21. おしゃれ泥棒
オードリーの映画では好きな方、ピーター・オトゥールも結構はまっていて格好良い。 コメディながらサスペンス風というか、サスペンスながらコメディ風というのが好き。邦題も洒落ていて素敵。 [映画館(字幕)] 8点(2012-01-14 22:44:24) |
22. 男はつらいよ 私の寅さん
《ネタバレ》 岸恵子さんが好きなせいもあるが、シリーズの中では結構好きな方に入る。前半と後半に大きく分けられるが、前半はいつもと逆に寅さんが留守番で、家族の方が九州に旅行する。その旅行前、ふてくされる寅さんにさくらさんが言う言葉が実に良い。「本当はお兄ちゃんと私がしなきゃいけなかったことよ」という兄思いのさくらさんに思わずじーん来てしまった。 後半はデベソの妹りつ子さん、柱の傷はキリギリスに始まり、ショパンやシューベルトの曲を経て別れの曲まで、さすが絵に打ち込む芸術家だ、格調が高い。岸さんによく似合っている。 ついでながら、わたしもこの前年ぐらいから見始めた寅さんシリーズだが、この頃は非常に人気があった。ちなみに観客動員数は、シリーズの中でこの映画が最高だったと思う。 [映画館(邦画)] 8点(2011-12-31 13:52:46)(良:1票) |
23. ALWAYS 続・三丁目の夕日
前作の感動を再び、今回もまた東京タワーを背に夕日が赤々と・・・。続編ながら前回と同様にすばらしい。 茶川と芥川賞と紛らわしいのが気になるが・・・。古行淳之介、川渕康成も同様 [映画館(邦画)] 8点(2011-12-26 22:42:54) |
24. ALWAYS 三丁目の夕日
東京タワー建設に新幹線、そして東京オリンピックへと進みゆく昭和30年代、ラジオがテレビに変わり、洗濯機、冷蔵庫と生活が充実していった反面、六子さんのような集団就職もあった。そういったなつかしき時代の東京下町を実によく描いたドラマだと思う。素直に感動した。 [映画館(邦画)] 8点(2011-12-26 22:28:26) |
25. オーケストラの少女
《ネタバレ》 冒頭からストコフスキーが登場し、5分余りの堂々たる演奏(チャイコフスキーの交響曲第5番)、これだけでもクラシックファンの私には十分に引きつけられる。 映画は強引すぎるほどに都合の良い展開だけど、決して悪い話ではないし大変わかりやすい。1930年代というのは世界大恐慌で米国には失業者があふれていたことも背景になっている。また一方では楽団を支援したり、大金をかけて遊ぶ金持ちもいたということか。きっかけも金持ち同士のいたずらだし、お団子のようなビリヤードの玉や変な双眼鏡など笑える。 ジュディ・ガーランドより歌がうまかったというディアナ・ダービンの歌はさすが、彼女の歌と楽団設立の偉業により点数もおまけ。 [DVD(字幕)] 8点(2011-12-22 20:42:37) |
26. おばあちゃんの家
子どもはクソガキでも何でもない、ごく普通の男の子である。おばあちゃんもまた、耳が不自由で話ができないし文字も読めないというだけで、田舎のごく普通のおばあちゃんである。 ただ年齢と生活環境が大きく違っていたので、子どもが祖母の生活に馴染めなかったことと、障害のため祖母が思いを伝えられなかったということだろう。 子どものいたずらは常だしエスカレートしても仕方がない。しかし祖母はあくまで寛容であり、暖かくひたすら見守る。表情にも出さず淡々としている感じが実によい。 いたずらはエスカレートしていったが、孫は少しずつ祖母を理解できるようになっていった。そして、母親が迎えに来る寸前、いたずらは祖母への愛情と化す。 我々大人でも、父母の愛情を素直に受け止められないまま、永遠の別れを迎えることもある。かくなる私もその一人だと思う。この子は良い子だったし幸せだった。祖母との絆をしっかりと結ぶことができたであろう。 私は自分の子どもの頃とオーバーラップして涙が止まらなかった。多くの賞を得、異例の大ヒットになったのも頷ける。 [DVD(字幕)] 8点(2011-10-04 13:47:37) |
27. 男と女(1966)
