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タコ太(ぺいぺい)さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1369
性別 男性
自己紹介 ※他のSNS等に合わせてニックネーム変えました。(2024.2.28)

①製作者の映画愛を信じて0点は付けません。(0点級の作品は鑑賞中止してしまうのでレビューが書けないとも言えますが)
②レビュー作品に「あらすじ」がない場合は率先して書いてます。
③最近時間が出来たのでレビューが長くなりがちですがお許しを。

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281.  エヴォリューション 《ネタバレ》 
物語としてはシンプルな構成。少年と成人女性だけが暮らす寂れた島。全く生活感のない部屋、そして町並み。そこで行われる秘密の医療行為。そして儀式。恐らく女性たちは人間ではなく、自分たちは繁殖行為が出来ない。その為に少年たちを使う。  SFホラーとも受け取れそうなストーリーではありますが、生命の在り方に視点を向けた概念的な作品なのだと思いました。  何より特徴的なのは映像。海と病院を生命誕生の象徴的存在として据え、海については長めのカットでねっとりとした質感で描き、病院についてはやや低い視線から無機質ではあるものの何か温度を感じさせる描き方。そしていずれも只管薄暗いトーン。  まさに悪夢を映像化したようでいて、思いのほか恐ろしさやおどろおどろしさは感じません。  監督が表現しようとしている深みまでは理解出来そうもありませんでしたが、この世界観にはどこか共感するものがあります。  ラストシーン。沖に漂う小舟から見える都会の夜景。朧気に記憶する実母の面影。街中を走る自動車や遊園地の観覧車の記憶。ニコラはあの街に住んでいたのでしょうか?さらわれて来た?思い出してしまった彼に感情移入してしまったステラは彼を故郷に戻した?  余り具体的に想像しないことが、この作品の鑑賞においては必要なのかも知れませんね。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-12-19 10:07:58)(良:1票)
282.  ダークスカイズ 《ネタバレ》 
屋敷に潜む悪霊との闘いのストーリーかと思いきや、まさかまさかのエイリアンによる誘拐事件を描いたSFスリラーだったとは。  種明かしされてしまうと、何やら使い古された古典的なエイリアンもの。子役を含めた登場人物の緊張感のある演技や、何者かが侵入することへの恐怖感の演出には惹きつけられるものがあって決して面白くないとは言いませんが、結局エイリアンということになると何でもあり的になってしまって肩透かしな感じは否めません。  エイリアンたちの目的は何だったのでしょうか?何故この一家を選び、何故回りくどいアプローチを仕掛けながら子ども一人を攫っていったのでしょうか?只管謎です。  そこそこスピーディな展開で中だるみすることなく楽しませてくれはするのですが、エイリアン登場の必然性と言う部分での説得力が感じられず、エイリアンものであることが確定する前の段階で、いや確定した後もかな、いくつか挿し込まれるエピソードも、作品のテーマとは関係なかったりするのでかえって物語の流れが途切れがちになってしまってます。  何か煮え切らない思いが拭い去れず、5点献上に留めます。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-12-14 00:25:44)
283.  ライアー・ハウス 《ネタバレ》 
舞台劇のような作品。少ない登場人物の一人ひとりが語る言葉には嘘があって、単純に額面通りに受け取ってしまうと結構混乱してしまいます。と言っても初見で嘘を見破るのは無理な作りになっている訳ですが。  この手の展開の作品は決して初めてではありませんが、いつ観ても面白いジャンル。騙される楽しさ?  ただ、一番のキーマンたる保安官の存在が結構無理やりの力技的に突っ込まれていて、それはそれで面白い展開ではあるのだけれど、予定調和的なお約束感に溢れた結末になってしまい、少々消化不良で終わってしまいました。ちょっと残念。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-12-13 00:48:33)
284.  ラッキー(2020) 《ネタバレ》 
