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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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201.  仮面の男(1998/ランドール・ウォレス監督)
源義経の死の謎とかダ・ヴィンチの絵の謎とか写楽の正体の謎とかツタンカーメンにまつわる謎とか、、歴史上の人物のまだ明かされない謎をフィクションで綴ったものって昔から大好きなんです。だからこの作品も題材だけは興味をそそるものでしたが、いかんせんフィリップの哀しみも伝わらなければルイの横暴さも演出で表現したものが無く、戦いは迫力が無く銃士たちの結束は役者の演技だけが頼り、さらには背景は偽物の臭いプンプンというなんともお粗末な作品でした。「仮面の男=フィリップ」という物語の中にあってメインに描かれたのが、忠誠心によって自分自身を偽った(見えない仮面を被った)男、ダルタニアンの物語というのは良かった。音楽を聴くと私もパーフェクトな氷の舞いを披露したヤグディンを思い出す。というより、「愛しのヤグディンさま~~」と悶絶する嫁さんを思い出す。
[DVD(字幕)] 4点(2005-11-18 11:29:48)
202.  ファミリー・ゲーム/双子の天使
好んで見るジャンルではないのですが、この作品は文句のつけようがない。見飽きた感のある予定調和のストーリーの中にほどよいドキドキ感があり、控えめでも大袈裟でもない笑いと感動が散りばめられ、登場人物達のキャラがさりげなく、でもしっかりと描かれ、その中で主人公の双子はひときわキュートに描かれ、、、うーん、ちゃんと作られた映画だなぁと思いました。リンジ-・ローハンの二役の見事な違和感の無さも丁寧に作られたゆえの賜物でしょう。無難な家族映画ですが、このしっかりとした「無難」ってのが少ないんですよ、最近。邦題はちょっと違うような、、。
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-17 16:03:15)
203.  Love Letter(1995)
始まることもなく終わってしまった藤井樹と藤井樹のラブストーリーが樹と同じ顔を持つ博子の手紙をきっかけに蘇る。死者に送った届くはずのないLove Letterが、甘くせつない図書カードというLove Letterを発見させる。時間を遡り蘇るその甘酸っぱさと死者を交えた毒のない三角関係が見事に岩井俊二の映像とマッチしている。そして岩井ワールドに染め上げられた女たちの透明感にやられる。残念なのは小樽の素晴らしいロケーションに対して神戸のそれは美しいんだけど神戸を感じさせないところ。さらに方言の持つ生々しさというよりも関西弁の持つ独特の生活臭が岩井ワールドとどうも相性が悪いような気がした。「お元気ですかー!」で一気に冷めてしまうスレた自分にも減点。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-11-16 13:00:54)(良:1票)
204.  パラサイト
宇宙から来た寄生生物という設定、そして誰が寄生されたかわからないところからくるサスペンス、正体を見破る方法があることで生まれるドラマ、、ロドリゲスが敬愛するジョン・カーペンターの『遊星からの物体X』を彷彿させるプロットに舞台を閉塞感極まる南極基地から開放感みなぎるアメリカの高校に移し、若さとスピード感溢れる脚本をもとに作られた堂々たるB級SFホラー。てか、ベタベタのB級SFホラー。B級といっても干からびた寄生生物が水を得て動き出す様や鼠を赤い食指で捕まえる様の特撮はA級といってもよく、このあたりをB級になりきれていないととるか、しっかりと作られたB級ととるかで評価も変わってくる。私としては『遊星からの物体X』のパロディとして登場する首だけの女の先生からタコ足が出てきてにゅるにゅると移動するシーンを見ただけで妙に満足してしまった。ラストで平和が訪れ五体満足で登場することの漠然とした疑問も心地よかったりする。ドラッグの吸引をふさぐために鼻の穴がピシャっと閉まるのもべつに閉じなくても吸引のふりだけでいいじゃんと思いつつも笑って許せてしまう。私のボーダーラインを下げさせる力を持った作品。
