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民朗さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1317
性別 男性
ホームページ http://minrou.seesaa.net/
年齢 36歳
メールアドレス baker221b@live.jp
自己紹介 全体的に甘めの評価になりがちです。
当然映画のジャンルによって評価にバラつきがあります。以下参考までに……。

評価が高くなりやすいジャンル:ミュージカル、B級アクション、ロマコメ、バカコメディ
評価が低くなりやすいジャンル:ミステリー、サスペンス、ラブロマンス

基本的に過激な映画が好きです。暴力的な意味でも、性描写的にも、人間性の描き方でも
どれだけ感動的な映画であっても尖った所が無い映画より、過激な表現がある映画の方を評価しています。

13.4.27(追記)……TOHOシネマズが6月1日から高校生料金を1,000円にするとのこと。
今は若い方が映画館に少ない状態なので大変素晴らしいと思います。
(日本の料金はそもそも海外に比べて高すぎる。価格も一律で決められているから劇場間の競合も生まれにくい)
でももうちょっとシネコン自体が上映する映画のラインナップを改めた方が良いのでは。
客が集まる邦画をバンバンかけるのは経営としては正しいけれど、いつか必ずしっぺ返しが来るのは判り切っていることなのに。

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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201.  ピクセル(2015) 《ネタバレ》 
ファミリー映画の重鎮、クリス・コロンバスらしいお気楽なアクション映画。なにせ宇宙人によるインベージョン物というのに、宇宙人はレトロゲーのデザインで、結局劇中で一人も死なないというお気楽さ。深刻さなどまるで感じられない展開は家族でポップコーンをつまみながら観るには丁度いい塩梅でしょう。但し、こちらが期待するものを何一つ越えてくれなかったのも事実。劇中に流れるチープトリックの「サレンダー」やクイーンの「ロック・ユー」は実に懐かしくいい感じでした。
[映画館(吹替)] 6点(2015-09-14 21:04:22)
202.  デビルズ・ノット 《ネタバレ》 
実際の事件を基にしたノンフィクションなのですが、それが足かせになっていたかなと思います。確かにアメリカではデリケートな事件、安易な脚色は出来なかったでしょうし、するべきでは無いのかも知れませんが、ちょっと今回の映画では単純に平板で面白くない。名優コリン・ファースを起用していますが、元々イギリス俳優なのでアメリカの私立探偵という設定にも少し違和感を感じますし、何より余り魅力的なアクティングは見られなかった。リース・ウィザースプーンも田舎訛りで話す姿は上手いと思いますが、それ以上の魅力は残念ながら感じられなかったです。
[映画館(字幕)] 6点(2015-08-04 06:56:43)
203.  エクソダス:神と王 《ネタバレ》 
とにかく壮大でド派手な歴史スペクタクル。マイケル・ベイやローランド・エメリッヒの様な「取り敢えず派手なCGの物量を増やせばいいや」という作りではなく(そういう作品もバカバカしくて良いですが)、前半溜めて溜めての、神による“10の災い”。大河が血に染まり、蛙・虻・蝗が沸き返り、雹が降り注ぐ場面は圧巻でした。そしてモーセ最大の見せ場と言えば海割りですが、水が引き、また津波として流れ込んでくるシーンは、この映画のクライマックスに相応しい迫力でした。というかヤハウェはホント鬼畜だなぁ。「ファラオ(ラムセス二世)が頭下げるまで厄災止めないからね」とか鬼の所業。神を怒らせるとマジで怖いと思いました。 ストーリーとしてはまあ出エジプト記を上手く2時間半という短い上映時間(!)に纏めたなーと感心しました。しかし改めて映画で見るとモーセがホント気の毒な話ですね。いきなりヤハウェに「同胞救え」って言われるし、ファラオからは逆恨みを買うし、ヘブライ人からも「この人を信じて大丈夫か」って疑いの目を向けられるし。いつも苦労人を演じているクリスチャン・ベールはピッタリでした。 あと一番の不満点は予告編で10の災いからモーセの海割りまで全てビジュアルを見せてしまっている所です。出来れば初見で本編を味わいたかったです。
