181. キック・アス
《ネタバレ》 ○面白かった。2時間見入ってしまった。痛快という言葉がぴったりな映画だった。○最初にヒーローものであると提示し、主人公に何か力があるのかと思わせておいて、実は力は何も持っていないただの青年。そこへ真の(?)ヒーローが現れるという意外な展開。その後、罠にはまったり、恋愛があったりとベタな展開もあるが、ケイティはストーリー上のヒロインではないし、エンディングもあくまでキックアスとヒットガールであるのが良い。○確かにヒットガールが幼いのに、かなり残酷なシーンまで演じているのは賛否を呼ぶだろうが、気持ち良いくらいに演じきってくれているのでそこまで違和感がなかった。○オマージュも随所に伺え、映画好きとしてはたまらなかった。ジェイソン・ボーンやジョン・ウーなど。ニコラス・ケイジが2丁拳銃やってるし。後で調べたら、ヒロインの友達のエリカ役を演じていた女優の名はソフィー・ウーだって。もちろんウーのつづりは違うけど。 [映画館(字幕)] 8点(2011-02-27 17:28:22) |
182. 禁じられた遊び(1952)
《ネタバレ》 ○何も知らずにお墓をたくさん作りたくなってしまうポレットの姿が残酷すぎる。 [DVD(字幕)] 8点(2010-01-01 20:44:16) |
183. ブラッド・ダイヤモンド
《ネタバレ》 ○いわゆる流行のアフリカが舞台の映画。ストーリー展開がハラハラさせるもので完成度は高いと思う。○どこまで現実化は分からないが、やってることが人間じゃない。恐ろしかった。○ディカプリオもすっかり悪役が板に付く俳優になった。 [DVD(字幕)] 8点(2009-11-29 11:38:22) |
184. シッコ
《ネタバレ》 ○一方の悪いところと他方の良いところを見せるというやり方はあまり好きではないが、こういった問題提示を分かりやすく見せている点からしてあえての演出だろう。○いつものムーア映画に比べると大人しい印象だった。○アメリカの医療がここまで崩壊しているとは思ってなかった。それでもこれは氷山の一角なんだろうな。いずれは日本もこんな風になるんだろうか。 [DVD(字幕)] 8点(2009-08-26 11:21:34) |
185. HANA-BI
《ネタバレ》 ○武のヤクザ(?)映画では集大成的な作品ではないだろうか。復讐というベタな要素に多少のコメディ、そして今までにはなかった夫婦愛。多くを語らない演出は作品に奥行きをもたらしている。それぞれのキャストの心情がうまく表現されている。○久石譲の音楽は少しうるさい。○にしても、「HANA-BI」と言うタイトル、深いな。 [DVD(邦画)] 8点(2009-08-17 11:42:43) |
186. ウエスタン
《ネタバレ》 ○3時間近い上映時間なのに、時間を忘れさせてくれる傑作西部劇。間の持たせ方、とにかく雰囲気が良い。もちろんのことE・モリコーネの音楽も良い。○ゆったりとした流れの中、徐々に分かってくるストーリーもなかなか面白い。○C・ブロンソン、H・フォンダ、C・カルディナーレ、J・ロバーズと主要キャストが素晴らしい。 [DVD(字幕)] 8点(2009-08-17 11:36:09) |
187. A
《ネタバレ》 ○松本サリン事件が起った頃僕はまだ小学生だった。事件についてはそれほど詳しくないのだが、いかにオウム真理教が悪いものとメディアにすり込まれていたかが感じられた。教祖は置いておいて、カメラに写された信者は多少の差こそあれ、まともな考えを持った人間だった。荒木浩さんとマスコミのやり取りを見る限りでは、マスコミより荒木さんの方がずっと賢い。記者たちのとても丁寧とは言えない言葉遣いや、言ってることの意味不明さが目立った。○犯罪者を遠い存在へ押しやろうと、自分とは全く違う異常者として扱いたい大衆真理と、それを煽るメディア。○一度メディアに「悪」として描かれたら、それを払拭するのはほぼ不可能。起訴されて無実を得るくらいに。○警察のでっち上げ逮捕のえげつなさといったらない。カメラの前だろうと関係ない。ぞっとするとはこのこと。○警察とかメディアが敵に回れば終わりだと言うことがよく分かった。 [DVD(字幕)] 8点(2009-07-25 09:45:46)(良:2票) |
188. 悪い奴ほどよく眠る
《ネタバレ》 ○後のニューシネマを髣髴とさせるほどのバッドエンド。しかし見応えがあった。○構成が素晴らしい。後の「ゴッドファーザー」で参考にされた結婚式のシーン。マスコミがあんな所まで入るのを許可されていたかは不明だが、実に上手いシーンだった。○バッドエンドにすることで社会に対する訴えが倍増したように思える。普通の監督ならハッピーエンドにするよう言われているところだが、さすが黒沢監督。この映画のためにプロダクションを作ったとも取れるね。 [DVD(邦画)] 8点(2009-07-21 09:33:12)(良:1票) |
189. 戦場にかける橋
《ネタバレ》 ○捕虜は軍人らしく生きるため敵の作る橋を全力で作り上げる。一方でシアーズらは敵の勢いを止めるため敵の橋を破壊しようとする。皮肉と言うべきか、素晴らしい脚本構成。○ニコルソンがシアーズと再会し、「自分は何をやっていたんだ」と感じ、あっけなく橋は爆破されてしまう。皮肉にも、偶発的だが橋の建造を指揮した自分で。 [DVD(字幕)] 8点(2009-07-04 09:47:25) |
190. チェブラーシカ(1969)
《ネタバレ》 NHK教育でやってそうなアニメ。ある目的を達成するためにしたことが、その過程で達成されていた、など教育的要素が存分に入っている。工具を盗むのはどうかと思ったが。にしても、チェブラーシカの魅力が一番。 [DVD(字幕)] 8点(2009-06-12 14:49:28) |
