41. ファンボーイズ
全てのスター・ウォーズファンを代表して一番にレビューさせて頂きます! 内容自体はくだらないアメリカ映画というレベルだが、スター・ウォーズファンが観てしまうと、あら不思議、案外楽しめてしまう。 スター・ウォーズファンなら1分間に1度は楽しめるであろう、随所に散りばめられたスター・ウォーズへのオマージュとも言える演出は、さすが本場アメリカ製作だけあって、かゆい所に手が届く細やかさ。 映画としての価値というより、スター・ウォーズファンにとっては観る価値のある作品。 [DVD(字幕)] 6点(2010-06-04 23:30:28) |
42. プラットホーム
この作品を観終えた時、想起したものといえば、ホウ・シャオシェンであり、テオ・アンゲロプロスだ。 素朴でポップなナンバーが頻繁に流れ、外見のイケてない若者が無邪気に自然の中を駆け回る。 そういった面で見ればホウ・シャオシェンの空気を感じる。 一方で、遠景のロングショットが多く、しかも尺も長く、叙事詩的な趣きがあるという面からいえばテオ・アンゲロプロスの作品にも似ているような気がする。 いずれにしても本作から受けた印象としては、もう一度観たらもっと味が出るだろうなぁ、ということだ。 ある村を舞台に繰り広げられる若者たちの群像劇。 そこには筋書きのない現実的な日々が映し出されているにすぎないが、かといって即興的演出でもって撮られたわけではなく、作為性も感じられる。 そういう意味で、ジャ・ジャンクー監督ならではの独自の感性が感じられる作品であった。 [ビデオ(字幕)] 6点(2009-07-06 00:19:31) |
43. フルメタル・ジャケット
キューブリックの戦争映画としては初期の『突撃』の方が遥かに上。 “デブ”が主演を張る前半部分は楽しいが、彼の豚死によって物語は違った方向へ。 テンションが落ちたところへ、普通の戦争映画に突入するもんだから、観ているこちらとしては、どうも間延びの感がしてくる。 そこがマイナスか。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-01-24 18:50:19) |
44. ファニー・ガール
バーブラ・ストライサンドの魅力が一杯に詰まった作品。 彼女は、ベビーフェイスで幼さを残しながら、女の色気も十分に持ち合わせている。 キュートありながらセクシー。 まさに理想の外見だが、どうにもキャラが騒々しく疲れる印象。 だけど、最後には人間として成長する。 そういった部分がうまく描けていた。 しかし、ミュージカル調であるところと、アメリカ映画の特徴である“都合のよさ”がどうにも鼻につく。 長さはそれほど気にならなかったが、満足もできなかった。 ただ、“愛”というものの持つ大切さ、力などはとても良く表現できていたし、“愛”というものを人生で体感した人なら、意味の分かる印象的なセリフや歌も多く、その辺は評価したい。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-10-13 14:35:34) |
45. フランソワ・トリュフォー 盗まれた肖像
《ネタバレ》 題名の通り、フランスの巨匠監督であるフランソワ・トリュフォーの人生を綴ったドキュメンタリー。 ちなみに、私の好きな映画の見方は、監督別に作品を次々と観ていって、ほとんどの作品を観終えたところで、その監督についてのドキュメンタリー作品を観る、といったものである。 トリュフォー作品は現時点で20本近くを鑑賞した。 そこでようやく本ドキュメンタリーを鑑賞することにしたのだ。 本作はインタビュー中心で、作品映像はそれほど沢山は出てこない。 その他、ジャン・ルノワールやアルフレッド・ヒッチコックといった巨匠たちの貴重な映像も観ることができる。 特にルノワールが実際に話す映像を観られたのは収穫だった。 トリュフォーという人は、陽気でありながら内気で、男性でありながら女性的で、インテリ風でありながらゴロツキという、常に二面性を持った人間である。 そして、又、本作では沢山の人のトリュフォーに対する意見が出てくるが、それが面白いように相反している。 トリュフォーに対する人間像というのは、面白いくらいに人によって異なっている。 それだけトリュフォーという監督が、人間的に奥深く、魅力溢れる人間だったということだろう。 それにしても『緑色の部屋』に出てきたナタリー・バイは、いつになっても綺麗だなぁ・・・ [ビデオ(字幕)] 6点(2008-05-12 22:31:58) |
46. 冬の光
