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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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1.  ブリッジ・オブ・スパイ 《ネタバレ》 
スピルバーグとコーエン兄弟が組んだのは西部劇「トゥルー・グリット」以来だろうか。 今回は久々にB級的感覚でスパッと撮ってきたような、懐かしい感覚に満ちた娯楽映画を引っ提げて帰ってきたようだ。弁護士が国境を越え交渉人として立ち回る冒険の面白さ。  この映画は脚本の映画だと思うけど、それでも冒頭における追跡のワクワク感よ!これぞ映画だ、セリフではなくアクション(動作)によって語られる追う者と追われる者が繰り広げるスリル。 おもむろに自画像を描く男とその理由、部屋から地下鉄、公園と椅子、再び部屋へと戻っていく追跡の後に待ち受ける展開、コインに隠されたメッセージ、それを守ろうと仕事人として己を貫く姿勢は独房の中でも続けられる。ポケットに手を入れるだけでも射殺されそうな緊張は持続され、観客に寝る暇を与えない。劇中で揺さぶられ続ける人々のように。 法廷から学校の「起立」へ、書類から新聞へ。  冷戦下における疑心暗鬼の時代、信頼を重んじる弁護士に転がり込むトラブル。 かつて「シンドラーのリスト」という映画で労働力としてユダヤ人を雇い、やがて仕事に打ち込む同じ人間として彼らの信頼に応えたくなった男がいた。 この映画の弁護士は最初からスパイではなく、命がけで職務を全うしようとした“仕事人”を助けようと孤独な闘いに身を投じていく。「信頼」を守ろうとする行動に対する弁護士なりの礼として。 信じるが故に涙を流したり勉強に励む子供、信頼に応えるが故に叫び声を押し殺し耐える者、最愛の人を見送る者、依頼を引き受ける者、偽物の不気味な笑みと行進をする者、偽りだったとしても本物の何かを込めた者。  冷戦下における情報戦、これが戦争であるならば先に手を出した奴が殺される。 弁護士にも訪れる追跡者の恐怖、雨粒を防ぐはずの傘は居所を知らせてしまい、寒さから身を守るはずのコートは飢えた若者たちの標的となり、窓にまでかかる水は扉の外にいる監視者の視線を示し、車を猛スピードで飛ばすのは獲物を逃がさずに捕まえさせるため。 壁が敷かれるのは人々を引き裂き、逃亡者を阻み処刑させるためだけでなく、新たな交渉相手の登場を予告するため。戦争の傷跡が生み出す信頼しきれない原因(ソ連がやりやがったベルリン、連合軍がしくさりおったドレスデン虐殺)、黙って見ていることしかできない無力さ。 日常の平穏を破った警告の銃撃が、仕事先でも命を奪いとる。次の銃撃は依頼人にも向けられるかも知れない・・・信頼に応えるため、己の意思を貫くために弁護士も諦めない。 マスコミのフラッシュの嵐は地面に転がる電球を踏み砕くように流し、壮大な釣り、ダイナミック朝飯おごり、風邪をこじらせようがハンカチで何度もぬぐい耐えるように待って待って待ち続ける!  軍人と軍人の、学生と国の存在を賭けた駆け引き、アメリカ軍のフラグ建設作戦と迅速なフラグ回収、恐ロシア。  橋における束の間の再会、別れ、抱擁の有無。   いやーマジで続編出ねえかなー。次はキューバ危機辺りで・・・!
[映画館(字幕)] 9点(2016-01-30 00:37:53)
2.  ブラック・スワン 《ネタバレ》 
「赤い靴」やチャップリン、そしてジョン・カサヴェテスの「オープニング・ナイト」すら思い出す映画だ。 処女のように清らかな“白”と、情婦のように官能的で挑発的な“黒”のニナ。 彼女の様子はルイス・ブニュエルの「欲望の曖昧な対象」にも通じるし、破滅に向って踊り狂っていく美しさは「赤い靴」の赤い靴に恋をしてしまうヒロインや「モダン・タイムス」の薬でハイになってトチ狂うチャップリンの滑稽さと恐怖を思い出す。 チャップリンも、「赤い靴」のヒロインも、この映画のニナもみんな心から踊りを愛し、何処か狂気地味た動きで魅せてくれる。その狂気が我々の心も掴んで離さないのだろう。ニナの見る幻想(妄想)は正に狂気の沙汰。ニナが文字通り白鳥になるシーンは彼女自身の願望と恐怖の現われ。 普通あれだけヤりすぎると笑いの種に変わってしまうが、それを感じさせないヒロインのニナを演じるナタリー・ポートマンの凄味! 「レオン」やウェス・アンダーソン作品の可愛らしさい彼女も好きだけど、こういう凄まじい女性をやらせても凄いのね。 俺が最初に「欲望の曖昧な対象」の名前を出したのは、あの作品はボディ・ダブルの演出でまるで一人の人間がもう一つの人格を持つような演出が上手かった。 一方、この作品のポートマンはたった独りで女優としても、ダンサーとしても演じきってしまう。「ボディ・ダブルやったんじゃないの?」と疑惑が持たれるほど彼女は観客の度肝を抜いてしまったようだ。 ストーリーでも自分の夢を果たせなかった母親が娘にかけるプレッシャー、ライバルとの競争、闘争心、嫉妬、憎悪。しかしトマも罪な男だぜ。ニナの唇盗んでおいて、ベスの誤解を生んでその誤解がニナを破滅させ…つうかニナだのトマだのベスだの何で二文字ばっかなんだよ、紛らわしい。 ラストは「新手の夢オチ」と捉える人もいるかも知れない。複雑なラストだが、アレはアレで結果的に“自分に打ち勝った”姿なんじゃないだろうか。もしくわ、あの映画そのものが幻想だったのかも知れない。 この作品が気にいらなかったという人も「レスラー」「レクイエム・フォー・ドリーム」は見て下さい。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-10 08:02:48)
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