[映画館(字幕)] 6点(2015-01-31 09:50:15)
204.  ANNIE/アニー(2014) 《ネタバレ》 
そもそも82年版の『アニー』はかなり歪な作品であったので、今回の再映画化は結構期待していました。また、監督が『Easy A』や『ステイ・フレンズ』のウィル・グラックなので、現代的なコメディ映画が出来上がるのではないか?と思っていたのですが、その予想は半分当たって半分外れてたといった感じでした。 現代ならではのtwitterやネットニュースサイトを、アニーが大衆の人気を得ていく過程に入れたのは、良いアレンジだと思います。またキャメロン・ディアスが自分の現在の価値を分かっている様な汚れ役を演じた勇気を讃えたい。スタックスに売春婦と間違えられるシーンはかなり笑ってしまいました。オリジナルのミュージカルがロングラン作品ですから、楽曲が良いのは勿論ですが、それにストンプ(足を踏み鳴らしてリズムを取る音楽)を取り入れたり、音楽のアレンジも良いと思います。 次に不満点を述べます。先ず、劇中の殆どギャグは基本的に、食べ物を吐き出したりする様な子ども向け。子ども向けが悪いとは言わないけれど、大人が楽しめる毒っ気もある程度は欲しいです。あと、映画のテーマが歌にも堂々と歌われている通り、「今日が最悪でも、明日はいいことあるかもね!」という話に綺麗にまとまり過ぎている気もします。楽しく観れて楽しく劇場を後に出来る映画だったと思いますが、もう少しパンチ力のある何かが欲しかったです。ちょっと贅沢な要求ですが。
[映画館(字幕)] 6点(2015-01-25 23:13:11)
205.  エクスペンダブルズ3 ワールドミッション 《ネタバレ》 
三度集いしオヤジどもの宴。単なるドンパチ映画であることも確かなのですが、個々の役者の見せ場を万遍なく用意している辺りは実は結構考えられている映画なんだなと思えます。しかし人それぞれの好みもあるでしょうが、個人的には前作くらい狂った内容の方が好きだったので、今回はその反動か可也落ち着いたアクション映画に終始しており、簡単に言ってしまうと普通の映画に近くなってしまったと思いました。 なんか世代交代を匂わす様な一作でしたが、今回の若手チームは完全に蔑ろにして次回作は始まるでしょうね、多分。
[映画館(字幕)] 6点(2014-11-19 21:10:27)
206.  ジャージー・ボーイズ 《ネタバレ》 
60年代に人気を博した「フォー・シーズンズ」の結成から解散までを描いた音楽映画。彼らの代表曲の数々と、主演のジョン・ロイド・ヤングの素晴らしいファルセット、特に〆の「君の瞳に恋してる」は聴いているだけでゴキゲンになってしまいました。 但し、物語としては正直言うと凡庸かと思います。ある人物の栄光と衰勢というストーリーは作り尽くされているものですし、しかも本来の映画だったら描くであろう部分(家族との不和etc...)等はアッサリと片づけられる。 これから述べることは私の考え過ぎだと思うし、クリント・イーストウッドにそんな意図は無いと信じている。でも気になったのは以下の部分。 この映画では黒人が驚くほどに除外されている。フォー・シーズンズの観客には100人に1人位の割合で黒人女性が映るけど、それ以外には一切映らない。確かにフォー・シーズンズのポップスは主に白人に人気があったのでしょう。