221. ナビゲーター ある鉄道員の物語
《ネタバレ》 サラリーマンだったら、嫌というほど聞かされる「経営の効率化」という言葉。経営者であれば誰もが取り憑かれるであろうその言葉の裏側をドラマ化した作品と言えます。 まるでドキュメンタリーのようなリアルさにユーモアを交えた作風は、さすがケン・ローチとしか言いようがありませんね。ラストの展開なんかは、観ている我々に「お前だったらどうする?」という問いを投げかけているのではないでしょうか・・・・・・。非常に考えさせられます。 [映画館(字幕)] 8点(2007-07-15 17:02:04) |
222. キス★キス★バン★バン
《ネタバレ》 全体的に小洒落た感じの作品です(テーマ曲の「KISS KISS (BANG BANG)」がいいですね。)。 ハードボイルドとヒューマンストーリーとコメディをミックスした感じでとても楽しめる作品でした(悲しいシーンもありますけど)。 仕上がりはポップですけど、内容は結構コテコテの人情物なんで老若男女問わず楽しめる作品だと思います。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-07-09 18:30:34) |
223. エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?
《ネタバレ》 ビジネスの世界は、きれいごとだけでは通用しないというのは、私も会社員なのでわかるんですが、これはやり過ぎです。公共財とも言えるエネルギーを弄びすぎですね。何というか、仕事をしているというよりは、ゲームやギャンブルをしているような感じですね。おまけに、金の亡者たちの見苦しいこと・・・・・。 まあ、ITやら何やらでスマートなように思える大企業の意思決定過程が、実は人間の様々な欲がからむドロドロなものだということが良くわかりました。 [DVD(字幕)] 8点(2007-07-03 19:44:04) |
224. ラストシーン
《ネタバレ》 「昔は良かった」と懐かしむだけではなく、映画の世界に生きる人間達のプライドを描いた作品ですね。テレビ局製作映画全盛の今、映画人に対する激励のメッセージを感じました。しかし、「ドクター鮫島 THE MOVIE」は完成版を見てみたいですねw 「さすがにこれは無いだろう」という突っ込みどころ満載で面白かったです。 ジョニー吉長の存在感が、役柄にピタリとはまっていて素晴らしかったですね。 あと、さすが「リング」の中田監督です。冒頭の劇中劇のシーンは「これホラー映画か?」と思わせるほど迫力がありました。 [DVD(邦画)] 8点(2007-06-30 23:23:34) |
225. マッチポイント
途中までは、ウディアレン作品につきもののユダヤネタが無く、神経を病んだ登場人物も出てこないし、正直ありきたりな展開で物足りなさを感じてたんですが、さすがウディ・アレンです、この平凡な物語を、ラスト15分で見事なほど素晴らしい作品に変え、軽い高揚感を与えてくれました。(予備知識なしで観たほうが良いです。) [DVD(吹替)] 8点(2007-06-26 18:14:13) |
226. 東京原発
《ネタバレ》 面白いし、原発の抱える問題も知ることができてためになる「一粒で2度美味しい」映画です。 いくら原発が安全だと言っても、放射性物質自体は非常に危険なことに変わりは無い訳ですからリスクが0になる事はありえないんですよね。それで、何か起こって想定外でしたでは済まない話ですから・・・・・。 [DVD(邦画)] 8点(2007-06-25 19:18:06) |
227. ボビー
《ネタバレ》 すごく単純な感想ですが、この映画を観ることが出来て良かったと思いました。そして、ロバート・ケネディという政治家について知ることができ本当に良かったと思いました。 豪華キャストもさまざまな人間ドラマも、彼の実際の映像の前では正直どうでも良い感じでした(まあ、1968年という時代の雰囲気を映し出すために必要だとは思いますが)。 最後に流れる演説には本当に感銘を受けました。 [映画館(字幕)] 8点(2007-06-14 23:54:24) |
