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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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21.  大鹿村騒動記 《ネタバレ》 
騒動記って言ったって、大した事が起こる訳ではありません。邦画の青春映画によくある、紆余曲折ありつつも、みんなで頑張って一つのカタチにしました、ってアレの思いっきり歳とってますバージョンみたいなモノで。そして、その「歳とってます」というところがこの映画のカナメ。時代が移ろいゆき、人も移ろいゆき、その一方で変わらぬ自然の風景と、継承されてゆく伝統とがあって。背景にリニア新幹線誘致や地デジ化など、とても今日的な変わりゆく時代を配し、駆け落ちで出て行った女房が認知症を患って帰ってきた、というエピソードを主軸に時を重ねる事で変わってゆく人の姿を描き、そして、時の重さの中で変化を繰り返す人々が、それでも長年継承されてきた伝統を守ろうとする姿が描かれ。変化するものであれ、守られるものであれ、そこに人々の様々な思いが存在しているのですよ、という事を判り易く描いている感じです。次世代へと受け継がれてゆく予感まで描いたこの映画、原田芳雄の遺作という形になってしまったのは残念ですが、「遺す」というのに相応しい内容を持った作品だったと思います。ちょっとひっかかってしまったのは、歌舞伎のシーンに話を盛り上げるためのやかましい音楽を付けてしまった事。かえって興を削いでしまってます。あそこはそんな事をせずに役者の力を信じないとねぇ・・・
[映画館(邦画)] 7点(2011-08-13 15:23:58)(良:1票)
22.  おまえうまそうだな 《ネタバレ》 
予想していた映画とはかなり違っていて(そもそも「おまえ、うまそうだな」って部分がそう大きな比重を占めていないです)、相当にシビアな物語。肉食竜と草食竜との決定付けられた運命に対して、じゃあ、その主流から外れてしまった者がいかなる生存の道を選択できるのか?っていう時に、この映画はやはりとても日本的な道を歩むのですよね。同じようなテーマを抱えたアメリカ産の『マダガスカル』の安直な解決法や『ヒックとドラゴン』の痛みを伴う変革の道とは違って、国産の『もののけ姫』や『あらしのよるに』に類似した、あくまで日本的な方向性。それがこの作品の魅力でも、そして限界でもあると思います。安易な共存の道を選択する事はありませんが、ラストシーンの二人の姿に、輝かしい未来など見出す事はできない訳で、それが子供向けの映画にとって相応しい落としどころなのかどうかに関しては、やや疑問が残ります。ですが、一方で「情」を軸とした物語は大変に感動的で、よくできています。徹底して描かれる他者との関係性の物語は恐竜という存在にはおよそ似つかわしくなさそうですが、『ダイナソー』に感じたリアルな恐竜が語るドラマの違和感に比べたら、そこは国産アニメのお家芸とも言えるキャラへの命の吹き込み方でまるで問題なし、という感じで。ウマソウの声が、どうにもこうにもこども店長まんまで終始現実に繋がるイメージがつきまとってしまうのが残念なものの、シンプルなデザインのキャラが語るドラマと、ふんだんに盛り込まれたアクションとサスペンスとスペクタクル(ここもワリと重要)、意外な程に娯楽映画としての満足度は高い作品なのでした。
[映画館(邦画)] 7点(2010-11-28 22:42:01)(良:1票)
23.  大奥(2010) 《ネタバレ》 
