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1.  ひめゆりの塔(1953) 《ネタバレ》 
原作「ひめゆりの塔」の他、数多の資料を渉猟し、体験者の聞き取り調査も行っているので、描写が細部にまで行き届いている。綿密な脚本が成功の要因だろう。予算の関係か、米軍の描写がほとんどないので、沖縄地上戦の肉弾戦の凄惨さや臨場感は伝わってこない。機銃照射が当っても血が出ない。が、それでも戦争映画の最上部類に入る。何より、洞窟を利用しただけの不衛生な野戦病院で、医薬品も水も食糧も水も乏しい中、懸命に声をかけながら負傷兵を看護してまわる乙女等の純真な姿が胸を打つ。この場面だけでも観る価値がある。他に感銘を受けたのは、「戦争の犠牲になって散った乙女達」という暗鬱な主題であるのにも関わらず、青春の真っ盛りである彼女達の無邪気さ、天真爛漫さ、そして肉感的なまでの生命の躍動感というものをみずみずしく描ききっているいることだ。歌を唄いながら行進する場面、友達のもの真似をしてはしゃぐ場面、沖縄民謡を舞う場面、川で水浴びをする場面、髪を解かす場面、久しぶりの朝日を浴びて 欣喜雀躍する場面、キャベツを投げあって遊ぶ場面、死を決意して敢えて制服に着替える場面など、結末がわかっているのでそれらの場面が一々胸に迫ってくる。その彼女達が次々と命を落としていくのだから、感情移入しないわけがない。被弾場面では、他のどの映画よりも至近距離で爆発しているように見える。体当たりの演技に脱帽する。監督も俳優も心血を注いだ作品だ。他にも印象的な場面が多い。最初の方で、ある母が娘に同行を頼む場面で、少女が「生徒は学校と行動を共にしなければならないの。私を卑怯者にしたくないでしょ」とさりげなく、当時の彼女等の置かれた立場を明らかにしている。軍医が少女らに「夜でも見えるようになる」と飴玉をあげる場面、これは覚醒剤入りだ。乙女達が自殺用青酸カリを欲しがる場面、持っている友人を羨みもする。死を願う程追い詰められた心理状態が伝わってくる。誰かが母親のことを言いだしたら、みんな泣きだす場面。強がっていても所詮はうら若き乙女に過ぎず、まだまだ母の懐に甘えたい年頃だ。洞窟に付いてきた孤児を乾パンを上げたのだからと突き放す婦長。幼子にとっても容赦ないのが戦争だ。優しかった軍医が洞窟を出て行こうとする乙女を射殺する。衝撃的だが、その後手榴弾が投げられ、壕内大爆発し、衝撃に拍車がかかる。奈良岡朋子に似た生徒が出ているのが気になった。
[DVD(字幕)] 9点(2014-09-03 23:12:18)
2.  ヒックとドラゴン 《ネタバレ》 
内容は完全に子供向けですが、沢山の要素が詰まっていて、大人の鑑賞に耐える珠玉の物語です。 ①ヒックという異端児が自らの個性、得意分野を生かし、最初のドラゴン使いになる。 ②ヒックという弱者が、巨大ドラゴン退治をして、父親越えをする。 ③ヒックという虚弱児は偉大な父親からはひどく疎まれていたが、最終的にお互いに理解者となり、仲直りする。 ④ヒックという心優しい若者は傷ついたドラゴンを殺すことができず、助けてあげることによりドラゴンと心の交流が始まる。 ⑤ヒックという兵器発明家はドラゴンの片尾翼を奪うが、ヒックも最終的に方足を失い、互いに補いあう関係になる。 ⑥ヒックとうバイキングはドラゴンを敵と思っていたが、ドラゴンと交流を深めることによりそうではないことを知り、遂には村人の意識も変える。 ⑦ヒックという鍛冶手伝いは自分の仕事がいやだったが、ドラゴンのためのものづくりをする中で、自分の職業が好きになる。 ⑧ヒックという少年は好きな少女からは軽蔑されていたが、ドラゴン操縦能力を見せることにより相思相愛になる。 ⑨ヒックという村の笑われ者が、一夜にして英雄となるワン・ナイト・サクセス・ストーリー。 ベタになりがちな王道ストーリーですが、キャラや世界観を巧く演出することによって破綻の無い感動物語に仕立てています。 ◆もっとも感動したのはアニメの技術の向上です。ドラゴンの造詣や背景描写も素晴らしですが、何より飛翔時の浮遊感や疾走感がよく表現されています。本当に目がくらむような爽快な感覚を味わいました。目線が次々変わり、画面がリズミカルに変化するので見ていて楽しいです。ジブリアニメが古くなりましたね。監督はジブリファンなので勉強したのでしょう。 ◆問題なのは巨大ドラゴンへの対応。巨大すぎて飼いならすことは不可能だったのでしょうか?いきなり襲ってきて、船を焼却しましたからね。ミツバチの女王と喩えられていましたが、ドラゴン達にとっては悪の独裁者ですね。ドラゴン以外の造詣にすれば問題をスルーできたのですが。 ◆原作ではドラゴンを飼いならすことができて一人前で、ヒックは初めてドラゴン語を話せすようになりますが、本作ではヒックだけが飼いならすことに成功するように変更。これが効いてますね。ヒックの成し遂げたことがより際立ちます。
