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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2387
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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121.  バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト 《ネタバレ》 
この映画のハーヴェイ・カイテル、もうとてもじゃないけど正気の人とは思えません。あのフルチン踊りには参りました。そしてあの……(以下あまりにもお下劣なシーンの描写なのでカットさせていただきます)。こういう奇行・蛮行を繰り広げる悪徳刑事の破滅に至るまでの数日間がテーマなんですが、カイテルの演技が実にリアルというか自然なので驚いちゃいますよ、本作に限って言えば完全にデ・ニーロを超えていますね。信仰を持っているのに日常的に悪事を働く人間の心理というのが初めて理解できた様な気がします。決して人に勧められる映画じゃないのですが、観てしまったらちょっと人生観が変わってしまうかもしれないほどのインパクトがある劇薬みたいな一篇です。
[ビデオ(字幕)] 7点(2011-07-21 00:46:49)
122.  バンク・ジョブ 《ネタバレ》 
いきなりT・レックスの"Get It On"を流すところは、もう私たちの世代には反則技みたいなもので、いやでも期待が高まっちゃいます。この曲、21世紀のテンポで撮られた映画で使われても全然違和感がないところは、さすが名曲です。そう言えばなぜかミック・ジャガーがいかにもしがない銀行員という役でチョコッと画面に映ります。セリフもない役ですが、眼鏡をかけた若き日のジェームズ・コバーンみたいで、ちょっと可愛かったです。 映画の出来はこの監督にしては快心作で、これほどテンポ良く楽しめる銀行強盗もの映画は久しぶりに観たかなという感じですね。英国犯罪史上に残る謎の事件に独自の取材を加えてあり、事実と脚色の境目が綺麗に融合されています。ジェイソン・ステイサムがまた渋くて良いんですが、素人のわりにはあまりにキレ者過ぎるところと容姿が70年代っぽくないのが残念です、カツラぐらいかぶれよ! 強奪成功後のMI5、スコットランドヤード、そして闇の勢力との四すくみ状態はなかなか面白く、『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』に通じるところがあります。 それにしてもいくら故人とはいえマーガレット王女やマウントバッテン卿が実名で登場するとは、しかも王女にいたっては3Pまでやらせちゃうとは、英国映画界も侮りがたしです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-06-20 22:20:12)(良:2票)
123.  パピヨン(1973) 《ネタバレ》 
公開当時はスティーブ・マックイーンの映画は必ず観に行っていたのですが、本作だけは例外。そのわけは、マックイーンがゴキブリを食べるシーンがあるという情報が宣伝にあったから。というわけで遅れること38年で初鑑賞、なんてことはない、観てみればそんなシーンはどこにあったの、って感じだったので拍子抜けしちゃいました。 でもさすがに泣く子も黙る悪魔島、あの独房暮らしはホント苛酷ですね~、独房入り2年だなんて凄い刑罰がほんとにあったんですね驚きました。思ったよりどぎつい描写は少なく、自由を奪われた人間がどんどん尊厳を失ってゆく過程は観ていてほんと恐ろしいものです。よく観てみれば脚本書いたのは“不屈の男”ダルトン・トランボなんですね、こりゃ彼にはピッタリの題材だったわけです。 とにかく、マックイーンと名優ダスティン・ホフマンのただ一度の共演がフィルムに残されただけでも感謝です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-18 09:38:07)
124.  裸の銃を持つ男 PART33 1/3/最後の侮辱 《ネタバレ》 