228. A2
《ネタバレ》 前作の「A」と今回の「A2」という2つのドキュメンタリーは本当に後々まで遺すべき貴重な映像作品だと思います。 この作品に映るオウムの姿には、飽食の時代の中で現実逃避をはかっている連中だな位の印象(まあ、そういう自分も大して変わりはないんですけどね)しか持てませんけど、それを取り巻く人々の姿に日本社会の良いところも悪いところも映し出されていて本当に面白かったです。 本当に、オウム事件に乗じて利を得ようとする人たちがいるかと思うと非常に愚かで滑稽で哀しいですね。そして恐ろしいです・・・・・・。 [DVD(邦画)] 8点(2007-06-14 18:46:13) |
229. めぐみ-引き裂かれた家族の30年
《ネタバレ》 しがらみの無い外国人による製作であるが故に、この拉致事件の異様さ、悲惨さがストレートに映し出されています。 この作品を見ると、横田夫妻ら拉致被害者の家族達を苦しめているのは北朝鮮だけでないという事が本当に良くわかります。見てみぬふりを続けてきた殆どの大手マスコミや多くの政治家達、そしてあまりにも無関心であった多くの市民も或る意味加害者であるといえるでしょう・・・・・。(あとは、拉致被害者家族の純粋な気持ちを利用するような輩が出てこない事を願いたいですね。もう居るのかもしれませんが。) とにかく1人でも多くの人に見てもらいたい作品ですね。 [DVD(邦画)] 8点(2007-06-05 18:26:20)(良:1票) |
230. ピエロの赤い鼻
《ネタバレ》 非常に軽妙なタッチで描かれているんですが、内容は非常に重いですね・・・・。 何というか、人生はリセットできないし、愚かな失敗をしてしまったらそれを一生背負っていかなければならないわけで、その哀しい事実がなんともいえず切ないですね。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-05-30 21:01:21) |
231. アバウト・ア・ボーイ
《ネタバレ》 何というか30代半ば過ぎ、独身、1人暮らしの人間としては、いろいろと考えさせられる事が多い作品でしたね。一人一人が自分の「島」を持つってセリフとか、本当に共感してしまい、ちょっとヤバいかもしれませんが・・・・。 それ以外にも、片親の問題とか学校でのいじめの問題とかいろいろと重いテーマが取り上げられていますが、主人公と少年が問題を克服していく姿がコメディタッチで描かれているので、暗くなりすぎることがなく、観終わった後爽快な気持ちになりました。 [DVD(吹替)] 8点(2007-05-23 18:44:38) |
232. いま、会いにゆきます
リアルタイムで見たかった作品ですね・・・・・。音楽・映像・出演者(竹内結子は勿論、子役の男の子と市川実日子が良かったです。)の全てが美しく、汚れた心を洗い流してくれるような作品でした。 ストーリーの組み立て方も非常に巧みで、中々面白かったです。 しかしまあ、現実世界でのドロドロな続編はみたくなかったですね・・・・。 [DVD(邦画)] 8点(2007-05-21 19:23:53) |
233. さよなら、さよならハリウッド
まあ、相変わらずのウディ・アレン主演・監督映画と言ってしまえばそれまでですが、やはりセリフの面白さ、自虐的な演技等々の独特な魅力についついハマってしまいますね。 はっきり行ってこの作品から物凄く衝撃を受けたり、感動したりということは無いと思いますけど、非常に満ち足りた時間を過ごせることだけは間違いないです。 また、自分が主役の作品を撮ってくれないですかね・・・・・。 [DVD(吹替)] 8点(2007-05-21 18:46:29) |
234. バッシング
《ネタバレ》 非常に安っぽい作りの映画でしたが、自分たちの常識の許容範囲を外れた行動、人間に対して徹底的に叩いて自分の理解できるところまで戻そうとする、もしくは排除しようとする日本社会の姿を描いていてとても興味深い作品でした。(おそらく海外で評価されたのはこの部分だと思います。) まあ、日本の社会では「普通」でないと良くても悪くても生き辛いですからね、この作品の主人公のように海外へ行く、主人公の父親のように自ら人生を終わらせるという選択をしてしまうのも理解できないことではありません。(日本人に自殺が多い理由もこういう社会風土が影響しているような気がします。) いろいろと考えさせられる作品でした。 [DVD(邦画)] 8点(2007-05-19 13:23:43) |