[DVD(字幕)] 9点(2011-09-16 01:39:47)(良:1票)
3.  ひろしま(1953) 《ネタバレ》 
原子爆弾によって罹災した広島の惨状を描く大作。原爆が投下された日の惨劇を群像劇で描くのみならず、原爆症や差別、戦災孤児、風化など様々な問題を盛り込んでいる。三十分続く原爆投下直後の被災地の様子や人々の惨状の映像は文句なく素晴らしい。あの日を再現したいという情熱が伝わってくる。熱風で全身火傷を負い、蓬髪弊衣で逃避場所を求めてさまよい歩く異様な人々の群れ。焼け跡に立ち、泣いて母を呼ぶ幼児。建物の下敷きとなり、最後の声を出して助けを求める生徒。下敷きの人を助け出そうとしても果たせず、生きながら炎に焼かれる人。川に逃避したものの、力尽きて流れに呑み込まれる先生と女学生。重傷者でごった返し、うめき声と嬌声の入り乱れる臨時病院の様子。累々と横たわる死体と焼かれる死体。ありとあらゆる阿鼻叫喚の地獄絵が再現されている。場所、建物も、広島城、学校、川、橋、銀行、電車、防火水槽、埠頭、似島とひと通り押えてある。時代を考慮して特撮の拙さには目をつぶろう。子供たちの生硬な台詞回しも置くとして、彼等の体当たりの演技は評価できる。特に、延数万人を動員したという群集場面は圧巻である。ただ有名な、腕の皮膚が剥がれて布のように垂れ下がった様子や体に多数の硝子片の刺さった負傷者の描写が無いのが残念だ。被爆者は差別され、嫌われるので隠れるように暮らしているのはその通りと思うが、戦後八年にして既に記憶の風化が著しいとは思わなかった。「広島の恐ろしさとあの非人道的なことを先ず、広島の人に知ってもらいたい」と生徒が訴えている。1952年までのGHQ統治下では原爆の報道規制が敷かれていたことと、急激な人口流入が原因だろう。問題なのは、製作者側の政治、思想が混入していることだ。原爆を投下した爆撃機の添乗員の手記と、日本人が有色人種だから原爆を落とされたというドイツ人の手記を紹介し、警察予備隊が創設されたからまた戦争が始まるとの危惧を伝え、朝鮮戦争の特需で砲弾を造った軍事産業への批判、戦争遂行を優先して被災者を棄民扱いしたとして軍部批判を行っている。それで大手映画会社の配給を受けられず、幻の映画となってしまった。余計な事は排して、惨事を描くことに特化すれば良かったのだ。何も語らずとも、惨劇は雄弁に語るものだ。最終場面で大勢の死者が起上がり、訴えかけてくる。演出手法としては斬新だが、演技と演出が洗練されていない。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-11 21:30:44)(良:2票)
4.  ヒマラヤ 運命の山 《ネタバレ》 
ナンガ・パルバット(標高8,125m)の南壁「ルパール壁」は、4800mの標高差を持つ世界最大の絶壁。1970年その初登攀に成功したラインホルト、ギュンター・メスナ―兄弟の物語。二人は、ヘルリヒコッファー博士の遠征隊に招待される。博士の兄は、ナンガ・パルバットの初登頂に挑戦して死亡しており、兄の無念を晴らさんと、博士は過去に七度も遠征隊を送り込んだが全て烏有に帰していた。 今回の遠征も天候に阻まれ、登山期限が迫っていた。最終キャンプで無線が使えず、悪天候なら赤、好天気なら青の信号弾が揚がる手筈だった。赤が揚がって、ラインホストの単独決行となる。この赤は後に間違いと判明する。置き去りにされたと感じたギュンターは、身勝手にも下山ルート工作任務を放棄して兄の後を追った。6月27日、兄弟は山頂に立つ。しかし、ザイルも満足な装備も無く、弟の疲労が甚だしいため、登路のルパール壁下降を諦めて、西側のディアミール壁から下山することにした。無装備でのビバークを強いられた下山は辛酸を極め、疲労困憊した弟は兄とはぐれ、雪崩に遭って死亡する。兄は一週間後に生還するが、凍傷で足指七本を失った。独占的に報告書を公開する権利を得ていた博士は次のように報告した。