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コメント数 1963
性別 男性

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281.  雪国(1965)
リメイクものの難しさ、それは如何にオリジナルの良さを保ちつつ、原作がある場合はその良さを引き出すか?原作の持つイメージというものを壊さずに描くことが出来るかで作品の良さ悪さが決まると思う。そういう意味において考えると前作のオリジナル、岸恵子主演の作品よりは完成度では劣る。しかし、けして悪い出来ではないし、むしろあの駒子の難しい役どころ、女としての情念のようなものを主演の岩下志麻は岸恵子とは別の良さを引き出しつつも原作の駒子のイメージを壊すことなく見せてくれていることを私は評価したいし、評価すべきであると思う。そういう意味で前作ほどの完成度にはなくてもこれだけ頑張ってる岩下志麻をはじめとする他の俳優陣、木村功の演技も池部良とはこれまた別の意味で評価したい。加賀まりこだけはちょっと違う気がするけれど、だからといってそれが作品の持つイメージ、良さを壊してはいないのでマイナスとはならない。山本直純の美しい音楽と成島東一郎の美しいカメラ、映像美、冬の四季の香りの日本的な美しさも印象に残る。そして、イニシャルKさんがおっしゃっているように監督が岸恵子主演の「君の名は」の大庭秀雄監督であるということがちょっしたミソであり、興味深い上に同じ成島東一郎カメラマンで岩下志麻主演の別の作品「古都」「紀ノ川」や岩下志麻は出てないけど同じカメラマンによる「秋津温泉」と同じく映像が素晴らしく、いずれにしても全ての場面が美しく、如何にも日本的な作品になっていると思いました。
[DVD(邦画)] 7点(2008-12-29 11:22:31)(良:1票)
282.  かげろう侍 《ネタバレ》 
モテモテ雷蔵、やきもちしまくりの中村玉緒、この二人のやりとり、時代劇風、ミステリー小説ぽい感じの中に見えるちょっした喜劇ぽい雰囲気が良くてなかなか面白く出来ている。中村玉緒の可愛いこと、可愛いこと、探偵好きなこの中村玉緒に対する市川雷蔵、こっちはこっちでまた別の女といちゃいちゃしたり、そうかと思うと危険いっぱいな目に合う中村玉緒を助けてみたりと、ラストの方のあの崖の場面なんてヒッチコック映画を思わせる作りになっていてハラハラドキドキ!ただあまりにも簡単にこの二人が仲良くなって、くっ付いてしまうのが不満である。まあ、そうは言ってもなかなか面白く見ることが出来たので良しとしよう!
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-12-14 17:51:38)
283.  非行少女
貧しくても生きよう!何かにしがみつき、怯えながらも人間として生まれてきた以上は、どんなことだろうが、一つや二つの苦しみがあるのは当たり前、しかし、それと同じように幸せがあるんだというような何か強いメッセージを感じる作品になっている。この映画の主人公、和泉雅子演じる少女の眼から見た社会への不満も大人への不満も何かも全て全身でぶつけあうことで自分の気持ちを正直に伝えようというものが見られる。貧しくても他人からはおかしな眼で見られようが構わない。自分らしく必死に生きてみせるという少女の姿は人間らしさを感じる。話そのものは暗い。見ていても哀れなぐらいの二人の主人公若い男女の姿が描かれていて息苦しく思えてならないものの不幸であることよりも前向きに生きようという姿が描かれているので共感出来る。それにしても驚いたのが和泉雅子の演技の凄さ、同じ時代に生まれ、同じ時代に共演もしているもう一人の女優、吉永小百合の影に隠れ、これといった目立った作品、代表的ものに恵まれずにいたこの和泉雅子という女優の不幸、間違いなく演技の上手さでは吉永小百合よりも上である。何を演じても吉永小百合、何を演じても同じ嘘臭さしか漂わない吉永小百合とは大違いである。これは和泉雅子の代表作と言って良いと思うぐらいとにかく演技の上手さ、監督にさえもっと恵まれたらもっともっと素晴らしい映画に出逢えた筈だとこの作品の彼女の演技を見ていると思わずにはいられない。良い監督と沢山、出会えた吉永小百合、そうじゃない和泉雅子の何とも不幸なことといったらない。他にもこういう不幸な女優を出さないよう、日本映画界全体、考えるべきではないだろうか!