作品中にもそのことに通じるシーンが出て来ますが、題名の「ラッキー」とは、ヒロインが自己啓発本の作者として成功したことに対して「運が良かっただけ」と揶揄している意味なのですね。  読者からも心からの賛意を感じることが出来ず、夫からも一人の人間として敬意をもって受け入れられてはいないと感じる日々。彼女にとって、彼女を取り巻く全ての人々は、ある意味敵対する存在に他ならないといった感じです。  そして、次第に彼女は心を蝕まれ、謎のマスク男に襲われ続けることになる、といったところでしょうか。  登場するシーンの殆どが彼女の妄想のように思え、その合間合間に現実が見え隠れしているといった構成のように感じます。観る者をそのようにリードする細かな仕掛けも施されていますし。  その仕掛けのメインが、登場するごとに彼女が致命傷を負わせるマスク男。彼は世のあらゆる男性を個性を取り払って概念的に表現した存在。何かしようとすると常に彼女の前に立ちはだかる存在といったところでしょうか。振り払っても振り払っても、殴っても刺し殺しても繰り返しやって来る脅威。只管彼女は疲弊します。  ラスト。漸く男の息の根を止めた彼女が、はぎ取ったマスクの下に見た数々の男の顔。彼女にとって決して好ましくない男たちの顔。男の存在と行動の意味を知った彼女は、これから生きていくことが決して「ラッキー」なくしてあり得ないとでも悟ったのでしょうか?  社会の中での女性の生きづらさを描いた作品と受け止めたいところですが、難解な表現を選んだがためにテーマが解り難くなってしまったように思え、6点献上止まりです。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-12-13 00:31:48)
285.  イグジット14 《ネタバレ》 
長きに亘り生贄によって命を繋いできた母親と、母親のために生贄を求め続ける息子。生贄の犠牲者は、ある者は命を奪われ、また、ある者は生きたまま鏡の中に閉じ込められる。そして、息子は新たな生贄を誘い込むために架空の14番出口の標識を置く。  都市伝説的なストーリーですね。特に斬新とも言えない内容ですし、恐さも今一つといったところか。主役の4人の大学生は、男子はありがちなお馬鹿キャラ。到底感情移入出来ません。それどころか、初っ端から死亡フラグが高々と掲げられていて全滅を予感してしまいます。  また、サイドストーリー的に三角関係的な男女関係を挿し込んでいますが、そのエピソードが本筋に絡んで来ない。それを語るのだったら、もう少し怖さの演出の方に力を注いで欲しかったところです。  そして、最後に登場してあっさり退場する父親キャスト。我が子からSOSの電話を受けて急行したものの、着いた時には時既に遅し。それどころか自分まで犠牲に。この父親キャストって必要だったんでしょうか?   いずれにしても、登場人物にイラつかされるばかりで全く恐くないホラーには辛めの3点献上です。
[インターネット(字幕)] 3点(2022-12-12 23:48:17)
286.  譫妄(TVM) 《ネタバレ》 
ヒロインの精神科医と容疑者の関係には、ハンニバルシリーズのクラリスとレクターの関係を連想させるものがあります。ただし、こちらの二人はともに精神に脆弱さを抱えていて、いつ崩壊してしまうのだろうかという不安定さを常に伴っています。  尺の短さ故か、カーラのトラウマとなっている幼少期の出来事や、スパンガーの連続犯罪の実態は具体的には描かれていませんが、物語の流れと展開の中で朧気ながら浮かんできます。この辺りは脚本の妙なのかも。  落ち着いた重厚な雰囲気が如何にもドイツ映画(オーストリア合作ですが)という味わいで、これがTVMと思うと我が国のTVMにももっと期待したくなります。  ただ、愛娘を軟禁している経過(地下室の必要性あるのかしら?)や、肝心のオチの部分(それって何かしらの罪に問われるんじゃないかと)など、結構な「?」が残ってしまい、消化不良は否めません。  なので、思わぬ佳作との出逢い、と思いつつも6点献上止まりです。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-12-12 23:41:20)
287.  リザとキツネと恋する死者たち 《ネタバレ》 