「二人の行動は隊からの離脱である。ラインホルトは、最初から西側から下山する計画をしていて、弟を頂上直下に見捨てて単独下山した」弟の謎の死は様々な憶測を呼び、兄に対する批判も強かった。ラインホルトは独自の登攀記録を発表して、名誉回復裁判を起こしたが、敗訴した。2005年ギュンターの遺体がラインホルトの主張通り、ディアミール側山麓の氷河で発見され、彼の主張が正しことがほぼ証明された。本作は、彼の原作を忠実に映像化したもので、彼の助言も得ている。以上のような事情を知っていればより楽しめるし、下山に多くの時間が割されている理由もわかるだろう。それにしても二人がカメラとヘッドランプをポケットに入れただけで、ザイルもリュックも持たずに登頂するのは驚きである。無謀を超えている。一人だけでも生還出来たのは奇跡だ。若くて自信過剰だった兄弟が、登山経験のない博士を軽んじていたことが悲劇につながったといえる。無線がつながらないのに、想像を交えて報告書を書き綴る博士も異常である。兄弟の救助を拒否したフェリックスは数年後に謎の自殺をしている。真相の一部は未解明だが山岳映画として秀作。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-09 21:55:25)
5.  ヒロシマナガサキ 《ネタバレ》 
ナレーション一を切排除し、当時の写真、映像資料を交えてインタビューをつなぐ。シンプルだが力強い。映像の中には貴重なものが含まれていて、資料的価値は高い。 被爆体験は思い出したくもなく、当然語るのは苦痛だが、被爆を知らない人達に真実を知ってもらいたい、反戦を伝えたい、原爆の被害者は自分で最後にしてもらい、また死者は語ることができないのなら、その分まで生き残った者が語るしかないではないか、という様々な思いが、彼らにカメラの前で証言するという選択をさせた。 努めて淡々と語っているが、被爆者達の証言は重く、鬼気迫るものがある。 被爆者であると告白しても何一つ善いことはなく、差別や偏見としてはね返ってくるだけだ。 原爆で即死した者よりも、生き残って「被爆者」として生きてゆく者の方がずっと苦しい。 醜い姿を人前にさらすのは毛頭嫌だが、醜い姿をさらすことにより、被爆者の現実を知ってもらい、戦争の悲惨さが伝わるなら、あえてそれをやる。そんな証言者の思いが切々と伝わってくる。 内容は重く、決して容易に人に語れるようなものではない。それは何十年もの苦悩と悲しみの果てに、ようやく絞り出されるように吐き出されてきたものだ。 例えば中沢啓治氏。爆風で潰れた家の下敷きとなった父と姉と弟が目の前で生きながら炎に焼かれていくのを見た。そんな体験は誰にも話したくはないだろう。思い出したくもないだろう。思い出すたびに、怒り、憎しみ、悲しみ、罪悪感等の感情がないまぜになって、氏をどれほど苦悶、懊悩させたのは想像すらできない。その体験を「はだしのゲン」という作品に昇華させた氏の強靭な精神力には頭が下がる。彼らの証言は、原爆の悲惨さを伝えるだけではなく、人生に絶望した人間が、生きる希望を見いだして再生してゆく物語でもある。彼等が絶望の果てに見出した希望にこそ人類の未来がある。そう思いたい。 記憶は歳月と共に薄れていくものだ。冒頭のインタビューにあるように、8月6日が何の日か知らない日本人も増えていくだろう。しかし日本が唯一の被爆国である以上、被爆の真実と悲惨さを世界に知らせていく義務があるだろう。そのようなことを思わせる一編だった。
[DVD(邦画)] 8点(2014-01-18 13:13:11)
6.  瞳の奥の秘密 《ネタバレ》 
時代背景として1974年はペロン大統領が死去を受け、第三夫人だったイサベル・ペロンが大統領に就任したものの、政治は不安定に陥り、右左派によるテロの応酬が激化した時代。サスペンスとラブロマンスを融合させた意欲作で、カメラワークも冴えている。死刑と私刑議論も提供する社会派で、誰にでも薦めることのできる佳作である。短所は現実的でない部分が多い事だ。素人探偵ではなく、検察による本格捜査なのに、死因、犯人の遺留品、血液、精液など犯罪に関わる情報が一切ないこと。「写真で被害者を見つめている瞳があやしい」だけでは弱い。血液型が一致するなど補完すべき。被害者とその夫の家族が登場しない。悲しんでいるのは夫だけではないはず。葬儀の場面もなく、マスコミも登場しない。