最後まで見終わって「よく耐えた、頑張ったよ、俺」って思いました。何度途中で見るのやめて外に出ようと思った事か。もう元が馬鹿馬鹿しいじゃないですか、大奥の男女逆転って。お笑いにしかならないネタをそれなりに地位のある役者達がマジメにやってる状態が、非常に居心地が悪いというか、キモチ悪いというか。基本があり得ないんですよ。男が少ない世界で、なんで将軍が女で大奥が男だらけになるのか?というのが説明されてはいても全く納得できるものではありませんし、女が男らしく、男が女らしくなってゆく理由も理解できません。なんで大奥の男共がオネエ状態であらねばならないのか、と。そういうおかし味を「おかしいね」って楽しませて貰いたいところなのに、一体何をトチ狂ったのか、阿部サダヲがあくまでシリアスだったりするのを始めとして、いちいちマジで(しかも演技も殺陣もCGもギクシャクと)展開してゆくワケで、すっげー居心地悪い映画。せめて、そのネタ世界を煌びやかに、ゴージャスに美しく飾ってみせるならば、まだ納得もゆくのですが、ここに登場する男達、あんまり美しくないし。最初の方で、主人公が唐突に大奥に行く!と決めるあたり(大奥と主人公の接点がその決意までに一切描かれてないの)で「この映画、ヤバい」と思ったのですが、大奥内部のドロドロさ加減とか、独自のしきたりとか、オチとか、何から何まで「ネーヨ」としか思えず、笑う事すらできず。「こんなの見にきちゃってどうしよう」って感じで。腐女子って男ヲタに比べたらなんだかんだ大っぴら状態で市民権得てるのが不思議だよねー、とか思いながら呆然と眺める以外になす術はなかったのでした。
[映画館(邦画)] 2点(2010-11-01 19:03:54)
24.  オーケストラ! 《ネタバレ》 
期待した程には楽しめませんでした。主軸となる、貧相なリーアム・ニーソンみたいな主人公と、若き美人バイオリニストの物語は、旧ソ連時代の共産主義下での弾圧の悲劇を背景に、なかなか魅せてくれはするのですが、感傷的な描写がクド過ぎてダレたように思います。それより問題は、予告編を見た時点では、そっちがメインだと思っていたガラクタ楽団の部分。全く笑えません。それぞれが身勝手でなかなか上手く事が運びませんって状態、個人的には見ていてストレスを感じるばかり。ユダヤ人父子なんか、ただ不快なだけのキャラ。愛すべきエピソードなんてちっとも描かれてゆかないですからねぇ。せめて本番ではなく、その前までにちゃんとした演奏をしてみせる集団になって頂きたかったです。彼女の演奏によって目覚めてゆくという映画的演出を優先したのでしょうが、プロの舞台でもダメな奴らじゃあねぇ。リハーサルなしで本番まで引っ張るという映画の作りは、さすがに無茶な感じがしてしまい。全編に渡って構成やエピソードの有りように疑問が湧き、流れに乗るのがなかなか困難な映画でした。
[映画館(字幕)] 6点(2010-07-21 16:50:01)
25.  踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! 《ネタバレ》 
賞味期限切れ。あんなに好きだった『踊る』、映画版だってデキが良くないとは言え、毎回ワクワクして見てましたが、時の流れは『踊る』を最先端から時代遅れにまで押しやってしまった感じでした。何もかもがいい加減な作りの映画、今の時代には通用しなくなっていると思います。以前、巨大企業へのシステム導入の仕事をしていたのですが(だから当然運送業者の人々とも連携します)、ここまで杜撰な管理体制の中では仕事になる訳がありません。最初から非現実的な設定の中では、何が起ころうがサスペンスの生まれようがないのです。時代遅れの若者観、ネット観まで含めて、この脚本家にはもはや時代を語る能力が完全に失われているように思います。