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-12-07 11:34:18)
284.  江戸っ子肌
おう!山形勲が、何と何と信じられないほど良い奴を演じている。これは何とも新鮮です。話そのものはそれほど大騒ぎして楽しい作品ではないけど、そこはマキノ雅弘監督、流石に短い時間の間で男と女の恋愛絵巻、時代劇としてもなかなかの出来栄え!テンポ良く見せるあたりはこの監督の実力の証!主演の大川橋蔵は文句なしにかっこ良い。そんな橋蔵との恋模様を展開する淡島千景、この女優さん、小津映画で見せる魅力とは別の大人の魅力全開、それと、私も桜町弘子の役、あれが丘さとみだったらもっと良いのにと思う。いや、別に桜町弘子が嫌いというわけでなく、丘さとみのが良いというそういう意味でして、まあ、なんだかんだ言いつつも結構、楽しめたのでこの点数です。
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-12-06 19:49:22)
285.  小間使の日記(1963) 《ネタバレ》 
最近、どうも刺激が足りない。そんな人の為にあるようなものきり撮ってる監督のこれもまた何ともいやらしい。足フェチぶり、足に対する拘り、執念、小間使として働くセレスティーヌ(ジャンヌ・モロー)に寄ってくる男達がどいつもこいつも変な奴きり!屋敷のご主人が収集した靴を履かせようとする場面のいやらしさ、なめるようにして撮られている足への映し方、そんなご主人と性欲の固まりのような若旦那に偏屈男な番人、この三人の男を変なものでも見るようにして付き合う小間使のセレスティーナのジャンヌ・モローの表情が怖い。怖いといえば屋敷で働く少女が森で殺される場面、少女の足にまとわりついているあのカタツムリ、いやはや、相変わらずこの監督は変態ぶりを見せ付けてくれる。ただそこまでの変態ぶりの凄さに比べると後半のあの少女が殺された後の展開が前半に比べると物足りなさが残る。その辺りが減点ではあるが、刺激的なカメラワーク、足の写し方など足フェチな方にはぞくぞくさせられること間違いなし!少なくともごく当たり前のような最近の映画にはない何かが観ることが出来るので刺激的なものを求める人には観て損のない映画であることだけは変わらないと思います。
[ビデオ(字幕)] 7点(2008-11-03 20:01:18)
286.  紀ノ川 《ネタバレ》 
困った。どうするえぇ?書きたいこと、言いたいことを全部放浪紳士チャーリーさんに書かれていて何を書けば良いのか困ってしまうえぇ!あの流れる紀ノ川の水の美しさ、舞台となっている和歌山県のこの風景の美しさ、そして、司葉子の美しさと娘、岩下志麻の美しさ、何もかもが本当に美しいでのし!あの音楽にしても美しい上に何とも力強くて、それはまるでこの映画の主人公、司葉子演じる花の人生そのもののようであり、旧家のお嬢さんが代議士の妻へとなる姿などは本当に司葉子の人生そのままのような気がしてならない。そんな司葉子と岩下志麻の親子を見るとついつい、別の物を思い浮かべてしまう。それは何もこの二人に限ったことではなく、昔の日本映画ばかり見ているからか?横溝正史原作の話を想像してしまう。更に所々で使われる言葉使いの「のし」だの「よし」に「何々してえぇ」だのって、まるで増村監督の「華岡青洲の妻」みいだと思ったら何と原作者が同じである。これにはびっくりさせられるえぇ!