61. バットマン・フォーエヴァー
このあたりから雲行きが怪しくなってきたバットマンシリーズ。悪役が派手なのはいいけど、ただ派手なだけになってしまった感あり。限度を知らない子どもが大ウケしたからと、お調子に乗って悪ノリしてるみたい。しかしこのシリーズはバットマンより悪役のほうがインパクトあるから、やりたがる俳優はいっぱいいるでしょうね。そして今回は贔屓のヴァル・キルマーがバットマンだ。マイケル・キートンとは逆で、ブルース・ウェインの時はがっちり体系にスーツ姿が決まって素敵だけど、バットマンになると地味なのよ。でもマスクをつけるとセクシィなくちびるが強調されるというのが個人的にはうれしかったです。当のヴァルは、やはりというか自分のフィルモグラフィーから消したいほどバットマン役を後悔してるらしい。だからあんなにノってなかったのかなあ、気のない演技でした。クリス・オドネルは無理なくロビンがハマっていたと思う。できればニコール・キッドマンは悪役キャラで登場してほしかった。 6点(2004-09-28 12:10:55) |
62. バック・ビート
イアン・ハートはジョン・レノンによく似ていた。スティーヴン・ドーフも芸術家にありがちなナイーヴな雰囲気があってよかった。しかしなんでシェリル・リーなのさ、まったくもって魅力のないヒロインだ。とてもじゃないけど当時の文化の最先端をいく女には見えない。たしか彼女はドイツ生まれだったと思う。それだけの理由でキャスティングされたのだろうか。内容は、「ほーほー、デビュー前のビートルズってこうだったのね、ポールがいちばんシビアでかなり仕事人間なんだ」など収穫はあったけど、映画としては一定の水準をクリアしてないという感じです。 3点(2004-09-28 09:36:49) |
63. パーフェクト・ワールド
無実で投獄されたわけではなく、犯罪者であることは確かだし、しかも脱獄したブッチを「いい人」に描きすぎじゃないかとは感じましたが、このコスナーはよかったです。ブッチのようなキャラには正直弱い。ローラ・ダーンがひとり浮いていたような気もする追う側はなぜかドジでしたねえ。装甲車みたいなのが道を外れて林に突っ込んだりしちゃう。しかしブッチに肩入れして見ている私にはこのドジぶりがうれしい。ひょっとしたらイーストウッドはそれを狙って、肉まで焼いてみせたのだろうか。もしそうならやはりイーストウッドという人はスゴイぞ!ラストはやはりうるうる、あんなかわいらしい男の子にキャスパーを着せてるんだもん、ずるいっ! 8点(2004-09-06 13:17:53) |
64. 遥かなる大地へ
見る前はちょっとお堅くてお涙頂戴なのかと思ったけど、予想に反してテンポよくユーモアもあり軽快、爽快でした。まだ少々垢抜けないニコール・キッドマンもお茶目。この頃はニコールが今みたいな大女優になるとは思ってなかったなあ。綺麗だけどキツそうで、整い過ぎちゃって人間というよりサイボーグみたいな感じ。いろんな役はこなせないように感じた。でも底知れない才能と演技力を持っていたんですなあ。ロン・ハワード監督の作品は大衆的で素直に楽しめるし、安心して見ていられます。ラストの土地争奪レースは見応えありました。後味は最高!そうそう興行的にはよくなかったのね。同年に公開された作品におされちゃったのかもね。 8点(2004-08-28 18:53:31) |
65. パリ、テキサス
先に「ベルリン天使の詩」に完敗したにも関わらず性懲りなく次に挑戦したのがこれでした。大丈夫でしたよこれは。映像もいいし、思わず魅せられてしまうシーンもいくつかあります。かなりハイレベルであることはミーハーな私にもわかりました。私はどうも映画に出てくるしょぼくれた中年男というのがけっこう好きみたいだ。私にとってハリー・ディーン・スタントンは腹の立たない、イライラしないダメ男の代表です。けれどこの作品の誰にも共感しないし、心にズシっとくるものもなかったです。あのおっかさん、ちゃんと子どもを守っていけるのかなあ、子どものほうが親に気ぃ使っていかなければいけないような感じね。私もあの子どもらしくない子どもには違和感を覚えました。作り手の都合のいいようにされてしまったのかなあ。あくまでも映画の中のことだから受け入れられるというタイプの話でした。 5点(2004-08-25 11:51:11) |