本広演出にしても相変わらずゴチャゴチャするばかり、ネタの仕込みには熱心だけれどドラマ演出メタクタ。まるでまとまりがなく、脚本家の悪意が潜んでいるこの映画、下手をすると『少林少女』よりヒドいです。映画開始1時間でやっとテーマ曲が流れ、コート姿の青島復活!ってそこまで引っ張る以前にもうグダグダ。面白くもなんともないエピソードがダラダラと連なっているばかり。ポストの変化だけで昔のまま通そうとするキャラ、事務所の事情、もう色んな無理を通して映画作るの、やめた方がいいと思います。少なくとも、この監督とこの脚本家では最早『踊る』の存続は無理。
[映画館(邦画)] 2点(2010-07-06 12:36:36)(良:3票)
26.  おとうと(2009) 《ネタバレ》 
なんだか山田洋次と言うよりも、昔のテレビの木下恵介アワーみたいなタッチの世界。弟のダメさ加減ばかりが描かれていて、そもそも弟とどういう繋がりで現在に至っているのかがまるっきり描かれないので、どうにもこうにもドラマを受け止め様がないんですよね。弟に魅力的な人間味なんてモノは感じず、人に迷惑しかかけない、ひたすら不快なだけの存在で。その上、後半になると何故か突如としてホスピスを描く事に凝りだし、そこがそんなに重要なの?って感じでいびつな印象になって。ヘンな映画。それでもクライマックスに大きく心動いてしまうのは、でも、ただそういう経験をついこの間したばかりだからに過ぎない気もしないではなく。映画の流れだけで、ダメな男が一人死にましたってだけで、実のところ悲しいか?と。あそこは、そういう経験をしてきた人達の記憶に頼って(あるいはもっと悪く言えばテレビの鶴瓶ってタレントに親しんでいるからこそ)成立してるんじゃない?って感じがして。一族に一人はいるようなタイプって部分も含めて、観客の経験・記憶をアテにしているような、だからこそ、それなりにトシ行った人間向けって感じの、とすれば志が低い映画だなぁ、と。状況をポロポロと散らかすばかりで、きちんと物語が紡がれてないじゃん。こんなんでいいの? 人の死を描く映画に過敏に反応する状態な今は厳しくなりがちではありますが。
[映画館(邦画)] 4点(2010-02-18 15:48:20)(良:1票)
27.  女の子ものがたり
サイバラはいつも「貧乏」も「不幸」も「悲しい」も、自分の内なる世界に摂り込んで肯定してみせるのですが、それが人の手に渡ると必ず「憐れみ」という名の外側から見下した視点のものになってしまうのがダメで。で、この作品はそれでも他の映像化作品(『ぼくんち』『いけちゃんとぼく』)よりはまだマシ、と。いや、下手をするとそれらより質は低いです。前半で展開する小学生時代での子役達の演技に問題があり過ぎて、掴みでコケてしまっていますし、現在部分の深津絵里パートはグダグダするばかりでドラマとして弾みません。中盤の高校生時代が役者の力によって俄然魅力を放っているのが救いですが、少なくとも脚本や演出の力で魅力を出せている訳ではないな、と。ポイントは、最初に書いた「貧乏」「不幸」「悲しい」の肯定に立脚しているという点、サイバラの世界なるものを描出しきれないながらも、作品として成立させようとしている点。西原理恵子原作って看板をぶら下げた以上、最低限サイバラを感じさせるべきなのですが、この映画がやっとサイバラだったなぁ、みたいな。「サイバラ映画=貧乏で不幸で悲しいベタベタした映画」というスタイルそのものから抜け出す事はできていませんでしたけれど。次の映画化作品『パーマネント野ばら』も当然のようにそうなるんかねぇ? あと、必ず自分の映画化作品に役者として登場するサイバラですが、演技力が微妙に向上してるのはこのところのテレビ出まくりのお陰?