何とも不思議な世界。東欧の雰囲気一色の画面なのに、時折り出演者がたどたどしくはあるものの日本語で話す。死んでいく者たちが縦書き毛筆体で「死者」と紹介されるあたりも微妙にお洒落。  そして何より、ほぼ主役の幽霊・トミー谷(デヴィッド・サクライ)のナイスなキャラ。矢鱈と耳に残って消えないメロディと日本語歌詞、そして見ていると一緒に体が動いてしまう緩いダンス。ハンガリーと日本のハーフということですが、如何にも怪しげな日本人としてハマってますね。  ヒロインのリザ(モーニカ・バルシャイ)は純真なのか天然なのか、地味なアラサーを演じつつ時として妙に可愛く見えたりもする不思議キャラ。このキャスティングも気に入りました。  他の出演者も、如何にもヨーロッパのコメディ風な俳優さんが並び、独特なとぼけた味わいを醸し出していますね。  モチーフとなっているはずの「九尾の狐伝説」は殆ど関係ないような物語ですけれど、監督の日本贔屓に概ね100分乗せられてしまいました。佳作と呼ぶにはイマイチかもしれませんが、妙に気に入り7点献上します。  ちなみに、細かい話かも知れないけれど、ラストシーンでヒロインたちが乗るビートル。那須を走っている(レッカーされてるけど)ことになっているのだから、せめてナンバーは日本のものにして欲しかった。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-12-10 00:38:04)
288.  ゾンビの中心で、愛をさけぶ 《ネタバレ》 
街に、いや世界中にゾンビが急増殖し(ちなみにこの作品の場合、正確にはゾンビではなくて感染して狂暴化した患者ですね)、街はおろか自宅からも全く出ることが出来なくなってしまうというソリッドシチュエーションゾンビドラマはこれが初めてと言う訳ではありませんが、孤立してからのエピソードには様々工夫があって変化を楽しめました。  倦怠期にある夫婦が、突然生命の危機に直面する中で互いのことを見つめ直し再び愛を確かめ合うという、ラブストーリーを核としたヒューマンドラマかと思いきや、真面目一方と思っていた奥さんが麻薬やら武器やらを横領して隠し持っていて、しかも躊躇うことなくそれを慣れた手つきで使用したり、押しかけて来た隣人夫婦を、常軌を逸した対応の果てに殺してしまっても動揺ひとつせず冷静に死体を処分したりと、前半はブラックコメディ系作品の匂いがプンプンと漂います。  ところが後半に向けて自然な流れの中でシリアスになって行き、前半では、いくら何でも人間そんな急には変わらないし、極限状態のなり始めだからっていきなりそれはないでしょ的だったことも、後半では、この状況ならこうなっちゃうよね、みたいに受け入れてしまいました。強盗を躊躇うことなく殺害するシーンなんかは拍手喝采。通常の作品ならば主人公は躊躇いますよね。でもって躊躇ってるうちに逆襲されちゃうとか。そんな回り道をしない決断力に清々しささえ感じます。  そして極めつけはラスト。倦怠期をクリアして愛を確かめ合った二人ですもの、そりゃあ同じ道を歩みますよ。現実だったら、自分だったら、それは無理!と思わないこともないけれど、やっぱりこのラストで納得です。  その結末に敬意を表しての8点献上です。  ちなみに、感染者が群がる雰囲気の原題より、ちょっとノリは軽くてもストレートにテーマに沿った邦題がしっくり来ます。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-12-05 21:14:50)(良:1票)
289.  式日 SHIKI-JITSU 《ネタバレ》 
冒頭の風景、歩き続ける男、赤い衣装に身を包み線路に横たわる女。なんだかノスタルジックな気分になります。60年代、70年代、あるいは80年代の青春映画を彷彿とさせるような。テーマ的にもあの頃の作品にあったような若者の行き場のない心の在りようを描いているのかなと思えます。  彼女自身の意識を具現化したかのような住まい(廃ビルの不法占拠?)は冷たさの中に暖かさが同居しているかのような不思議な空間。このデザインは奇を衒っているかのようでいてその実意外なほどナチュラルでしっくり来ました。  時とともに移ろいで行く二人の関係性が良いですね。決して男女の関係ではなく、かと言って人間としての深い結びつきとも違う様な、不安定なのに深まって行く。与えるでもないのに互いに得ている。ひとつの理想形とも思えるような。  そしてキャスティング。主演の二人はきっちり役に嵌っていて違和感なく作品世界に引き込んでくれますが、個人的には最後に登場する大竹しのぶさんが只管印象的でした。いつもながらの変幻自在ぶり。短い登場時間をものともしない存在感。物語を見事に締めてくれてますね。  テーマ自体は決してストレートではないものの、観終わってみれば極めてシンプル。若干長すぎたきらいは否めないものの、良質な青春ドラマに7点献上します。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-12-04 22:11:10)