新婚美人教師の強姦殺人事件なら格好の三面記事ネタ。その犯人が行政命令により釈放され、イサベル・ペロンのボディーガードをしたなら世間は大騒ぎとなるだろう。まして犯人はパブロ殺害の容疑者である。二人はと夫はどうしてマスコミに訴えなかったのか。二人の泣き寝入りは納得しがたい。ベンハミンは逃亡し身を隠したが、イレーネはどうして逃げなかったのか。同様に命は狙われていたはず。母音Aの打てないタイプライターなど使えるはずもないのに「なくても平気よ」はないでしょう。せめてワープロをプレゼントしなさい。ベンハミンはPC持ってないの?犯人イシドロは、イレーネの挑発によって自白するが、安易すぎる。検事によれば「いい仕事をした。賢い勇敢な男」のはずで、矛盾する。パブロは酒場で喧嘩をしでかし、家に連絡できずに、ベンハミンの家に預けられ、そこで遭難した。家に連絡できない理由が「1年前から電話が故障して修理人が来ない」。もう少しましな理由を考えなさい。夫は犯人を25年間軟禁してきたが、あの場所なら誰かが訪ねてきたとき大声を出せば聞こえると思う。郵便配達は来るだろう。犯人はパブロ殺しの実行犯を知っているのに夫がそれを追求しないのも納得しがたい。実行犯は野放しのままで、事件は未解決。それなのにベンハミンは「怖い」から「愛している」に変わる。そもそも、ベンハミンがイレーネを愛していたようには見えなかった。イレーネの婚約を聞かされても「幸せを願っている」と笑って答えている。イレーネもベンハミンを困った人ぐらいにしか見てなかった。一番の名演技は犯人母の電話の声。
[DVD(字幕)] 8点(2012-12-14 02:57:58)
7.  美女と野獣(1946) 《ネタバレ》 
イマジネーションを刺激する寓話。雑感です。◇野獣の力の秘密は鏡、白馬、金の鍵、手袋、薔薇の5つ。鏡は見たいものが見える。白馬はどこへでも迷わず行くことができる。金の鍵は真の財宝がある場所の扉を開ける。手袋は瞬間移動能力。では薔薇の力とは何だろうか。事件の発端は、ベルの父が知らずに薔薇を摘んでしまい、死の宣告を受けたことだった。摘んではいけないものだったことしかわからない。薔薇はベルに渡されたが、その後は登場しない。他の力から類推すれば、見る人の好きな形に姿を変える花だったのではないか。あるいは世界一美しい花か。◇ベルの父は一輪の薔薇を盗むという微罪を犯した。その罪は、死か、娘を野獣に差し出すかという不条理なものだ。不条理さを受け入れることにより野獣の魔法に取り込まれてゆく。心優しいベルは父のために自らを犠牲にし、進んで野獣の元へ向かう。城では不思議なことが次々起きるが、予想に反して野獣の態度は紳士的だった。「お前を見ていいか。ここではお前が主人だ」小間使いの仕事などしなくよく、自由に贅沢に暮らせる。ただ野獣と夕食を一緒にすればいいだけだ。ベルは徐々に心を許し、一緒に散歩をしたり、飲み水を汲んであげたりする。いやなことは毎日求婚されることと病気の父に会えないこと。◇ベルは野獣を醜いと思っているが、野獣が自分自身の醜さを認識しており、根は善良であることを見抜いている。◇アブナンはどうして野獣になったのか。彼はベルを愛しており、彼女を救出しに城に向かった。だが間違って宝物館に行ってしまった。金の鍵で開ければよかったのに天井の窓を壊して侵入しようとした。このとき宝物に眼が眩んでしまっていた。そして魔法の矢で射られてしまった。真の愛があれば真直ぐにベルのところへ行けただろう。 ◇野獣はどうして人間に戻れたのか。女性から心から愛されなければ魔法は解けない。野獣は父親を思うベルの心に打たれて、帰宅を許した。そのとき力の秘密を教え、金の鍵を託した。ベルが期限内に戻らないと死んでしまうという。これは恋の苦しみなのか、そういうシステムなのか。恋の苦しみならベルが戻ってきたときにすぐ元気になる筈。ベルが金の鍵を探すぶんだけ遅れたのだろうか。ベルが野獣を愛したのは確実。しかしそれでも魔法は解けず、野獣は死んだ。魔法が解けたのは、アブナンが野獣になってから。交代制なのだろうか。
[DVD(字幕)] 7点(2010-06-25 23:09:54)
8.  ピアニストを撃て 《ネタバレ》 