シリーズものはだんだんテンションが落ちてくるのが世の常なんですが、このシリーズは三作目の本作がいちばん笑わしてくれました。のっけから『アンタッチャブル』のパロディで、まず大笑い。でも本作の最大、そしてシリーズ最大の山場はやはりアカデミー賞授賞式へのドレビン警部乱入シークエンスでしょう。この授賞式、カメオ出演のプレゼンターたちがけっこう豪華だしお茶らけにしてはフェイクノミネート作品も良くできています。でも何と言ってもいちばん笑わしてくれたのは、知る人ぞ知る『キッチュの女王』ピア・ザドラが登場するシーンですね。この人いろいろ噂は聞いていたのですが、ようやく映像でお会いすることができて感無量です(すみません、このサイトでは本人どころか出演作の一本すら登録されてない様なコアな女優のお話しでした)。 昨年レスリー・ニールセンも天に召されてしまいましたが、「フランク・ドレビン警部よ永遠なれ!」
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-05-25 08:56:08)
125.  裸の銃を持つ男 PART2 1/2 《ネタバレ》 
二作目ということもあり皆さんの評価もけっこう厳しくなっていますが、実はわたくしは一作目より面白いんじゃないかなと思ったぐらいです。一作目のエリザベス女王に続いて本作はパパ・ブッシュ大統領夫妻をいじめていますが(よく考えてみると、かみさんのバーバラに集中攻撃でした)、こういう権力を徹底的にコケにするコメディって我が国では映画化不可能というのが悔しいところです。下ネタ、映画パロディネタもだんだん調子が出てきたようで、これは三作目で頂点に達して大爆発します。やっぱり自分のお気に入りは「黒いそのまんま東」O・J・シンプソンで、もう絶好調です! 余談ですがわたしプリシラ・プレスリーってエルヴィスの娘だとずっと勘違いしてました(娘はリサ・マリーですよね)。プリシラはエルヴィスの元妻で、ということはこのシリーズでは彼女はほとんど40歳に近かったわけで、恐るべき若づくりですよ。整形とかしてるかもしれませんが、20代にしか見えません!
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-05-22 13:38:20)
126.  裸の銃を持つ男 《ネタバレ》 
冒頭、ホメイニ師が議長している世界独裁者会議(その中にゴルバチョフが交じっているところがいかにも80年代風味)ネタには、そのあまりのどろ臭いセンスに先行きが心配になってきましたが、その後は快調で安心しました。本作では続編ほど映画パロディネタや下ネタは目立ちませんが、アル・ヤンコビックの使い方は大爆笑です。そしてこの映画を観て初めて気がついた貴重な真実は、「そのまんま東は顔を黒く塗ったら、O・J・シンプソンになる!」ということでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-05-21 21:57:28)
127.  ハートに火をつけて
監督アラン・スミシーさんの映画は初めて観た様な気がしますが、タイトルにちゃんと“アラン・スミシー”と出てくるのには思わず笑っちゃいました。しかし、デニス・ホッパーはなんでそんなに怒っちゃったのかな、きっとジョディ・フォスターとの濡れ場をカットされたからだろうな。ストーリーとしてはかなりいいか加減で、はっきり言ってしっちゃかめっちゃかなのですが、何気に豪華な出演俳優陣は楽しめました。それにしても、あのサックスを吹くホッパーの姿はおかしかったです。
[ビデオ(字幕)] 4点(2011-03-20 11:24:47)
128.  白鯨
原作が世界文学史に名を残すメルヴィルの『白鯨』ですからジョン・ヒューストンもあまり手の込んだ脚本にせず直球勝負しています。しかし『白鯨』の映像化としてはちょっと尺が短すぎて、映像紙芝居みたいに筋を追ってゆくだけの印象になってしまったのは残念です。それでも、イシュメイルやスターバックの造形はリチャード・べースハートとレオ・ゲンがイメージ通りのキャラになっていてその点は完璧。問題はやはりエイハブ船長のグレゴリー・ペックで、やはりペックでは力不足だったのは間違いありません。では誰が演じるのがベストだったのかと考えたのですが、個人的にはやはりジョン・ヒューストンが自らエイハブを演じるべきだったかなと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2011-02-27 16:29:05)
