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なんのかんのさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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2101.  メイン・テーマ 《ネタバレ》 
マジックが副モチーフで、いろいろ細かい仕掛けがあり、慢性的愉快感はある。全体、飛行機とか車とか乗り物にこだわっていた。本物の飛行機から紙飛行機まで。木に引っかかった紙飛行機をチョチョと突付いていると動き出し、実は荷台に積まれてた、ってのがあり、それのヴァリエーションとして、運転席がカラッポの車が動き出し、やややと思っていると、新車をまとめて運ぶ大型運搬車に乗せられている一台だった、なんてのもあった。瞬発的な愉快感は得られても、映画の魅力とは違ったなあ。映画は細部が大事、とは思うものの、その細部が連続してひとつの有機体を構成していく、という前提があって言うのであって、最初から細部だけというのは困る。薬師丸と森田という顔合わせは、期待したんだが。
[映画館(邦画)] 5点(2013-07-01 09:45:47)
2102.  ゾンビ革命~フアン・オブ・ザ・デッド~ 《ネタバレ》 
“ゾンビ世界めぐり”を志しているわけではないが、変わった国のゾンビ映画が目につくと見てしまう。イスラム圏初の『パキスタンゾンビ』とか、最近では(イギリス製だが)アフリカものもあった。「世界はゾンビで一つ」の思いが深まる。やってることはだいたい同じなのに、風土が変わることで、微妙に映画の表情も変わるとこが味わい。で今回は共産圏から参加。まずこういう映画が作られ得ることに驚いた。検閲はないのか? 「米帝国の陰謀による反体制運動」と報ずる国営放送など、平気でおちょくっている。壁のスローガンも笑いの対象。中国では作れまい。ゾンビ蔓延する街が海で限られてるとこが一番キューバらしさで、すぐに現状と重ねて思うが、それほど逃走に切迫した意志は感じられず、ダラダラとアパートの屋上から状況を眺めているのが、とりあえず食うに困らない島国で安穏に暮らしたい気分と通じる。若者たちはマイアミを目指すが主人公は国にとどまる決着は、ガス抜き映画として当局も認める落としどころだろう。手錠で一列につながれている端からゾンビになって齧られていくのがおかしい。広場でうごめくゾンビたちをちょん切っていく手段がユニーク。
[DVD(字幕)] 5点(2013-06-26 09:31:04)(良:1票)
2103.  メルシー・ラ・ヴィ
ジョエルがみなに非難され、ある種の聖女伝説みたいな輪郭が見えたときに、この映画つかまえられた、って気になったが、ナチが出てきて「やっぱりよく分からない苦手なフランス映画」の様相を呈する。戦争の時代とエイズの時代とが重なってたみたいなんだけど。「いつでも困難はあるけど、だからこそ喜びが」ってな感じのラストシーンになって、おろおろする。あの憂鬱顔の車椅子のお父っつぁんが自力で坂道を走り降りていくラストにしてくれたほうが、気分が良かった。白黒とカラーが混ざるの、あんまり意味はなかった。作中の人物が「白黒のときにヤなことが起こる」って言ってたけど。医者と組んで街中に病気を撒く女の話のほうが面白いなあ。
[映画館(字幕)] 5点(2013-06-07 09:43:42)
2104.  ツルモク独身寮
浜田光夫的勤労青年がスクリーンから姿を消してだいぶたつが、家具工場で働く地方出身者の独身寮物語ってのにちょっと興味をひかれた。でもどうだろう、「歯車には歯車のプライドがある」ってだけで結論にしちゃってたみたいで、歯車の交換可能な悔しさとか、こんなことやってていいのか、という苛立ちとかがここにはない。けっきょくこの設定はモチーフではなく味付けでしかなかったのか。ブスの描き方も、なんかヤだった。フロントガラスに顔押し付けなくてもいいんじゃないか。竹内力が、二枚目を差別すんなよ、って叫ぶのはちょっとおかしかったけど。
[映画館(邦画)] 5点(2013-06-05 09:11:13)
2105.  幕末純情伝
