1. メアリー&マックス
《ネタバレ》 久々に映画館で涙を流してしまいました。表現に結構グロテスクな面があって最初はちょっと不快に感じるところもあったのですが、それが逆に2人の関係の純粋さを強調してくれる効果を生み出してくれるんですよね。 そもそも、人間の内面なんてグロテスクで気持ちの悪いものです。ただ、みんなそれを見せないように隠す努力をしているだけで・・・。そして、隠しきれない人には社会の厳しい仕打ちが待っているという構図が現実にあります。 この映画は、そんなチョコレートのようには甘くない社会の現実の中で、人間の不完全さを受け入れることの大切さを教えてくれます。その視点は非常に暖かく、本当に心を揺さぶられました。何というか、フランク・キャプラの作品の世界観に相通ずるものを感じましたね。音楽も本当に素晴らしかったです。 [映画館(字幕)] 10点(2011-04-27 00:26:56)(良:3票) |
2. メタル・オブ・ウォー
《ネタバレ》 まあ、しょうもない邦題がついていますが、内容は、コソボ問題の複雑さを上手く描いていて面白い作品でした。 前半の紛争中のシーンは、あまりにアルバニア寄りで「トンデモ映画」臭が漂っていたのですが、その後のコソボに残ったアルバニア人ジャーナリストの物語がなかなか見応えがありました。 ラストの不条理さは、これからもコソボの地で民族対立の悲劇が続くであろうことを示唆しているようでした。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-19 00:16:53) |
3. 地下鉄(メトロ)に乗って
《ネタバレ》 昭和の風景は非常にノスタルジーを感じさせますし、出演者の演技も中々良かったのですが、設定やストーリー展開に粗が目立ち、もう少し丁寧に作り上げても良かったのかなと思いますね・・・・。 まあ、それでも途中まではおかしな点を突っ込みながらもまあまあ観れたのですが、「階段落ち」シーンの前後当たりで全てが台無しになりましたね。まあ、あの展開はいくら作り話とはいえ酷すぎます。唖然としてしまいました。自分の父親やそれぞれの愛人に余計な苦しみを与えておいて、自分は不倫が無かったことになり後ろめたさが消え、父親を許せる気持ちにもなりました目出度し目出度しではね・・・・・・。 [地上波(邦画)] 4点(2008-07-29 17:31:05) |
4. めぐみ-引き裂かれた家族の30年
《ネタバレ》 しがらみの無い外国人による製作であるが故に、この拉致事件の異様さ、悲惨さがストレートに映し出されています。 この作品を見ると、横田夫妻ら拉致被害者の家族達を苦しめているのは北朝鮮だけでないという事が本当に良くわかります。見てみぬふりを続けてきた殆どの大手マスコミや多くの政治家達、そしてあまりにも無関心であった多くの市民も或る意味加害者であるといえるでしょう・・・・・。(あとは、拉致被害者家族の純粋な気持ちを利用するような輩が出てこない事を願いたいですね。もう居るのかもしれませんが。) とにかく1人でも多くの人に見てもらいたい作品ですね。 [DVD(邦画)] 8点(2007-06-05 18:26:20)(良:1票) |
5. メリンダとメリンダ
《ネタバレ》 何というか、映画というよりはウディ・アレンによる演劇論・人生論講座というような作品でした。2つのストーリーが展開していきますが、あくまでもケーススタディなので感情移入がしづらかったですね・・・・。おまけにストーリー自体もそれ程面白くなかったので少々退屈でした。 ウディ・アレン好き以外にはあまりお勧めできない作品です。 [DVD(吹替)] 5点(2007-05-24 18:36:10) |