黒人音楽と言えばゴスペルを起源とするジャズですが、60年代にその人気は失われていきますが、その後はファンクやR&Bと進化して人気を博し、更にその後はフュージョンとして深化を続けます。そういう音楽はこの映画からは影も殆ど映らない程にオミットされている(パーティー場面で流れるファンキー・ジャズの名曲『モーニン』もお洒落な白人風にアレンジされている)。この映画はフォー・シーズンズを描く映画なのだから他のジャンルはいらないだろうという意見もまあ分かる。でも黒人という要素すら映画から殆ど省いてしまうのは如何なものかと思いました。あの『グラン・トリノ』を撮ったイーストウッドが何故、という気持ちが強かったです。
[映画館(字幕)] 6点(2014-11-09 16:31:14)
207.  ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー 《ネタバレ》 
観終わった後に真っ先に思ったことは「尺が足りてない……」ってこと。いや、脚本も良く出来ていて一見はキチンと始まりから終わりまで綺麗に収束していると思うのですが。なんたって個々のキャラクターが魅力的すぎる。正直テレビシリーズか何かで1クルー使った様な作りの方が良かったかなーと思いました。こういうチームもので宇宙を股に掛ける大冒険なのだから、一つ一つの惑星で魅力的な面々が段々と登場し、各々の勝手な動機(金儲け、復讐、等々)により、仕方なくチームを組む。当然チームワークはバラバラですが、シリーズ終盤で悪役が銀河を滅ぼせる力を持ってしまい遂に一致団結!……となればアガると思うのですが、今回の2時間の映画ですと、たった1時間で彼らが一致団結するまで持っていくので正直唐突に感じました。「お前らそんなに仲良かったの?」って。 少なくとも悪役のロナンがなぜあの惑星の人間を根絶やしにしようとしているのかの理由は絶対に必要でしょう。悪役の動機なんだから。父と祖先を殺されたとかセリフで説明されても具体性がないので分かりません。あとはガモーラとネビュラの関係性も映画だけだとイマイチ分からない。確執があるなら映画内で描いてくれないと因縁っぽい対決にも燃えない。 あとそろそろラスボスが「強大な力をもってるのになぜか使わない」って展開止めませんかね。ラストバトル近くで軍隊が敵の戦艦をシールドで守って抵抗し敵幹部も焦ってるので「やった!」と思っていると、終盤近くになって急にラスボスが杖振るだけで全壊するって……。最初からやれよ。若しくは、その杖を振るにはパワーをチャージする時間が必要とかの時間的な制約を付けるとか工夫してほしい。最後に仲間で手を繋いでいってパワーを制御できるって理由も良く分からん。ロナンが「一体どういうことだ、なぜそんなことができるんだ」って驚いてましたが、私も全く同じ気持ちでした。それに対する主人公の答えが「俺たちはガーディアンズ・オブ・ギャラクシーだからな!」ってそれ理由か? お気楽なナンバーの数々は作品の軽いテンションとマッチしていてとてもよかったです。ランナウェイズの「チェリー・ボム」で出撃するって新しいですね。ここは燃えました。
[映画館(字幕)] 6点(2014-09-17 07:15:02)
208.  LEGO ムービー 《ネタバレ》 
これだけは誰もが認めるところだと思いますが、LEGOの世界を映画にしたアニメーション技術はとにかく素晴らしいし魅力的です。LEGOの設定を活かしたアニメーション、その魅せ方に何度も唸らされました。 但し、観終わった後の印象としては幾分引っかかる点があったことも事実です。一つはギャグの問題。単なる好みかも知れませんが、ひっきりなしにギャグが連発され、その多くが所謂小ネタのギャグなので、思ったより気持ちよく笑えませんでした。色んな映画のパロディネタがジャンジャン入っているのは一応面白くはあるのですが、なんか"最終絶叫計画"シリーズにも通じる脈絡の無さというか、「バットサインですよ、面白いでしょ?クリプトナイトのネタ面白いでしょ?ハン・ソロとチューバッカが出てるなんて面白いでしょ?」