シンプルながら実に良い映画だ。男と女の感情の違いをまざまざと見せてくれる。 夫を事故でなくした女と妻を自殺でなくした男、男には息子がいて、女には娘がいる。しかも同じ寄宿学校に預けていて仲良しであれば、美男と美女の二人の運命は最初から決まったようなもの。それが確実にその方向に進みながらも一直線といかないところが良い。 ところでこの映画、DVD特典やHPなどを見てみると低予算で作られ、ハンドカメラを使ったり、撮影にも監督自身が携わっている。脚本もよくできているが、細かいところは演技者任せだったりしている。つまり演技が自然なのだ。 だから最初映画館で見た時に気になったA・エーメがしきりに手を髪にやる動作も、おそらく彼女自身の癖なのだろう、それが逆に自然の動作に思えるようになった。 ひとつだけ驚くのは、24時間レースをやった後にさらにモンテカルロからパリそしてドービルと立て続けに運転できるタフさ、さすがレーサー。 [映画館(字幕)] 8点(2011-07-31 07:27:41) |
28. 男はつらいよ 奮闘篇
《ネタバレ》 寅さんも第3作以降渡世人ぽくっていまいちと思っていたが、ここで久しぶりのヒット(だと思う。)いつもの馬鹿さ加減もほどよくセーブされ、世話好きで人情味のある寅さんになっている。 映画2作目の出演となる榊原るみが、津軽から出てきた少女(一番若いマドンナ)を好演している。寅さんも女性の方から結婚を持ち出されたのは初めてであり、訳ありとは言えいじらしかった。 その他久々登場の実母お菊さんや妹さくらさんの、寅さんを心配する心もひとしお、この映画には心打たれてしまった。 「緑は異なるもの、味なるものよ」は私もさくらさん同様わからなかったが、博さんはさすがだった。 [DVD(邦画)] 8点(2011-06-30 21:28:09)(良:1票) |
29. 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花
相思相愛の男女であっても結ばれるとは限らない。寅さんとリリー、誰が見てもぴったりと思える仲なのにちょっとした食い違いですれ違う。その心理のあやがうまく描かれた映画だと思う。だがたとえ夫婦にならなくても、寅さんとリリーはしっかりした絆で結ばれている。男女間の友情というものだろうか。この映画の終盤はすがすがしく後味良い。 [DVD(邦画)] 7点(2015-05-06 19:19:01) |
30. 愚か者の船
タイトルに興味を惹かれ見たのだが、国籍人種の違うたくさんの人たちが登場したくさんの物語が進行する、所謂グランドホテルのホテルが汽船になった映画だ。思わず笑ってしまいそうなシーンあり、感動させられるシーンあり、考えさせられるシーンもある。それでいてしっかりひとつにまとまっていると思う。人間誰しも愚か者なのかなあ。 [DVD(字幕)] 7点(2014-12-15 21:27:46) |
31. オリヲン座からの招待状
「君の名は」「二十四の瞳」に始まり、「丹下左膳」「幕末太陽傳」と戦後の名作のワンシーンが続くだけでもゾクゾクっとしてしまう。そしてオリヲン座の再開と幕引きになった「無法松の一生」 ニュー・シネマ・パラダイスと比較せずともこれは純然たる昭和のノスタルジーだ。とくに無法松は、留吉とトメが松五郎と未亡人とにオーバーラップしてしまうのだが、映画としては短編を無理に引き延ばしたような展開が気になる。 [DVD(邦画)] 7点(2014-09-28 08:15:15) |
32. 男はつらいよ 寅次郎春の夢
私の好きな香川京子さんがマドンナなのだが、米国の寅さんことマイケルに完全に食われてしまっている。だけどこれはこれで日米友好に一役買った映画かもしれない。日米の文化の違い、特に愛情表現の違いなど教えてくれる。お芝居の蝶々さんがさくらさんに変わって美声を聴かせてくれたのが印象に残った。 [映画館(邦画)] 7点(2014-08-16 17:08:18) |
33. 王子と乞食(1977)
子どもの頃読んだそっくり二人が入れ替わるだけの童話だと思っていたのだが、16世紀英国王室を背景にした物語はなかなかおもしろいし、キャストも超豪華だ。ヘンリー8世を初め実在の人物も多く、テューダー王朝の歴史の一部を垣間見ることもでき大変興味深い。マーク・レスターの一人二役の表情や仕草もなかなかのもの。王子と乞食の二人が同時に出てくるだけでなく、互いにふれあう場面など当時としての撮影技術はたいしたものだ。(DVDで改めて鑑賞した後の感想)うーん、少しアクションシーンが多いかな。それに原作は10歳の王子と乞食だったはず。5年ほど前に製作されていれば、本来の児童文学にそった名作だったかも。 [映画館(字幕)] 7点(2014-07-08 06:02:29) |