【編集】冒頭の逃走シーンで、人にぶつかったと思ったら、一緒に歩き出し、和やかな話をする。そしてまた逃走。酒場で弟に助けを求めたと思ったら、女をくどいている。見つかり、また逃走。その後歌手が歌うシーンが長々続く。一本につながらない難解な編集。他にもある。孤独な男と思っていたら、娼婦と和気藹藹に寝る。二人組が部屋を見張っていたら、子供のいたずらで車に液体を落とされる。誘拐したと思ったら、穏やかに家族などの話を始める。根は悪くない二人組と思わせておいて、最後は銃撃戦で恋人殺害。意表を突きます。 【難解】難解なのは、人生は一筋縄ではいかないという意味。娯楽映画の善悪二次元論的展開を拒否。悪人の兄や二人組にも家庭的、人間らしい部分があるし、善人の妻も夫の出世のためにプロモーターと寝ていた。逃走や誘拐しているときでも心が緩み、ふと人間性が表れる瞬間がある。人間の持つ複雑性を表現したかったのだろう。 【内なる声】男の内なる声(科白)は臆病であることの告白。臆病故に、ピアニストとしての成功も一時的なものであり、女への態度も本心とは裏腹のものとなり、女を不幸にする。この内なる声は不要。あくまで映像で見せるべき。 【題名】男は絶望しておらず、開き直っている。死神に対して今度は女ではなく、俺を撃てという意味。開き直りが運命を切り開く場合がある。「piano player」は「pianist」より格下の存在。 【感想】男はピアニストとして成功したが、自信が持てない。妻はプロモーターと寝て自己嫌悪に陥り、又男がいつまでも自信がないことへの苛立ちから別れを持ち出し、自殺する。そのショックで、名を変え、場末の店でピアノ弾きに。恋人ができ、新出発の矢先、三角関係が発覚し、店主を正当防衛で殺害。兄のトラブルで引き取った弟がさらわれ、恋人も死亡。場末のピアノ弾きに戻る。一連の事件で開き直った男にとってピアノだけが自信の存在証明となる。さぞ演奏には深みが増すことでしょう。最後は自信を持った顔付になっている。悲劇が男を強くしたのだ。これも人生の皮肉、深み。映画で言いたいことはわかるが、手法がこなれていない気がする。人間劇よりも、細切れ、継ぎはぎの印象の方が残るのは欠点。悪人の孤独や悲劇も描けていればもっと深い作品になっていただろう。
[DVD(字幕)] 7点(2010-06-09 03:25:23)
9.  陽のあたる場所 《ネタバレ》 
ジョージは貧しい母子家庭で育った。教育もろくに受けておらず、職を転々とする典型的な労働者階級。ところが親戚に上流階級の実業家がいて、工場での職を紹介してくれた。成功への階段の一歩である。職場で知り合ったアリスは貧しい農家出身。職場での恋は禁止だったが、偶然映画館で出会ってみると、境遇が似ているためたちまち意気投合し、恋に落ちる。ところが、彼が上流階級の美女アンジェラと出会うことで運命が大きく動く。二人は共に一目惚れ、まさに運命の人である。男の心はアリスから離れる。蛇足だが、もし、アンジェラとアリスの身分が逆であっても躊躇なくアンジェラを選ぶだろう。当時「世界一の美貌」が銀幕に輝いています。アリスは妊娠しており、結婚を迫る。このときのジョージは誠意が足りない。別の恋人が出来、心が完全に離れていることを言わないのだ。言えば道が開けたかもしれないのに。男のどっちつかずの態度に業を煮やすアリス。新聞でアンジェラとの交際を知ると、逆上。近くまで押しかけ、会わないと全てをぶちまけて自殺すると脅迫。この女として最低の行動が身を滅ぼすことに。どうして医者の勧告に従い両親に相談しなかったのだろう。そのころ、ジョージは昇進し、アンジェラの両親に認めてもらい、婚約にまでこぎつけていた。恋と成功と上流者階級への仲間入りの一歩手間の状況。長い日陰暮らしから「陽のあたる場所」へようやく移れるのだ。だが、その後の展開は悲劇へまっしぐら。映画ではぼかしているが、ジョージの殺意は明らか。原作でも殺意あり。目撃者や状況証拠もジョージに不利。アリスの妊娠が判明した時点で実質死刑決定である。同情の余地はない。裁判では自分に不利なことも誠意をもって語っているが、手遅れである。裁判ではテクニックが重要であり、誠意はなじまない。どこまでも世間知らずだ。彼は牧師にいわれ、自分に殺意があったことに気づき、神に助けを求め、心のやすらぎを得る。死刑直前アンジェラが面会に訪れ、今でも愛していると告げる。二人の愛情がそこまで深いわけでもなく、空虚さを感じる。ジョージの行動は行き当たりばったりで、アンジェラの人間像には深みがない。裁判でアリスの家族が一切登場しないのはアンフェアだ。被害者はアリスではなく、ジョージのように描かれているのはどうしたことか。アリスへの心からの贖罪が無い限り、本当の魂の救済はない。ふと思った。
