2601. 第3逃亡者
《ネタバレ》 邦題『第3逃亡者』に違和感あり。 しかし手軽に観られるヒッチサスペンス。 意外と楽しめた。 特にラストの真犯人を追い込むクダリ。 真犯人をじっくりアップにしていき、ドアップになったところで、「目をパチクリ」。 この演出には、さすがヒッチコックだと感じた。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-12-16 21:58:13) |
2602. 舞姫(1951)
成瀬監督作品の中では、凡作の部類に入るのではないでしょうか。 1950年代の作品にしては、残念ながらパワー不足の感が否めません。 岡田茉莉子も特別好みではないので、印象が薄い。 [映画館(邦画)] 5点(2007-12-16 15:01:42) |
2603. 女の座
《ネタバレ》 高峰秀子の息子を死なせるのは必要がないように思ったが、全体的にはなかなかまとまっていて良かった。 司葉子はとても綺麗だし、草笛光子もキリっとしていてなかなか好み。 そして草笛光子と高峰秀子のバトルも凄まじかった。 女が男に惹かれる瞬間が上手に描かれていたのも素晴らしかった。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-12-15 10:33:55) |
2604. 銀座化粧
本作は地味ながらも、実にいい味が出ている。 銀座を中心とした風景描写も素晴らしい。 成瀬監督は、ほんとに風景描写がうまい。 そして香川京子。 成瀬監督の『おかあさん』では溌剌とした魅力をふりまいていたが、本作でもそれに匹敵する魅力を感じた。 特に、堀雄二と目を合わせた時の、あのはにかんだ表情。 あれは、当時の香川京子にしか出せない、とてつもない魅力を含んだ表情だった。 「香川京子の周りにだけ爽やかな高原の風が吹いている」 まさしくその通りである。 本作は、一般的には特別に評価の高い作品ではない。 しかし、ここでの平均点数が示す様に、本作は地味ながらも紛れもない傑作であった。 [DVD(邦画)] 8点(2007-12-08 12:03:50)(良:2票) |
2605. 斬る(1962)
ストーリーはわかりづらく、話にはほとんど入っていけません。 しかしながら、雷蔵は痺れるほどかっこよいです! そして、多人数を相手にしての流れる様な殺陣は、今までに観たことのない流麗なる殺陣で惚れ惚れしました。 雷蔵にしかできない動き、そしてこれを演出した三隅監督には敬服します。 最後はそれほど良くもないですが、まあそれなりには納得できました。 雷蔵ファンなら観ても損はない作品だと思います。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-12-07 16:59:31) |
2606. 黄昏(1981)
観ている間、なんか不思議と心が安穏としました。 安心して観ることのできる作品です。 実際にも不仲だったフォンダ父娘が、本作を通して和解したというエピソードがとても素敵です。 映画ってやっぱり素晴らしいですね! [DVD(字幕)] 7点(2007-12-06 23:32:44)(良:2票) |
2607. 浮雲(1955)
日本映画史に燦然と輝く名作です。 内容的には暗すぎて、しつこ過ぎて、どうも後味が悪かったですが、ケタ外れの負のパワーを持った作品ですね。 [DVD(邦画)] 7点(2007-12-05 23:05:05) |
2608. 暗黒街の顔役(1932)
ギャング映画の原点にして、ギャング映画の最高峰といわれる本作。 やっと鑑賞できました。 「顔に傷のある男はヤクザ(マフィア)」という常識(?)って、本作から生まれたんでしょうか?! だとしたら凄い影響力ですね。 70年以上前の作品とは思えぬ程、そつなく楽しめました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-12-05 14:06:47) |
2609. ソドムの市(1975)
欧州の著名な映画監督の、1950年代~1970年代にかけての作品を必死になって観まくっている昨今であるが・・・ この作品を落とすわけにいかぬ・・・という事で、意を決して『ピエル・パオロ・パゾリーニ ソドムの市』を鑑賞。 最初は避けて通ろうと心に決めていた作品であったが、意識すれば意識する程、観ずにはいられなくなってしまった。 しかし、それだけ魅惑的で、金字塔的な作品であるのは確かである。 さて感想だが。。 まあ、「汚い」ということで。 でも、それだけでは終わらない作品でもあった。 これは予想外。 とにかく人間の究極の欲望を追求した作品だ。 恥や外聞、道徳心、そういったモノを一切排除し、欲望の限りを尽くす“主人公”達。 しかし、現在の日本においては、「その手」のビデオや雑誌は簡単に手に入る。 ただ単にお下劣で下品な映像を観たいのならば、この作品を観る必要なんかないと思う。 ただ単に気持ちの悪い映像を追求しただけの作品ではないからだ。 それよりこの作品は、人間の奥底に眠る、もしかしたら誰しもが持っているかもしれない“変態的欲求”を表現しているのだ。 そういう観点で観れば、ただ単に「汚い映画」では終わらず、何かを発見できる作品となる「かも」しれない・・・ [ビデオ(字幕)] 7点(2007-12-04 06:59:29) |
2610. 戦争のはらわた
どうも苦手な系統なので、難癖つけながら鑑賞していたが、まんまとしてやられた。 特に、ラストの二人の駆け引きによるオチは凄い。 アッパレ。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-12-01 16:08:37) |