前半はいいんです。沖田総司が人や格子を斜めに切り裂くところとか、喜八や清順を心の師にしているのか、新人監督の気合いが感じられます。牧瀬里穂の二本差し姿もりりしいし。でも彼女が娘姿になってから勢いが落ちた。別に史実を守る義務なんかまったくないんだけど、せっかく沖田が女だったという嘘を一個入れたのなら、その回りは出来るだけ史実で固めたほうが、その嘘が輝いたんじゃないか。つかこうへいの原作はどうなってたんだろう。全共闘がダブって、変革とか挫折とか、そういうモチーフも入ってたな。町人たちのなかにチョイ役で漫才がいる(「ピンクの電話」って言ったか)のが、なんか懐かしかった。むかしは鳳啓助・京唄子あたりが顔出してた。ちっとも面白くないし、映画作品としてどういう効果が出てたのかは分からないけど、あの「賑やかし」の気分は、寄席の演芸で落語の合い間に色物芸が入るようなもんで、嫌いじゃない。ポスターなんかで無理におどけた顔して隅っこに写ってて、ああいう伝統しばらく絶えてたんだけど。
[映画館(邦画)] 5点(2013-05-26 10:02:25)
2106.  スリーメン&リトルレディ
フランスのコメディをハリウッドでリメイクしたののさらに続編だって。だから新しい家庭のあり方を探るっていうほどの意気込みがある話ではなく、もっぱら大の男たちが子どものゴキゲンを一生懸命とる、っていうのの笑いばかりで、つまらない。せっかく特異な、性を基盤にしない寄り合い家庭を設定したのに、生きてない。そういうのはやっぱり無理だね、って話に落ち着く。イギリスの寄宿学校長が協力していく展開はいい。アメリカ人のイギリスに対するコンプレックスの深さなのか、こうまで単純な悪役に出来るっていうのは。
[映画館(字幕)] 5点(2013-05-21 09:39:32)
2107.  勇気ある追跡 《ネタバレ》 
J・ウェインの西部劇ってんで漠然と想像してたよりもっと後の作品で、おじいさんになっていた。リメイクを見てたんだから分かりそうなものだったのに。映画全体がもう来たる70年代の気分を醸している。小屋で怪我してた小悪党はD・ホッパーで、『イージー・ライダー』と本作と完成はどちらが先だったんだろう。悪党はR・デュヴァルだし、マティやった娘は次に『いちご白書』の活動家の女学生になる(年長者に口答えする本作のイメージからつながる)。なんせアポロ月着陸の年、ベトナム反戦と学園紛争の年で、ウェインは過去の人になりつつあった。あるいはなっていた。そういう時代を背景に思って見ると、この映画の挽歌的味わいが深まる。ロケが荒野ではなく、冬へ向かう大自然で美しい。映画そのものはリメイクを先に見てしまったせいもあるか、スカスカ感があり十分に楽しめなかったが、最後にダゲット弁護士が姿を見せるあたり、アメリカ映画シナリオ術の手堅さは残っていた。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-05-19 09:28:06)
2108.  チャップリンの殺人狂時代
戦前『独裁者』を撮ったチャップリンとしては、戦後反対方向から眺める必要を感じたのだろう。あの時代の狂気を生み出した責任を独裁者一人に負わせてはいけない、それの協力者であった我々社会の“妻や子を養うための「ビジネス」”を分析しよう、という姿勢。この態度は間違いなく正しい。撮影当時始まっていた冷戦下では、資本主義への疑いは当然レッドパージに引っかかるものとなった。本作で一番とんがった部分は、かつて貧困から救った娘が軍需会社で立ち直っている、という皮肉だったと思うんだけど、そこを描くチャップリンの切れ味が弱いんだ。裁判を彼女が涙ながらに傍聴しているシーンが入り、センチメンタリズムに流されてしまう(彼の映画で繰り返される「美女に感謝される」というモチーフは、切り捨てられないほど心の根になっていたらしい)。そもそも最後の演説から逆算して作られたような映画で、いつもの切れ味がなく、会話体のシナリオがうまく書けない欠点もハッキリした。結婚式場での逃げ隠れの出入りなど、サイレント的な部分でのみイキイキする。作品評価としては悪くなるが、テーマに対する作家の誠実さも考慮するなら、点数はもっと上げなければならない。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-05-15 09:43:58)
2109.  ぼくらの七日間戦争2