[DVD(吹替)] 7点(2009-09-24 14:54:28)
10.  ヒトラーの贋札 《ネタバレ》 
ナチスのユダヤ人収容所における紙幣贋造の実話を元にした物語。ベルンハルト作戦として知られています。主人公サリーは金貸しのユダヤ人で贋札造りの名人、刑務所にいたが、ベルンハルト作戦の現場担当者として収容所へ贋札造りが成功すればドイツ軍の勝利に貢献することになってしまう。だが成功しなければ銃殺刑。どうするか?普通に考えれば可能な限りのサボタージュ。それもままならぬうちに、サリーの技量により、ポンド紙幣の贋札造りは成功。終戦までに1億3200万ポンド(当時の全流通量の約10%)も印刷することに。ヘリツォーク少佐にお褒めの言葉をいただくとみんな笑顔に。命をつないだわけです。収容所で特別待遇を得てますから、生きることに一層執着します。次にドル札造りを命じられますが、その製作途中ににトラブルが発生。家族が収容所で亡くなったのを知った男が自殺未遂。肺病患者発生。肺病と知れると殺されるので隠す。妻の死を知ったブルガーはやけになりサボタージュと妨害、反乱まで企てる。何ヶ月経ってもドル札ができないのでナチスはいろいろと圧力をかけてきます。厚遇を受けていたサリーの立場も微妙に。遂に何人かが射殺されることになったとき、サリーがドル札を完成させます。が、本格稼動の前に終戦。ヘリツォーク少佐が最も興味深い人物でした。彼は優秀なビジネスマンタイプ。元は共産主義者でしたが、警察で手柄をあげ、時流に乗ってナチスに入党。常に紳士的な態度で暴力をきらい、人の扱いも心得たもの。物事を深く考えず、「必要とされる場で任務を果たす」ことが信条。サリーたちにもそれを求めます。戦争という非常時では、自分もこのような生き方をするかもしれないと考えさせられました。サリーは制約が多い中で仲間をかばい、何とか助けようとします。意見対立するブルガーも最後まで守ります。しかし肺病患者は銃殺され、自殺未遂者は自殺。それらのことで無力さを感じたのと、家族も殺されていることから、自由になった戦後も虚脱状態に陥ります。どのような生き方をしても報われない、それが命を奪い合う戦争というものの恐ろしさでしょう。戦争という巨人な悪の前では、主義主張や正義なども意味を失います。サリーたちがもしアーリア人だったら喜んで贋札を造ったでしょう。冒頭シーンで、主人公が生き残ることが分かってしまいますので、必要ないと思いました。
[DVD(字幕)] 7点(2009-04-08 15:01:21)(良:1票)
11.  悲夢(ヒム) 《ネタバレ》 
ジンが夢の中でとる行動を、赤の他人であるランが期せずして夢遊状態で行ってしまうという怪異な所縁で結ばれた二人の物語。 ジンは昔の彼女Aに未練があるのでAの夢を見る、ランは昔の彼氏Bを毛嫌いしているが、夢遊状態でBと逢引する。AとBは付き合っているが心は通わないという関係。精神科医の診断は、二人は一人で、二人が愛し合えば解決する、白と黒は同色であるというもの。二人を知恵を出しあって、ランが夢遊状態にならないようにするが、遂にランがBを殺してしまう。罪の意識に苛まれたジンはもう眠らないと決意するが、睡眠欲には勝てずに飛び降り自殺する。同じ頃、ランが病院で首吊り自殺する。ランは蝶に姿を変え、ジンの死体の傍らに飛んでいき、二人は眠るように横たわる。 幻想物語なので多義的解釈を許すが、全てが夢の中の出来事であるという解釈も可能だ。夢の入れ子状態。 そもそも、他人の夢の通りに行動してしまうというのは超自然現象であり、現実には起こらない。精神科医の診察室も病院らしくない。人物同士が、日本語と朝鮮語と違う言語でも違和感なく通じるのは、夢だからであり、同時に夢と現実は同じという示唆である。ジンがいつも黒服、ランがいつも白服なのは、二人は表裏一体という意味だが、夢の中だからと考えた方が自然だ。ランが蝶に姿を変えるのは、現実と夢の区別がつかない「胡蝶の夢」の故事にちなむ。二人は戸惑いながらも、少しずつ愛を育んでいくが、「どんな夢でも、もう恨まない」というランの言葉で愛が成就した。究極の愛は自己犠牲である。だからジンは自殺し、ランも後を追った。二人は、ロミオとジュリエット。Bがランの自殺を幇助したのは、二人の気持ちを理解し、二人の幸せを願ったからだ。悲劇で終る夢だから題名が「悲夢」なのである。ジンが篆刻師で、ランが服飾意匠師なのは、印鑑を紙に押すと文字が逆転し、服を変えれば別人に見えるという暗喩。独創的な着想には感心するが、見せ方がぎこちない。より幻想的な演出が好ましい。ジンが饒舌すぎて映画の雰囲気を壊し、究極の愛を演じるには演技力不足である。何より二人が愛し合っているように見えないのが短所だ。徐々に惹かれあっていく、繊細な二人の心の機微が窺えないことには感情移入できない。