っていわれても、その作品のパロディが入ってくる理由が特に無いので余り面白く無いなぁと。あえて言えば、後半に明かされますが、子どもが作ったギャグって感じでしょうか。それを好意的に解釈すれば良く出来ているのかも知れませんが。 あとは「本編は神(人間の男の子)によって操作されていた」というオチですが、それならどんな理由があろうとも主人公が父親の前で気付かれないように動いたりしたら駄目だと思うのですが、それなら『トイ・ストーリー』と一緒になっちゃいますけど、そういう世界観じゃないでしょ?この映画。 一番の問題は「LEGOの世界がアニメーションとして動いてるー!スゲー!!」とはなりますけど、アクションの演出や感動シーンの演出は至って平板であるということでしょうか。なんかどのシーンも非常に既視感が凄くあって、もう少し演出面でもハッとさせるものが欲しかったように思います。でも、子どもが作った話とすれば、好意的に解釈すれば ~(以下略)。
[DVD(字幕)] 6点(2014-08-19 00:32:43)
209.  キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー 《ネタバレ》 
娯楽作としては申し分のない出来です。内部告発が絡む政治的なストーリー、切れ味のあるアクション、終盤の大規模な空中戦、としっかりツボを押さえた作りで、マーヴェルのシリーズ中でも気合入ってるなという印象でした。何より今作で特筆すべきは主人公キャップの活躍振りです。アベンジャーズで完全に要らない子(と私は感じた)と化していたキャプテン・アメリカ。あれは舞台設定が悪かったのだ。彼の能力は"高い身体能力"と外のヒーローに比べるとやや地味なのだから、あんな物量で押してくる軍勢相手では、活躍の場を描きにくいのは容易に想像できる。簡単に言っちゃうと大勢の敵をドバーッとやっつけちゃう派手な技が彼には無いのだ。 そこで今作はキャップの高い身体能力を活かした生身の格闘が主のアクションとなっている。小道具の楯もしっかりアクションに寄与している。それに合わせヴィランも巨大な怪物などでは無く同サイズの生身の人間。アクションの魅せ方は大正解だったと思います。 但し、気になった点もありました。一番引っかかったのは悪役の設定で、今回のヴィランは主人公の親友であり、終盤はちょっと泣かせる展開です。それも悪くないのですが、キャプテン・アメリカとは正に"正義の象徴"ですので、悪役としてもっと邪悪な存在であるハイドラを主にした方が良かったのではないかと。今回の裏の悪役でもあるピアースもハイドラのシンパとは言え、狂ってないんですよね。だから余り怖くない。正直途中退場したDr.ゾラの方がウィンター・ソルジャーの生みの親としても今作の悪役に合っていたと思います。 とは言え満足度は高かったです。次回の「アベンジャーズ」では本作の成功を活かして、キャップに大量の敵と戦わせるなんて前作と同じ轍を踏まず、モブとの戦闘なんて外のスーパーパワーをもった超人に任せて、キャプテンらしく敵の本丸に単身挑む様な展開を見せて欲しいです。
[映画館(字幕)] 6点(2014-04-28 06:59:00)(良:1票)
210.  ムービー43 《ネタバレ》 
作り手もクソ映画を作ろうとして作っているのだろうし、所謂クソ映画を観たときの脱力感は無く、普通に「くらだねー!」と笑って観ました。予告編でアピールされてる様にドン引きは別にしませんでしたね。と言うかもっと悪質なギャグで畳み掛ける米国コメディなんて山程あるので、そういう作品見慣れている人間からすると少し物足りなさすら感じちゃったり。 それで何が面白いのかというと、やっぱり大勢のハリウッドスターがあんなことをやったり、こんなセリフを言っちゃってたりする様が面白い作品でした。あとは人種ネタに突っ込んだエピソードは漏れなく面白かったです。それから色んなコメディ監督が担当しているオムニバス形式なので、その監督ごとのカラーを見比べて観るのも面白いかも。とことんギャグに徹しているファレリー兄弟やブレット・ラトナーと、変に真面目に演出しちゃうジェームズ・ガンの対比などは特に分かり易い。エリザベス・バンクスが監督したエピソードは素人くさくカメラをとにかく振り回す動きが中々観ていて楽しい。