191. Kids Return キッズ・リターン
《ネタバレ》 変に成功するより、ふとしたことから落ちていく方がリアリティがあって良い。青春モノだからこそのラストの救いもこの映画には映える。周りにいる変な大人のモロ師岡の不気味な存在感が凄い。 [DVD(邦画)] 8点(2009-06-12 14:38:56) |
192. 青春デンデケデケデケ
《ネタバレ》 青春モノの王道。ちょっとした映像的遊びが安っぽくも見えたが、総じて面白いと感じた作品。感動という感動もないが、楽しく観られる。オープニングのクレジットを観て浅野忠信を探していたが、今とは全然違うのでびっくり。 [DVD(邦画)] 8点(2009-06-12 13:44:08) |
193. 座頭市物語
《ネタバレ》 座頭市の話も勝つ新太郎も全然知らなかったこともあり、非常に新鮮であった。多くを語らない序盤から、勝新太郎の魅力が全開でぐいぐい惹きつけられる。ストーリー展開も無理なく、要所をしっかり押さえている。続編のことはよく知らないが、座頭市が超人のようになっていくような気がしてしまう。 [DVD(字幕)] 8点(2009-06-12 11:57:27) |
194. 招かれざる客(1967)
《ネタバレ》 正直なところ、白人のリベラル派の作品という位の位置付けだろうが、なかなかの秀作。ストーリー展開も小気味良い。キャストもそれぞれ好演。また、これだけ邦題がきれいに決まる作品も観たことがない。 [DVD(字幕)] 8点(2009-06-12 11:04:23) |
195. キートンのカメラマン
《ネタバレ》 キートンが仕事で自由を失われていた頃の映画だが、なかなかの秀作。いつものようにいろいろやらかしながら何とかやっているキートン。見せ場の着替えシーン。小さな部屋でおっさんと一緒に着替えないと行けなくなったキートンがおっさんとぶつかりながら服を着替える。もうやりたい放題です。てか普通の喧嘩です。笑いました。そして、ありがちなラストシーン。ちょびりと感動しました。 [DVD(字幕)] 8点(2009-05-10 22:39:32) |
196. 太陽を盗んだ男
《ネタバレ》 ○話は少し広げすぎた感はあるが、この手の邦画にしては面白い。○終盤、城戸に銃を向けられた山下が「お前なんかに人を殺す資格はない。お前が一番殺したがっているのはお前だ。死ね!」と言った後、山下は城戸に何発も撃たれる。しかし、死なない。城戸に殺せるのは山下ではなく、城戸自身しかいないからだ。そして、山下は城戸とともにビルから落ちて、言わば城戸に殺されることなく死んだ。セリフにシーンを合わせたため、菅原文太の超人振りが発揮されるシーンとも捉えられるが、一貫性があって好きなシーンだ。 [DVD(字幕)] 8点(2009-05-10 21:48:41) |
197. カリートの道
《ネタバレ》 ○前回タッグを組んだ「スカーフェイス」より遥かに良い。○前作と何が違うかと言えば、ストーリーもそうだが、アル・パチーノのカッコよさである。彼には孤高がよく似合う。○冒頭にラストを持ってくるのも成功している。ラストが冒頭にあったからこその緊張感があり、観客の心理に上手く畳み掛けている。 [DVD(字幕)] 8点(2008-12-29 09:19:23) |
198. 張り込み(1987)
《ネタバレ》 気軽に観られるお気楽映画としての位置づけであればそこそこの作品。設定こそベタで、まとめ方も強引ではあるが、笑えるところはある。特に自宅に電話がかかってくるシーンは面白い。リチャード・ドレイファスのコメディは始めて観たが、なかなかのはまり役で新鮮だった。もちろん、マデリーン・ストーもこの上ない美人で、お色気シーンもあり、この手の作品で重要な役を映画初作品ながら見事に演じていたのではないか。 [DVD(字幕)] 8点(2008-12-26 23:50:28) |
199. マーズ・アタック!
《ネタバレ》 痛烈なアメリカ批判映画。火星人との最初の対面シーンで、「アメリカ軍は世界を守っている」って発言しているところが印象的。そして、金持ちばかり優遇される社会の中で下層の人々がたまたま地球を救ったり、友好を示しつつも背を向けられたら核兵器を使ったりするのも皮肉。ラストの演説は余計だった気がするが。レトロな火星人のキャラクターも違和感がなく、豪華キャストもそれに負けない存在感を示した。ティム・バートンの傑作。 [DVD(字幕)] 8点(2008-12-09 09:40:26) |
200. キングダム/見えざる敵
《ネタバレ》 ○オープニングの石油消費量の立体グラフに旅客機が突っ込む。掴みは完璧だった。○サウジはアメリカで溢れている。イズ・アル・ディンの青少年育成施設では、アメリカのゲームが出てくる。ファリスはアメリカのアニメ「超人ハルク」に影響されて警官を志し、アメリカに理解を示しながらもアメリカのせいで死に至る。フランもアメリカ製の爆弾で死んでしまった。このあたりの皮肉が痛烈。テロ以外では死ぬのが全員アメリカ人以外と言う狙いも極端だが頷ける。○両国の人間が「皆殺しに」と思ったままエンディングを迎える。たとえトップを殺しても後釜がいくらでも出てくる歴史を分かってないアメリカ人が惨め。○偏り過ぎではあるが、アメリカとサウジの関係を知るきっかけになり、観る価値のあった作品。救いのない終わり方だが、変なカタルシスがなく好感が持てる。 [DVD(字幕)] 8点(2008-12-05 12:45:24) |