[映画館(邦画)] 6点(2009-08-31 21:07:22)
28.  お買いもの中毒な私! 《ネタバレ》 
私は映画会社の策略に見事にハマってしまうタイプの人間です。白バックにピンクや赤のヒロインが立ってるポスターの映画に目がなくて(『キューティー・ブロンド』とか『デンジャラス・ビューティー』とか『メリーに首ったけ』とか『クリスティーナの好きなコト』とか・・・)、このテの映画は好きだ!って刷り込まれてしまってるワケで。あれって卑怯だわ・・・。さて、きっちり白バックにピンクなヒロインのポスターな『お買いもの中毒な私!』。抑えきれない物欲の世界を描いていますが、それに対して物語の解決はあまりに綺麗事で説得力がありません。モノよりココロなんて安易な結論を語られたって、そのキモチの核心に少しもカスりゃしません。もっとも、そんなトコが重要な映画じゃない、ってのは最初から判ってるワケで、ここはヒロインのバカで、だけど憎めない、むしろ共感する部分たっぷりな生き様を笑って見て過ごすのが吉、ってカンジです。このテの映画が好きな人間に対して約束された面白さをキッチリ提供しまっせ、という。家族や友人との接点を大切にするあたりで、ちょっとだけイギリス映画っぽいノリを感じさせたりもしました。キッチリ友人として負債に向き合ってゆくルームメイトの存在が良かったなぁ。つーか、ヒロインよりも彼女の方が魅力的だったりしましたが。あと、ジョン・リスゴーを見たの、久しぶり。
[映画館(字幕)] 7点(2009-06-06 20:21:14)
29.  おっぱいバレー 《ネタバレ》 
このテの映画に対して甘い私にしてはこれでも低得点な方ですね。うーん、笑いのシーンは冴えてるんですが、シリアスなシーンがもうベタベタでセンス古くて。クライマックスの惨敗シーンでの「歌をバックに延々スローモーション」なんて、『ごっつええ感じ』で仇討ちをしようとする母娘が返り討ちにあうコントのまんまですがな。今時それをマジでやっちゃってるんだから・・・。ラストの電車の窓から外を見ると、なんてのもどんだけベタなコトやってんのよ、と。後半のマイナス展開の原因も大昔の少女マンガみたいでイライラするばかり。発想の面白さに対してなんのヒネリもない凡庸な料理をしちゃうっていうの、このところの邦画の大きな欠点です。あと、これ見よがしに時代モノで画面を彩ってるのですが、そこまでしちゃうと逆に考証的に微妙な感じがあって。1979年だとポストや電話ボックス古過ぎ、マディソン・スクエア・ガーデンのバッグが流行ったのはその3年ほど前まで、ハデなウィンカー付きチャリは7~8年前、みたいな(ついでに、ポスターにあったタイプのB級モンスター映画は75年が限界ですね)。まあ70年代でひとくくり、細かいコトは気にすんな、ってレベルなんでしょうけれど、当時をクッキリ覚えてる世代には、そのチグハグさ加減が気になりました。若い時って2年違うだけで時代ごと違うくらいの感覚だったりしますからね。肝心のバレーの試合シーンがいい加減もいいところで、子役達の演技も未熟さが目立って、だけど教師の成長物語や笑いのシーンでの独特な間合いの面白さ、それに日本のいい風景が沢山描かれていて、欠点が目立ちながらも、なんだかんだ不満感じつつも見終わった後はワリと楽しめたかな、って映画ではありました。
[映画館(邦画)] 7点(2009-04-25 22:58:03)(良:1票)
30.  男と女(1966)