290.  インヘリタンス 《ネタバレ》 
如何にも裏の顔がありそうな権力者の死。父と対立し正義の道を突き進む娘。遺された謎の鍵。そして裏庭の隠し扉。そこから広がる秘密の地下室。その暗がりに佇む一人の男。これだけ魅力的な要素が取り揃えられていれば、そりゃもうワクワクして観てしまいますね。  30年間も幽閉されていた男の口から語られる亡父の真実。信じたくないけれど信じざるを得ない状況に追い込まれて行く娘。父の裏の顔を改めて知り、葛藤する正義の道を歩み続けて来た娘。  彼女は男の語る話を信じ、贖罪の念に駆られ男が望む以上の代償を払う。そして、彼女は重い荷を背負いながら人生を歩むことになる。  でも、このままじゃないだろうな。ほら、友人の刑事に頼んでいたことがあったでしょ?その答えが届き、状況は急転直下。  そりゃそうでしょ。男が遠い異国に旅立って目出度し目出度しの訳ないでしょ。  絵に描いたようなどんでん返し。既視感あるな~。ある意味、最後には正義が勝ったということで。お天道様はちゃんと見ているんだからね。この先どうなってしまうのかはご想像にお任せ、というエンディングですね。  いろいろと納得いかない展開はあるものの、その辺りはサスペンスあるある、ミステリーあるある、ホラーあるある、ということで良しとすれば、正直なところ殆ど意外性はありませんが、演出の妙、脚本の妙もあってスリリングな展開を楽しめます。  ただ、本邦の2時間サスペンスドラマと比較するに、作品によっては2時間サスペンスの方に軍配が上がる場合もありそうな物語。ハリウッド作品ということでキャスティングも含めて過剰に期待してしまうと思わぬ肩透かしかも知れませんね。  そんな印象もあって6点献上に留めます。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-12-04 15:43:25)
291.  ANON アノン 《ネタバレ》 
作品のテーマとも展開とも全く関係ないのですが、いきなり主人公が煙草に火をつけるのを見て萎えてしまいました。高度な科学技術によって人間の記憶までが一括管理されている未来社会において、公共の場の喫煙て有り得ないのでは?てか、そもそも喫煙文化が存続してる訳ないのでは?  道路事情も変です。なぜバカでかいセダンばっかり走っているのか?どう見ても大排気量のガソリン車。そりゃおかしいですって。  殺人事件の被害者にカミングアウトしていないレズビアンのカップルが出て来ますが、どうやって関係を隠して来たのか?だいたいからして、後から出て来る男女のセックスシーンも同様ですが、全ての記憶を管理されているのに堂々と出来ます?公衆の面前で営んでいるようなものですって。あぁ恥ずかしい。  そもそもここで行われている記憶の操作とかは、ほぼ超能力の世界。これがあくまでも現実世界のことならば。「マトリックス」の世界みたいな状況だったら話は違いますが、生身の人間に出来る技じゃないでしょう。  どうもアイディア先行で製作決定したものの、ストーリー自体に厚みを持たせられずにツギハギ的になってしまったように思えてしまいます。  いきなりヒロインの全裸が出て、その流れで彼女と刑事さんが良い感じになっちゃってみたいな軽さもマイナス点かな?  期待して観始めただけに、余計に残念な仕上がりでした。
[インターネット(字幕)] 4点(2022-12-02 21:45:58)
292.  スウィング・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
ゾンビ系の作品にはどんでもないものが数多ありますが、この作品は一風変わった人間ドラマとして作り手の意欲を感じます。 主役の二人は、ありがちな凸凹コンビ。仲が良いんだか悪いんだか、しょっちゅうぶつかりながらも支え合って世紀末を生きている。そこには悲壮感や飢餓感は表出しておらず、只管お気楽な日々が描かれている。でも、よくよく考えると、ゾンビ蔓延、孤立無援という状況の中では、この二人の在り方もある意味現実的じゃないかと思えてきます。コメディなのかというと、ちょっとヒューマン系にシフトしている。笑えるシーンもたくさんあるけれど、笑いに特化したゾンビ映画じゃない。このある意味中途半端な雰囲気は、ストーリーが進むにつれ着実に作品世界に感情移入させられていく上での重要なポイントだと思います。 ラストシーンはいろいろ意見が分かれるところでしょうね。なんでその選択?みたいな。でも、それもよくよく考えればありなのかもしれない。ボルボのステーションワゴンに籠城した二人が、どうせ外に出るのなら何故そこまで粘った?きっと本当にあんなシチュエーションになったら、大抵の人は同じ選択をするのかもしれない。追い詰められて追い詰められて、人は最後の選択が出来るのかも。 これ、意外なほどの意欲作と思いました。ちなみにグロシーンは非常に少なく、比較的ゾンビが綺麗なのも特徴かな?それって低予算というだけの理由じゃないと思うのです。作り手の意図を感じました。
