1. わたしのグランパ
「囹圄(れいぎょ)」という言葉がこの映画を支配しており、ラストに平田満がその意味を石原さとみに語ることで、菅原文太の生き様を振り返るという仕掛けになっております。語りによって意味付けられるところにはもう一工夫欲しい気もしますね~。ところであの空中浮遊シーンはいったい何を表現しているのだ?いくら考えても感じようとしてもサッパリわかりません。前後の脈絡と一切関わりを持たないこの石原さとみの浮遊・・・その通りまったくこの映画で浮いてしまっています。でも好きなシーンもあって、グランマが格子戸を抜けて出て行った後に菅原文太が牢獄から出て行くところの共時性や、グランマがガラ~ンとなった部屋を眺めるシーン、そしてラストの石原さとみが自転車の後ろに乗っている時の表情・・・など。まあ石原さとみのかわいらしさにあふれた映画ですね。 6点(2004-12-10 23:53:27) |
2. わらびのこう 蕨野行
日本の原風景。四季。母娘の心の交流。いかにも「邦画でございます」的雰囲気が見る者を遠ざけているように感じますが、なしてなして。風景や母娘の描写はほどよく抑えられていて、蕨衆(わらびしゅう=蕨野で暮らす老人たち)の生死をも含みこんだ主体的な生き方が前に出ます。この作品ではそこに重さや暗さがないのです。川で水を浴びる女たちのしぐさ、言葉など実にかわいい。しかし土地柄、60歳になると蕨野に移り住んで自ら糧を得なければならないという慣習、知恵はなんとも暗示的ですねー。このまま地球の人口が増え続ければ近い将来、国際的に蕨野行法なんかができんとも限らんね、実際。 8点(2004-08-21 16:50:43) |
3. WASABI
鬼束ファンのわたくしとしては、彼女の音楽が使われているだけで満足なわけで、それだけを聞きに映画館に足を運んだわけであります。まー、冒頭のS&Bだったかの宣伝で「WASABIの後のわさび」というコピーを今でも妙に覚えているぐらいで内容は忘れつつあるのですが、広末さんのフランス語がそこそこ巧く聞こえたような印象は残っています。 4点(2004-03-14 13:50:37) |
4. 嗤う伊右衛門
《ネタバレ》 原作読んでないからか、わかりにくいとこおおすぎ。はあ?はあ? 映像が暗いしグロいし。ラストシーンで嗤ってるのは伊右衛門だけじゃなく岩も嗤っとるし、「嗤う伊右衛門と岩」になっとるじゃないか。 2点(2004-02-21 01:18:28) |