235. やわらかい生活
《ネタバレ》 何というか、主人公達が同世代という事もあって、非常に共感できる部分もあり、いろいろと生き方について考えさせられる作品でしたね。 しかしまあ、寺島しのぶの演技が見事です。というか、どうしても地にしか見えません・・・・。 あとは、個人的になじみの深い蒲田周辺が舞台になっていてとても親近感が湧きました。(「粋」のない下町とは上手い表現ですね。) [DVD(邦画)] 8点(2007-05-18 18:25:41) |
236. 出口のない海
人間魚雷「回天」について、名前は聞いたことがあったが実際どのようなものであったのかを初めて知りました。 まだまだ純粋で未熟な若者の心を利用して、一人の人間を一発の魚雷に変えてしまう・・・・・。 「国家は人なり」という言葉がありますが、こういう特攻攻撃でどれだけの貴重な人材が失われたかを考えると非常に憤りを感じます。 ストーリーや映画の出来云々というよりは、こういう事実があったということを語り継いでいくという部分で非常に意味のある作品だと思います。 [DVD(邦画)] 8点(2007-05-13 21:22:50) |
237. 風花(2000)
《ネタバレ》 私自身お酒が大好きで飲みすぎる事もしばしばあるので、この作品の浅野忠信の姿が他人事とは思えず、ついつい感情移入して観てしまいました。浅野忠信の酔っ払いっぷりは中々リアルで良かったですね。 内容的には、小泉今日子と浅野忠信の微妙な距離感のある関係が、コメディチックな面も見せてくれていて、回想シーンのヘヴィさを中和しています。 桜や雪山等の背景も素晴らしく、ラストも清清しい感じで派手さはないけど良い作品だと思いました。 [ビデオ(邦画)] 8点(2007-05-02 16:35:11) |
238. アイデン&ティティ
《ネタバレ》 何というか、文化系少年の妄想爆発映画という感じで楽しかったです。(麻生久美子演じるヒロインなんてまさに妄想の産物ですから・・・) 特に、獅童が入院した後の峯田のカッコ良さ、もう「ロックを単なるブームとして扱ったバカどもに捧げる~」のシーンは「これこそロック!」という感じで痺れましたね。 まあ、いろいろなミュージシャンもチョイ役で出ていて、それを探すのも楽しい作品です。 [DVD(邦画)] 8点(2007-05-02 16:04:30) |
239. 明日、君がいない
《ネタバレ》 観終わった後、「やられた・・・」と思いました。恐るべき19歳ですね・・・この監督は。まず、誰かの自殺を思わせる結末を最初に提示することによって、観客である我々はまるで探偵小説の犯人探しをするかのように、自殺者(自殺とは限らないが)探しに最後まで没頭してしまいます。そして、最後に結果が提示されると同時に、まるで営利なナイフのように監督の伝えたいテーマが我々の胸に刺さって来て、これが本当にハッとさせられます。 人間誰しも心の闇を抱えています、特に多感な10代ならば尚更です。その中で、そのプレッシャーに耐え切れず死を選んでしまう人もいる訳ですが、その人は決して特別ではなく「彼(彼女)は○○だから死を選んだ」といった公式は無いというような事をこの作品を観て感じました。 まあ、いろいろ目を塞いでしまいたくなるような生々しい場面もありますが、いろいろと考えさせられる良い映画でした。 [映画館(字幕)] 8点(2007-05-01 16:50:59) |
240. ひまわり(2000)
《ネタバレ》 記憶の底に眠っている過去の思い出を呼び起こしてくれた作品でしたね。この作品を鑑賞しているときも、ずっと自分の小学生時代を思い浮かべてちょっとノスタルジーに浸ってしまいました。 全体的に舞台劇を映画化したような印象の作品なんですが、麻生久美子の幸薄い感じの演技が妙にリアルで絶品です。 [DVD(邦画)] 8点(2007-04-30 20:57:51) |