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Nbu2さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 346
性別 男性
自己紹介 「昔は良かった」という懐古主義ではなく
「良い映画は時代を超越する」事を伝えたく、
 昔の映画を中心にレビューを書いてます。

増山江威子さんのご冥福をお祈りいたします。

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1.  博奕打ち いのち札 《ネタバレ》 
任侠映画への「哀歌」。  監督山下耕作+脚本笠原和夫+主演鶴田浩二で制作された「博奕打ち」シリーズの9作目。 大傑作「博奕打ち・総長賭博('68)」から3年経った後の制作に当る。 旅先で出会った男女が1年後の再会を期して別れたものの、逮捕・投獄の為 かなわかった男が5年の刑期を終えて知った事実、それは女が自分の居る組の 組長の後妻となっていた事、そして組が敵対組織の襲撃を受け組長は殺され、 彼女は未亡人(姐さん)となってしまっていた事であった。  任侠映画というのは苦悩する主人公が堪忍(任侠道やら因習やら理不尽な敵のやり方とか) を重ねた上での爆発が主題と思うが、この作品は主人公の苦悩のメインが「結ばれなかった恋」 なのが珍しい。近年出版された笠原和夫の脚本集にも記載されてるのだから、代表作の一本だろう。 ただこの作品が受け入れられない点がまさにそこで「組長の奥さん、実は私の元カノです」という んな馬鹿な、というストーリー展開に観客が耐えられるかどうかにかかってると思う。 鶴田浩二の「いつものやせ我慢」+「叶わない慕情」時の切なさ儚さ、これを堪能してもらいたい。  今回廉価版のDVDが出たのと合わせて笠原和夫の脚本集を読了したが、実はラストの 殴り込みシーン、「血の海での殴り込み」と記載されてなかったのは意外だった。 て事はこれ、監督山下の演出オリジナルだった事になる。 「こんな世界から、この渡世から出てゆくんだ」と呟き、女を抱きかかえながら 血の海の中を切り結んだ挙句、盃杯を叩き壊す主人公。 邦画界の経営没落と合わせて、実録・エログロ路線に走りつつあった ヤクザ映画に対しての監督なりの意思表示であったんだろうな。 (この後役者・脚本家みな時世に上手くシフト出来たのに、山下監督だけは  あくまでも任侠映画にこだわって生涯を閉じた事を踏まえて哀しくなってくる)  あとは黒づくめの天本英世と時代を感じる若い衆、渡瀬恒彦に注目。
[映画館(邦画)] 7点(2021-08-29 10:07:44)
2.  パンダ・コパンダ
「生まれてきてよかったんだ、と子供にエールを送るのが児童文学」 (by 宮崎駿 岩波新書「本へのとびら」より)  これは個人的な感想なのだが、高畑監督はご自身が監督するアニメに関して 理念というのか伝えたいテーマを予め立てた上、そこから逸脱しない様に 気を使いながら作品を手掛けられた方なのではないか、と思う。 例.「ハイジ」=「アニメ的な大自然の風景描写+魂の救済」、「母を訪ねて~」=「国境と貧困」、 「赤毛のアン」=「女性の社会進出」、「ホルス」=「神話の創造」 (その点キャラクターと基本的なプロットを設定した後は多少の逸脱をも 気になさらずに進めていた宮崎監督とは異なる制作アプローチだった気がする)  で、原作/脚本宮崎駿のこの作品に関して高畑監督が心がけたのは 「アニメーションによる児童文学の再現」。 大人には理解できない、子供の突拍子もない創造力や行動を描写している児童文学。 真面目な高畑監督はその再現をこの機会に真摯にとりくんだ、そこが私は好きなのだ。  この映画をスクリーンで見たのは2008年のリバイバル上映時。 今回レビューを書くために改めて見直したが、大人の自分にはこの面白さは もう理解できない。一抹の寂しさを感じると同時に制作50年を迎えるこの映画が ちゃんと今でも手軽に見れる事に感謝。
[映画館(邦画)] 6点(2021-08-06 17:55:18)(良:2票)
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