映画を見ながらテーマ曲に合わせて膝の上に抱いたミミさんの耳元で「ダバダバダ、ダバダバダ」って。しかしこっちは『男とオス』だ・・・。さて、『男と女』、中身なんてあってなきが如き映画。もう物語とかテーマとかメッセージとか、そういうのを考えたって意味ないレベル。美人スクリプターとレーサーの恋なんて、元からリアリティもへったくれもありゃしませんしね。ただキレイでオシャレもしくはカッコいい、おフランス映画の画が延々と続く、それだけ。そしてそれだけで十分。あんな画、日本で撮れって言ったって絶対撮れませんがな。しかも、それが実は結構厳しい台所事情と即興にも近い状況下で撮られたシロモノだって言うんだから、おフランス侮りがたし。現実を忘れる、ひとときの夢心地な世界。100回見たって苦にならないような映画。部屋になんとなく流れてるとか、片隅で映ってるとか、そんなんで十分な感じだし。もちろん、私のように猫と遊びながらでもオッケー(あ、一応ちゃんと見ましたよ)。
[DVD(字幕)] 8点(2009-04-24 23:51:37)
31.  おくりびと 《ネタバレ》 
東京の、差別教育もないような地域で、色々な職業や国籍の人間がごっちゃになっていて差別というものを認識しないままに生まれ育った私は、今もどうも差別に対してピンと来なかったりします。この映画の中における差別する人々のリアクションに、へえ、そうなんだぁ、みたいな。父母共に大家族という状態で数十の葬儀を見てきて、こういう遺族の目の前で行われるスタイルの納棺というのは一度も見た事がないので、地域的な違いもあるのでしょうか。さて、見ていてこれは浄化の映画なのだな、と思いました。人間、この世に生まれて時を経ると段々と汚れてゆきます。差別意識もその一つ。色々なしがらみの中で自ら汚れ、人から汚され、だけど、人はそういうものだって許容した上で、旅立ちをキレイに飾る事で浄化される、転じて死を通して汚れた過去も背負った業も含めて人が生きる事を肯定してみせる、そんな感じに捉えました。広末の心を都合のいい展開に任せ過ぎているのがちょっと気になりましたが(妊娠~おばちゃんの死~義父の死と)、美しい風景に対比させる形で人の美醜を描き、人を敬う気持ちまで昇華させる、静かに深い慈しみを感じさせる映画でした。あ、エンディングの曲が過剰にうるさかったのはちょっと。せっかくずっと抑えてたのに、ここで久石節がガマンできずに爆発しちゃったのがねぇ。
[映画館(邦画)] 8点(2008-09-27 18:26:32)
32.  王の男 《ネタバレ》 
色っぽいと言われれば、そうかもしれないけれど、ちょいと肉っぽい感じがしないでもなく。そんなヒロインポジションなイ・ジュンギをめぐっての、男だけの三角関係映画。父を越えられぬ王の悲劇と見るには、王はあまりに軽薄で未熟過ぎ、芸を共に生きてきた仲間の物語と見るには、どうしたってそこに同性愛的な意識が感じられちゃって、それ以上の絆が見られないし、二人の男の間で揺れ動く美しき男は、なんつーか、受け身なばかりで具体的な行動が殆どないという、全体的に曖昧でボヤけた印象。もう少し突っ込んだクサいくらいのドラマが見たかったですね。最後の最後、寸止め状態で映画が終わってしまう訳ですが、そしてそれは映画として物語として正しい終わらせ方ではありましょうが、あそこはやはり戦いのひとつも見せて頂きたかったところ。それにしても、ウケた芸が下ネタばっかりなのはどうなんでしょうねぇ・・・。
[DVD(字幕)] 5点(2008-01-26 00:22:52)
33.  俺たちフィギュアスケーター 《ネタバレ》 