[DVD(字幕)] 8点(2022-12-01 23:45:51)(良:1票)
293.  ムーンフォール 《ネタバレ》 
SF作品には大きく分けて3通りあると思っています。  一つ目は哲学的なテーマで描かれる壮大なファンタジー、二つ目は科学的根拠を正確に積み上げて表現される緻密な物語、そして三つめは多少非現実的であろうとも只管エンターテインメントに徹した娯楽大作。  言うまでもなく本作は三つ目のジャンル。いきなり月が落ちて来るのは、月が巨大な人工建造物であって内部には何かがいる。それも、人類の祖先にあたる生物とそれに敵対する進化したAI。その争いの果てに月が軌道を変えつつある。このアイディアには初めて出逢いました。新しい!  AIと言いながらトレマーズ、或いはザ・グリードみたいな怪物が不気味ですね。なんでAIが進化するとあんな風になっちゃうのか、すんなり受け入れるには結構抵抗ありますが。  でも、基本のアイディアがぶっ飛んでるんですから、この際細かいことは言いっこなしってことで。  そもそも、月の激突が避けられたって既にある意味遅い訳で、全世界で一体全体何千万人、いや何億人が犠牲になっていることか。破壊の限りを尽くされた文明が再建されるまでに何十年、いや何百年かかるのか。その前に突如として世界戦争が起きて世紀末状態になってしまわないだろうか。そして、そんな先の見えない状況の中、主人公一家は貴重な犠牲を払いつつも、結果助かり軍用ヘリを専用に飛ばさせて貰う特別待遇でハッピーエンド。そんなんでいいのかしらん?  でも、そういったことをいちいち考えることなく楽しめちゃうのがエンターテインメント作品の強みというか、考えちゃいけないんですよね。  只管アイディアと映像とハル・ベリーさんの美しさに酔いましょうという観点からの7点献上です。
[インターネット(吹替)] 7点(2022-12-01 23:36:14)
294.  シャークトパス VS 狼鯨 《ネタバレ》 
サメとタコの合体と言う恐ろしいアイディアもさることながら、今回は狼とシャチを人間とブレンドと言う神をも恐れぬ変化球!ここまで行くとほぼ理解不能です。  そもそもサメの上半身にタコの下半身というのだって、足があればいろいろ便利かもしれませんが、泳ぎにおいてはマイナス面が多いような気がします。  そこに持って来て今回の合体。最強を求めて陸の猛獣と海の猛獣を掛け合わせたくなるのであれば理解出来そうなもんですけれど、何故それを人間に植え付けるのか。知性を求めて?だったら実験台を考えましょうよ。よりによって、その人使わなくてもいいのでは?しかも何故か出来上がりはシャチじゃなくてクジラだし。てか、人間どっか行っちゃってるし。  でもってこの狼鯨、黙って普通の餌を食べて、飼い主の命令に従順であり続ければ良かったりもするんですが、この肉食系食いしん坊は決して黙っていられない。シャークトパスが食えなきゃ人間でも食っとくか的に人間を襲いまくる。  どっちの怪物も安っぽいCGって言ってしまえばそれまでなんですが、その安っぽさが功を奏したと言いますか、何とも言えない愛くるしさを身に着けてますね。だから、そこそこグロくてもグロさなんてどこ吹く風。  そして、忘れちゃいけないヒロインというか女警部補のニータさんのナチュラル可愛いさが花を添えてて良いです。  という訳で、休日の昼下がりにでも何も考えずにボーっと楽しめるトンデモ映画に3点献上です。
[インターネット(吹替)] 3点(2022-12-01 22:38:13)
295.  パラノーマル・アクティビティ5 《ネタバレ》 
まず始めに、今更POV風に撮る必要があるのでしょうか?切迫した状況下でカメラを回し続けるなんてこの夫妻には到底無理。と言うか不自然に過ぎます。定点カメラの映像についてはこのシリーズの「らしさ」でもあるので良いとして、POVの方は不要としか思えません。  内容的には、決して面白くないとは言いませんがあまり新しさは感じられませんでした。何より、全編を通じて恐くない。相当不気味なシチュエーションにも関わらず、ほぼほぼ恐くない。ホラー作品でありながら大人しく纏め過ぎたのかも知れません。  この内容で5作目(6作目の予定もあるようですね)、しかもスピンオフ作品まで複数あるということに無理があるのでしょう。早々に「FINAL」とした方が良いのではと思ってしまいました。