129.  晴れた日に永遠が見える 《ネタバレ》 
バーブラ・ストライサンドが過去に何度も生まれ変わったことがある女性を演じています。バーブラの映画は全部観たわけじゃないですが、これは飛び抜けて面白くなかったです。“何度も生まれかわった”と言っても19世紀初頭の英国貴婦人しか映像表現はないので肩すかしです。催眠術でその貴婦人の記憶がよみがえると、突然口調がキングス・イングリッシュに変わるところはさすがに芸達者なところを見せてくれますし、相変わらず歌は素晴らしいの一語に尽きます。ただバーブラ主演ミュージカルに共通しているのは、共演男優が喰われちゃって精彩がないことで、せっかくイヴ・モンタンが出てるのだからもっと生き生きとしたナンバーを披露して欲しかったところです。名匠ヴィンセント・ミネリの晩節を汚してしまった様な作品です。そういや、若きジャック・ニコルソンも出てましたね(はっきり言って意味不明な役でしたけど)。
[DVD(字幕)] 3点(2011-02-10 01:21:37)
130.  果てしなき蒼空 《ネタバレ》 
ハワード・ホークスの撮った西部(というか北西部)開拓物語。この映画を観ての感想は、「いやー、アメリカって広い国だわ」というところでしょうか。インディアンと毛皮取引をするためにミズーリ川を3,000キロも船で遡ってゆくのがお話しですので、西部劇でお馴染みの乾燥した土地ではなく、うっそうとした森と川の風景が堪能できます。登場人物が大きく分けて英語を喋るアメリカ人、フランス語を日常使っているフランス系アメリカ人(ケイジャンと呼ばれる)、そしてインディアンとなりますのでこの三者の言語ギャップがなかなか面白い。アーサー・ハニカットがフランス語で喋る船長に、「英語を使え!」と怒鳴るシーンが10回近くあった様な気がします。 なんせ大河を上流に向かって進むのですからそりゃ大変で、船員がロープで船を引っ張って進む有様です。ホークスは雄大な自然を背景にしてまだ素朴だったアメリカ人たちとインディアンとの交流をゆったりした詩情で映像化していて、そこはかとないユーモラスな雰囲気があってなかなか良いですよ。カーク・ダグラスもいつもと違ってギラギラしてなく、ちょっとのんびりした田舎者のキャラを好演しています。ダグラスが指を怪我して切断されるシーンは傑作です。
[DVD(字幕)] 7点(2011-02-08 23:46:05)(良:1票)
131.  針の眼 《ネタバレ》 
ここまで無造作に人を殺すスパイは観たことないと舌を巻くほど、前半はドナルド・サザーランドの冷酷ぶりは際立ってました。ところが島へ漂着してからのだらしなさも、数あるスパイ映画の中でも類を見ない豹変ぶりです。それ以上に凄いのはあの人妻で、あれじゃあ単に性欲の迸るままに行動しているとしか思えないでしょ。普通、亭主の水死体を海に浮かべたままにするか! ラスト、本土から警察がヘリコプターで救援に飛んでくるのにはがっくりさせられました(ヘリコプターは第二次大戦中はまだ実用化されていませんでした)。傑作として名高いケン・フォレットの『針の眼』の映画化としては失敗作ではないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2010-11-14 13:53:09)
132.  8 1/2
本作は70年代ぐらいまでは「映画史上オールタイムベスト1」に選ばれていたぐらいでしたのに、最近はだんだん評価が下がってきちゃいましたね。製作された時代はお隣のフランスではヌーベル・バーグの嵐が吹きまくっていたころですが、不思議とイタリア映画界には影響が少なかった様に思います。そんな中でフェリーニのゴダールやトリュフォーの挑戦に対する答えが本作なのです。 映画作家の夢や妄想をそのまま映画にしちゃったのは当時としては前代未聞の快挙で、この手法は後年さまざまな映画監督が自分の『8 1/2』を撮っていることでも本作のずば抜けた偉大さが判ります。フェリーニはユング心理学の信奉者だったそうですが、自分の実際に見た夢をこれだけ壮麗な映像に再現できるとは、いやはやさすがマエストロですね。 「難解だ」と言う感想が多いですが、D・リンチのようなときとして観客を無視する様な「訳のわからなさ」と比べれば、フェリーニには人間味が濃厚ですから、これほど判りやすい監督はいないのではと思いますけど。 「歳をとってから観て良かった」というのが自分のいちばんの感想ですね。あの有名なラストシーンには、不覚にも涙がこぼれてしまいました。