[DVD(字幕)] 6点(2014-04-18 19:14:46)
211.  それでも夜は明ける 《ネタバレ》 
まず全編に渡って繰り返される対位法による演出に目を奪われます。白人と黒人、豪華な暮らしと極貧の奴隷生活、主人公が奏でるヴァイオリンと主人が奴隷に振るう暴力、最初の主人が読み上げる聖書の箴言(?)と主人公を目の敵にするティビッツが歌う下品な歌、荒々しく回る水車のクローズアップと果てしなく広がる海と空の水平線。一方を美しく描写することでもう一方がひどくみすぼらしく見える、見事な演出だったと思います。 しかしストーリーに関しては、とにかく黒人奴隷への暴力の描写の生々しさが半端では無く、しかも延々と続くので、何と言うかとても疲れました。勿論、当時の奴隷制度の残酷さ、人を人と思わず家畜(Beast)と呼ぶ愚かさを伝えるためというのは分かるのですが、ちょっとでいいから映画として楽しい場面が欲しいというか、息抜き出来る場面が欲しかった様に思います。それに対して恐らく作り手は「だって当時の黒人の生活は地獄だったんだよ!その辛い生活をそのまま描いて何が悪い!」と答えるでしょうし、それも分かっているのでしょうが、なんなのでしょうね、それでも映画として楽しい場面を求めるのは私のエゴなのかも知れません。 終盤にヒッピー然とした格好で奴隷制度に反対するブラピが現れて全てを解決してしまうのも何と言うか……。この役をもしプロデューサーであるブラピが熱望して演じたのだとするなら、かなり自己愛の方向に行っちゃってる気がします。正直、「黒人奴隷のキリストの真似事して何様なの?」とイラっと来てしまった。 但し、脇役も含めて役者陣の演技はとても良かった。特に奴隷商人を演じたポール・ジアマッティと、人でなしの主人を演じたマイケル・ファスベンダーの二人は両者共に良い屑野郎を演じきっていた。中でも個人的に最高だったのが主人公を苛める小者を演じたポール・ダノ。この人、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の時もそうだったですが、そろそろ"ポール・ダノ"という役柄を確立しつつあると思う。こんなに情けなく泣く大人を見事に演じれる役者はそうそういない。
[映画館(字幕)] 6点(2014-04-14 15:55:35)
212.  大統領の執事の涙 《ネタバレ》 
最後に字幕で「この映画を公民権運動に人生を捧げた人々に贈る」と映される。映画のエンディングとこの献辞を見るに、監督の主張はその通りなのでしょう。しかし私としてはセシルの人生もまた有意義なものだとずっと映画を観ながら思ってしまいました。アンクル・トムと言われようが、白人のご機嫌取りと言われようが、彼はホワイトハウスで白人の給仕に負けない程の働きを続けた。劇中でキング牧師が語った「彼等は無自覚のうちに彼等の戦いをしているのだ。勤勉に働き従来の黒人のイメージを覆そうとしている」という言葉が私には深く心に響きました。 それだけにレーガン大統領夫妻に招待されたパーティー会場で勝手に疎外感を感じて戸惑ったり、ブラックパンサーや当時の公民権運動の本を読んで今までの仕事に急にやりがいを無くしてしまうセシルの姿には失望すら感じてしまったりしました。それまでは今までのノーホワイト映画とは一線を画す、端から見れば白人に媚を売っている様に見える黒人の目線から見た黒人開放の戦いと捉えていただけに、ちょっと消化不良と思えてしまいました。リー・ダニエルズらしいキャッチャーな音楽と殺伐とした映像の対比、セシルと息子の行動が各所でカットバックし対の関係として描写されたりする種々の演出は面白かったですけども。 あと歴代大統領役に矢鱈と有名俳優をキャスティングしているのですが、基本的にモノマネ大会にしか見えなかったのが普通に残念でした。特にアラン・リックマンはいつも通りのアラン・リックマンそのもので、似せる気があるのか?という位の演技だったと思います。頭髪の生え際の後退具合でニクソン役に抜擢されたのかと思うと、ジョン・キューザックには少し同情してしまった。