[インターネット(字幕)] 3点(2022-11-24 21:42:17)
296.  スリープレス それは、眠ると憑いてくる。(2016) 《ネタバレ》 
キリスト教世界では悪魔によるものという考え方があり、日本では「金縛り」と呼ばれ、やはり霊的な原因によるものという考え方がある所謂「悪夢」。ところ変われば解釈も変わるといったところでしょうか。  アリスは、幼い頃に夢遊病の弟を目の前で失ってしまい、弟の最後の言葉は彼女に救いを求めるものでした。その体験がトラウマ的に脳裏から離れないがために、彼女は今の職業を選んだのでしょうけれど、自らが克服出来ずにいるのに人様を治療するというのには土台無理があると思います。  患者の切実な訴えに極力科学的・医学的に対処しようとして深みに嵌ってしまう。そんな彼女の行動にはイマイチ感情移入出来ないままにストーリーは進行。結局、患者を救えないどころか自らも悪夢の世界から抜け出せなくなってしまいました。というお話ですね。  一見、患者の一家は救われたかのように描かれていますが、その表情は何か沈んでいるようにも見えます。それが演出通りだとするならば、アリスもモーガン家も救われないまま。つまりは悪魔側の全面勝利ということなのでしょうか?  全体を通して緊迫感があり無駄に残酷描写もないので(アルフィーは可哀そ過ぎますが)、スプラッター系NGの私としては惹きつけられる作品ではありましたが、観終わってみると何か救いようのなさの中に徒労感だけが残る作品でした。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-11-22 10:16:14)
297.  ヴェロキラプトル 《ネタバレ》 
微妙にコメディタッチなモンスターパニックもの。原題の「Craw」(カギ爪)の方が良いですね。ここで登場する恐竜は「ジュラシックパーク」シリーズで登場したヴェロキラプトル。本来のヴェロキラプトルとはだいぶ違うようですが。  物語的には特に斬新と言うこともなく、さりとて面白くないとバッサリ切り捨てる程でもなく、無難にアルアル要素で固められてます。ただ、説明不足に過ぎるという部分は多々あります。  恐竜はどうやって再生したのか?そもそも何でゴーストタウンで再生実験をしているのか?研究施設やそこに住むマッドサイエンティストを古くからの住人であるだろうレイが知らないのは何故か?猛獣用?の麻酔銃で2回も撃たれたのにジュリアは大丈夫なのか?1年後が描かれてますが街で暴れた恐竜はどうやって退治されたのか?などなど。  コメディ要素を挿し込んだがために本題の補足要素が抜けてしまったのでしょうか?それとも最初っからそのあたりは「ありき」で済ます予定だったのか?  不気味な街に立ち寄ったら不気味な住人が居て更には怪物が出ちゃいました、というシンプルな構成ですね。無難に4点といったところでしょうか。  ちなみに物語とは関係ないのですが、印象に残ったのはジュリアの悲鳴。ひさびさに映画の中で所謂「金切り声」を聞いた気がします。超ハイトーンの悲鳴って、60年代とか70年代ぐらいまでのスリラーやサスペンスでよく耳にした覚えがありますが、最近はあまり記憶にないので逆に新鮮で印象的でした。
[インターネット(字幕)] 4点(2022-11-22 10:11:59)
298.  サマー・シャーク・アタック(TVM) 《ネタバレ》 
登場人物が概ね危機管理能力皆無のお馬鹿さんキャラ。いくらコメディタッチだからって目の前で家族がサメに食われてヘラヘラしてるんじゃないっ!冒頭から感情移入不可能な状況に突入です。  そして、この妙に寒いコメディタッチがエンディングまで続きます。88分が長いこと長いこと。  登場人物が褒め称える湖が決して美しくないというのもテンション下がります。あの池で泳ぎたくないって。  まぁ兎に角緊張感がない。本来はホラーなのかも知れないけれど、やっぱりどう見てもブラック・コメディ。ただし、ネタの一つひとつが笑えないどころか腹が立つレベル。これは2点献上でも止むを得なし。  ちなみに、エンドロールのキャスト紹介。記憶にある中では初めてアルファベット順のものを見ました。メインキャストだろうとほぼエキストラだろうと平等この上なし。この拘りこそが製作陣のスタンスなのかな?
