの最高傑作はそんな無茶ぶりが溢れた「無責任野郎」なんだけど、歴史的意味を考慮してこの点数。
[映画館(邦画)] 9点(2008-05-11 13:40:23)(良:1票)
2.  肉弾(1968) 《ネタバレ》 
喜八映画が大好きだ。その魅力は何か、と問われれば「わくわく感/男の童心回帰」と「重苦しさ/体制への鬱屈・反抗心」その二面性がごっちゃになっている処を挙げよう。彼の映画はまるで子供がお気に入りの玩具を使って遊んでいるような軽やかさがある。そしてその反面そんな童心が抑えられて悶々としている重さもあるのだ。青春期を戦争による徴兵で過ごした彼は歪んだ価値観を大人に押し付けられどんな想いを過ごして来たか、詳しくは分らないけどその節々は感じられる。この映画はその「鬱屈たる想い」が溢れた彼の最高傑作。普通の人々が巻き込まれる「戦争」の馬鹿馬鹿しさを彼なりのユーモアで包み込んだ喜悲劇というべきか。あと役者。思春期を迎えた青年少女の雰囲気を見事にだした「あいつ」寺田農(ムスカだけじゃないぞ、ムスカだけじゃ)・大谷直子共に好演。
[映画館(邦画)] 8点(2007-11-24 23:40:55)(良:1票)
3.  にっぽん昆虫記 《ネタバレ》 
「ある女性の生き様を戦後史とクロスさせて描き出した、今村昌平の力作」と映画の本では紹介されているが、実のところ「戦後史」というのは単なるおまけでこの映画の本質はイデオロギーや理念を超越した女性のすさまじい「生きる力」の表現に尽きるのではないか。主人公が泥の田舎道を歩くも履物が駄目になってしまい、裸足になって進んでゆくラストには女性が生まれ付いて持つ生命力・精神力の凄さを力一杯表現しておりある意味これは今村なりの「女性賛歌」なのだと思う。多分時代が変わっても、彼女は自分の足で昆虫のようなバイタリティを持って突き進むのだ。どこまでも、どこまでも。左幸子の熱演がなければ成り立たない映画だけど知恵の足りない父親を演じた北村和夫、この人の受けの演技があってこその名演だった事も忘れてはならない。
[映画館(邦画)] 9点(2007-06-18 23:24:41)
4.  ニッポン無責任野郎
これぞまさに「無責任」。前作「ニッポン無責任時代」が「記録に残る」作品としたらこちらは「記憶に残る」作品でありシリーズ最高傑作はこれ。度が過ぎる、という表現もここまで進めればむしろ立派。
[映画館(邦画)] 8点(2006-04-25 22:20:07)
5.  人間蒸発 《ネタバレ》 
(もろネタバレです)「ドキュメンタリー」というジャンルに分類されているこの映画ですが実際の所は真実と虚像のごちゃ混ぜになった内容で今村昌平の弟子である原一男の映画「ゆきゆきて、神軍」「全身小説家」の先駆けという内容でしょう。映画が進むにつれ「真実を映し出す鏡たるドキュメンタリー」といったお決まりのパターンにはまる事などまったく無く、男の存在なぞはついぞ出てこない。なぜゆえに失踪したのかも提示されない。この男と婚約者、その姉との三角関係が現れて観客はそこに原因があったのか、とかんぐりたくもなるがそれも単なる推測、勝手な想像として流しているだけであって実際はわからない。そもそも失踪した男の存在すら虚構で、これは「実録」という名を借りたフィクションなのではないかとも思う。でも私はこの映画を高校生の時に見て、物の見方、特にメディアというフィルターを通して映し出されたニュース映像は100%それが真実を示しているわけではなく、第三者(撮影者とか、編集とか監督など)の視点から見た事実にしか過ぎないのかなという啓蒙を与えてくれたという意味で大いに良い映画だった。ただこれは(今でもお昼のワイドショー、巷のゴシップ紙なんか典型的だが)記事になっている・写されている人間の思いをまったく無視し、視聴者に判断をゆだねるという無責任な行為であって不快になる人も出てくるだろう。そういった意味では賛否両論、問題になりやすい映画でしょう。
[映画館(邦画)] 9点(2006-04-19 23:44:06)(良:3票)
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