[DVD(字幕)] 6点(2014-11-01 16:10:20)
12.  ヒッチコックの ファミリー・プロット 《ネタバレ》 
ジョージ(タクシー運転手)とブランチ(ニセ霊媒師)<以下GB>、アーサー(宝石商)とフラン<以下AF>の二組のストーリーが途中から交差する構成。GBはおまぬけで下品、完全にコメディ路線。AFは誘拐犯で殺人も辞さないシリアス路線。最後までかみ合わないままで終わってしまった印象がある。アーサーは成功した宝石商なので、犯罪に手を染めているのが不自然。GBがエディ(アーサー)を探すのは遺産相続のためなので、いい話。それなのに命を狙われたりするので、落ち着かない。ちぐはぐなのだ。そこを狙ったとしたらかなり高度なユーモアだ。一層AFもコメディ路線にすれば楽しさが盛り上がったのに。エディが育ての両親を殺したという設定のせいで、重くなりすぎた。おまけにその理由も不明のまま。誘拐の方法など、どこかとぼけた味わいがあるだけに惜しい。マロニーはがさつな殺人鬼で、事故死してしまう。これも重い。アーサーは実はエディというネタばれはもっと引っ張ってもよかった。ブランチのキャラがとてもチャーミングなので、彼女を中心に構成しなおせばよいリメイクが作れると思う。ブランチがサーサーを探して尋ね歩くところはキレがあった。「あなたは山羊座ね」「しし座よ」「だと思ったわ」の会話がツボでした。GBを隠し部屋に閉じ込める方法も大うけ。ラストでブランチが宝石のありかを見つけますが、その説明がつかないですね。シャンデリアがゆれて偶然落ちてきたほうがまだ納得。GBらしいオチになります。やはり映画は脚本が命ということを再確認。
[DVD(字幕)] 6点(2009-09-23 12:46:39)
13.  氷点 《ネタバレ》 
冒頭、死体であるはずの子供が動いてるのがまるわかりなので嫌な予感はしたのですが……。 DVDの解説に「汝の敵を愛せよ、というキリスト教的主題を愛憎と共に描き出した名編」とありましたが、全く描き出してない駄作でした。「娘を殺した犯人の赤子を引き取る」という異常な設定は心引かれた。夫は、妻が浮気相手と密会していことが娘の死の遠因と考えており、犯人の赤子と知らせずに育てさせることが妻への冷たい復讐となる。尋常ではないが、納得できる設定だ。妻や赤子(娘)が真相を知った時にどう絶望し、どう立ち直るか、夫の心はどう変化するか、それがキリスト教の原罪意識、ゆるしとどう結びつくか、それらが主題となる。しかし結果として赤子は犯人の子供ではないことが判明するという肩透かし。これは逃げでしょう。妻が真相を知ったときの苦悩は描かれているものの、娘へのいじめや夫への復讐心はあっさりで、葛藤不足。娘はあんなに天然で快活だったのに、真相を知らされると罪意識により即自殺するという安直さ。かつて「自分がかけがえのない存在と気づいていたら自殺はしなかったのに」と語っていたのに。殺人者の子供は何故自殺しなければならないのか、十歳の子供でもわかるように説明せよ。それがあなたの道義なのか。この娘役の女優には花がなく、演技力不如意で、この役に合っていない。善を具現したかのように誰にでも愛される存在でなければならないのに。鬼母の方が遥かに美しいのはだめでしょう。兄は歯が浮くような科白ばかりでうんざりさせられる。翻って夫役の人の演技力は優れており、科白を云わなくても、その懊悩ぶりは伝わってきた。結局、逃げにばかり走っている印象がある。主題からして魂の浄化や救済が示されるべきであり、「殺人者の子供ではなかったのでよかった」というのは逃避に過ぎない。そこからは人間性の向上や成長が窺えない。人生と真剣に向き合う姿があってこそ感動は生まれる。
[DVD(邦画)] 5点(2012-09-11 17:53:00)
14.  美女と野獣/ベルの素敵なプレゼント<OVA> 《ネタバレ》 