同じ原作者の話でもあちらほどドロドロしてないし、見やすいという点ではこちらの方が見やすいと思うが、増村作品ほどのえぐい感じと力強さ、女同士の戦い、例えば今作では司葉子が岩下志麻が自転車に乗って楽しんでいるのを見つけて叱り付ける場面にしても「華岡青洲の妻」の高峰秀子と若尾文子の二人ほどの凄みはない。そういう話なので仕方ないかもしれないけど少し物足りなさも残る。しかし、一本の作品として見るとなかなかよく出来ている。主人公の生い立ち、老いて行く心理というもの、それは紀ノ川の流れる水のように人生とは速く進むもの、誰だっていつかは必ず老いて行くものであるというようなものを美しい映像と俳優陣の素晴らしい演技で見せてくれている。中村登監督、この監督は「古都」でも解るように日本の四季の美しさを描かせたら間違いなくトップクラスに入る監督であるとこの映画を見て改めて思いました。最後に年老いた司葉子の花が歩く場面、あれでもっと身体を曲げて、前屈みで歩くとまるで「悪魔の手毬唄」の老婆(青池リカ)を思ってしまうのは私だけかのし?何か「のし」の使い方やはり違ってるかもしれんえぇ!←多分、この「えぇ」の使い方も違うなあ?
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-09-15 12:10:12)(笑:1票)
287.  セックス・チェック 第二の性 《ネタバレ》 
おっと、放浪紳士チャーリーさん、これまた偶然ですなあ!私もこれ借りてきたばかりで今さっきまで観てました。ところで5点とはかなり厳しいですね。そういう私も増村映画の中の特に傑作だとは感じませんがそれでもなかなか面白かったのでこの点数ですが、それにしてもこのキャスティングの何たる濃い人達、これもまた増村映画らしく、しかもこんな変態映画を撮るなんてのもこの監督しかいないと思うぐらいここでもやはり変態映画になってます。安田道代のあの肉体はどう見ても女なのにそれをセックスチェックしてみたら男であったなんて、どう考えても有りえないし、やはり変態映画らしく、緒形拳の鬼コーチにお前は男なんだから男らしくやれとまあ、何から何まで増村タッチ全開、昼間は陸上の特訓、夜は夜でひたすらセックスしまくりと、こんな鬼コーチぶり、変態男ぶりの緒形拳にレイプされてしまう小川真由美もこれまた何とも怖い。緒形拳の変態コーチ、狂気こそ人間の狂気であると言ってるような何だか本当にこの監督の変態性を見せ付けられたような気がする。
[DVD(邦画)] 7点(2008-08-31 14:51:33)
288.  喧嘩太郎 《ネタバレ》 
石原裕次郎と芦川いづみコンビの作品を観るのはこれで何本目だ?こう幾つも観てると二人が一つの作品の中に出ていると話の面白さよりも石原裕次郎がどれだけかっこ良いか?そして、芦川いづみがどれだけ可愛いか?いや、可愛いのはもう見るまでもなく、そんなことは見る前から解ってることだ!芦川いづみがどれだけ可愛いかなんてそんな当たり前のことよりもどれだけ出てくるか?で満足度が変わってくる。今作にしても石原裕次郎に対する芦川いづみの目線が何とも良いのである。毎回思うことだが芦川いづみが石原裕次郎の男らしさ、好青年ぶりをどれだけサポートしているか?その逆で石原裕次郎が芦川いづみを今度はどれだけサポートし、ただでさえ可愛い芦川いづみをより一層、可愛く見せるか?それは単なる見た目だけの可愛さではなく、女らしさ、つまりは女として一人の男をどれだけ自分の為に尽くす男へと見せることが出来て、その上で男を優しく見守ることが出来、それでいて、ここぞという時にはしっかりと怒ることが出来るか?