男同士でフィギュアのペア、ってとっても面白そうな題材ですし、ネットでも評判がとてもいいですし、劇場ではかなり笑いが湧き上がってましたけど、私には合いませんでした。最初の方でゲ○ネタが出た時点で「嫌な予感がする」って感じでしたが、終わってみれば映画全体が汚いというかグロテスクな印象がしてしまって。何がいけないって、中盤に登場する北朝鮮のビデオの部分。アレはブラックな笑いのシーンなんですけど、私にはアレを楽しめる神経がありません。あのシーンでショック受けた上で、映画を見ている最中にどれだけ色々と真剣に考えてしまったか。当事者にしてみれば凄い悲劇な上に、大イベントの最中、ジョンイルの前で失態を見せた以上はタダでは済まないのだろうな、なんて。それをやらせて平然としているコーチの視点を考えたり、英語を喋れない日本人ネタが出てきたりで、東洋人を見下すアメリカ人の上から目線を感じてしまい、ただのおバカコメディゆえの無責任、無神経さにうーむむ・・・。まあ、おバカ映画をマジに捉える方が悪いんですが。ウィル・フェレルものは私にとって地雷っぽいです。ちなみにラストは『超能力学園Z』を思い出しました。
[映画館(字幕)] 3点(2008-01-07 23:15:02)(良:1票)
34.  ALWAYS 続・三丁目の夕日
映画としては6点。茶川のエピソードを大きくし過ぎてしまっていて、それが全てベタで構成されているために何もかも読めてしまって全然面白くありません。それに、そのエピソードの大きさに押されて大切にして欲しかったはとこの女の子のエピソードが脇に追いやられ半端な印象になってしまったのが残念でなりません。だけど、映画を見ている間、尋常じゃないくらいに自分の過去のあれこれを思い出していて、ツボを突かれまくっておりました。父が倒れ、祖母の家に預けられた時のこと、朽ち捨てられた空き地、トロリーバスの架線が作る低い空、母に連れられ歩いた銀座の街並・・・。前作ではノスタルジックにキレイに描かれていた東京が、今回は汚れてくすんでいて、私の記憶にある灰色の東京に近くなりました。昭和30年代の映画を見ているような映像の自然さもいい感じですし。だけど、今回なんと言っても良かったのは、映画の地元とも言えるような場所で見た事。映画が終わって外に出ると、そこに東京タワー。今もそこにある見慣れた塔を、大きな繭やギャオスの巣やらを思い描くのではなくて、ずっと続いてる人々の営みの象徴としてウルウルしながら見るのは初めての事でした。映画の出来とは関係なく個人的に貴重な時間を与えてくれた映画です。最後に、あのTOHO SCOPEから続くオープニングを見せられちゃ、私としちゃたまりませんわ。東宝さん、この監督で行っちゃえばいいんじゃないですか?
[映画館(邦画)] 8点(2007-12-01 17:06:35)(良:1票)
35.  オープン・シーズン 《ネタバレ》 
まずはIMAX3D版のレビューから。オープニングのコロンビア映画の自由の女神からして3Dで「これはやってくれますよ」と期待させるのですが、本編は効果的な立体はほんの数カット。あとはせっかく3Dでレンダリングされてるんだから、まあ3D映画にしてもいいんじゃない?って程度の立体感。映像が前後に移動すると立体感抜群になるので、そういう映像をふんだんに入れてくれれば良かったんですけど。『ポーラー・エクスプレス』や『スーパーマン リターンズ』のような上下が黒のシネスコサイズ3Dではなく、ほぼIMAXフルサイズゆえ(ほんの少し黒入ってるかな?)、視界がスクリーンで占められ、まあ、めっちゃ目が疲れます。さて、映画の方は『マダガスカル』『森のリトルギャング』とネタカブリの「環境激変にパニックに陥る動物のCGアニメ」なので、後々記憶がごっちゃになりそう。ただ、この映画は人間に保護されていた熊が自然を学んでゆくという展開で、他の似た映画よりも素直にテーマを受け入れる事ができました。心の拠り所にしていた人形との訣別なんて、結構泣かせるシーンだったりして。ハンティング反対を明確に打ち出している点も潔いです。リスやビーバーといった、本来可愛く描かれそうな動物が、ちぃとも可愛くない、むしろ憎たらしいのが子供向けとしては難点ですが、ひたすらヘンなウサギ達(ただ、そこに「ある」みたいな存在)には注目。個人的には、動物保護官のお姉さんの心情を、もっと描いて欲しかったかな。ラストなんか呆気なさ過ぎな感じが。あれ、もうヘリコプター飛び去ってる、みたいな。