宮沢りえのような目玉がないのがつらいところ。また本作は戯画化が紋切り型になっていて、大人たちがトンマすぎないか。敵側にも、一人ギラリとした参謀が必要だろう。内藤剛志がそうだったのかなあ。眼鏡を掛けたパソコン少年ってのもウンザリ。渋谷琴乃嬢のタラタラとした喋り方はちょっといい。空き缶を蹴り合いながら気持ちがまとまっていく。「君たち自然保護派なら空き缶が落ちてたってことがそもそもいかんじゃないか」。沖縄の街に戦闘機の爆音がちゃんと入ってたのは正しく、嬉々とはしゃぎながら「失敗」へ向けて旅立っていくというところが、ミソと言えばミソか。
[映画館(邦画)] 5点(2013-05-03 10:55:31)
2110.  ゾンビ大陸 アフリカン
ゾンビ映画最初のころは、なぜ死者が蘇るのかいちいち説明してたよな。化学物質による汚染だったり、特殊な宇宙線の照射だったり、「科学的」な説明が付いていた。そのうち面倒になったのか、見るほうも「そいうのはいいから早くやれ」という無言の圧力を強めたのか、最近は自然現象のように死者が蘇ってくる。ゾンビ映画という世界中で作られるジャンルが一つのシリーズもののように、後続は細部を説明しなくなった。これって映画史的に見て珍しいことなんじゃないか。自然現象となったゾンビ発生は、とうとう人類の故郷アフリカにまで広がった。主人公が白人男性なので、なんか植民地時代の差別観が根底に来るかと思ったが(海岸で襲われるあたりは「人食い土人の島への漂流もの」をほうふつ)別にそうでもなく、今はアフリカなら内戦多発地帯ということで、死体がごろごろしてるのが自然なんだ。昔風のゆっくり歩くゾンビが嬉しく、主人公の車がエンコしたりすると、近所の村人たちが暑さしのぎに散策してるような感じで、ジワジワとやってくるのが風情。グチャグチャドロドロの描写はあるが、全体爽やかなサバンナの風に吹かれていて、腐臭が漂う感じがない。湿度が低い。腐肉をあさる猛獣や猛禽類の存在を思うと、早晩ここのゾンビは絶滅するのではないかと心配だ。
[DVD(字幕)] 5点(2013-05-02 09:45:12)(笑:1票) (良:1票)
2111.  ホームレス
金持ちが捨てた犬を拾うってのは、嫌味だな。壁ってものを単純に考えてるのが気になる。単に隔てる装置というだけでなく、社会からの防御って面もあるから、「壁」を考えることが現代の問題にストレートにつながってるんじゃないか。オノ・ヨーコが出てるの(協力ってのか)を売りにしてたのが、当時も情けなく感じたものだった。これハイビジョンで撮ってフィルムに起こした最初のころで、移動のとき、残像みたいのが滲む感じがあるの。今見ると、懐かしいかもしれん。
[映画館(字幕)] 5点(2013-04-25 09:29:09)
2112.  マイ・プライベート・アイダホ
いろんな要素がまぜこぜになってて、私の中でまとまってくれなかった。「ヘンリー四世」がベースになってるらしいんだけど、シェイクスピアを下敷きにすれば、あっちでは格が出るんでしょうな。あたしは木下の『太陽とバラ』をちょいと思い出してた。それと「母恋い」いうか「家庭を求めて」って感じもある。実家の電灯のピースマークがラストでアイダホの空に描かれるんだけど、あれは家庭のイメージなんでしょうか。ナルコレプシー(だったっけ? 嗜眠症)のモチーフも中途半端に見えたが、ストーリーを中断させる面白さはあった。あの眠りが、安堵・安らぎってことで「母」につながり、「家庭」に向くとだいたいまとまるんだけど、そうやって無理にまとめてみてもつまらない。ロードムービーとして雲が飛び続ける風景を眺める楽しさのほうが大事だったな、きっと。
[映画館(字幕)] 5点(2013-04-24 09:33:29)
2113.  美しさと哀しみと(1965)
人間に厚みが感じられないのは、川端作品を監督なりに無機質的に捉えようとしたってことか。日本的な湿り気を除いて(原作読んでないけど、もともと川端作品ってそれほど湿ってないな)、モダンに再生させようとしたら、ただ薄っぺらになっちゃった、って感じ。要になる作家が単なる俗物にしか見えず、音子さんの嫉妬が馬鹿馬鹿しいものになってしまう。それが狙いなのかな。息子の山本圭なんか、ほんとただの馬鹿扱いで可哀想なくらい。おそらく加賀まりこの静と動の対照が見どころの中心だと思うが、周りがこれだからあんまり生きてこない。こういうドラマはみな視野が狭い登場人物ばかりだから、その狭い内輪を一つの宇宙に感じさせなくちゃならないのに、そうなってないから、みんなウジウジしてるだけになっちゃう。そうやって全体を批評しているわけでもなく中途半端。長回しの多用(女二人の会話)や超望遠(橋の上の会話)などあり。カラーフィルムは褪色しちゃうとどうしようもなく濁る。