この作品など石原裕次郎演じる男は会社には遅刻してばかりの上にやたら喧嘩ぱやくて、色んな女にも手をだそうとしたり、誘われたりと、男の立場から見ると単なるバカで女たらしに見えるはずなのに、それがどうして?やはり芦川いづみの存在がかなり大きいのだ!彼女のような女性を前にしたら例えその女性が警察官だろうが私は気にしません。そういう女性を演じれるのがこの芦川いづみという女優なのである。二人がはしゃいで終わるラストには二人の未来、これから先の希望のようなものも見えて終わり方としてはこれで良いのだ!いつまでも引っ張らずに終わらせてこそ余韻というものが心に残る。作品としてはとにかく滅茶苦茶な感じで石原裕次郎の暴れぷり、上司の東野英治郎の侘しい感じとこの二人の同じ職場の連中の腹の立つことなど欠点も多く、むしろ欠点の方が多く感じるし、本当にどうしようもなく思えてならないが何度も言うように石原裕次郎を見る芦川いづみ、とにかくイチにも二にも石原裕次郎映画には芦川いづみがいてこそ、石原裕次郎という俳優の魅力がより発揮される。それだけは絶対です。
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-08-26 21:21:15)
289.  斬る(1968)
これは確かに似ている。黒澤明監督の「椿三十郎」と似たストーリー、しかしながら雰囲気は「用心棒」に近い。時代劇ではあるけど西部劇のような雰囲気を全体から感じる。「椿三十郎」や「用心棒」に比べると確かに出来としては劣るような気がするし、仲代達矢にしても三船敏郎のような侍としてのオーラがないし、緊張感という意味でも弱い。しかし、作品全体がコミカルなところなどは監督が喜劇を撮らせて上手い岡本喜八監督らしさを感じる作りになっていて、これはこれで一本の映画としてなかなかの出来にあることは間違いない。少なくともやたら評判の時代劇で山田洋次監督が撮った「たそがれ清兵衛」よりはずっと面白いし、好きです。
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-08-02 21:08:22)
290.  大菩薩峠 竜神の巻
市川雷蔵の机竜之介、第二弾は前作同様、相変わらずクール、しかし、今作の目玉は何と言っても中村玉緒である。前作以上に女の悲しみ、愛する者(机竜之介)への思い、情念というものが感じられる。この頃の中村玉緒、本当に可愛い。これを観たらそりゃ勝新が惚れるのも解る。前作同様、なかなか見応えのある内容になっている。映像の美しさ、そして、市川雷蔵のかっこ良さと美しさ、この後の完結篇も楽しみです。
[DVD(邦画)] 7点(2008-07-14 21:19:12)
291.  大菩薩峠(1960) 《ネタバレ》 
内田吐夢監督、片岡千恵蔵の机竜之介、岡本喜八監督、仲代達矢の机竜之介を見ている者としては当然、この三隅研次監督、市川雷蔵の机竜之介も見ないわけにはいかない。渋い片岡千恵蔵、殺気でギラギラしている仲代達矢、そして、市川雷蔵の机竜之介はニヒル、クールという言葉が当てはまる。どこまでもクールでただただひたすらかっこ良い。そんな市川雷蔵相手に全く引けをとらない。いや、むしろ市川雷蔵以上に物凄い殺気で迫る一人二役の中村玉緒が凄い。女の怖さ、執念、情念のようなものを感じる凄さだ!作品全体に付きまとう乾いた空気と静けさの中にある殺気、三隅研次監督らしい美しい映像美も印象に残る。確かに皆さんの言うようにあのラストはえっ?て思ったけど、それでも一つの作品として見ればなかなかの出来ではあると思います。それにしてもあの水車小屋でのエロス漂うシーンなんて市川雷蔵ならではのシーンではないだろうか!