2611. 第十七番
列車アクションモノのヒッチコック作品としては、後の『バルカン超特急』より面白いと感じた。 ただ、全体的に分かりにくい部分が多いのがネックではある。 登場人物とか、実は渡した物がダイヤではなく鎖だったとか。 映像的に分かりづらいのもあるが、単純に登場人物の顔つきが似通っているという部分にも要因がある様に思う。 ただし、1時間という尺の短さによるスピード感は、非常に魅力的。 長すぎる映画が多い中、本作の様なスピード感あふれる作品がもっと評価されてもいいのではなかろうか? ヒッチコックのイギリス時代の作品としては、最高傑作だと個人的に思う。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-11-30 18:48:32) |
2612. 女だけの都
ジャック・フェデーは『ミモザ館』がそれなりに良かっただけに、本作にもそれなりに期待したが、かなり退屈だった。 同じく苦手なルネ・クレール作品に通ずる独特の遅いリズムが体に合わなかった。 [ビデオ(字幕)] 4点(2007-11-30 14:54:36) |
2613. 徳川女系図
石井輝男監督の、一連の“徳川モノ”は、どうも面白さが理解できない。 そして、むやみに疲労感も残る。 本作では、橘ますみが出ていない分、見所もなく・・・ [映画館(邦画)] 5点(2007-11-30 10:00:47) |
2614. 徳川女刑罰史
東京は池袋の「新文芸坐」で鑑賞しました。 吉田輝雄と橘ますみが兄弟愛の末に近親相姦の罪を犯し、残酷で異常な刑に処されるという過激で非常な興味をソソる内容となっています。 橘ますみですが、本作ではことのほか美しいです。 着物姿で、実の兄を演ずる吉田輝雄と情事を交わしますが、これが何とも淫靡で魅力満点。 橘ますみが、石井輝男監督作品以外にはあまり出演していないというのが、非常に残念でなりません。 [映画館(邦画)] 6点(2007-11-30 09:56:35) |
2615. 東京行進曲
1920年代の溝口作品としては、結構しっかりとした形でフィルムが残存しており、とても貴重なる本作。 それでも途中で欠落している箇所があるので、ストーリーを追うのは少し厳しい。 だが、なかなか雰囲気のある作品だ。 東京の風景が、成瀬巳喜男作品のごとくリアルに切り出されている。 “ミルクホール”などの暖簾も出てきたりして興味深い。 [映画館(邦画)] 6点(2007-11-30 09:53:10) |
2616. ユメ十夜
西川美和監督の作品は、相変わらず素敵です。 同様のオムニバス映画『female フィーメイル(2005)』の中の短篇『女神のかかと』では、大塚寧々が演じるお母さんの“かかと”を優しく、そしてエロティックに撮っていて、素晴らしく非凡でした。 そして本短篇でも、“女性のかかと”“女性のふくらはぎ”を美しく撮っていました。 元々、美しい緒川たまきが更に映えて見えたのです。 女性の脚を艶かしく撮るということに関しては右に出るものはいないですね。 そして、それを女性監督が撮っているということに改めて驚きを感じました。 むしろ女性だからこそ、あの様な艶かしい映像を撮ることができるんでしょうか? ところが、西川美和監督以外の短篇は、いずれも駄作揃いです。 風変わりでセンスの無い映像のオンパレードでした。 それがとても残念でなりません。 [DVD(邦画)] 4点(2007-11-29 21:29:35) |
2617. 最後の人
さすがに字幕を一切排されていると、分かりにくさがあった。 特に前半から中盤までは、よほどの集中力をもって画面をにらんでいない限り、容易には理解できない。 少なくとも私はそうだった。 ところが、終盤に入ったところで、がぜん話は盛り上がる。 とても分かりやすくなるのだ。 そしてラストシーン。 自らが辛い経験をしたことがあるからこそできる、トイレの掃除夫への心遣い、そして理解。 下積みを経験しないと、ろくな人間にはなれない、それを雄弁に語った作品だ。 苦労した時には、「今の苦労は必ず後々の役に立つ」と自分を勇気付けて踏ん張る。 本作は、そうした気持ちをもって前向きに生きている人々への讃歌なのではないだろうか。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-11-29 20:39:49) |
2618. 犬神家の一族(1976)
小さい頃にTVで観て、怖くて最後まで観れなかった・・・ それをこの歳になって、敢えて観てみる楽しさよ。 「うわー、スケキヨの母親って高峰三枝子が演じていたんだー」といった様な驚きと楽しさを、映画好きになった今だからこそ堪能できる不思議さよ。 (純粋に内容について) 話は良くできていますが、基本的に複雑になりがちで、ストーリーを追うだけになりがちの推理モノは苦手なだけに、まあ普通に満足といったところでしょうか。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-11-28 22:38:28) |
2619. 少年ケニヤ(1984)
小さい頃、映画館で観ましたね。 懐かしいです。 登録がなかったので、ポチっと登録させて頂きました。 [映画館(邦画)] 5点(2007-11-28 17:19:18) |
2620. 実録・安藤昇侠道(アウトロー)伝 烈火
タイトル的には、かなりの興味をおぼえたのですが、実際観てみたら大した内容ではなかったのを記憶しています。 “アウトロー伝”まで言うなら、もっとハチャメチャな内容にして欲しかったものです。 [ビデオ(邦画)] 5点(2007-11-28 17:10:36) |