[映画館(字幕)] 6点(2014-04-06 22:09:18)(笑:1票)
213.  小さいおうち 《ネタバレ》 
基本的なミステリーが上手く機能していて、タキが晩年まで何故あれだけ苦しみ続けたかが氷解する手紙のエピソードは良かったです。その胸中を想像すると「私は長く生き過ぎた……」の言葉がとても重い台詞に思えます。一種の愛憎劇はとても良く出来ていたかと。 でも其処此処に山田洋次独特の演出に驚いてしまった部分もあります。特に驚きすぎてちょっと笑っちゃった場面は、雨の日に時子が板倉にキスをした時に雷が「ピシャーン!!」と轟いた所です。その演出はギャグだろう。 それから終盤の妻夫木演じる若者のエピソードは蛇足と思えました。タキの遺品から細長い手紙が出てきた時点で、観客はタキが時子の手紙を渡さなかったことは明確な筈ですが、その後に妻夫木君に「おばあちゃんは手紙を渡さなかったんだよ!」と驚かせる。多分大多数の人は「もう判っとるわ(笑)」となったんじゃないかなぁ。手紙をチラと見せてエピローグでも十分だったと思います。
[映画館(邦画)] 6点(2014-02-20 23:11:31)(良:2票)
214.  クルードさんちのはじめての冒険 《ネタバレ》 
とても冒険的で意欲的な作品ですよね。なんたって主人公たちは原始人、ここでキャラデザを短絡的に可愛い今風の顔にしなかったところが素晴らしい試みだと思います。クルード一家はネアンデルタール人、ガイはクロマニヨン人がモデルなのでしょうが、やっぱり彼らはヒロインを筆頭に愛くるしさは殆ど無いんですよね。奴らが肉を貪り食ってるシーンとかちょっとしたホラーだし。子ども映画でもそこから逃げないのは凄いことだと思います。色彩豊かな世界観も魅力的でした。 また物語が王道とは言えしっかりした内容ですし、父親の成長を主に最後まで楽しんで観ることが出来ました。厳然とした家父長制を強いていた父親から家族が段々と離れていく展開は父親の心理も含めてとても丁寧に描写されていたことが印象的でした。 但し、終盤の展開には物凄いご都合主義を感じてしまってかなり興ざめ。監督が『ヒックとドラゴン』のクリス・サンダースだからでしょう、他者との交流・理解を無理矢理にでも入れたかったのでしょうが、サーベルタイガーがグラグ(父親)に懐くのはちょっとやり過ぎではないでしょうか。一家はガイと合流してからというもの何回もサーベルタイガーに襲われて食われかけているのにさぁ。なんで急に懐くんだよ。『ヒックとドラゴン』では人間がドラゴンと対話する試みをせずに攻撃してたから「実は仲良くなれるんだよ」って事で問題なかったと思うのですが、サーベルタイガーと人間の関係性ってこの映画の中では所詮捕食者と餌でしかない筈でしょう。
[DVD(字幕)] 6点(2014-02-17 21:06:08)
215.  くもりときどきミートボール2 フード・アニマル誕生の秘密 《ネタバレ》 
前作がかなり従来の子ども向けアニメから脱却した作品だったので、今回も期待して鑑賞。その子ども向けと大人向けのギャグが混在したセンスは健在だったので、その点に関しては楽しめました。フード・アニマルが可愛いとか劇中では言われてますけど、やっぱり食べ物が動物化して食材を貪り食うシーンはかなり異様の雰囲気を漂わせている。 あとは至るところの構図・演出が完全に『ジュラシック・パーク』そのもので、同作のファンとしては嬉しいことでもあるのですが、それが作品に上手く活きていたかと問われると疑問ではありました。 あと非常に残念だったのが、前作ではハッキリ軸としてあった物語のテーマが一貫していないことでしょうか。