[DVD(邦画)] 7点(2008-07-05 21:56:52)
292.  兵隊やくざ 《ネタバレ》 
痛い映画だ!殴られる痛み、殴る側も殴られる側もどちらも痛い。そんな痛みをここぞちばかりに表現しているような如何にも増村保造監督らしい痛みの伝わる映画である。軍隊なんて所は誰が見たって嫌なことばかりしか見えてこない。軍隊における生活は人間をどんどんと嫌な者に変えてしまう。この映画を見て益々そう感じると共にそんな非人間的な奴だらけの中にあって勝新と田村高廣の二人の演じた男には人間的な魅力、バカだけどそのバカな部分こそ人間本来の持っているものではないだろうか!何とも荒けずりで、とにかくやってることは間違いだらけかもしれないが、この映画の持っているその荒けずりな部分こそ昨今の日本映画に一番欠けているものではないかと思う。増村監督の描く世界はいつも心の痛みが観ていても伝わってくる。あの風呂場での喧嘩のシーンにおいての男達の取っ組み合いの凄まじさ、男って奴の大馬鹿ぶりが男である私から見たら微笑ましく思えてしまって単なる大馬鹿野郎とは言い切れないものを感じる。しかし、あれだけみんなして、裸で殴る。蹴る。暴れるシーンを見せながら男にとって最も大事な殴られても蹴られても踏まれても女には絶対に解らないだろう男にしか理解出来ない痛さを感じるあの場所が何一つとして映らないのはある意味、この映画以上に凄いことかもしれない。
[DVD(邦画)] 7点(2008-07-04 21:18:27)
293.   《ネタバレ》 
「愛の不毛」とか言われても私にはいまひとつぴんとこない。しかし、この映画の男と女の孤独感のようなものは解る気がする。夫に愛されたいと願う女ジャンヌ・モローの眼から見たあの何とも乾いた空気、殺伐とした都会の風景、人間の持っている孤独な世界をモノクロの映像によって浮かび上がらせることへのこの監督の拘りのようなものが感じられる。夫からの愛を感じなくなった女ジャンヌ・モローと同じように何かに怯えているようなもう一人の女、モニカ・ヴィッティ、二人の女の孤独、見ていてどこか同じ監督の「太陽がひとりぼっち」に通じるものを感じる作品になっている。人は常に愛するよりも愛されたいと願う生き物なんだと監督が言っているようなこの感じこそこの監督の作品全体に感じる共通点ではないだろうか!それにしてもここでも出番は少ないもののモニカ・ヴィッティのあの美しさ、悩ましい姿は眼に焼き付いて離れなくなりそうです。そんな美しいモニカ・ヴィッティに「刺激的な夜だったわ」だなんて言われたマルチェル・マルストロンヤニが羨ましい。私も言われてみたい。
[ビデオ(字幕)] 7点(2008-07-03 21:43:09)(笑:1票)
294.  鞄を持った女 《ネタバレ》 
クラウディア・カルディナーレ、何だかとても美味しそうなお名前だな!のこのイタリアを代表する美人女優、勿論、名前は聞いたこともあるし、そういう女優がいたことも知ってはいたけど、今回、この作品で初めて彼女を見ることになる。もう、一発で惚れてしまいました。最愛の夫を失い、別の男には振られるわで散々な目に合いながらもそんな中で出会った自分よりも年下の男とのドラマの中で見せる苦しみ、苦しみに苦しみ抜いた上に出した決断、自分が年上であることの苦しみ、好意を抱いてくれた年下の男のことを思えばこそ自ら別れを告げることの苦しさがあの何ともやりきれない音楽と共に迫ってくる。途中、少しダレル感じがしたり、あの少年以外に出てくる男がどいつもこいつも本当に嫌な奴きりであったりと、色々不満もなくはないが、それでもなかなか見応えのある作品になってはいる。あんな良い女だったら、風呂の水をいっぱいにして零そうが許してしまいたくなる。クラウディア・カルディナーレ、また一人、好みの女優が増えてしまった。これを機に彼女が出ている他の映画も見てみたいと思いました。
[ビデオ(字幕)] 7点(2008-06-29 11:56:47)
295.  赤い砂漠