非常に深淵なる宗教的作品で、観ていて苦しくなるほどだ。 主演のメガネ女優がとてもウザったく思えたが、なんとそれはイングマール・ベルイマンの意図したものだった。 それは主演の男のセリフによって解る。 「近視までもが嫌だ。」と、男は言う。 これは酷い。 だけど、観ている私もそう思った。 凡才の監督が、意図せず不快な人物を作品上に造りあげたのではなく、不快な人物をベルイマンは意図して造り上げたのだ。 やはりベルイマン監督は偉大だ。 ベルイマン監督の作品は、面白いとか面白くないとかの言葉では表現できない。 ただただ凄いというしか表現の仕様がない。 ベルイマン監督の作品には、面白いと言える作品は少ないかもしれない。 むしろ陰鬱だったり陰惨だったり。 だけど、何故かクセになる深い味わいがある作品が多い。 だから私はこれからも可能な限り彼の監督作品を貪欲に観続けることだろう。 [ビデオ(字幕)] 6点(2008-04-23 01:50:03) |
47. プライベート・ライアン
ノルマンディー上陸作戦は無謀である。 [ビデオ(字幕)] 6点(2008-03-08 00:04:15) |
48. フレンチ・カンカン
《ネタバレ》 すごい躍動感! 画面が踊り出すかの様だ。 ラストの怒濤の盛り上がり。 特に「運動会のマーチ」がかかり始めた時には鳥肌が立った。 ミュージカルは苦手だったが、本作は全く苦にならなかった。 ただし、ジャン・ギャバンは役柄に合ってない。 ミスキャスト。 最後、「女性よりも仕事を優先する」みたいな発言をするところで、少し悪い男風に。 これでこそ、ジャン・ギャバン。 やはり彼には悪い男がよく似合う。 これでジャン・ルノワールは6本目。 まだまだ観てみたい監督だ。 [ビデオ(字幕)] 6点(2008-01-06 16:27:46) |
49. ブリキの太鼓
最近、初めて観たつもりが、実は小さい頃に観ていたことを思い出した。 記憶を呼び覚ますだけの強烈な負のパワーを持った映画。 そういう意味ではケタ外れだ。 [DVD(字幕)] 6点(2007-10-11 09:06:19) |
50. プラトーン
レイプシーンは今だに強く印象に残っている。 高校生の時に観たが、少々トラウマになっているかも。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-10-11 09:03:02) |
51. ブエノスアイレス
トニー・レオンとレスリー・チャンのラブ・シーンは、なんかヤケクソ感が漂っていて面白かった。 決して気色は良くはないが。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-10-11 08:57:44) |
52. ファザー・ファッカー
桃井かおり演ずる母親のキャラクターが強烈不快。 全体的には稚拙な感じのする演出だが、インパクトはあった。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-10-11 08:54:02) |
53. フェリーニ 大いなる嘘つき
まず、始まりの音楽と映像が素晴らしかった。 海の映像と、そこに流れるゆったりとしたクラシック音楽。 それらにぼぉ~っとしていると、突然、“おじいさんフェリーニ”が登場。 “働き盛り”のフェリーニとは全く違った雰囲気でびっくり。 全く、若かりし頃の面影がない。 これにはちょっとショックだったかも。 70歳ちょいで亡くなったことを考えると、かなり健康も害していた時期だろうから、この不健全な雰囲気は仕方ないんだろうけど・・・ それにしても「理屈っぽい」。 ひたすら、“オレ流の映画論”や“フェリーニ流人生論”をしゃべり続ける。 フェリーニ作品の全てを観た後に、これらのドキュメンタリーを観れた点は良かったと思う。 しかも、ここ1,2年でその全ての作品を観たので、ドキュメンタリーを観ていても、すぐにそのシーンが頭に思い浮かんできた。 「あぁ~、この俳優さん、こんなになっちまったのか・・・」 とか、 「このシーンはこんな風に苦労して作られたのか・・・」 とかみたいに。 本作『大いなる嘘つき』には、フェリーニに縁(ゆかり)のある俳優さんが何人か出てくる。 その中でも特に印象的だったのは、ドナルド・サザーランド。 『カサノバ (1976)』について彼が振り返り、その最後のついた“ためいき”が、とてもリアリティがあった。 「即興で彼(フェリーニ)は脚本を変えてしまう。ある時、彼は3ページに及ぶ独白を私に5分で憶えろと言ってきた。その後、5分後に本当に撮影が始まった。彼は悪魔だ。」 といった様な内容だったと思う。 その最後に、深い“ためいき”が出たのだ。 それはそれは深くて真実味のある“ためいき”だった。 私もこのブログで記事に書いているが、私にとって『カサノバ』という作品は、フェリーニ作品群の中で、最も体力を奪われた作品だ。 この作品は、言ってみれば“フェリーニ映画の集大成”的な作品。 晩年の“フェリーニ・ワールド”が最高潮に達した、非常に濃い作品だ。 そんなに面白いとは思わなかったが、そのあまりの“フェリーニ色満載”さに圧倒されたのおぼえている。 [DVD(字幕)] 6点(2007-09-01 21:15:31) |