[映画館(邦画)] 5点(2013-04-17 09:36:48)
2114.  ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌 《ネタバレ》 
アンソニー・ウォンの若いときって関根勤に似てる。現在はまったく類似点が認められなく、おそらく男の型としては対極的な存在だと思うんだけど、なんか似てるんだ。つぶらな瞳で。ってことは関根勤も歳を重ねると、ああ渋くなっていくのか、いや関根のほうが年上かも、などとあらぬことに気をひかれていたが、それはさておき。前半のドンパチはお祭りみたいに楽しく眺めていたが、後半の病院に移ってからは、いささか食傷気味。そりゃそういう映画と承知して見てるんだから、「命を粗末にしてけしからん」と感想抱くのはお門違いだろうが、なんか死体が「一山いくら」で処理されてるようで、あんまりウルワシクない。あなたたち観客の要望で死体の山を築いてるんです、って向こうに言い分あるのがこっちの弱みだが、そうでもないんだな。そりゃ緊迫した闘争目当てでアクション映画を見てるんだけど、最初っから殺されるために用意されてるような人たちが殺されていくのは、殺伐としてて気持ちいいもんじゃない。釣り合いを取るためか、赤ん坊の救出を絡めているのも鬱陶しく、もっと粋に出来ないか。このコッテリ感が香港の味であるのは分かるんだけど。トニーが、悪役側である警備員の服装をして病院の中を走り回れば、乱戦状態の中でイイモンとワルモンの違いを争っている人々が瞬時に確認するのは大変だな、と思っているとやっぱり誤射が起こった(トニーが仲間を撃っちゃうんだけど)。ここらへん潜伏捜査官という存在の曖昧さを、アクションの中にも筋を通した姿勢はうかがえる。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-04-02 10:09:11)(良:1票)
2115.  海燕ジョーの奇跡
いつか面白くなるだろうと思いながら見ててとうとう最後まで来てしまった、っていう種類の映画。主人公に思ったほどの魅力がないんだ。混血やくざの親探しに、切実さがなかったし。かたぎになろうとした友人を殺されてカッとなるなんてのも陳腐だし。陳腐と言えば、海に向かって石を投げないでくれるかなあ、あと怒りで缶を潰すとかも。フィリピンのスラムでこっち見てニタニタ笑ってる人なんか、「本物」の凄味があった。当地でごろごろしている日本人のうさんくささが良かった。原田芳雄がよく、清水健太郎など脇が充実。島伝いにフィリピンまで行けちゃうっていう、国境を無視できる島の生活圏の広がりが実感として分かった。
[映画館(邦画)] 5点(2013-04-01 10:20:59)
2116.  太陽のない街
ちょっとでも弱音を吐こうとすると、すぐ裏切り分子的に見て、採決もせず団旗を奪い、意気揚々と前進していくらスト、これは困る。「今ここで敗れたら、今までの犠牲者たちは浮かばれない」っていうの勇ましいけど、戦争後半での日本軍の考えそのものでもあるわけで、指導者にこういうのがいると迷惑するんです。原作はプロレタリア文学の古典だが読んでなく、作品の発想の責任がどこにあるのかは分からないけど、少なくともこの映画を作った人々は戦争後半の異常な「勇ましさへの熱狂」が国民の中にあったことを知ってるわけで、それを承知の上で「軍の興奮はけしからんけど、労働運動の興奮は正しいんだ」と思ってるんだったら、救いようがない(そうか、ソ連の水爆はきれいという発想につながってるな)。どんどん勇ましい考えのほうへ熱狂し興奮していくシステムをこそ突いてほしいのに、すぐ敗北主義とか裏切りとかいう言葉で捻じ伏せられちゃう。そりゃね、資本や官権の悪辣さはひどかっただろうが、こういう展開で描かれると「それならもう何度も聞いた」ってつい思っちゃう。もっと争議団内のゴタゴタやスト破りする人たちの苦衷こそが、新鮮なテーマだったはずなのに…、と不満を募らせたが、昭和もまだ20年代なら仕方ないか?