[DVD(字幕)] 10点(2010-08-24 20:54:21)(良:1票)
133.  裸のキッス 《ネタバレ》 
もう冒頭からコンスタンス・タワーズのスキンヘッドに強烈なパンチを喰らいます。しかしタイトルバックにもなっている彼女のカツラが吹っ飛ぶショットは、良く観るとバックにカツラをもぎ取るスタッフの腕が一瞬映るのですよ。いかにもサミュエル・フラーらしい粗っぽさなのですが、そんなこと気にならないほどのインパクトを持ったオープニングです。 B級ノワールや西部劇でしかお姿を拝めないタワーズですが、本作では「こんなにいい女優がいたんだ」と感嘆するほど魅力にあふれています。またフラーは劇中で登場人物に歌わせるのが上手くて、病院で子供たちがタワーズに歌ってみせるシーンは、思わず涙が出るほど素晴らしい名場面です。幼児に対する性犯罪を正面から題材にしたのは本作が初めてだったそうですが、もちろんこの時代では非常に象徴的な表現にとどまっています。逆にそのあいまいな描写が、スタンリー・コルテスのコントラストが強いモノクロ映像が描くちょっと不気味な田舎町の人間模様と相まって、独特の幻想的な雰囲気になっていて効果をあげています。 やはり本作がフラーの最高傑作だと思います。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-08-22 13:43:27)
134.  パーティ 《ネタバレ》 
B・エドワースとP・セラーズのコンビはそりゃ『ピンクパンサー』シリーズの方が有名ですが、『ピンクパンサー』の作風をドリフのコントとすると、本作のセラーズの芸はさしずめ初期のビートたけしがやってたコントの味わいが感じられます。前半はとくにセリフが極端に少なく、セラーズの体を張ったパントマイム風演技はなかなかの見ものです。顔を多少黒く塗っただけで妙にインド人っぽくなっちゃうセラーズの芸は大したものです。そう言えばプロットや展開は、J・タチの『ぼくの伯父さん』や『ぼくの伯父さんの休暇』に似てますねー。B・エドワースがタチに捧げたオマージュなのかな。 H・マンシーニの音楽が意外とはじけていないのがちょっと残念でした。
[DVD(字幕)] 6点(2010-08-16 21:58:10)
135.  バーバレラ
これは予想以上のおバカ映画です。まずジェーン・フォンダが無重力状態でストリップをやってくれるタイトル・バックがいいですね~(モーリス・バインダー御大の傑作です)。60年代らしいキッチュな色遣いの映像と、チープな合成と特撮には懐かしさを感じてしまいます。観ているうちに気がついてくるのですが、この映画『フラッシュ・ゴードン』に登場キャラやメカが似ているのですよ。そういや『フラッシュ・ゴードン』のプロデューサーもラウレンティスでしたね。全体に漂う雰囲気もどこかアメコミ風ですしね。 そしてB級テイストを一段と際立たせてくれるのが出てくる俳優たちの学芸会なみのゆる~い演技で、これはヴァディムが笑いを狙ってたのか単にヘボなのか悩むところです。地下革命軍の首領デビッド・ヘミングスが出てくるシークエンスは、あまりに意味不明でくだらないギャグの連続であきれ返ってしまいました。まあこれは、ヴァディムとラウレンティスの自己満足に満ちた映画史に残る珍作であることは確かですね。
[DVD(字幕)] 5点(2010-07-07 00:17:56)
136.  バージニア・ウルフなんかこわくない 《ネタバレ》 