34. オペレッタ狸御殿
わけのわからないストーリーというか奇抜な展開も多々あるが、私はとても好き。ファンタジックな舞台劇、オペレッタもまた良し。豆狸がかわいくてたまらない。 [DVD(邦画)] 7点(2013-11-02 23:26:29) |
35. 大いなる陰謀
原題の「Lions for Lambs」のライオンと子羊は何を指すのかを考えるだけでもすごく意味のあることだと思うし、米国の内情を鋭く描いた力作だと思う。正義のためには手段を選ばないとか、正義と平和のどちらかを選ぶとしたら正義を選ぶという、その米国の正義というものが独善的なものでなければ良いと思うが・・・。問題提起としてはすばらしい映画だと思う。 [DVD(吹替)] 7点(2013-09-28 10:49:57) |
36. 大鹿村騒動記
歌舞伎なんて私にはまったく縁遠いものに思っていたのが、妙に愛着を感じる。実在する村と美しい風景、伝統の芸能、そして原田芳雄の遺作にして一世一代の名演技、そうした諸々の要素がストーリー以上に映画の魅力。暖かさとおもしろさがほどよくミックスされた秀作だと思う。 [DVD(邦画)] 7点(2013-08-22 21:28:11) |
37. 大いなる西部
途中まではさすがウィリアム・ワイラー、西部を舞台にした本格的ドラマだと思ってみていたのだが、やっぱり銃の撃ち合いになるのか。どこかの島をめぐる領土争いを思い出してしまったけど、平和的解決はできないものだろうか。人物描写が大変良く、助演男優賞がチャールトン・ヘストンではなく、バール・アイヴスなのも頷ける。また音楽もすごく良く、テーマを少しずつ変化させたり、一大交響詩のようだ。 [映画館(字幕)] 7点(2013-04-30 17:31:54)(良:1票) |
38. 男はつらいよ 寅次郎純情詩集
前半は嫌な展開ですっきりしなかった。どうも今まで見た寅さんらしくない。京マチ子さん登場あたりから活力を取り戻したけど、これまでのドタバタ感がなくなってぐっと湿っぽい。このあたりの雰囲気が寅さんファンでも意見が分かれるところかもしれないが、私はこういう寅さんもあっていいと思った。終盤は結構感動的だと思う。話はそれるが、今までちょい役で出ていた谷よしのさんがはっきりと見て取れた。 [DVD(邦画)] 7点(2013-02-28 06:35:50) |
39. 男はつらいよ 葛飾立志篇
おはなはんの樫山文枝さんがヒロイン。今回は立志伝の名のごとく、学問に志す寅さんか。考古学とか孔子とか教養あるところが出てきても、登場人物が皆いい人ばかりで嫌みがない。シリーズの中でもほほえましさに関しては抜きんでている。おっと中三トリオでデビューの桜田淳子さんももう高校生か。お巡りさんが、クッククックと歌いながら店を通り過ぎるのに思わずニヤリ。 [映画館(邦画)] 7点(2013-02-03 23:41:52) |
40. オール・ザ・キングスメン(2006)
《ネタバレ》 最初見たときはストーリーがあまりわからず好きではなかったが、1949年のロバート・ロッセン版を見た後もう一度見直すとまた評価が変わった。実にリアルで彫りが深く、アカデミー賞受賞の前作よりも原作(未読)に近いように思われる。それに俳優は豪華だし音楽も良いし、私の中ではこっちの方がすばらしいと思う。ただ恰幅の良かったブロデリック・クロフォードより、ショーン・ペンが知事らしくないのと、アダムがなぜ知事を撃ったかの表現が不十分で残念。原作はピューリッツァー小説だけあって、重みのある映画だが、暗殺者を捕らえず射殺するところはいかにも銃社会肯定国の米国だと思う。もしかしたら臭い物にはふたをしろの陰謀にも読み取れるが・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2013-02-02 10:08:50) |