モニカ・ヴィッティ、良い女だなあ!惚れた。惚れた。あの何とも気だるい雰囲気の中にある魔性の女のような何とも言えない色気に見ていてクラクラしそうです。そんなモニカ・ヴィッティが見せる何かに怯え、何かから逃げ出そうとしているその仕草、表情、それにまるで合わせるように後ろの気だるさを十分に醸し出している映像美が作品全体の雰囲気にマッチしている。話そのものは特に面白いとも感じないし、解りづらい部分のが私には多いが、ハリウッド映画にはないいかにもヨーロッパ的な空気がこの映画から感じることが出来た。それにしてもモニカ・ヴィティ、本当に良い女だなあ!彼女の出ている映画を観たのはこれでまだ二つ目だが、あたしゃすっかりあなたの虜です。他の彼女の出演作もまだ観たい。
[ビデオ(字幕)] 7点(2008-06-26 21:00:08)
296.   《ネタバレ》 
三隅研次監督で市川雷蔵でタイトルに「剣」とあれば、昔の邦画が好きな方なら誰しも時代劇だと想像することであろう!ところがこれは完全な現代劇、それも今に通じる男と女の愛というものが描かれている。市川雷蔵演じる主人公の真っ直ぐな性格、タイトル通り「剣」の道、一筋に生きる男、そして、そんな男を僻む男と慕う男がそれぞれいて、更に女が絡んでくる。出演者の顔ぶれといい、まるで増村保造監督の映画でも見ているような感覚に陥る。市川雷蔵は勿論のこと、市川雷蔵に対して僻む男の見苦しさ、女から見たらこういう僻みぽい男はどうしようもない男にしか映らないはずですの川津祐介(増村監督の「赤い天使」に出演)とは正反対な男の長谷川明男にしても増村作品「刺青」に出演など、どう観ても増村作品としか思えない顔ぶれと内容である。男のだらしなさと女の強さ、男の不器用さと女の起用さ、女は男以上に愛する者の為なら自分を犠牲にしてまで嘘を付く。正しくこの男と女の画き方などどう考えても増村映画としてか思えない。市川雷蔵、川津祐介、長谷川明男の共通点はいずれも増村映画の中で若尾文子と競演している。また、ここのキャストの所には名前がないけど高見国一(あの坊主頭の少年、川島雄三監督の「雁の寺」「女は二度生まれる」で若尾文子と競演!観てる人なら解ると思うが「雁の寺」の慈念です。といい、出ている人達がいずれも若尾文子と競演しているという点についても興味深い。とにかく作品の雰囲気から何まで三隅研次作品てよりは明らかに増村保造作品でして、あのモノクロによるシャープな映像、腕立てのシーンの本人のカメラ視線で地面に落ちる汗、何とも大胆なこの構図に眼を奪われた。市川雷蔵の学生服姿が全くもって違和感のないのにはびっくりさせられたし、現代劇を演じてもその役に徹しきり、観ていても何一つ違和感の与えないところは本当に凄い。最後に市川雷蔵演じた国分という男はどうやら原作者三島由紀夫そのものらしいけど市川雷蔵のあの死に様は何だか三島由紀夫という人の男にしか理解出来ない何とも哀しい人間の切なさが現れているようでもある。
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-06-21 16:29:01)(良:1票)
297.  日本列島 《ネタバレ》 
宇野重吉と芦川いづみ、目当てに借りてきた。これは何とも重苦しい映画だ!観ていて何ともやりきれない気持ちにしかならない。モノクロの画面から伝わるその怒りと悲しみ、主演の宇野重吉演じる米軍基地犯罪捜査官(秋山)が日本の黒い霧を告発するのだが、敗戦後の米軍占領下で起こった殺人事件の裏に潜む影の正体を追求しようとした挙句に沖縄で殺されてしまう。その模様が描かれている。政治色の強さがありすぎる為にサスペンス映画として観ると面白くはないし、むしろ、そういう見方をするよりはこれは完全な社会派映画として観る方が正しいと思う。この作品では事件当時の映像が何度も出てくるが、そのモノクロ映像による恐ろしさと米軍のジェット機による爆撃で硝子の割れるラストは米軍によって圧殺される者の絶望の象徴を感じせずにはいられない。とにかく何ともやりきれないほどの怒りというものがひしひしと重く圧し掛かってきて本当に嫌になるが、こういうことが本当にあったんだ。けして、人事のようには思えない。他人事としてほっといてはいけない。社会派の熊井啓監督らしいメッセージというものが描かれた作品だと思いました。