[DVD(字幕)] 6点(2005-11-11 14:04:11)
205.  デスペラード
長編デビュー作『エル・マリアッチ』が認められハリウッドに呼ばれたロドリゲスがその『エル・マリアッチ』をハリウッド的に料理した作品。湯水の如くお金をつぎ込み、湯水の如く弾丸が飛び交う。唐突に呼び出された二人の助っ人は一切のバックボーンも語られることなく無駄死にしてゆく。ロドリゲスがハリウッドを揶揄したものと見ればたいした度胸だ、となるが、はたしてどうなんでしょう?ともあれ、このバカバカしさ、ハリウッドでしかできないことを思う存分やったという意味では評価できるかもしれない。
[ビデオ(字幕)] 4点(2005-11-10 18:16:16)(笑:1票)
206.  エル・マリアッチ
低予算なのにお金をかけたように見せる、ということがこの作品を面白くさせているとは到底思わない。低予算だから良いとも思わない。お金をかけようがかけなかろうが、面白ければよい。で、この作品は面白い。もちろんお金をかけられなかったゆえの創意工夫があってこその面白さがこの作品を支配しているわけですが、お金が無かったからしょうがなかったという、車椅子を使って移動撮影したから結果的にローアングルになったとか、アマチュア俳優たちのロケーションに溶け込んだ佇まいとか、偶発的に撮れたような画がこの作品をよりエキサイティングな作品にしている。これもそれもロドリゲスの才能がベースにあってこそだと思いますが。で、その才能が発揮されているのが初期短編『BEDHEAD』同様、編集作業だと思います。スローと早回しも効果的でした。難を言うなら、いらないシーンがチラホラあったことぐらい。あと好みの問題で女優、、ですかね。ま、それも制作上、予算上の都合で仕方がないところもあるんですが。
[DVD(字幕)] 6点(2005-11-09 11:26:58)(良:3票)
207.  BEDHEAD
ロドリゲスの三人の弟妹が出演した傑作短編。ロドリゲスは若かりし頃に漫画を描いていたらしいのですが、これを見ると納得。漫画の一コマ一コマのように子供たちの、それこそ漫画チックでオーバーリアクションな豊かな表情が次々と歯切れ良く映し出され、その軽快なリズムで一気に見せてゆく。なんでも屋ロドリゲスの類稀なる才能が垣間見られる。とくに編集は短編ゆえにその突出した才能を堪能できます。愉快な愉快な作品。
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-08 14:04:06)
208.  トカレフ(1994) 《ネタバレ》 
赤井英和と大和武士という素人の演技者をそれぞれ『どついたるねん』『鉄拳』で本職であったボクサーとして主演させ、それぞれの次回作『王手』そして『トカレフ』で見事に俳優として開花させた阪本順治監督の手腕は見逃せない。さらに関西圏から初めて東京へ舞台を移したこの『トカレフ』の情景描写は坂本監督にとって身近な土地だったはずのこれまでの作品をはるかに凌駕した素晴らしい画に溢れている。 トカレフが男の欲望を増幅させ、ひとつの悲劇的事件を起こす。悲劇の主人公となった夫婦の心情は時とともに変化してゆく。悲しみを忘れるために新しい人生をゆく妻と、悲しみを復讐心に変えてゆく夫。そして復讐心を増幅させるトカレフ。サスペンスとアクションを微妙に絡ませ、また微妙に壊しながら、二人の男の対決へと向かう。人を殺す道具に翻弄される二人の男はあまりにも悲しくて、あまりにも儚くて、あまりにも憐れである。この作品、私も坂本監督の最高傑作だと思う。そして失礼ながら、今後これを超える作品ができるとは思えない。もちろんそんな予想は覆してもらいたいとも思っています。
[DVD(字幕)] 7点(2005-10-28 16:23:55)
209.  大誘拐 RAINBOW KIDS
