3. レッドクリフ Part I
2時間半という尺を一気に観せるパワーはあったが、それも『三国志演義』という良い原作あってのことかな。内容的には、特に残るものは無いんだけど。 まー、ありえないほどマンガチックな戦闘シーンは許すとしても、どなたかも書いてるが曹操が登場するたびに名前のテロップが出るのには噴き出した。w わかっとる! ちゅーの。しかも、あまりにチンケであからさまな悪役だしなぁ~。どこに視点を置くかの違いだが、曹操は決して悪人ではない。義に厚く智に富んだ天才的武将という評価もある。この映画の視点は、孔明をヒーローとして描くためにあまりに蜀軍に偏り過ぎている。まあ、出る杭は打たれるというか、強すぎると可愛げが無いというか、そういった処か。 余談だが、後世で一般的に「義に厚く智に長け、鬼術を操る天才軍師」のように言われている諸葛孔明だが、実際には負け戦の方が多く、政治家としての才はあったが軍師としてはイマイチ役立たずだった。この赤壁の戦いも、実は孫権&周瑜との共同作戦であり、主に策を練ったのは孫権軍の方だったという。 しかし、『三国志演義』というお伽話のおかげで、孔明の人気は関羽らと並んで神と祀られるほどのトップクラス。その中でも、まあ彼を主役に据えるなら、小能く大を制したこの「赤壁の戦い」って事になるんだろうなぁ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-03 01:31:00) |