[映画館(吹替)] 6点(2007-01-02 00:15:58)
36.  オールド・ボーイ(2003) 《ネタバレ》 
どうやら相当グロらしいと覚悟して見ましたが、『復讐者に憐れみを』の100分の1程度のグロさなので、ヘンなところで安心。ミドの秘密に関しては、最初の方で二人に対して愛は生まれるのか?って監視されてる時点で読めてしまいましたね。ああ、そうなのか、って。『復讐者に憐れみを』は、事象に対する復讐の連鎖によってそれぞれの憎悪がどんどん増幅してゆく物語でしたが、こちらは始めに復讐ありきで、そこから徐々に背景が見え、復讐の理由が見えてくる物語で、前作とは逆の流れという感じですね。とにかくスタイリッシュな映像でぐいぐいとパワフルに魅せます。しかも大仰なカメラワークとかではなくて、被写体の動きに頼っているあたり、感心させられます。大勢の男達を相手に格闘を繰り広げるシーンでの、ぺったんこ平面的な構図のアクション(ファミコンのアクションゲームみたい)なんか、ユニークだなぁと。シリアスなシーンだけれども傍観しているような視点で捉えていて、コミカルにも映る感じで。1つ1つのエピソード、物語の流れにはイヤなものだらけで気持ち良さはまるっきりないのに、見終わってなんて面白い映画なんだろ、と感心してしまう不思議な映画でした。それはやっぱり世界を終始引いた視点で俯瞰しているからでしょうか。感情移入からの裏切りをしてみせて落ち込ませる前作に比べ、最初から感情移入を極力させないような作りになっているのは、この映画の優しさだったりするのかな? 終始復讐者達を客観的に眺めているからこそ人の可笑しさ、哀しさが見えてくる、そんな感じでした。
[DVD(字幕)] 8点(2006-12-05 01:43:37)
37.  オー!マイDJ
あ、そうか、自殺してしまったのは彼女だったのね・・・。イ・ウンジュさん。「永遠の片想い」やこの映画でのクールだけど親しみやすい笑顔を思い返すと、切ないな、悲しいな・・・。さて映画の方はタイトルから受けるイメージと実際の中身とのギャップが凄いです。DJ話と言っていいのかどうかも甚だ疑問。冴えないバス運転手と盲目の女性の物語。半端に田舎な世界に生きる人達が楽しいです。柔道着男とかフラフープ女とか、ヘンな人達が作り出す街が楽しく、そんな中に仲間入りしてゆく感じがいいな、って。でもそこをあんまり大事にしてない事、そして物語が後半に入るとグダグダになってしまう事が惜しいです。運転手の苦悩が全然伝わってこなくて、何をそんなにウジウジしてんの?としか映らなくて。お互いの気持ちが見ている側を置いて勝手に暴走しちゃってるみたいで、なんか醒めちゃいました。UFOの存在も半端だしね。放り出したままで回収してないエピソードも色々ありましたし。ウンジュさんがいいだけに、運転手の役者にあまりに華がなさ過ぎで、見ていてつらいばかりなのが最大の欠点だったかな。それにしても何故韓国映画は雨がよく降るんでしょう? この映画も含めて、雨がモチーフになっている映画が沢山。あと、「アメノナカノ青空」のタイトルの元ネタにもなった内側が青空な傘がこの映画にも出てきましたが、あれって韓国で流行ったのかな?