宮廷音楽家のフォルテは魔法にかけられてオルガンの姿になってしまったが、そのことに満足している。音楽を自由に作曲、演奏できるし、野獣になった王子の心を癒せるのは自分だけだと信じており、王子との心の絆が強められるからだ。これは人間だった頃には皆から疎まれていたことが影響している。だからベルの存在が邪魔で、二人の仲を裂こうとする。王子にはベルの悪口を言い、ベルを黒い森へ誘い出す。自分の望みが絶望的だと悟ると邪悪な音楽を奏で、城を破壊し、二人を殺そうとする。最後は野獣に破壊されて死ぬ。元来、心が邪悪なのだ。みんなと利害関係が一致しないのは、心がねじけているから。■二人の間に強い愛が生まれるには、決定的な破局の後に劇的な出来事があればいい。本作の場合は、ベルが氷の湖に溺れているのを野獣が助ける。ベルは野獣の優しさを知るが、野獣はベルが約束を破って逃げ出したと考え、ベルを幽閉してしまう。この氷った心を溶いたのは、ベルのクリスマス・プレゼント。それはベルの書いた物語で、王子の孤独な心理が描かれていた。野獣は、最大の理解者を得たのだ。ベルは「本好きで賢い娘」という設定がよく活かされている。■ベルはフォルテの心を癒すことができなかった。フォルテは死んだが、誰も彼のことなど忘れてしまっているようだ。ハッピーエンドに見えて、そうではない部分もある。クリスマスの悲喜劇の物語。
[DVD(吹替)] 5点(2010-03-05 14:31:23)(良:1票)
15.  ビロウ 《ネタバレ》 
敵艦隊と間違えて味方の赤十字船を撃沈、出世を棒にしたくないために艦長を殺して知らんぷりを決め込む。 そのあと敵と遭遇、何とかやりすごすものの怪奇現象がおこり、ついには船を撃沈した地点に戻り、船は動かなくなってしまう。 真相を知っている人はごく少数なので、後悔にさいなまれてみる心理的な怪奇現象ではなさそう。 怪奇現象を船長の幽霊のせいにしたいらしいが、幽霊はもっと古いものでないとね。 何でもないところで大きな効果音を入れ、観客を脅かしてばかり。 志が低い映画です。 味方を撃ち、自船も沈没。何ものこらない映画です。  
[DVD(吹替)] 4点(2008-05-19 15:40:48)
16.  HINOKIO ヒノキオ 《ネタバレ》 
ロボットのCGがよいということで鑑賞してみました。 近未来の少年ロボットものということで鉄腕アトムのような夢あふれる冒険ファンタジー、と思いきや、引きこもり、登校拒否の少年サトルの物語か、やれやれ。 いじめ→登校拒否→自動車事故→母親死亡→足を負傷→引きこもりとなり、リハビリのために自分の代わりにロボットを学校に行かせる。 まー、ここまでは大目にみますよ、設定なんだから。 最初はジュンにいじめられ、どうにか仲間になれたとおもったら、次はメガネの少女に嫌われ、最後は軍事ロボットだから帰れの大合唱ときた。 学校を飛び出し、電車に飛び込んでロボットを壊すが、感覚フィードバック装置が作動していために自分も死にそうになる。 どーも夢のない話ですな。 煉獄というゲームと現実がリンクしているために、ジュンは煙突に登り、サトルの回復を願いアルト笛を吹く。 ここが最大の見せ場なのだが、盛り上がる要素がない。 ゲームの真似をしても意味があると思えないし、無理やり盛り上げようとして、地震を起こし、ジュンが墜落させる。 それにいつのまにか子供たちが集まってきているし、メガネの少女が笛を貸してやるし、どーも不自然さが目立ちますな。 サトルは、死から生還したとたん、心をひらき、仲の悪かった父親とも仲直り。 ご都合主義です。 サトルの物語なのだからサトルが活躍しないと感動がない。 サトルが勇気を出してジュンたちを助けるような展開なら無理がなかった。 ロボットに頼らずに最後は自分の足ででかけてゆくような。 サトルはずっと受身で、心の成長がないのだ。ジュンにも心を開かずにいた。 子供に向き合えない父親の物語も話を複雑にするだけで不要。 この映画は子供に夢を与えない。この映画を友達にすすめた子供はいじめにあいそうだ。 「制作費4億円、興行収入1億円の大コケ映画」といわれているのもうなずけます。 性的虐待を受け、心に傷をもち男の格好をするジュンの個性がありすぎて、主人公を食ってしまている。もったいないですな。 引きこもりは愛されない。引きこもり映画も愛されないということです。
[DVD(邦画)] 3点(2008-04-23 02:47:25)
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