身代金強奪のトリックはともかくとして、たたき上げの仕事の鬼の緒形拳と田舎の所轄かつデスクワーク専門の嶋田久作が見せる大きなテンポのズレの可笑しさや、樹木希林の相変わらずなごませ、笑わせる演技や、全てを包み込むような母性と何事にも動じない頼れる父性を見せつけた北林谷栄のオーラや、中だるみの無いスピード感など、まさに痛快娯楽作!といえる作品に仕上がっている。 ただ、風間トオルの関西弁がヘンなんです。コテコテすぎる関西弁の中でイントネーションが1文字だけ標準語というか、とにかく微妙にヘンなんです。でもってコイツが一番いっぱいしゃべりよるから気になって気になって、、。ラストで社会派色をもってくる展開はあまり好きじゃないのですが、コレは「国に子供をとられた」という伏線が冒頭にあったせいか、それとも社会派色といってもそれほど濃密な描き方でなくあくまで娯楽色を優先させたからなのか、はたまたハッピーエンドだったからかわかりませんが、妙に気持ち良かった。
[ビデオ(字幕)] 5点(2005-10-27 15:24:51)
210.  コレクター(1997)
「犯人はコレクターだ」早っ!「約束事を破ったから殺されたんだ」正解!恐るべきプロファイリング!!一方、犯人も一切の証拠を残さないプロ中のプロ。なぜ自筆のメッセージを残したのかは、我々凡人には考えも及ばないほどの考察があったに違いない。「犯人は二人いる」早っ!即決!!凄すぎる!!そりゃ、FBIが探せなかったアジトも簡単に見つけるはずだ。とてつもなく頭のキレる犯人が、どう見てもただのエロ親父にしか見えないラストシーンは、それほどにアシュレイが魅力的だったということに違いない。そうに決まってる、、そうに、、、。書いててむなしくなってきた。
[DVD(字幕)] 3点(2005-10-25 15:43:43)(笑:1票) (良:1票)
211.  シザーハンズ 《ネタバレ》 
一人の異端者を商品的価値でしか見出せず、自己顕示欲を満たす道具としてしか利用できない大衆。そんな非道徳的な価値の上でしか存在を許されない異端者の孤独と哀しみを御伽噺として昇華させたバートンの真骨頂。冒頭からそそりまくる非現実的なパステル調の整然とした町並みを、上辺だけ着飾った社会の象徴として皮肉に描いたところに、いかにもなバートン色を感じる。最初は赤ん坊のごとき純真無垢さも手伝って、異形を個性として認めてもらえたかのように社会に溶け込みつつあったが、妬みや欲の渦巻く人間社会はそのはけ口を弱者(異形の者)にぶつける。道徳の存在しない動物本能としての異形排除と人間しか持ち得ないエゴの塊が襲いかかる。バートンが在籍していたディズニーのアニメ映画ならば、異形は煌びやかに変身してハッピーエンドを迎えるが、そうならないからこそ、いつまでも雪を降らせつづけるエドワードの姿が印象的に残り続けるのである。哀しすぎる御伽噺。
[DVD(字幕)] 7点(2005-10-20 18:34:41)
212.  戯夢人生
台湾が一時的に日本だったころに生まれそして生きた主人公その人が、ドキュメンタリー風に自らの人生を振り返り、淡々と語る。そして主人公の子供時代から順に彼の人生劇が映し出される。交互に映される語りとドラマの境界に最初は戸惑うも、徐徐にその極上のテンポにとりつかれる。美しい情景が素晴らしい構図で収められた画から始まり、動かない画の中に登場人物たちが的確な構図へと自らを動かしてゆく。候孝賢は相変わらず、当時の台湾ではごくありふれたものだろう、なにげない仕草や素振りを丁寧に映し出すことで極力「説明」を省き、「説明」以上のものを導き出している。静かに映し出される畑や大きな木、食卓や食器、土地土地の家屋、タバコを口移しで差し出す様(いいなぁ..)、家族の会話、そして家族の沈黙が何を語るわけでもなく、全てを語る。個人的には前作『悲情城市』のほうに、より衝撃を受けましたが、『戯夢人生』のほうが映画が映画らしくあるという視点においては、他の追随を許さない性質を持っているような気がします。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-10-12 15:13:02)(良:1票)
213.  ゴールデンボーイ(1998)