[インターネット(字幕)] 2点(2022-11-22 10:05:51)
299.  ジェイコブス・ラダー(2019) 《ネタバレ》 
1990年の作品の強烈なイメージを思い起こしつつ鑑賞。一言で言えば、リメイクと言いつつも似て非なる作品と感じました。  ジェイコブの妄想で始まり、不可思議な出来事が続くうちに観ている者は何が本当か分からなくなって来ます。実態なのか妄想なのか、不確かな状況で登場するアイザック。ジェイコブの記憶の中では死んだはずのジェイコブ。初めのうちはジェイコブの妄想なのかと疑いたくなります。ところが物語が進むうちに次第次第と存在感を増し、ついには脆弱な存在へと転じてしまったジェイコブを凌駕する存在感に。  このあたりの兄弟の姿や言動の移ろいは丁寧に的確に表現されていると思います。勿論、妻のサマンサの存在も見逃せません。アイザックの戦友として登場するものの実はジェイコブの戦友であったポールも重要なキーマン。他にも、決して多くない登場人物の殆ど全てがこの物語にとって欠かすことの出来ない存在になっています。  どこからどこまでがジェイコブの妄想なのか?オリジナル版と同じ解釈で良いのか?全てが彼の妄想と考えて良いのだと思いつつも、最後まで不安な気持ち(ある意味希望的観測)にかられながら鑑賞しました。  実に謎めいていて魅力的なリメイクに8点献上します。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-11-22 09:37:50)
300.  フロッグ 《ネタバレ》 
ネット上であらすじを読んで、これはホラーだろうななどと思いつつ観始めました。  刑事の自宅で起きる怪現象。これは誰かが、いや何かが潜んでいるな。そのうち姿を現して修羅場となるのかな。けれども、それが少年誘拐事件とどう繋がるんだろう?  ところが、妻の不倫相手の乱入→負傷→死亡によって、思わぬ方向に事態は進展。あれあれ?誘拐事件どころじゃない!その顛末、どうするつもり?  そして突然、ここから先はPOVかよ?みたいにハンディカメラの画像に転換して物語は振り出しに。作品後半は種明かし編となっていて、視点も新たな登場人物に変更。種明かしが始まります。  見事な構成ですね。多少は力技もありはしますが(例えば少女が犯人に撃たれるくだりでは前半と後半では時間の同期が出来ていないように感じるとか、母親が息子のベッドの下を覗き込んだ時、中身付きのカエルのお面を二度見までしているのに人が被っていることを認識できない、とか)、前半の不可解な部分をひとつひとつ回収して行く流れはなかなかにユニークで、観る者は前半のホラーテイスト溢れる展開が、実は一人の青年の仕業だったと解るように丁寧に描かれています。そして、最後の最後に実はその青年の復讐譚だったことに気付くのです。そもそもその家を選んだのは彼だったわけで、始めから狙っていた訳ですね。  複雑な構成を破綻させることなく完成させたためか、物語としての深味にはいま一つ欠けるようには感じますが、観る者に予測を許さない見事なエンターテインメント作品だと思います。  ちなみに、邦題より原題の方が謎めいていて好きです。だいたいからして、カエルのお面が可愛くなさ過ぎて到底カエルに見えないし。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-11-22 00:10:44)
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