[DVD(字幕)] 5点(2006-11-22 01:04:07)
38.  おばあちゃんの家 《ネタバレ》 
うーん、韓国映画はどうしてマジメな映画を撮ると教育映画風、なんでしょうねぇ。これまた学校の体育館で見せられる系シネマ。それにしても凄まじいクソガキさ加減。段々と素直な良い子になってゆくと思うじゃないですか。ところが、ちょっと良い子になった?と思うそばからクソガキリターンズ。そんな状態が1時間半弱の映画で延々と1時間10分ほど。見てる間あばあちゃんが可哀想でクソガキにイライラして、そして気が付けば終わってしまうという、私にとっては癒しも涙もない、イライラ映画になってしまったのでした。靴におしっこかけちゃうとか、靴隠しちゃうとか、新しい靴をダサイって言って履かないとか、多くのエピソードを投げ出しただけで回収していない状態なのも気になれば、シーンとシーンの間が飛んで、今はどういう状態?って考えさせられるのも不親切だなぁ、と。そういう、散文調な方がリアルなのかもしれませんが、やっぱり映画としてのドラマティックな展開は欲しかったな、と思いました。ちなみに私のおばあちゃんは二人とも既にこの世の人ではありませんが、二人ともごく近所に住んでいました。父方のおばあちゃんは孫多すぎで(11人かな?)、兄弟の中では放任気味、愛情薄めだった父の子だったのであんまり相手にされず(孫に対しても贔屓ってあるのね)、母方のおばあちゃんは更に孫多すぎで(こちらは孫12人かな?)、毒舌パワフルおばあちゃんで叱られてばっかりと、おばあちゃんってステキ、って世界にゃ生きてませんでしたなぁ。
[DVD(字幕)] 5点(2006-11-13 01:31:28)
39.  同い年の家庭教師 《ネタバレ》 
くはー、気が付けば『彼女を信じないでください』とこの映画でキム・ハヌル嬢にすっかりコロリっと惚れてしまいましたよ。この映画でクォン・サンウが「田舎娘」ってバカにしてますが、なんつーか野暮ったさがええのよね。もちろん、最大の魅力はなんつっても毎回表情崩れまくり、かわいい顔して変幻自在の顔面演技にありますが。中でも困り顔が最も似合う女優です。それはさておき、でも映画はいまいちでした。前半はサンウの態度が悪いばかりでスッキリしない展開にイライラ、中盤、家庭教師話が展開しだすと面白くなってきますが、後半の恋愛話はなんでそんなにダラけた展開になるの?って感じになって、そしてクライマックスはハチャメチャ。一体なんであんなドタバタ&アクションが必要だったんだか意味不明だったりします。かと思うと唐突に終わっちゃうし。番長だのヤクザだの女子高生だののエピソード、もう少し整理しちゃって主役二人に絞った方が良かったんじゃないかと思いました。アクションシーンを脱力系で締めくくるハヌル嬢の一撃は最高でしたけど。
[DVD(字幕)] 5点(2006-11-08 00:54:11)(良:1票)
40.  オトシモノ 《ネタバレ》 
Jホラーの出がらし状態でした。もうね、やってる事が毎度お馴染みの例のアレ、って説明だけで済んじゃうような映画。呪いのビデオや呪いの着メロの代わりに呪いの定期券があって、「リング」の貞子が立ってて「呪怨」の伽椰子と少年がずる~りずる~りしてますって状態の、安易に持ってきました感が非常にお手軽。しかも恐怖シーン自体は少なく、恐怖っぽいかも、ってシーン(「弟切草」の意味なし館内移動シーンのような)とコケ脅しシーン(古典的な、物語に全く関係のない嚇かし系)が大半を占めるので、短い映画ながらダレ場たっぷり。でも、クライマックスだけは定番から外れて、この映画独自の展開になります・・・が、映画として単に壊れちゃいました、って暴走しちゃってるだけだったり。一連の事件の元となる筈の存在が、全然事件との繋がりが見出せない、訳の判らない状態で、それで何をどう納得しろと言うの?って感じ。取って付けたような友情物語は、そもそもそこに至るまでの友情が描かれていないのでドラマとして成立してませんし。でも、この映画最大の問題は銀のこし調の画風で全編を統一したために、役者の顔色が全員とっても不健康な色に映り、登場人物全員幽霊顔というとんでもない事態に陥っている事ですね。沢尻エリカは肌がフラットな白にトンで目だけが真っ黒という状態ですし、色黒系な若槻千夏や板尾創路は土気色。ホラー映画であっても女優は美しく撮るべきだと思うんですけどねぇ。こんな映り方では女優陣にとってこの映画は将来、忘れたい黒歴史にしかならないんじゃないかなぁ。
[試写会(邦画)] 3点(2006-09-26 01:00:51)(良:2票)
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2421.67%
31234.89%
431912.67%
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654521.65%
745518.08%
829811.84%
91827.23%
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