原作はキングの著書の中でも好きなほうです。少年が大人に成長する過程で潜在的に持っている闇の部分が少しずつ開眼してゆく様の緊迫感がたまらない傑作です。キング原作の映画化作品には期待を大きく裏切る作品が多々あることを知っている私としては、当然落胆することを覚悟してこの作品に臨んだわけですが、それが良かったのか、けっこう楽しめました。少年の闇を形あるものとして見せない展開にもっていったのはプロモーター上の問題でしょうか?かと言って闇が全く描かれていないわけでもないので、けっきょく焦点が少年の闇なのか老人の闇なのか、はたまた二人の主導権の取り合いにおける心理戦なのかが曖昧で中途半端なところが不満に残りました。サスペンスとしては無難に仕上がっていると思います。
[ビデオ(字幕)] 5点(2005-09-30 14:12:52)(良:1票)
214.  ジョー・ブラックをよろしく
評判良くないですけどなかなか良かったですよ。生と死に対する認識が全く違う死神が、生きることがすばらしいもので死ぬことが悲しいと感じることの根底にある愛情という感情を感じ始めると、ある意味素直にそれこそ子供のようにわがままを押し通そうとする。そういう死神の内なる変化をブラッド・ピッドがうまく演じている。もちろんアンソニー・ホプキンスも死神が興味を持った人間を堂々と演じている。ただ皆さんが指摘されてるように思わず「おいおい」と言ってしまったラストが残念。  //追記<05.9.29>  最近ものすごく涙もろくなったのは歳のせいだと思っていましたが、先日この作品を再見してその原因が判明しました。この作品、以前に見たときは涙することはなかったのですが、今回はウルッときました。最後のパーティのシーンで父が娘に対して告げる言葉。執拗なまでの「愛している」そして「しっかりと生きてほしい」。そして抱きしめる。以前に見たときと今回では私自身に大きな変化があります。娘がいるということです。子供を持ったという私情が映画の感じ方に少なからず影響していることに気づかされました。変わらないと思っていた自分が知らぬまに変わっていたことにちょっと感動。ラストが「おいおい」って誰が言ってるんですか?(笑)ぜんぜんOKっす。映画の感じ方が変わるってけっこう衝撃的でした。いい映画だ。うん。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-09-29 14:54:02)
215.  バンディッツ(1997)
最初から最後までミュージッククリップじゃないですか。音は完全に後から入れた音でライブ感ゼロだし、どこに行ってもギターやらドラムセットがあるし、ラストの屋上ライブなんてアンプ持っていくだけでもかなりしんどいと思うんスけど。でもミュージッククリップだったらそれもアリ、、というかどう見てもミュージッククリップの作りですよ、コレ。それが新しいってこと? キャラはそれぞれがたってたと思いますが、ベースの可愛らしい顔した人は、描かれた限りの人格からはどう見ても凄腕の結婚詐欺師には見えない。「バンディッツ」というバンド自体は雰囲気出てたし、4人とも本物のミュージシャンのようにキマッてました。ライブ感をもっと出して、無理やりなロマンスを端折ってやれば、それなりにアメリカンニューシネマ・ドイツバージョンが出来あがったかもしれない。そこに新しさがあるかどうかは知りませんが。
[DVD(字幕)] 3点(2005-09-21 13:59:24)
216.  WiLd LIFe jump into the dark
エピソードごとの章タイトルが楽曲のタイトルというのは、ミュージシャンとしての経歴を持つ青山監督ならではの遊び。現在と過去を自由に行き来する構成の中で、ふんだんに映画的遊びを盛り込み、そのうえでバイオレンスとアクションとサスペンスとロマンスをミックスさせながら、ストーリーを破錠させずに仕上げた見事な手腕に脱帽。潰れたパチンコ店主との会話をワンシーンで見せる中で主人公をあり得ない場所に移動させてみたり、警察の取り調べをこれまたカットを割らずにカメラがぐるっと回ると主人公と社長が入れ替わってたりという『チンピラ』の過去と現在を同時に捉えた画と同様の遊び感覚の演出も面白い。小手先の演出ととられかねないこういった遊びが個人的に好きなんですよね。だからferoさんのご指摘の車中での心境の語りのシーンも青山監督の遊びだと思って見ていたのでけっこう心くすぐられました。小手先の演出でも映画にしかできない演出ならば、やっぱり惹かれちゃうんです。 