言葉には暴力性があることは承知していますが、同じフレーズでも「文字にして紙に書く」のと「言葉を音声として発する」のではコミュニケーションの手法としていかに性格が違うのかと考えさせられました。テイラーとバートンの血が出るような罵り合いは、まさに「セリフのボクシング」と呼べるのでは。たった四人しか登場人物がいないのに、四人ともオスカーにノミネートされて二人が受賞って、ちょっとすごくないですか? 四人の中でもテイラー・バートンの毒気にあてられて、冒頭とラストでは同じ人格とは思えないほどボロボロになっちゃうS・デニスの演技の上手さには感心させられました。ちなみに本作はハリウッド映画で初めて“Fuck”というセリフが使われた記念すべき作品だそうです。実際のところどこで使われたか気がつかないほどですが、まさか40年後には“Fuck”だらけの映画が量産されるとは、当時の観客は想像もしなかったでしょうね。
[DVD(字幕)] 9点(2010-05-20 20:56:42)
137.  バターフィールド8 《ネタバレ》 
全盛期のE・テイラーを堪能させていただきました。ストーリー自体は『椿姫』みたいな古風なものですが、ヘイズ・コードがまだうるさかった頃で脚本は何度も書き直しさせられたみたいです。テイラーは高級娼婦のはずなのに、冒頭のシーン、一夜のお代を払った男に何で激怒するのか意味不明です。ルージュで『売りものじゃない!』って鏡に書く有名なシーンがありますが、あなた娼婦でしょ。こういうわけが判らない部分に検閲の跡が見られます。そこまでされてこの原作を映画にすることないじゃん、と思うのですがいろいろ大人の事情があったんでしょうね。結局テイラーは本作でオスカー初受賞となるのですが、この映画に対してテイラーが残したコメントはもう凄まじいものです。確かにお世辞にも名作とは言えない出来ですが、自分がオスカー獲った映画をここまでボロクソに貶したのは、後にも先にもE・テイラーだけでしょう。
[DVD(字幕)] 4点(2010-05-19 22:44:54)(笑:1票)
138.  巴里の恋愛協奏曲(コンチェルト) 《ネタバレ》 
いやー、知りませんでした、アラン・レネがこんなにシャレたミュージカルを撮ってたなんて。1920年代にヒットしたオペレッタの映画化だそうですが、オペレッタらしく実に他愛のない軽いストーリーで気楽に鑑賞出来ます。オドレイ・トトゥは、どう観ても主役とは言えないなあ。気に入ったのはDVDに収録されている特報でして、監督レネと出演者の掛け合いが4パターンなのですが、実に軽妙で楽しいですよ。そしてアラン・レネの若々しいこと! とても80歳越しているとは思えませんでした。
[DVD(字幕)] 8点(2010-04-30 00:52:14)
139.  ハイスクール白書/優等生ギャルに気をつけろ! 《ネタバレ》 
原題は『選挙』、高校の生徒会役員選挙なんですが、シニカルでブラックな視点で描かれていて、ひどい邦題からは想像つかない奥の深さに感心しました。リース・ウィーザースプーンの顔芸にまず苦笑、クリス・クラインの演技とは思えないバカっぷりもおかしかったけれど、マシュー・ブロデリックの小市民根性丸出しの小物ぶりを見て、これは彼しか演じられないキャラだと感心しました。これは意外な拾いものですよ。なんでも、リースの役は最初ソーラ・バーチだったが撮影開始直後に降板しちゃったそうです。きっと変な顔撮られて怒っちゃったんだろうな。
[DVD(字幕)] 9点(2010-04-21 01:33:23)
140.  バックマン家の人々 《ネタバレ》 
良いお話しと言えばその通りですが、いかにもアメリカ的なホーム・ドラマでした。群像ドラマでもありますが、中でも私が気になったのは、ジェイソン・ロバーズとトム・ハルスの関係でした。悩んだ挙句に、せっかくロバーズ親父がハルスの借金を肩代わりしてやったのに、ハルスは親父の会社で働くという条件を反故にして逃げちゃうわけです。それでもロバーズは良い歳の息子に小遣いまであげちゃう、この展開にはちょっとびっくり。このシーンはどう観ても肯定的に描いているので、自分の価値観とはあまりに違いびっくりしました。そして、この映画に流れる「すべては主の思し召しなのだ」という価値観にも、“いかにも”というアメリカ的なものを感じました。ダイアン・ウィーストをはじめ、演技陣はみないい仕事しているのは確かですがね…。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-03-29 00:17:20)
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