66. ハートに火をつけて
永遠の不良おやじデニス・ホッパーとジョディというのが意外性があってよいです。ロマンチストかつ変態の殺し屋と知的なクールビューティ、そして逃避行。なぜだかこのシチュエーションに憧れ、そそられます。ジョディの部屋を物色し。黒い下着を持ち出してくるところは爆笑いたしました。「バックトラック」は未見。どんなシーンが追加されているのかおおいに興味があります。でもたしか2時間半ぐらいと長いのが玉にキズです。 7点(2004-08-18 16:59:05) |
67. ハートブルー
この邦題はいったい何を思ってつけたのか、それが最大の疑問です。これを見たのは10年以上前になるかな?なんの予備知識もなくキアヌが出ているという理由で見たのだけどかなり面白かったです。男の友情モノとはちょっと思えないですけどテンポがよくて一気に見られる、犯罪アクションものとしては傑作です。もうちょっと評価されてもよかったんじゃないかしら?この邦題が原因か。キアヌがかっこいいのは当たりまえ。やっぱりパトリック・スウェイジのスリルが大好きな悪役ぶりがよかったです。最近見ないけどどうしちゃったのかな 9点(2004-08-15 14:26:44) |
68. バグダッド・カフェ
不思議な映画でした。舞台はアメリカでしたよね。でもどこの国かわからないような風景といつもイライラしているCCH・パウンダー。埃っぽくカラカラと乾いた感じがいい。全体的に気だるい雰囲気なのに眠くならないのが不思議。主題歌「コーリング・ユー」も気だるいメロディーだけど聴いているとすごーくいい気分に。今もどこかで耳にすると黄色っぽい色彩とタンクが浮かびます。ドイツ人旅行者の太ったおばさんといい、私にとっては癒し映画です。あの店のコーヒーを飲み「これは茶色の水よ」というセリフがなぜかいちばん印象に残ってます。 7点(2004-07-07 22:36:20) |
69. バーチュオシティ
このところ若いころのラッセル・クロウ作品を続けて見たのでなんとなく悪役ラッセルも見たくなって再見。デンゼル・ワシントンがかすむキレっぷり、暴れっぷり、素っ裸も披露してくれてるラッセルが最高です。オスカーも受賞し、大スターとなったラッセルはアキラと書かれた手ぬぐいを頭に巻いた自分の在りし日の姿を、今どんな想いで見るのだろうか?できることなら本人に聞いてみたい。 7点(2004-05-12 09:07:43) |
70. パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
ちょっとちょっと、ジョニーがノリノリじゃないですか。これで彼はグンとファン層をひろげたでしょうね。でもジョニーファンとしては頻繁にこういった大作には出てほしくないというのが本音です。キーラ・ナイトレイ、いいですねえ。若いのにヘンな幼さがないし、品よく知的。時代モノもよく合います。とっても期待できる女優さんです。素直に笑えて楽しめた作品でした。ユーモアのきかせ方がいいわ。 8点(2004-04-03 18:01:27) |
71. ハンナとその姉妹
いやはやマイケル・ケインのダメ男ぶりがあっぱれです。三人姉妹の両親、特にお母さんのやんちゃぶりも可愛らしい。ハンナの4人の子どもたちとか妹と自分の元亭主とのデートをお膳立てしたりするのを見ると、彼女は進歩的でグローバルな人なのね。エリオットはハンナの博愛的なところが物足りなかったのかしら、などと思ったりしました。ウディ・アレンの独特の世界は楽しめました。ダイアン・ウィーストがいちばん身近に感じた。 6点(2004-03-14 14:18:14) |