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-09-14 12:02:45)
217.  チンピラ(1996)
冒頭の海の画から惹きつけられ、その後も何度となく映される美しい情景の画を挟んで時間を逆行させる構成が「映画」らしくていい。石橋が殺されるシーンの、パチンコ台のガラス面がフッと暗くなることで誰かが後に立っていることを解らせるという細やかな演出が、同時に青山映画独特の負のオーラをかもし出している。終盤では、ダンカンとの出会いを回想し、そこからカットを割らずに現在の大沢を映し出すという面白い演出も披露されていて、最初の痛いシーンを除けばかなり私好みの映画でした。青山監督は田舎の景色をうまく使って映画に深みを与えるのがうまい。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-09-13 15:53:50)
218.  Helpless
青山真治、劇場用映画デビュー作にして衝撃作。一見どこにでも転がっていそうなバイオレンス映画でありながら、どこにもないバイオレンス映画。自分の世界の中だけで様々な葛藤や苛立ちを解決するために暴力という手段が選ばれるという、その手軽さと理不尽さという、暴力の本質みたいなものが強烈に描かれる。この作品で描かれる事件は、実際にあればとんでもないニュースになるほどの衝撃的事件だし、妹を射殺しようとするヤクザなんてのは類稀なるセンセーショナルな事件なわけですが、あまりにもその異様な光景が当たり前に存在する世界として目に飛び込んでくる。日常にある暴力ではなく、日常に潜む暴力が描かれる。負のエネルギーがいつでも手招きしている日常、というこの作品の世界観に圧倒されました。こわい映画です。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-09-12 17:02:05)
219.  今日から始まる
貧困からくる大人たちの心の荒れ、そしてその犠牲となる罪無き子供たちを救うために奮闘する教師の物語。教師と子供たちの関係よりも子供たちの親との関わり、福祉課の役員との関わり、さらにはその上の政府との戦いが描かれ、そのうえ教師の家庭における親としての問題を描いてゆくことで非常に多面的に教育の理想と現実を見せてゆきます。希望らしい希望というのは描かれず、ひたすらに答えの見出せない現実を目の当たりにします。しかし、祭りを彩った子供たちの作ったカラフルなペットボトルの飾りつけがモノトーンの町並みを元気づけ、陽の光や子供たちの笑顔が確かなる希望を演出していた。地元のアマチュア俳優や園児たちの自然な演技が、ドラえもんさんのおっしゃるようにドキュメンタリーさながらのリアリティを創造していました。
[DVD(字幕)] 7点(2005-09-09 11:59:25)
220.  蝶の舌 《ネタバレ》 
緑が美しく、牧歌的に少年をとりまく環境が映し出され、突然ラストで悲劇を見せるのは、ラストシーンを強調するためなのでしょうが、彦馬さんが書いておられることと似たような感じになりますが、やはり牧歌的描写の中にラストシーンを暗示させるものが欲しい。たしかに兄の失恋や犬の惨殺などが悲劇を暗示させるものとして描かれますが、本筋とかけ離れたエピソードゆえに伏線としては弱いです。<牧歌的→ラストでいっきに悲劇>というパターンでいうと、ミハルコフの『太陽に灼かれて』のほうがはるかに巧い。それでもラストシーンには泣けた。そりゃそうでしょ。スローモーションにしてあんなセリフを持ってくるなんて反則です(涙)。
[DVD(字幕)] 5点(2005-09-08 14:44:43)
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