[映画館(邦画)] 5点(2013-03-31 09:30:30)(良:1票)
2117.  K2 ハロルドとテイラー
駄目な邦画みたい。音楽がダサいだけじゃなく、現地ロケ・極地ロケが売り物になってたり、ラストでは友情を歌い上げたり、これって邦画じゃんと思った。老登山家が見限ってヘリを早く早くなんてとこはちょっといいし、シェルパに対する態度にHがやや非難めいたことを言うとこなんかもいいんだけど、基本は登山家の男気・友情の勝利というメインの線はハッキリしてて、自分を置いてTが登頂しようとしたってとこで、そんなにショックを受けるもんかな。登山って、そういうもんなんじゃないの。役者が興奮してるほど、こっちは登頂に興奮できず、こっちが山男の心理よく知らないせいもあるんだろうが、エゴの部分が弱いから友情の感動も表面的にとどまって感じられたと判断した。
[映画館(字幕)] 5点(2013-03-25 09:32:04)
2118.  オーメン4<TVM> 《ネタバレ》 
2、3見てないので、分かるかなあと思ったけど、でもこれは3から10年ぐらい跳んでるので、独立したものとして見てもいいだろうと思った次第。アンチ・キリストが少女という発想がミソなのか。父・母・娘の三角関係に重なるような構造。仲のいい父と娘に嫉妬する母の妄想ともとれる描き方をしたほうが面白かったのでは、とちょっと思ったが、このころのアメリカは相対主義に疲れてて、邪悪なものはとことん邪悪という絶対主義で憩いたかったときなんでしょう(たとえばイラク)。その邪悪なものに囚われた少女の叫びみたいなものがあれば膨らんだんだけど、やっぱ絶対主義はつまらない。アメリカにとってのカトリックを考えるサンプルにはなる。あの宗教の長い歴史には「恐れ入っちゃう」ってところが、ヨーロッパから逃げ出した者の末裔であるアメリカ人にはあるみたい。
[映画館(字幕)] 5点(2013-03-07 10:23:01)
2119.  マルタの鷹(1941) 《ネタバレ》 
ハードボイルド映画では、事件をクリアに理解できたことがない。ボーッと見てるわけでもないつもりだが、途中で理解困難になる。なんでだろう。本格推理ものよりは映画に向いてると思うんだけど、せりふの洪水に溺れてしまう。謎の女性の依頼によって始まる探偵の捜査、って導入は大丈夫だった。その後の展開もしばらくはキビキビと快調、P・ローレの怪しさも申し分なく、今回は大丈夫そうだと思えてたんだけど、「太った男」の登場あたりからかなあ、また不必要に膨張してきて、ラ・パロマ号の火災シーンでは、ああいつもの「渾沌」に突入してる、と肩を落とした。船長が鷹の像を持って瀕死でやってくると、もう寂しく笑うしかなかった。ただ終盤の「全員悪人」的な室内の緊張は分かる。若造がいるんで状況が立体的に膨らむ。自分を犯人に仕立てる相談の脇でじっと佇立している彼、おそらく内心ではカッカしてるその無表情ぶりがなかなかハードボイルドである。その若造とサムのクールぶり(「まったく度胸のいい男だ」)が呼応し合っているようで、サムのクールも、同僚を殺した奴は許すことが出来ない、という内心の熱を最後の最後に感じさせる趣向があり、ここらへん一番ハードボイルドの芯に触れた気がした。中の熱をくるむ外のクール。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-02-19 09:33:41)
2120.  戦争と青春
実に正しい作品ではあるんだけど、同じことを反復してるだけでいいのか、という苛立ちも感じる。そりゃもちろん「何度も語らねばならない」と言われればそれまでだし、製作者たち一人一人の熱意をからかう気はなく尊重したいが、繰り返すごとに「津波警報」と同じで、緊迫が薄れていってしまい、かえってこういう反復が「戦争の記憶」を遠くへ押しやる加速度を付けてるんじゃないか、いう気もするんだ。このちょっと前に日本で公開されたドイツの『ナスティ・ガール』なんてのと比べても、日本の風土の甘さを感じた。ちょっと視点を工夫して、国防婦人会のおばさんたちの心なんかをこそ見詰めるべきなんじゃないか。弟が赤ん坊を渡されたときに「非国民の子ども」と思ったあたりをもっと突き詰めるべきだったんじゃないか。とは言え、この遺作が今井監督で唯一封切り時に観た作品でした。
[映画館(邦画)] 5点(2013-02-18 09:51:05)
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