72. バッファロー'66
観始めた時はバイオレンスなのかと思ったけど、ヴィンセント・ギャロのこだわりのつよ~いブラック・コメディなのね。アンジェリカ・ヒューストンが一番印象に残ってます。面白いっちゃあ面白いけど、この映画観てよかった~というような心躍るものはなかったです。ヴィンセント・ギャロのダメ男がおかし悲しくはあるけど、愛しいと感じられなかったからかな?クリスティーナ・リッチのキラキラメイクが可愛かった。 6点(2004-01-12 01:18:12) |
73. 8人の女たち
新旧のフランス女優たちの共演がとにかく豪華でうれしい。カトリーヌ・ドヌーヴの貫禄はすごいわね。まるで舞台劇のようなブラック・コメディ。女優のイメージ、キャラクターにぴったり合っているファッションも見所ですね。楽しいひとときを過ごしました。 8点(2004-01-10 20:07:17) |
74. ハンニバル(2001)
リドリー・スコットはやはりアーチストです。映像が素晴らしい。特にフィレンツェの街並みね。今回はレクター博士が主役なのでカメラの方もレクターの好みに合わせたのかしら。ジョディが降りたのは無理もない。けれどなぜジュリアン・ムーア?FBIエージェントには見えないぞ。一生懸命演じているのはわかるのだけど、やけにリキんでるし、カリカリといつも怒ってるみたいで観ているこっちまでカラダが固まってしまった。私的にはフィレンツェのフェロモン刑事、ジャン・カルロ・ジャンニーニの登場が嬉しい。ゲイリー・オールドマンとレイ・リオッタのシーンは二度は見れないと思った。 6点(2003-12-30 22:21:27) |
75. バニラ・スカイ
大まかな感想は「オープン・ユア・アイズ」のほうに書いてきました。オリジナルに比べて特筆すべきところは、こっちは作品全体が洗練されているのね。タイトルもいいし音楽もいいわ。やっぱりキャメロン・クロウだ。捨てられるキャメロン・ディアスのこともキチンと説明してくれている。ジュリーをストーカー扱いした自分の誠意のなさを反省しないからああいう運命を辿るわけですな。「あの時ジュリーの車に乗りさえしなければ」などと最後までほざいていたっけ。トムが関わっていると思われるが、ペネロペは同じ役でまた出演なんてよく承知したもんだ。女優としてもっとプライドをもってほしいわ。ソフィアとジュリーでは私はジュリーに共感。男に染まらないソフィアと染まるジュリー。男を待たせるソフィアと待つジュリー。男性はどっちが好きなのかしらん。 6点(2003-12-21 09:13:14) |
76. バックドラフト
口下手で愛情表現もヘタなお兄ちゃんと軽くてデレっとニヤけた弟。いかにも長男と次男です。火災シーンとサスペンスと兄弟愛と涙、そしてこの豪華キャスト。J・T・ウォルシュはもちろん、スコット・グレンが単なる同僚で出てくるわけないから、何かあるぞと最初から期待させてくれるし、面白くないわけがない。しかしどことなくクサイのだ。例えばデ・ニーロのせりふ「火を消すには愛も必要だ」なんてのが出てくる。何のこっちゃ!初見はビデオだったかな?WOWOWだったかな?字幕翻訳したのは誰だかしらないが、この人の趣味なのか度々このようなこそばゆくなるセリフが出てくるのには閉口した。語学力のない自分が情けなくなるのがこういう時だ。しかしそれをカバーしてくれたのが今までにない試みと当時話題になった火災のシーンとカート・ラッセルの不器用だけど力強い父性を感じるスティーヴンと男の友情ですね。スティーヴンはダンナとしては奥さんがどれだけ譲れるかにかかってくる人ね。制服姿の男はほんにカッコイイものです。 7点(2003-12-10 09:51:54) |