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-06-17 20:49:23)
298.  ねえ!キスしてよ
これはビリー・ワイルダー監督作品としてはあまり知られてないのかな?三人しかコメントがないけど、これはこれでなかなかの出来栄え!まずは何と言っても出ている俳優達の演技合戦が面白い。特にキム・ノヴァクのあの色気は何なんだ?ここまで大馬鹿ぶりを醸し出しつつも、けして、単なる大馬鹿女じゃない優しさを見せる。それに対する男達のマヌケぶりが何とも微笑ましい。全体的に話の展開があっち行ったり、こっち行ったりと目まぐるしいのが気にはなるものの、ビリー・ワイルダー監督らしいテンポの良さで最後まで飽きずに観ることは出来る。
[ビデオ(字幕)] 7点(2008-06-08 15:11:06)
299.  太陽はひとりぼっち 《ネタバレ》 
解らないことが何よりも解ることって存在するとすれば、この映画の持っているあのけだるさ、乾いた空気、何とも言いようのない張り詰めた空気、物語としてははっきり言って面白くもないし、何が何だか解らない。また「解らない」を連発するヒロインともう一人の男、この二人の美女と美男子の繰り広げる愛についても、解らない部分がある。しかし、何故かこの映画は解らないことが多いにも関わらず退屈することなどないのが、これまた自分でもよく解らない。他人には理解出来ないことが男と女、この場合で言うと、二人の心情、気持ち、言葉なんていらない。愛に言葉は不要であるとでも言っているようです。余計な台詞、説明を一切、省くことで、観る者に対して考えさせる。不思議な感じの作品だと思わずにはいられなくなる。それこそこの映画の中で言っているようで、それにしてもヒロインのモニカ・ヴィティの美しさ、異常なほどの怪しさの中に見え隠れする女としての色気は一度、観ただけで忘れられなくなりそうです。
[DVD(字幕)] 7点(2008-05-17 19:46:19)
300.  小早川家の秋 《ネタバレ》 
うわぁ~これは何たる豪華な顔ぶれだ!小津映画に森繁久彌ってのがまずは何より考えてもみなかった。加東大介と二人でバーにいる場面を見て、何だか小津映画であることをすっかり忘れてしまいそうになる。「社長」シリーズでも観ているようです。小林桂樹も出ているし、また司葉子もこれまた「社長」シリーズを思わずにはいられない。その他小津作品の常連さん達が大勢出てくる。しかしながら小津映画でもあるようで、何だか成瀬作品を観ているようでもあり、山茶花究に団令子が出てきて、川島作品を観ているようにも思える。それでもやはり作品の内容はどこをどう観ても小津作品である。中村雁治郎の頑固な父親と娘、新珠三千代のやりとり、原節子に対して賭けに勝って「はい」と手を出して100円請求する司葉子、この二人のやりとりが面白い。そうそう、かくれんぼの場面での中村雁治郎も笑える。浪花千栄子の京都弁の美しい言葉使いもこれまた一度、聞いただけでいつまでも耳に残りそうなぐらい上手い。そんな色んな意味で笑えたり、味わい深かったりと小津作品らしいなあと感じることが出来て良い。ただ、ラストの恐いあのカラスと不気味な音楽はどうにかならなかったのかなあ?まあ、何だかんだ言いながらもよくぞこれだけのキャストを集めていながらも誰一人として疎かに描いてない小津監督はやはり凄い監督さんだと改めて思いました。
[DVD(邦画)] 7点(2008-04-24 20:45:27)(良:1票)
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