54. ファニーとアレクサンデル
まずは先日亡くなられたイングマール・ベルイマン監督のご冥福をお祈り申し上げます。 最初は4時間だと勘違いして5時間バージョンを観始めたので、余計に長く感じました。 しかしながら、中盤以降の急展開に強烈に引き込まれもしました。 前半部分を観ている時点では、ヴィスコンティの『ルードウィヒ』的な作品で、お上品で冗長なだけの大作かと思っていました。 ところが『ルードウィヒ』より遥かに優れた作品でした。 個人的には少なくともそう思っております。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-09-01 20:11:54) |
55. ファンダンゴ
《ネタバレ》 予定調和なアメリカ映画、可もなく不可もなし。 アメリカ人にしか分からないテンションの高さと、はしゃぎぶり。 置いてけぼりをくった。 [インターネット(字幕)] 5点(2023-08-05 23:02:10) |
56. ブラック・レイン
《ネタバレ》 アメリカから見た日本を楽しむべきところかもしれないが、ただ滑稽で違和感あり過ぎで無理だった。 松田優作と高倉健はかっこよかったけどね。 [インターネット(字幕)] 5点(2023-02-25 22:40:17) |
57. 2つ目の窓
《ネタバレ》 生と死をストレートに描いた内容。 母親が死ぬシーンやヤギが殺されるシーンは、気分が落ち込んだ。 全体的に画像が暗いシーンが多く、好みではない。 楽しむというより、考えさせられる作品。 [インターネット(邦画)] 5点(2022-07-28 14:35:48) |
58. 舞台恐怖症
《ネタバレ》 マレーネ・ディートリッヒが圧巻の貫禄だが、内容はパッとしない。 後年のヒッチコック作品に比べると、奇抜さが無いというか、オーソドックス過ぎる内容。 [インターネット(字幕)] 5点(2021-09-23 19:22:22) |
59. フランケンシュタイン(1931)
《ネタバレ》 モンスターと少女が水辺で遊ぶシーン、これは間違いなく名シーンなのだが、描かれ方が淡白なのが残念。 しかしさぁ、勝手に作っておいて、最後に火あぶりはアンマリだぁ。 [インターネット(字幕)] 5点(2020-12-15 19:25:15)(良:1票) |
60. フィラデルフィア物語
《ネタバレ》 同じ1940年に製作されたケイリー・グラント主演『ヒズ・ガール・フライデー』と同様、ケイリー・グラントが離婚したばかりという設定。 これは嫌な予感が・・・と思っていたら、、うーん、やっぱりかぁ。 またもやケイリー・グラントが総取りかよ!と思ったが、本作の方は少し趣きが異なっていて、ケイリー・グラントがそこまで完全無欠ではない。 優しさを持ったキャラクターになっており、主演のキャサリン・ヘプバーンを支える優しい男を演じていた。 本作では、男連中は皆、キャサリン・ヘプバーンに夢中なのだが、そこまで魅力的な女性には見えず。 観ている私も、夢中になれるような女優が演じていたら、もっと感情移入できて、楽しめたとは思う。 そこまでガチャガチャとうるさいコメディ映画ではなかったのも救い。 ムード溢れるシーンも随所にみられ、ロマンス映画としても楽しむことができる。 上流階級の世界を描いていて、その辺りの描写も興味深い。 上流階級に限っての話ではあるが、この時代でも十分、豊かな生活をしていたんだなぁと感心。 人間が物質的に豊かな暮らしをしていく上で、この映画で描かれていた生活レベルでも十分な気がした。 現代の物質的豊かさは、必ずしも必要じゃないのでは?と。 もちろん上流階級で、召し使いが何でもやってくれる生活じゃないと成立しないが、家電やIT技術など、余計なものにさえ感じた。 70年以上経っても、意外と人間の暮らしの豊かさって、そこまで変わっていないのでは? 科学技術は格段に進歩したが、その科学技術の進歩の割に、人間の生活水準って、そこまで上昇していないようにさえ思ってしまった。 この時代の上流階級の暮らしぶり、とても豊かで、十分に満たされている。 この映画が作られた5年後に、日本は焼け野原になっていたかと思うと、かなりショッキングな生活ぶり。 そういう視点で見ると、衝撃を受ける映画。 [ビデオ(字幕)] 5点(2016-04-18 14:24:06) |