「友人を信じ抜くこと」と「動物乱獲・動物実験」という二つの話に主人公が葛藤する。その二つのテーマが絡み合って解決されるという展開なら兎も角、別々に適当に解決されてしまうので、全体に話が上手く纏まっていない気がしました。 それから日本吹き替え訳のセンスが余り宜しくなかった点も勿体がない。この手の訳は難しいのは分かりますが、フード・アニマルの名前はもう少し工夫して欲しかった。言葉遊びでも、例えば「Cut The Cheese(チーズを切る):オナラをする」と言ったギャグも特に何の工夫もなく訳しては子どもにはギャグの意味が絶対に通じないのでは?配給会社はこのシリーズが大人向けのブラックなギャグ満載の映画であることを理解して配給して欲しいです。
[映画館(吹替)] 6点(2014-01-14 13:15:47)
216.  2ガンズ 《ネタバレ》 
気楽に見れるスパイアクション。ヒロインが途中退場したり、矢鱈と残酷シーンがあったり、それなりにシリアスな描写はあるものの基本的にはお気楽に明るいバディ物となってます。 とは言ってもシナリオをもっと洗練したものにすればより面白くなっただろうし、そういう点で残念な作品でもあります。DEAと海軍情報局とマフィアとCIA、それら全部から追われることになる主人公二人と、色んな組織が入り乱れた大金争奪戦であるにも関わらず、組織毎のカラーが殆ど活きていません。マフィアの牛を使った拷問が少し面白かった位かなぁ。 後は単純に「そりゃ無理だろ!有り得ないだろ!」って展開が多いですね。二人で海軍情報局に単身乗り込んじゃったり、わざわざご丁寧に全組織が一箇所に終結したり(わざわざご丁寧に姿まで見せるのはなぜ?)。まあその位の事は気にする様な映画じゃない!と言えばその通りなんですが。
[映画館(字幕)] 6点(2013-11-06 22:23:59)
217.  ワイルド・スピード/EURO MISSION 《ネタバレ》 
良いんじゃないでしょうか、実に正統派B級映画。とにかくストーリーは欠伸が出るほどどうでも良く思いました。私はこのシリーズは2以降観ていなかったので、ヒロインのレティが敵側に回っていても「フーン」としか思えなかったのですが、この辺りはシリーズのファンだと感慨深い場面なのかも。それにしても彼女が記憶喪失になった原因、そしてその処理が大変杜撰だったと思います。もう少し彼女の内面も描けば深い話になったのかも知れません。チームモノとして見てもとても上等な代物とは言えないでしょう。結局最後までチーム内での役割が良く分からなかった人が何人もいる。 そんな淡白なストーリーとは裏腹にアクションに関しては大味の極みで笑わさせて戴きました。大概のアクションで戦車が登場するとノロノロ走って砲弾を大仰にぶっぱなすだけなので、本作のようにスピードを出してボンボン砲弾も撃ちまくる展開はイイですね。戦車って結構スピード出ます。クライマックスの滑走路でのチェイスシーンも「滑走路何十キロあるんだよ!」と突っ込みつつも、サービス満載の演出に大変満足。4つのパートが同時に進行していたのでかなり見辛かった部分もありますが。それから最近のアクションではめっきり減ってしまったマッチョメン同士の肉弾戦はやっぱり観ていて燃えます。
[映画館(字幕)] 6点(2013-07-12 22:27:19)
218.  100,000年後の安全 《ネタバレ》 
「志」100点、「エンタメ」20点といった感じでしょうか。私はドキュメンタリー映画にもそれなりのエンタメ色を期待してしまう人間ですので、関係者のインタビュー→施設のスローモーション、という延々とした流れはやや残念に感じられました。ただこの話を描くとなると妙に面白気に撮っても浮いてしまうのも事実でしょう。難しいところ。 内容としては、オンカロの職員が程度の違いはあれ、非常に希望的観点で施設を運用していることに心底寒気を感じました。人間というのは矛盾しているようですが論理的に考えれば考えるほど曖昧になるもので、理系では無視できるほど小さな可能性を排除することは良くあります(近似と言います)。インタビュアーは必死に「もしこうなったら?」「もしこんなことが起きたら?」と質問をぶつけますが、答える方は「そんな不確かなことは分からない」「答えられない」と言う。まあこの言い分は理解できなくもない。別に扱っているエネルギーがなんであれ不測の自体というのは有り得るのだから。そのあたりの線引きは人それぞれによって勿論違うでしょう。でも、私としては核エネルギーを扱う時だけは、"万が一"の一を疎かにしないで欲しい。2011年に福島で起きたあの事故はその万が一を軽視した結果という意見もあるのだから。しかもそれが100万年間の話なら?"万が一"の一も積もり積もればだ。
[DVD(字幕)] 6点(2013-07-01 22:50:38)
219.  ダイ・ハード/ラスト・デイ 《ネタバレ》 
80年代筋肉俳優たちがアクション映画で暴れ回っていた時代、『ダイ・ハード』の只のオッサンが泣きそうな顔で「畜生!なんで俺がこんな目に」と文句言いながらテロリストをやっつけていくマクレーン刑事は新鮮でした。今回の映画ではそんな情けなさは殆ど無し、正直敵側よりマクレーンの方が人殺してんじゃないの?という位の暴れっぷりですが、まあ底抜けアクション映画としては単純に楽しめました。全編がバカバカしくっていいですね。敵に「マクレーン、お前はここ(ロシア)では警察ですらないぞ!」みたいなこと言われて、「俺の息子はCIAだ」ってお前が人殺していい理由にはならねーよ!っていう。最高です。 シリーズお決まりの「悪役は結局金儲けが目的(だから容赦なく殺す)」や「相手が女でも容赦せず殺す」等はキッチリ入っていて、個人的には相変わらずえげつない方法で悪役をバッタバッタと殺害していくマクレーン親子に爆笑しっぱなしでした。敵をプロペラに投げ飛ばしてバラバラのミンチにするって主人公のすることじゃないぜ。 映画が始まって15分程度でカーアクションになだれ込むスピード感は嫌いじゃないですが、無意味にガチャガチャしたカメラの動きには少し参ってしまいました。車がぶっ壊れるシーンはキチンと写せばいいのに。車を引き潰しながらその上を車で進んでいくなど画的には笑えるアクションが多かったのに残念です。 それから重箱の隅になりますが、放射能を中和させる(しかもゼロレベルまで!)化学物質があったり、チェルノブイリに生身で平気で乗り込んだりする場面には、まあフィクションだから別にいいんですけど、ちょっと呆れました。ギャグにしていたから幾分マシか。
[映画館(字幕)] 6点(2013-02-21 22:19:38)
220.  ONE PIECE FILM Z 《ネタバレ》 
言わずと知れた国民的少年漫画『ONE PIECE』。前作の「STRONG WORLD」から原作者の尾田栄一郎が制作に参加するようになり、只の週刊誌漫画の映画化とは思えない力の入れようとなっています。特に驚くのは作画の凄さ。私はアニメには詳しくないですが、終盤のゾロ、サンジ、ルフィ三者の戦いはカメラがあっちこっちに飛び回り、その戦いの中でマグマは飛び散るわ蔦が動き回るわ、もうとんでもないレベルの作画ということは素人でも分かります。 コメディパートはやや映画全体のテンポを失っているとは思うものの、フランキー将軍(ロボ)に完全に無関心なナミとロビン等クスッときた場面も沢山ありました。 あと観客への露骨なサービスがすごかったですね。女性クルーではシナリオ的には完全に必要のないロビンのダンスやナミのロリ化&急成長(しかもなぜか喘ぐ)、男性クルーではタオル一枚でケツが度々映される温泉シーン等。 ただそれらの過剰なサービスを観に行ったかと言うと私はそうではなかったので満足できたかと言われれば甚だ疑問です。
[映画館(邦画)] 6点(2012-12-31 13:57:07)
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